国産シルクを存続させるために、まずは「魅力」を届けるプロジェクト。

みなさん、はじめまして。株式会社NEXT NEW WORLDの高嶋耕太郎です。

わたしたちの養蚕ラボがある、群馬県・桐生市。“絹織物の里”として海外にまでその名を轟かせるこの街は、大きな課題を抱えています。いえ、それは桐生市だけではなく群馬県、引いてはこの国の課題でもあります。

「国産シルクの絶滅危機」

着物や帯、ラグジュアリーブランドのウェアやスカーフなど、高級衣料に使用されるシルク。かつては日本の主要な産業のひとつでしたが、今では見る影もありません。養蚕農家の数は1989年の57,230戸から減少傾向にあり、2020年には228戸に。つまり、たった30年で95%が消滅しているのです。そして、現在は繭生産の4割近くを群馬県が担っています。

今回のプロジェクトは、国産シルク存続のために、まずはその魅力をみなさんに知っていただくのが目的です。だからこそ、1stプロダクトとしてアパレル製品よりも先に、子どもから大人まで、だれでも使うことができるシルク石鹸を作りました。

INDEX

シルクの素晴らしさを体感できる、天然成分をたっぷり配合した石鹸。

シルクといえば、高級衣料に使われるイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。もちろん繊維としても魅力的な素材なのですが、じつはその繊維に含まれる成分も素晴らしいんです。

今回先行発売する、1stプロダクト「Soooo Silk Fluffy Soap」には、100%天然のシルクから抽出したタンパク質「セリシン」をたっぷり配合しています。

しっとりうるおう保湿力。

このセリシンはシルク繊維に含まれており、抽出して配合することで、保湿力を発揮します。石鹸で肌を洗うと、天然成分が残りしっとりとうるおいます。

顔もカラダも、全身洗える。

「Soooo Silk Fluffy Soap」は、顔だけではなくカラダまで洗うことができます。固形石鹸は多用途に使いやすいので、ぜひ全身の汚れを隅々まで落としてください。

積極的に使用していただけるよう、手に取りやすいキューブ状のデザインを採用しました。

フラッフィー（ふわふわ）な泡立ちと、保湿のための配合オイルを厳選。

天然成分の石鹸は泡立ちにくいのが難点。購入する際に、泡立ちの良さを気にされる方も多いと思います。

毎日使う石鹸だからこそ、お風呂時間に気持ちを上げてくれるようなものにしたい。だからこそ、泡立ちの良さと、「ふわふわ」で「きめ細かい」泡にこだわり抜きました。その過程で、オイルの組み合わせと配合率により泡立ちが変化するということを発見し、最終的に4つのオイルにたどり着きました。

【配合オイル】
ココナッツオイル／パームオイル／MCTオイル／オリーブオイル
※石油系界面活性剤・アルコール・鉱物油・防腐剤（パラベン）は不使用

泡立ちのカギになるココナッツオイル、MCTオイルを配合しながら、保湿力のあるオリーブオイル、パームオイルを合わせ、配合量を調整することで、ふわふわできめ細かい泡を実現できました。使用の際には、洗顔ネットなどで泡立て「泡パック」を試してみてください。洗顔時にたった10秒、泡でパックすることで肌の汚れが落ち、しっとりうるおうのを体感していただけるはずです。

アップサイクルで、環境配慮を大切に。
サステナブルなSDGsシルク石鹸。

どれだけ機能的で便利なプロダクトをつくれたとしても、そこに環境への配慮がなければ素晴らしいものとは言えない。わたしたちはそう考えます。そこで、繭の生産時に廃棄されており、通常は糸や化粧品に使用されることのない「繭毛羽（まゆけば）」を活用しました。

蚕が繭を育てる時に胎盤の役割をする「繭毛羽」からもセリシンを抽出し、石鹸に活用。この技術は、わたしたちの頼もしいパートナーである、群馬県桐生市の企業「アート」さんが長年研究開発し、取得されたものです。

少しずつでも、地球にやさしいサイクルへ。

シルクのアップサイクルによりつくられた自然素材成分の石鹸は、使用した後に川や海へ流れても、微生物のエサになります。その微生物は魚の栄養源となり、最終的には魚を食べる私たちの体内へと戻ってきます。

使い続けること＝地球環境を守ること。

石鹸だけではなく、箱や包装紙などの素材にも「FSC認証」のものを、パッキンや梱包紙などにも環境へ配慮した素材を使用しています。

わたしたちは、「ただプロダクトを享受するだけではなく、自分たちが選ぶものに責任を持つ」という、新時代の価値観を届けたいと思っています。

98%以上天然成分を使用。香りと好みで選べる5COLORS。

「Soooo Silk Fluffy Soap」は、個性的なカラーも特長です。着色にはナチュラルな素材をメインに使用し、98%以上天然成分を実現しました。

また、5種類の石鹸をそれぞれ楽しんでいただけるように、香りにもこだわっています。泡立てた際に、香りが強くなり過ぎないように調整することで、老若男女を問わず、だれにでも愛される石鹸を目指しました。

「Soooo Silk Fluffy Soap」バリエーション

フローラル

品を感じさせるグレージュのようなカラー。「フローラル」は、ほのかに甘いお花の香りが特長です。「Soooo Silk Fluffy Soap」の中で、一番のベーシックモデルであり、こちらをベースに各種成分を配合することでその他のカラーと特性を生み出しています。

ベルガモット

高級感のある濃厚なパープルには、蚕が育つために必要な植物である桑になる実（マルベリー）を配合しています。柑橘系のエレガントな香りが特長です。

ジャーニー

デニムのような味のあるブルーカラーは、日本の伝統植物である「藍」から生まれた100%天然カラー。藍には肌を清潔にする効果があるのも魅力。スッキリとした気分を演出する、オリエンタルなハーブの香りです。

サヴォン

墨のような濃淡を感じさせる渋いカラーは、古くから染料として使われる天然の「柿渋※」を配合することで実現した100%天然カラー。女性だけではなく、男性にも好まれるすっきりとした石鹸の香り。
※17｜汚れを落とすことにより、皮膚を清浄にする。

ラベンダー

「ウコン（ターメリック）」を配合したヴィヴィッドなカラー。バスタイムが待ち遠しくなるラベンダーの香りです。

自社養蚕のシルクから成分を抽出、農業から製品開発までを桐生市で行う。

今年、わたしたちは群馬県桐生市で養蚕をスタートしました。その理由は、シルクの需要と同時に、養蚕を行う農家さんを増やさなければいけないということ。もうひとつは、実際に身をもって養蚕の大変さを体感することで、今後の活動や研究開発の礎にしていきたいという想いがあったからです。

とはいえ、想像以上に大変なことを思い知らされました。蚕を育てるためには、餌となる桑の葉を育てなければいけません（蚕は新鮮な桑の葉しか食べない非常にグルメな生き物）。そのため、蚕を育てるラボのほかに、桑畑を借りて、エサから育てるという工程から行う必要がありました。

桐生の街の方々のお力を借りながら、なんとか３万頭（これでも少ない方なんです！）を育てあげ、今年の自社養蚕は無事にシーズンを終えました。そして、その蚕たちが生み出してくれた繭や繭毛羽を活用し、成分を抽出してつくりあげたのが、今回の「Soooo Silk Fluffy Soap」です。

絹織物の里・桐生市の叡智を結集。老舗企業と一緒につくりあげたシルク石鹸。

わたしたちの養蚕ラボがある群馬県・桐生市には、代々世界的にもシルクと向き合い、産業を培ってきた歴史があります。そして、それを支えて続けてきた老舗企業の姿があります。実際に何度も運び、一緒にモノづくりをする中で感じたのは、みなさんのシルクに対する愛情です。

時代の流れに逆らえず、養蚕を辞めたり、事業を転換されたり、様々な事情があると思います。ですが、地元が誇る産業であり、街の宝であるシルクを守りたい。その熱い思いだけは、いつまでも変わりません。

繭毛羽から「セリシン」を抽出する技術を持つ「株式会社アート」さん。生業にしていた染色加工技術を応用することで実現に至ったそうです。真ん中は代表の伊藤久夫さん。右は桐生の街を盛り上げるために自身も奮闘されている、老舗糸商「川村株式会社」の代表・川村徳佐さん。

わたしたちの養蚕の師匠である「有限会社ミヤマ全織」さん。本プロジェクトでは、ボックスセット購入特典である「泡立てネット」を製作していただきました。左は、代表の長竹敏次さん。右は長竹さんの娘さんで、彼女も養蚕を行っています。

シルクの魅力を世界へ届けたい。そのためには、インパクトが必要。

このプロジェクトで集まった資金は、養蚕ラボの拡大、シルク製品の研究開発はもちろん、今後控えている海外進出でも活用させていただきます。創業当初から決まっていることですが、わたし高嶋は来年シンガポールへ移住します。その理由は、国内の需要に依存するだけでは、国産シルクを救うことは到底できないからです。

ASEANの人口は約6億6千万人。つまり日本の約6倍です。日本だけではなく、これからさらに人口、市場、富裕層が爆発的に増えると言われている東南アジア圏へ日本のシルクを広める。このくらい大きな目標を成し遂げないと、日本のシルクを守ることは決してできないでしょう。

世界にシルクの魅力を伝えることができれば、国産シルクの需要が生まれ、結果的に群馬県や桐生市を救うことにもつながります。そのためには、なんとしてもこのプロジェクトを成功させなければいけません。大切なのは、資金よりもインパクトです。包み隠さず言えば、ここでどれだけ売り上げようとも、企業としてはそれほどの利益にはなりません。

欲しいのは、数字的な結果＝インパクトです！ この信用をもとに、海外で「Soooo Silk Fluffy Soap」を販売してきます！

WITH OR WITHOUT「選ぶとは、どう生きるか。」

CONCEPT

選ぶとは、どう生きるか。

私たちが届けるのは、 製品ではない。
「どう生きるか？」という問いだ。
何かを選択することは、 生き方を選ぶこと。
だからこそ、 もっと自由でいい。
常識や偏見に縛られず、 心のままに。
意志ある選択が、 あなたの個性をつくる。
自分を、 選び取れ。
WITH OR WITHOUT

わたしたちのブランド「WITH OR WITHOUT（ウィズ オア ウィズアウト）」のミッションは、古いシステムをアップデートし、製品や原料の研究開発を通じて、未来へ資産を紡ぐこと。その第一弾として、この国の大切な文化であるシルク産業を守りたい。そこに従事する人たち、製品を使用する我々、そして地球環境のことを想い、構造そのものから変えていきたいと、本気で考えています。

プロジェクト実行者の紹介

株式会社NEXT NEW WORLD

“一人ひとりの責任ある「選択」が、次の新たな世界をつくる原動力になる。未来に誇れる選択を。”というスローガンを掲げる会社です。シルクをはじめとするネイチャーマテリアルを守り、原料を育む農業から、お客様に届けるまで、一気通貫して自社で行うことで、従来のサプライチェーンを抜本的に改革。環境負荷の高いシステムに終止符を打ち、ひとと自然、そして地球のためになる、新たな経済システムをつくりあげます。
https://corp.nextnewworld.co/

CEO
高嶋 耕太郎（たかしま こうたろう）
2010年に「Amazon Japan」入社。2014年にメンズアパレル部門の部長に就任。その翌年からは、販売コンサルティング部長を務める。2016年に同社を退社し、「TOKYOBASE【3415】」に入社。商品・EC部長を務めた後、約半年後に取締役・事業本部長に就任する。2021年5月に同社を退社し、6月15日に「NEXT NEW WORLD」を立ち上げる。

MESSAGE

「ひとは一生の内に何度も選択をします。身近なもので言えば、買い物や引越し、結婚や転職などがそうです。この2021年、私は大きな選択をしました。所属していた会社を辞め、夢のために独立するという選択です。

その理由は単純です。お金を稼ぐためだけの仕事ではなく、未来に誇れるような仕事をしたい。心からそう思うようになったこと。SDGs、サステナブル、地球温暖化……どれもここ数年よく耳にする言葉です。ですが、実際に地球の一員としての自覚を持ち、本当に未来を危惧している人はどれだけいるのでしょうか。これまで通りのやり方では、地球は必ずパンクしてしまいます。この状態のまま次世代の子どもたちに託すというのは、ひどく無責任ではないでしょうか。地球を守るためには、誰かが立ち上がらなければいけない。その役目を担うのは、私だと思いました。

だからこそ、今年の6月に株式会社NEXT NEW WORLDを設立しました。大きな目標を実現するためには、みなさまのお力が必要です。私たちと一緒に、地球を守りましょう。未来に誇れる選択を！」