初めまして、このプロジェクトの設計開発責任者の河野玄斗と申します。
僕は社会人になっても学生時代から変わらず、毎日勉強を続けています。
そのため勉強に関しては人一倍考え抜いており、独自の手法で常に最短で合格というゴールに辿り着けるよう創意工夫を凝らしているのですが、バックパックについては最適解を見つけられずに今まで過ごしていました。
そこでこの際、自分で設計開発をして理論的に計算し尽くされたバックパックを作ることにしました。
バックパックを設計をするのは人生初めての経験だったため、日々試行錯誤を重ねて何度も何度もサンプルを作っていただき、ようやく皆様にお披露目できることになりました。

Q. なぜバックパックの中身は取り出しにくいのか？

A. 仕切り的役割を果たすものが無く、無秩序になってしまうこと
今回の開発における一番の課題であることに気づき、その最適解を考えた結果、
構造の根本的な変更が必要だと結論付けました。
その結果、中身があちこちに行かず、整理整頓がしやすい理想の構造を実現させることができました。

こうして様々な試行錯誤を重ね、ミリ単位で考え抜かれた理論に基づく設計から生まれたのが『UNIT』と『axel』です。

メイン収納部分を上下２階建て構造にし、それぞれの階に直接アクセスできる設計に
することで荷物を探す時間の大幅短縮を実現させました。

▼脅威の参考書30冊収納を計測。スペースを有効活用することで勉強効率を最大化。

▼メイン収納部分の他にPC/タブレットを収納可能なマルチ収納スペースも

通学や通勤からアウトドアまで幅広く使えるよう、高機能ながらシンプルな機能美を
追求したデザイン。A4サイズの教科書も2段で楽々に収納可能なバックパック。

UNITの仕組みはそのままでベーシックなリュックのサイズに落とし込んだモデル。
男女問わず使いやすく馴染みやすいデザイン。

バックパック内のグチャグチャを防ぐことができる上下２階建て構造。

下段はA4サイズの教科書以上のサイズのファイルもスムーズに収納できるよう設計。
本の背を上向きにして収納すると自重で傾き、一目で何の本かわかるような構造に。

▼実際に教科書を収納してみたところ30冊収納することができました。※1
僕は普段から大量の教材を持ち歩くので、この量が収納できるのは嬉しいです。
※1 一般的な教科書サイズ(A4)250ページで計測。

▼書類が倒れて重心が動いてしまうことを防止するXバンドを上段に設置。

▼PCやタブレットも現代の勉強には必要不可欠、メイン収納とは別に収納可能。

▼PCを入れずに大型の資料や教材を入れることもできる便利なスペース。
16インチ程度のPCはメイン収納の下段にも収納可能です。

▼前ポケットは作り込みを重ねた結果、超充実と言える仕上がりになっています。

ファスナーを全開にしてひっくり返して使える仕様です。

前ポケットの内側には視認性を上げるためグレーの生地を使用。

カフェや出先で勉強するときにリュックが倒れて知らず知らず迷惑をかけてしまう...
これは皆さんあるあるですよね。僕も何度も経験があります。

▼自立性の高いバックパックになるように様々な工夫を施しました。

・底面には耐久性の高いワイドサイズのゴム底を採用
コンクリートなどで本体の生地を痛めないように地面に置くことを想定した素材に。

・背面にベルポーレン(丈夫な背板)を搭載。
本体の形崩れを防ぐだけでなく、自然と背筋が伸び良い姿勢を保つ効果もあります。

突然の大雨に打たれてリュックの中の大切な教科書やプリントが全滅してしまった...
このような絶望的な経験をしたことがある人にとっては超がつくほど重要な撥水性。
設計をする中でこのポイントには特にこだわりました。

▼表面は耐久性の高い生地を更にコーティングすることにより、高い撥水性を確保。

▼形状的に一番雨水が浸水しやすいメイン収納の上部には止水ファスナーを使用。
耐久性に優れた1680Dの生地にPVC加工を施すことで、中まで浸水しづらい仕様に。
※完全防水ではありません。縫い目から水は染み込みますので、水に浸けたりはしないで下さい。

▼いつでも折り畳み傘が取り出せる専用ポケット

350mLのペットボトルや水筒も収納可能です。

▼背面に立体構造メッシュを採用することで空気の流れをつくり効率的に熱を放出。
通常のメッシュと比較してもしっかりと支えるので、より快適に感じる仕様です。

▼旅行や出張先でも手軽にスーツケースのハンドルにバックを装着できる設計。

よりカジュアルに男女問わずいつでもどこでも使いやすいように、
上下2階建て構造やPC/タブレット用収納、充実した前ポケットや自立する構造など
根幹となる仕組みはそのままにサイズを約4/5に小型化しました。

▼上段の形状が異なり丸みを帯びていますが、A4の教科書は上段にも収納可能。

こちらも実際に教科書を収納してみたところ24冊収納することができました。
※2 一般的な教科書サイズ(A4)250ページで計測。

▼サイズが異なるため、UNITとは異なるレイアウトを展開。

また、視認性を高めるため前ポケットの内側にはアイボリーの生地を使用しています。

▼スマホ・財布などのすぐに取り出したい貴重品の収納にぴったりな隠しポケット。

▼生地は撥水加工を施したナイロン生地。PC /タブレット収納スペースには止水ファスナーを使用。
※完全防水ではありません。縫い目から水は染み込みますので、水に浸けたりはしないで下さい。

このバックパックの設計開発を進めて行く中で、僕自身が学生時代に欲しかった物を
この世に実現させることで人の役に立ちたいという想いがどんどん膨らみ、
「RIRONE(リロン)」というブランドを立ち上げることとなりました。
『あらゆる課題に対して理論的に最適解を打ち出していくようなブランドでありたい』
という意味を込めてRIRONEと名付けました。
これからも皆様が驚くような何かをご提案できるように精進して参ります。
共感していただける方は応援よろしくお願いします。

今回のプロジェクト遂行にあたって、学校と共同で学校鞄を開発している株式会社PolarisのRackPack開発チームとタッグを組んで共同制作を行いました。
試行錯誤の過程で何度も発生する設計図の見直しにも全力で取り組んでくださり、鞄業界の常識を超えたアイデアを高いクオリティで実現してくれた頼りになるパートナー企業様です。