古くて新しい日本の普段履「下駄」

今まで希少な麻を使った甚平や、廃棄布を再活用した作務衣などを企画してきた弊社では、以前「誰にとっても一番履きやすいことを目指した、環境に優しい下駄」というコンセプトで、「履きやすさ」を重視した「右近下駄」を企画しました。

「右近下駄」とは、歯がないタイプの下駄のこと。

台の土踏まずの辺りをくり抜いた草履に近い形の下駄で、歩きにくさを解消しようと昭和に入ってから誕生した形です。

「右近下駄」プロジェクトは大変好評でしたが、一部のお客様からは、「伝統的な二枚歯の下駄はつくらないのか」というお問い合わせもいただきました。

以前、モニターの皆様を対象に行ったアンケートでは、二枚歯下駄について

「慣れない下駄で、カクンカクンとぎこちなく歩いて恥ずかしかった」

「花火大会に浴衣で行ったら、鼻緒で靴ずれになり、痛くて歩けなかった」

といった否定的なお声もいただいております。

しかし、一方で大正以前は二枚歯下駄が一般的。本格的な下駄と言えばやはり二枚歯下駄という思いもありました。

そこで、今回は以前の右近下駄のコンセプトを引き継ぎながら、二枚歯下駄を作ろうと考えました！

今プロジェクトは新作の２枚歯下駄と右近下駄のプロジェクトとなります。
下駄は日本の夏の普段履きに最適ですが今回のプロジェクトである二枚歯下駄について紹介する前に、まずは和装履物としての「下駄」の魅力をおさらいしておきましょう。

まずは日本の履物として、下駄の歴史は大変長いことが上げられますね。

江戸時代、雨天時に農作業用で使われた「足駄」という歯の高い履物を低くして、二枚歯下駄が生まれたと言われています。

また下駄は浴衣や甚平はもちろん、カジュアルな着物に合わせることができるなど、和装の履物の中でも利用シーンが広いという特徴があります。

さらには、サンダルが普及する前は、下駄が普段履きとして一般的だったことからもわかるように、洋服の普段着との相性も抜群です。

また、近年は

「鼻緒を挟む足指の運動になる」

「足を締め付けない」

「風通しがいい」

「木の台が足裏のツボを刺激する」

といった、足への健康効果という側面からも下駄の価値が見直されています。

今回の二枚歯下駄は、前回の右近下駄と同様に京都の和装メーカーの協力を得て、和装履物づくりに実績のある中国工場に依頼し、制作を進めました。

出来上がってサンプルを試してもらったモニターからは、このような評価をいただきました。

「和テイストが好きなので、デニムに合わせるといい感じ」（20代男性）

「蒸れなくて涼しいですね。木の感触が気持ちいいです」（40代男性）

「思ったよりも軽い。色違いで何足かあってもいいと思う」（30代男性）

「歩くときにカランカランとなる木の音がなんとも粋」（40代男性）

との好意的なご意見も多くいただきました。

今回の二枚歯下駄の台には、その軽さから下駄の材料として人気の「桐」を用いました。

色味は、桐の木目を生かすため焼いてからニスで仕上げた「焼き台」と、よりクールでスタイリッシュに黒く塗って仕上げた「黒台」の２種類です。

鼻緒の色はどんな服にも合わせやすい紺と黒にしぼりました。

つまり、今回の二枚歯下駄は、以下のような組み合わせの４種類です。

１、「黒台」×紺

２、「黒台」×黒

３、「焼き台」×紺

４、「焼き台」×黒

この４種類があれば、その日の着こなしや着物や浴衣の色柄に合わせて足元からお洒落を楽しむことができます。

また今回は前回の右近下駄と違い、台の接地面にクッションがない木そのままのデザインです。

これは二枚歯下駄の大きな魅力である「カランカラン」という音を出すため。

ぜひ、この音も楽しんでほしいと考えています。
また２枚歯だけでなく前回のプロジェクト行った右近下駄も復刻して欲しいとご連絡いただいておりますので合わせて用意しております。

（前回の下駄とは鼻緒の素材を変更した、こちらも新作となります）

色は「黒台」と「焼き台」の２種類となります。

１，右近下駄「黒台」

２，右近下駄「焼き台」

こちらの２種類となります。

サイズの選び方は靴と同じ

今回は二枚歯下駄のニーズを探る意味もあり、
二枚歯下駄の方は1サイズのみの限定生産です。

評判が良ければ、他のサイズや鼻緒の色の種類を増やしていくことを考えています。

【サイズ】

フリーサイズ 約25.5〜26.5cm 全長約26cm 高さ約５cm 幅約11cm

下駄は基本的に、靴と同じサイズを選べばOKです。

下駄は本来かかとを出して履くものなので、小さめをチョイスするのがおすすめです。

１種類だけですのでサイズが合わないという方もいらっしゃると思いますので、右近下駄は焼き台の方はM～３Lまで４種類をご用意しております。

黒台の方もM～LLまで３種類ご用意しております。

それぞれのサイズは以下のようになっています。

【サイズ】

Mサイズ
約25.0〜27.0cm対応
全長約26cm
かかとの高さ約3.5cm
幅約10cm

Lサイズ
約26.0〜28.0cm対応
全長約27cm
かかとの高さ約3.5cm
幅約10cm

LLサイズ
約27.0〜29.0cm対応
全長約28cm
かかとの高さ約3.5cm
幅約10cm

3Lサイズ （焼き台のみあります。「黒台」は3Lはございませんのでご注意ください。）
約28.0〜30.0cm対応
全長約29cm
かかとの高さ約3.5cm
幅約10cm

基本的には靴と同じサイズを選べばOKです。

下駄の正しい履き方・歩き方
「かかとを出す」ってどういうこと？ と不思議に思われた方のために、下駄の履き方をご説明します。

下駄は、ビーチサンダル感覚で足を奥までぐいぐい入れると、指の股が痛くなってしまいます。鼻緒を指にひっかけるような感覚で足を台に乗せ、踵が台から出るのが、適切な履き方です。

また、下駄に左右はなく、どちらの足でも履くことができます。左右を入れ替えながら履くことで、履物を長持ちさせることができるという知恵です。

とはいえ、二枚歯下駄は歯の分の高さがあるため、慣れないと歩きにくいのが難点。

そこでポイントとなるのが「歩き方」です。

下駄の歯は前後に対象ではなく、少し後ろ側にずらしてついているのをご存知でしょうか。これは下駄の台を「前に倒してから、蹴り出して歩く」という動きをスムーズに行うためです。

正しい履き方と歩き方をマスターすれば、誰でもスマートに二枚歯下駄を履きこなせますよ！

鼻緒の布は廃棄生地を再活用

環境への配慮から、鼻緒の布も特別なものを使っています。

実はこの鼻緒の布は、もともとは捨てられるはずの余り布なのです。

近年、アパレル企業が廃棄する生地の多くが再利用されず、ゴミとして処理されていることが問題になっています。

今回の下駄は、こうした余り生地を有効活用することで、廃棄生地の削減にも貢献しようと考えました。鼻緒の表側には素朴な風合いの綿を使用。

裏側の肌に触れる面には鼻緒づれを防ぐ工夫として、柔らかで高級感ある起毛素材「ハイミロン」という生地を縫い合わせるひと手間を施しています。

夏の普段履きに最適

下駄の台や鼻緒の色柄は、派手だったり特徴がありすぎたりすると合わせられる甚平や浴衣の柄にも制限がでてきます。

しかし、今回の二枚歯下駄は、台と鼻緒いずれも主張しすぎない上品な組み合わせで、甚平や浴衣の柄を選びません。

また洋服にも合わせやすく、サンダルに近い履き心地を実現して普段遣いできることで健康効果も期待できます。

ご自身の夏の普段履きや甚平や浴衣・カジュアル着物でお出かけするときの履物として楽しむほか、健康になってほしい方、和風好きの方、外国の方へのプレゼントにもおすすめです！

以上となりますが、最後に今回の企画者からのコメントです。

「以前の右近下駄も非常に人気が出たのですが環境にも考慮して企画してみました。２枚歯下駄もそうですが和服はもちろん、通常使いの服とも合うと思いますし、下駄初心者の方でも履きやすい形です。ぜひお試しいただければと思います。」

是非、お買い求めいただければと思います！

【和トモスについて】

今まで和服・小物関係で多くのプロジェクトをMakuake様にて実施させていただきました。

多くの方々からの応援購入と、色々な反響を頂き、本当に励みになっております。

今回も新たなプロジェクトを実施することで、皆さまのお役に立てることができればと思っております。

もし本プロジェクトも興味を持っていただけた方は、ぜひ応援購入のご検討をお願い致します。