はじめまして。一般社団法人ワインツーリズムの大木貴之です。このプロジェクトは、私たちが2008年から地域の仲間とともに実施しているイベント「ワインツーリズムやまなし」をより多くの人に知っていただくためのプロジェクトです。

『ワインツーリズムやまなし』とは？

　ワインツーリズムやまなしとは、日本のワイン産地の素晴らしさを知ってもらおうと2008年から開催している産地をまるごと楽しんでもらう地域イベントです。50以上のワイナリー、ぶどう農家など地域住民、地域のNPOやボランティアによってつくられる地域をあげての２日間のイベントです。この活動をとおして様々な地域の問題を少しづつ改善していこうというところからはじまった活動です。

　イベント『ワインツーリズムやまなし』は、有志で2004年頃から活動をはじめ、現在では一般社団法人ワインツーリズムとなり運営されています。この社団法人は地域の小さな会社を立ち上げた3人によって構成されています。

・「地域に密着し、その魅力を伝える着地型旅行代理店㈱タビゼン」の須藤が地域にバスを巡らせるために、場所の交渉から、地元のバス会社さんとの交渉、お客様からの問い合わせ対応など、旅行業のノウハウを提供してくれています。

・「地域密着型のイベント運営会社（株）S.T.COMPANY」の鶴田が、市をまたぎ各地の地域に入り込み、意見を吸い上げ、地域の要望を伺ってとりまとめ、地域ぐるみのイベントとしています。

・「地域の資源を新たな価値として提供するLOCAL STANDARD㈱」の大木が、どうしたら地域に人が行き渡り、コミュニケーションがとれて、お客様と産地がつながり、ともに産地を形成していく仲間になってくれるかを考えながら企画・プロデュースしています。

　そのほかにもイラストレーターやデザイナーそしてボランティアの方々、さらに各地域には地域の魅力を発信するたくさんのキーマンがいて、みんながそれぞれのノウハウを提供してくれて成り立っています。

　このように「ワインツーリズムやまなし」は、地域による地域のためのイベントです。このイベントは、人口がどんどん少なくなっていく中で、なんとかこれからも地域で生き続けられる環境づくりに挑戦していこう！という活動の一環です。



これまでの活動

　10〜15年ほど前は、まだ山梨にも山梨県産ワインを飲んだりする日常や、日々提供するお店もほとんどないような時代でした。こうした状況の中で、山梨県産ワインの魅力をどう知ってもらい、どうすれば多くお人たちが飲み、楽しいんでもらえるような環境がつくれるか？を考えてきました。当然、ただ並べているだけでは、山梨県産のワインを楽しむ環境は広がりませんでした。

　そこでまずは知ってもらうことからと思い、仲間とともに山梨のワインのつくり手の想いを伝える小冊子『br』をつくりました。地域のイラストレータやデザイナーなど仲間たちでワイナリーを取材して自分たちで小冊子をつくりました。

　さらに、山梨のワインを楽しむきっかけをつくろうと、つくり手とともに楽しむ「ワインフェス」を企画実施しました。常に産地でしかできないことを形にしようと心がけてきました。


　醸造家の日々の努力と、ぶどうの産地として地域の人々が持つおもてなしの力、そして応援して盛り上げてくださったワインジャーナリストやメディアの方々。さらには、山梨の、日本のワインを応援してくださる人々によって山梨のワイン業界全体に、ワイン産地である地域に活気がみなぎりはじめました。

　そして2008年に、産地をまるごとパッケージ化して楽しむ『ワインツーリズムやまなし』を企画し、今年で7年目となりました。

今回プロジェクトを始めるにいたったストーリー

　イベントの盛況ぶりから「儲かっているんでしょう？」と聞かれることもありますが、実際にはある程度の額を自分たちで負担しています。これは地域のためとかだけではなく、地域をよくすることが自分たちの本業につながるからです。私たちはこのイベントを通して、人口が少ない地域が、何を武器にして、地域で生き続けられる持続可能な環境をつくる事ができるかに挑戦しています。人口の多い都市部に住んでいると感じないかもしれませんが、人が少ないということはそれだけ地域に巡るお金が少ないということです。お金が少なければそこでの商売が成り立たず、人の足は遠のき、その地域はどんどん衰退してしまいます。

　日本のあちこちでおきているこうした問題に、私たちはあきらめるのではなく、自分たちの地域の文化である「ワイン」を武器に、地域のみんなで真っ正面から立ち向かっていくことを選びました。このきっかけづくりとして「ワインツーリズムやまなし」を実施しています。私たちはもちろん、地域の人たちやワイナリーのみなさん、そしてボランティアの方々が、自分たちのそれまでの経験や知識を地域に還元して元気にしたいという思いで成り立っています。

　昨年はこの地域をあげての活動「ワインツーリズムやまなし」が「グッドデザイン賞・特別賞の地域づくりデザイン賞」を受賞しました。しかし、まだまだ知名度は低く、広告費も予算もゼロの中、少しでも知ってもらおうといろいろなメディアの方々のご好意で何とか露出させてもらっています。

　また、毎年イベントを開催する度に表面化してくる問題を改善しながら、何とか仲間と活動を続けてきました。今年も消費税アップやバス料金体系の改訂など、経費の増加にどのように対応するかが現実的な問題でした。せっかく地域の皆さんと、イベントに参加して地域を支えてくれる皆さんと、何年も続けてきた活動を今年も何とか開催したいという思いで取り組んでいます。

　こうした活動を続けていく中で、「イベントに参加してみたい！でも…日程があわない…」という声も多くいただきました。そこで今回チャンスをいただき、このプロジェクトをはじめさせていただきました。

産地をめぐり、地域を楽しむイベント「ワインツーリズムやまなし」

開催場所：甲州市（勝沼・塩山）・笛吹市（石和・御坂・八代・一宮）・甲府市・山梨市（牧丘・山梨市）

参加ワイナリー：約50社

日程：
11月8日（土）　勝沼、塩山、牧丘
11月9日（日）　甲府、石和、御坂、八代、一宮、山梨市

　地域に専用バスを運行し、ガイド資料を見ながら自分たちでプランを考え、ワイナリーやぶどう畑、飲食店など地域をめぐり五感で産地を楽しんでいただくイベントです。

主催：一般社団法人ワインツーリズム

今回のクラウドファウンディングの目的は

１　イベント「ワインツーリズムやまなし2014・秋」をもっと知ってもらいたい
２　イベント「ワインツーリズムやまなし2014・秋」に参加してもらいたい
３　山梨のワインと産地の魅力をもっと知ってもらいたい

これらのことを目指して、今回はMakuakeに応募しました。

私たちの目標

　みなさまの力を借りて、もっと多くの人たちに日本のワイン産地を知っていただき、楽しんでいただきながら、もっとよりよい産地ができるようにしていきたいと思います。そして産地を次の世代に託していきたいと思っています。皆様ご協力どうぞよろしくお願いいたします。