伝統の稲わら畳を手軽にご家庭で

平安時代に日本人の知恵が生み出した畳は、稲わらとい草を組み合わせ、糸で縫い上げたもの。独特の感触と温かみが１０００年の間、人々に愛され続けて来ました。

当店では昔ながらの稲わら畳の土台となる稲わら畳床を従来の半分の厚さ（2.5ｃｍ）に作れる様、独自に製造機械を改良し、内部構造と使用材料を工夫して薄くても平らで耐久性のある、稲わら畳としては究極の薄さと軽さの置き敷き畳を開発いたしました。

自然素材にこだわった健康と環境に配慮した正しく昔ながらの本物の畳です。
伝統的な稲わらの畳を後世に伝えたい、そんな思いから生まれました。
皆さまには是非本物の畳の良さを味わっていただきたいと思います。

弊社では各工程を一つ一つ人が関わる形でさせていただいてます。

プロジェクト詳細

今回開発した製品はフロアに置き敷き畳として移動や収納が可能な、仕上がり厚さ3cm、85cm角の規格サイズで約7.5kgの稲わら畳として軽量化を実現しました。
私の知る限り、3cm厚さの置き敷きタイプの稲わら畳は今まで市場にはありません。
皆がなごやかに畳の上で楽しめる様、和楽畳と妙名しました。
普及が著しい化学素材の材料をホチキスや接着剤止めで作られている1～3cm厚さの置き畳と比較して、畳職の技能を必要とする糸で縫う製法は一般的な厚い畳（6cm）と同様に、畳床はそのままに傷んだ畳表や畳縁を何度でも新しく交換する表替修繕が全国どこの畳店でも可能です。
結果的に良い物を永く使えて経済的になります。畳職の技能を活かす製品として少しでも貢献出来ればと思います。

原材料稲わらは宮城県登米市の有機農園ファーミン（株）のJASオーガニック（有機）認証農地で作られる自然乾燥の農薬未使用稲わらだけで製作します。
葉かまを取った稲わらの芯の部分だけを編み込んだ「稲わらこも」と稲わら、補強板をバランス良く組み合わせる事により薄くても平らで耐久性は厚い稲わら畳と同等になります。

①和楽畳規格品

約85cm×約85cm×厚さ約3cm重さ約7.5kg 18,200円（税込.送料込）
販売予定価格のマクアケ割30％ＯＦＦ

②寝床用和楽畳（シングル敷布団用のサイズ）

95cm×100cm×厚さ約3cm重量約9kg ２枚セット 43,400円（税込.送料込）
販売予定価格のマクアケ割30％OFF
畳幅は製造出来る限度の幅です。敷布団より若干狭くなります。

成人は寝汗を一晩で平均180cc出していると言われています。
布団を通じて畳が吸収します。昼の間室内が乾燥してくると自然に放湿してくれます。稲わら畳の独特の感触と温かさで安眠出来ます。
私は夏に敷布団を使いません。大変気持ちよく眠られます。

利用シーン

日本の伝統文化の実践の場に！

フローリングスペースに和の空間を！

和楽畳の仕様

今回の和楽畳は縁付き畳での製品になります。

規格サイズ85cm×85cm×厚さ3cm重さ約7.5kg

◎お好きな畳縁をお選びください。

※木枠の利用は２畳（４枚）からとなります。

畳側面は糸が見える状態になります。
畳の固定と品性の面から木枠の利用をお勧めします。

和楽畳用木枠ははめ込み式で道具いらずで組み立て簡単

木枠仕様

素材： 木製ボードハイベストウッド（CSK)
厚さ ：約３cm
長さ ：１７５cm及び８５cmの組み合わせ
木枠幅：４.５cm
色 ：ナチュラル色

和楽畳床ができるまで

◎自然素材ですので害虫が潜んでいる可能性があります。

出来上がった畳床を畳加熱熱風乾燥設備で室温98℃畳床内部温度65℃で2時間害虫等の駆除を行います。菌や小さな害虫は50℃一時間で死滅すると言われています。

防虫処理後、畳表、畳縁を付ける工程に移ります。最初に木枠を組み、内側の寸法を計測します。

木枠に寸法誤差がある場合があります。畳同士の隙間やきつくて枠内に入らない事がない様、１セット毎に採寸をして正確な寸法で製作します。

畳表をかける前の段階でほう酸を成分とした紙で畳床をくるみ二重の対策を施します。

畳表には植物由来の食品素材で作った防カビ・抗ウィルスの生活環境保全剤を塗布します。

製作途中、各寸法、材料のキズ等の工程内検査を行い最後に木枠内に仕上がった畳を収め最終検査を行います。

ご依頼のあった製品に傷がつかないよう梱包して出荷します。畳と木枠の間の段差について、木枠の寸法誤差と自然素材を手作業で作る畳床の厚さの誤差が合いまって若干の段差が出る場合があります。許容範囲を2mm以内と定めておりますのでご了承お願いいたします。

使用畳表

くまもとJAブランド畳表 ひのはるか

使用畳縁

お好きな畳縁をお選びいただけます。
自然素材の綿を色染めした伝統的な畳縁 黒・茶・鉄紺の３種類

和楽畳用に用意した多様な柄の化学素材畳縁 ８種類

和楽畳 各試験結果

〇放射能濃度測定結果
セシウム（Cs）-134 不検出Bq/kg、セシウム（Cs）137 不検出Bq/kg

〇残留農薬含有試験（土壌汚染対策放施工規則第五第三項四号の規定に基づく環境大臣が定める土壌含有量調査に係る測定方法（平成15年3月6日環告19号）別表の測定方法。
六価クロム化合物 25mg/kg未満（定量下限値25）砒素及びその化合物15mg/kg未満（定量下限値15）
令和3年6月18 日 （北日本環境㈱調べ）

和楽畳は環境と人に優しいエコマーク認定商品です。

稲わらは毎年出来る環境負荷のない材料として日本環境協会が認めています。

スケジュール

12月24日 プロジェクト公開

2月27日 プロジェクト終了

3月1日より順次発送いたします。

2022年5月末日迄には支援者様に配送を完了予定です。

畳床の性能

なぜ1000年もの間、畳は日本人に愛され続けてきたのでしょうか。
畳は日本の高温多湿な気候、風土に適し、履物を脱いで生活する習慣と優れた機能性があったからと思われます。
稲わらの断面は中空の組織構造です。天然素材の呼吸作用で水分を吸収したり放出したりする自動湿度調整機能があります。
弾力性に於いては並べ重ねられたやわらかい稲わらを8分の1程度に圧縮されて作られる為、その復元力が稲わら畳の硬過ぎず柔らか過ぎない独特の感触を生み出します。またこの圧縮が優れた耐久性を生みます。

京都の某お寺で40年ほど前迄使われていた、江戸時代の畳と思われる稲わら畳床です。耐久性は歴史が認めています。

稲わらの中の空気層が、熱を伝えにくい優れた断熱性を持ちます。
また一度温かい状態になると熱を逃さない保温の役目も果たします。
昔の布団の中身は稲わらが使われていた物が一般的にありました。
また、稲わらは音を吸い込む吸音効果もあります。
一般に遮音性は重量に比例すると言われますが、稲わら畳床の重さがここでは長所になります。

稲わらをギュッと圧縮させて作られる畳床は単体の稲わらと違い、燃えにくい性質になります。常温下では焦げた状態で火が消えてしまいます。また、火災時の有害ガスの発生の抑制や、稲わらは室内のホルムアルデヒド等有害ガスを吸着するような働きもします。数々の優れた天然素材の性能が稲わら畳には備わっています。
健康と環境の視点から現在普及が著しい化学素材の畳とは明らかに一線を画す性能です。詳しくは㈱和楽のホームページをご覧ください。

日本固有の稲わら文化

藁という漢字を下から読んでみます。「木と同じくらい価値の高い草」と見えませんか？日本人の心がみえてきます。
稲わらは西暦１０００年代の初期の頃、稲の収穫をそれまでの穂だけを刈っていた方法から根から刈り取る方法に変わり、田んぼから米の他に副産物として容易に稲わらが手に入る様になりました。
脱穀した後の稲わらは米と同じ程度の重量が収穫され、加工のしやすさから、縄、わらじ（履き物）むしろ（寝床）等あらゆる生活用品に加工されました。
家畜の餌としての稲わらも良質な肥料となり、農業の生産性も飛躍的に向上したと思われます。
人々の生活を一変させる時代でした。根刈りから始まった稲わら文化の誕生です。
その典型的なものがい草との組み合わせによる畳です。正しく日本人の知恵が生んだ賜物です。
現在では農業の近代化と共に稲の収穫がほとんどコンバインで行われるようになり、稲わらは自動的に田んぼに細かく切り刻まれて、落とされ、焼かれたり、そのまま土に戻されたり、長い状態で残される稲わらは非常に少なくなりましたが、コンバインが入れない山間部の小さな田んぼや、棒掛やハサ掛と呼ばれる稲を自然乾燥させる昔ながらの農法を実践している一部の 農家が残してくれています。

毎年出来る稲わらは需要があれば残せると信じています。
日本固有の稲わら文化を絶やさぬ様、大切に守っていかなければならないと思っております。

アフターサービス
和楽畳の表替え修繕は当店でもお引受けいたします。
応援者の皆様に御礼の意味を込めて和楽畳の畳干し乾燥を無償で奉仕させていただきます。
湿った畳を熱風加熱乾燥設備で湿気を取り除き、清潔な畳に生き返ります。
応援者の皆様とは末永いおつきあいを宜しくお願いいたします。

資金の使い道

各セット毎の木枠を揃えておく必要がありその資金にあてます。

実行者紹介

当店は宮城県石巻市で明治22年創業の畳屋です。私で畳業4代目になります。

東日本大震災で4ｍを超す津波で自宅兼事務所が全壊し、無事だった内陸部の工場で宮城県内の畳工事と全国の皆様に用途に応じた稲わらを販売、また全国の畳店むけに稲わら畳床を製造販売しております。宮城県は稲わら畳床の全国一の主産地です。

東日本大震災では全国から多くのボランティアを始め、関係機関の皆様から様々なご支援をいただきあらためて御礼申し上げます。その支援の中で私にとって特筆すべきことがあります。

大手の製紙会社の工場の立地が同じ縁で石巻市と姉妹都市の関係があるい草畳表の95％を占める主産地、熊本県八代市より、市内の避難所の体育館数ヶ所に2000枚の置き畳を寄贈していただいた事です。

震災の当日も雪が降っていましたが、東北の3月はまだまだ寒く、体育館の床に段ボールを敷いて寝ていた避難者の方々は畳の温かさと共に送っていただいた温かい心に大変感謝をいたしております。

畳の需要は30年程前の年間4000万枚から現在1100万枚に減少しております。

中身である畳床は40年程前まで稲わら畳床がほとんどのシェアを占めておりましたが、その重さ（30kg以上）が次第に畳店から敬遠され、軽量な木質ボードとポリスチレンフォームの組み合わせによる建材畳床に換わり、稲わら畳床は寺社、お茶室等を中心に1～2％と風前の灯となりつつあります。

畳としての性能は化学素材の畳とは比較にならない優位性があるのですが、作業性とコストパフォーマンスから減少が続いております。

当店では稲わら畳床の販売が激減しながらも、毎年稲わらを長い状態で残してもらえる様、農家に働きかけて、原材料を確保して生産を続けております。

稲わらに携わって40年、今回の和楽畳のプロジェクトを機に、これからも稲わらを買い続け、稲わら文化を絶やさぬ様、企業活動を行って参ります。

皆さまの応援を宜しくお願いいたします。

プロフィール

実行者紹介 （株）和楽 会長 佐々木正悦

昭和27年、宮城県石巻市生まれ。大学卒業後、地元の鉄工関係の会社で3年間勤務後、家業である畳・畳床製造（有）佐々木産業に入社。

平成5年、代表取締役に就任、平成12年、株式会社和楽に組織変更
以後、稲わら畳にこだわった数々の独自商品を考案。

平成18年より宮城県畳床工業組合の理事長に就任、組合員の共生意識をもって稲わら畳床の振興に12年間努めました。

平成19年より全国の稲わら系畳床製造者の集まりである、全国畳床工業会の専務理事を令和3年9月迄努めました。

令和2年9月に仙台歴史民俗資料館の「わらと生活」の企画展に「畳業の観点からみた稲わら」の演題で講話させていただきました。