牧場から届ける国産ピッグレザー

はじめまして。山西牧場 代表の倉持信宏と申します。
我々は茨城県にて養豚牧場を営んでいます。

豚を育てるだけでなく、こだわり抜いて作られた豚の価値を伝え、届け、広めたいと考え
自社農場で生まれた豚肉や加工品をお客様に直接お届けする
農場ブランド「3 é mon(さんえもん)」を運営しています。

今回は自社農場で育った豚の革「3 é monレザー」を使用した
トートバッグやクラッチバッグ、財布をお届けしたいと思い、makuakeに挑戦することを決めました。

-私たち山西牧場について-
山西牧場は、茨城県坂東市で豚を育てています。
選び抜いた自社指定配合の飼料で育て上げた豚肉は、「飲める脂」と評判の豚肉です。

東京食肉市場などを通して都内のとんかつ店やホテルをはじめ様々な飲食店や販売店にお取り扱いいただいています。

豚を生産・出荷することに加えて
自社農場ブランド「3 é mon」では自社の豚肉やソーセージ、ベーコン、カレーなど加工製品にも力を入れています。

さらに、豚の持つ可能性を追求して、食肉のみならず、胎盤(プラセンタ)を活用した自社農場ならではのスキンケア製品の開発にも取り組みました。

今回のプロジェクトについて

今回の先行販売製品である、
「牧場から生まれたレザー製品」をご紹介します。

自社農場で育った豚の原皮を
国内で植物成分「タンニン」で鞣し、染色をおこない、国内のクラフツマンが製作を手がけています。
タンニン鞣しは手間と時間のかかる鞣しの方法ですが、ナチュラルな表情が活き、使っていくと色も質感も深みを増します。

しっかりとオイルを革の芯まで含浸させ、凹凸のある豚革の銀面（革のオモテ面のこと）にアイロン仕上げで適度なツヤを与えて、品のあるトートバッグやクラッチバッグ、ウォレット各種に仕立てました。

牧場から街へ出ていくにふさわしい顔つきになったと思います。

「豚のレザー」というと耳馴染みのない言葉かもしれません。
しかしピッグレザーは日本ならではの素材です。

中国やヨーロッパなど、海外では皮付きの豚肉が一般的。
屠畜方法の違いから、豚の原皮が得られる国は日本くらいなのです。

我々がようやく辿り着いた、3 é monレザーのデビュー作を以下にご紹介します。

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リターンでお届けするプロダクト

-バッグ-

トートバッグ

性別や年齢にかかわらず使いやすい、凛々しい顔つきのトートバッグです。
手持ち、肩掛けの両方に対応するハンドルの長さ設定にしました。

天面はダブルジッパーで閉じられるので、大切なモノを入れたり、電車の網棚に載せたりするときも安心いただけます。

大容量ながら、内ポケットが充実していて、細々としたアイテムを整理しやすいです。
(小ポケット×2、ジッパー付きポケット×1)

サイズ(実寸値)
横幅32.0cm×縦36.5cm
マチ9.5cm
外ポケット幅13cm
ハンドル長さ60cm

ネイビー

ブラウン

トートバッグ内側

(裏地の色はネイビー/ブラウン各色同じです。)

両面の外ポケットは、スマホやパスケースなどすぐに取り出したいアイテムに大変便利です。

レザーは使い込むと柔らかく変化していきます。
トートバッグは元々は氷を運ぶための道具でしたから、変化していくレザーの味わいをたのしみつつ、日々の買い物や旅行やお出かけに気軽に持ち出してほしいです。

クラッチバッグ

タブレットにも対応する、財布、スマホ、本などにぴったりな日常サイズです。

フロント、バック両面に外ポケットを配置。

サイズ(実寸値)
横幅29.0cm×縦20.8cm
外ポケット幅14cm
ハンドル長さ33cm

ネイビー

ブラウン

クラッチバッグ内側

(裏地の色はネイビー/ブラウン各色同じです。)

手持ちすればピッグレザーに日々触れつつ、経年変化をたのしめますし、旅行や出張時にはバッグ・イン・バッグとして、持ち物の整理に役立てることもできます。

ハードすぎず、くだけすぎない3 é monレザーの印象により、カジュアルにもドレスにも対応できるのも使い勝手の幅を広げます。

トートとクラッチのセットもご用意致しました。
別々でお使いになるのはもちろん、合わせても相性ぴったりですので是非ご検討下さい。

-ウォレット-

コンチネンタルウォレット

持ち歩きやすく、胸ポケットにも収まる薄型の長財布です。

コインポケットは、大きく開いて中身が見やすく、コインを取り出しやすい、ギャルソン仕様の構造を採用。ギャルソンとは、テーブルで会計も行なう給仕係で、釣銭としてコインを多く持ち歩きます。

くるみボタンで全体の印象もすっきりとしていて、かつあたたかみがあるものにしました。

サイズ(実寸値)
横幅19.0cm×縦9.5cm
厚み約1cm

ネイビー

ブラウン

コンパクトウォレット

ポケットサイズの3つ折り型ミニ財布は、カードをID系、マネー系、メンバー系など3つに分けて合計6枚ほど収納できます。
コインポケットの裏に、カードポケットがもう1つ。

手のひらに収まるコンパクトな設計ですので、電子マネーの利用も増える現代に、最小限のキャッシュを持ちたい方におすすめします。

また、近所へのお出かけやアウトドアの際に、必要な現金とカードだけ持ち歩くためのセカンドウォレットとしてもちょうどいいかと思います。

サイズ(実寸値)
横幅10.0cm×縦7.5cm
開いた場合の最長22.2cm

ネイビー

ブラウン

いずれの3 é monレザー製品も、どなたでも手に取りやすいデザインと価格を目指して企画・製作いたしました。

どんな食べ物でも製品でも、会社や工場や牧場の規模にかかわらず、最終的に届けられるのは個人のお客さんです。

山西牧場の豚肉を「おいしかった」と言ってもらえることが、3 é monブランドをはじめてよかった、またがんばろうと思える瞬間です。牧場から生まれたレザー製品である「3 é monレザー」も、応援いただき、永くご愛用いただけるとうれしいです。

レザー製品ができるまでの取り組み

私たちはお肉だけでなく、さまざまな素材を余すことなく役に立てることが、
生き物を扱う仕事をする人間にできることなのではないかと考えております。

そして、自分たちが育てた豚が、どこでどのように売られ、食べられ、誰かの役に立っているのか知りたいという思いがますます強くなっていきました。

豚から肉をとると、皮が残ります。
豚の皮は国産です。牛革の原皮については広い国土を持つ米国が圧倒的に多く、また、鞣しの技術においてはイタリアが有名です。
しかし、豚革については、海外では皮まで食べてしまうという食文化のちがいもあり、日本で原皮の調達から、鞣しと仕上げまで、つまり生産の初段階から最終工程まで行われています。

欧州のメガブランドが日本の豚革を買いつけに来たり、原皮がタイに流れて、最終的には中国で製品にされたりすることもある中、日本では自国の豚革のクオリティについてほとんど知られていません。
実際に、日本生まれのピッグレザーの9割近くが海外に流れています。

日本のほかのどの業界にも見られるように、その価値の伝達のむつかしさと働き手の高齢化により、鞣し工場の閉鎖も相次いでいます。
畜産に携わる者として、自分たちの牧場で育てた豚を、自分たちの国で素材として活かしたい。

自慢の豚を、自慢できるピッグレザーにして、現在3 é monがいただいている評価に恥じない革製品を作れないか、というプロジェクトを2020年に着手しました。

豚の皮を革にして、それから製品にするためには多くのプロの手が必要です。
まず相談したのは大阪のレザー専門店「スナワチ」の前田将多氏でした。
バッグはバッグを得意とするクラフツマン、小物は細かい作業に長けたクラフツマンとチームを編成し、3 é monとスナワチが統括していっしょに企画を進めました。

【スナワチ前田氏】

東京都墨田区のタンナー（革鞣し工場）が鞣した革を、仕上げ専門工場が我々の要望に応えて試行錯誤してくださり、辿り着いたのがこちらのレザーです。

【豚の原皮】
農場から出荷され、屠畜後に自社のものをまとめてタンナーさんの元へ。

【「たいこ」と呼ばれる機械で、鞣し作業をおこないます】

【「板張り」と呼ばれる工程で革をピンと貼った状態で乾燥させます】

【鞣し終わった段階の豚革】
しっかり乾いてパリパリの状態です。

【凹凸のある銀面（革のオモテ面）と毛孔が豚革の特徴】

植物タンニン（植物の渋のようなエキス）で鞣し、色を染めたのちに、プルアップ加工を施しています。
プルアップとは、通常のオイルドレザーよりも多くのオイルとワックスで皮革の芯まで油分を通すことです。

山西牧場の、コシのある豚の革に適度な柔らかさと、製品としての扱いやすさを持たせました。
こうした工程を経て素材となるレザーが仕上がります。

「革は手入れがむつかしい」とよく思われますが、オイル分が多いと乾燥しにくく、頻繁にクリームなどで磨く必要はありませんし、ワックスの効果により雨の影響もタンニン鞣しの革の中では受けにくいです。

【今回革の染色を担当してくださった長坂染革さんにて】

【染め上がったレザー】

街で見かける革には、革なのかプラスチックなのかわからないものも多いですが、それはキズやシワといった動物の生きた跡をなるべく消して隠して、糊塗するからです。
豚は家畜の中では動きが激しく、囲いの中でぶつかり合いもするので、一般的にはその革にもキズが多く残る難点があります。
山西牧場の豚革は、日々、革を扱っているチームメンバーや職人さんからも、「銀面がきれい」との評価を受けております。
自然素材としてのあたたかみのある風合いと手触りが感じられる、うつくしいレザーに仕上がりました。
パンデミック下のむつかしい状況の中、何種類も試したり、やり直したり、意見を交わしたりしながら、ここまで2年をかけ辿り着いた次第です。

仕上がったレザーやそこから生まれた製品を手にすると、自分たちの農場から出荷した豚から得た皮が、鞣し、染色、仕上げ、そして製作の工程と、一歩一歩、それぞれの段階を経て一つのモノに生まれ変わっていくことを強く実感しました。
豚の生産者として胸が熱くなる思いです。

使い込むとともに変化する表情をたのしみ、永く愛せる。
そんな牧場生まれのプロダクトが完成いたしました。
ぜひお手にとっていただけますようお願い致します。

実物の展示について

実際に手に触れて見たいという方に向けて
表参道のメガネ店「おにめがねラボ＋」さんにて
Makuake期間中、サンプルの展示をしております。

場所
おにめがねラボ＋
150-0001
東京都渋谷区神宮前4丁目1-22 裏参道工房2階

期間
2022/12/19~2023/02/19

営業日
火曜水曜 休み
平日12:00~18:30
土日祝日10:00~18:00

スケジュール

2023年2月中旬終了
2023年2月末製作開始
2023年4月〜順次発送

資金の使い道

今回のマクアケによっていただく応援購入金はリターンの製作費、事業・ブランド運営費に充てさせていただく予定です。

実行者紹介

株式会社 山西牧場
代表取締役 倉持信宏

1990年生まれ。明治大学農学部卒。家業の三代目として有限会社山西牧場に入社。
農場勤務し、一年間スペインに留学。帰国後屠畜場、ハム工場での研修を経て自社生産豚肉の販売事業・OEMでの加工品製作に着手。
2018年に自主制作での自社サイトおよびウェブショップを製作しwebでの販売を開始。
2019年、自社サイト製作、リブランドを目的としたクラウドファンディングを実施。株式会社山西牧場に変更し代表取締役就任。2020年3月に農場直送ブランド「三右衛門/3 é mon」を立ち上げる。