こんにちは！内田縫製の内田直行と内田泰造と申します。僕たち兄弟は祖父が創業した縫製工場の後を継ぎ、岡山の片田舎でジーンズを作っています。

創業は1969年。僕たちが生まれるずっとずっと前から、地域の職人に支えられ、今日まで日本の縫製技術を継承してきました。

本プロジェクトを立ち上げた理由は、創業からお世話になっている地域の方々に僕たちなりの恩返しとして、新しく開発した『双糸デニム』で作ったワークウェアをプレゼントすることです。

過疎地域に指定されているこの集落で、みんなが元気になる様なワークウェアを作り、今まで以上にパワフルに活躍して欲しいと思っています。

これらもこの地に根ざしてジーンズを作り続けたいと願う僕たちの挑戦を応援していただけたら幸いです。

「地域の方々に心から喜んで貰えるものを作りたい」

その一心で、新しいデニム生地の開発が始まりました。"心から"というのは、愛着が湧いて毎日身に付けておきたい！と思ってもらえるもの。

そのため分厚い生地ではなく、ある程度生地を薄くして着心地を良くすること、そして唯一無二の色落ち(経年変化)を楽しんで欲しいと考えました。

しかし、生地を薄くすると当然ですが耐久性が落ちてしまいます。またストレッチデニムにすると動きやすくはなりますが、綿100%デニム本来の風合いを出すことが出来ません。

そんな不安を感じながらも、何もなかったこの地に縫製工場を立ち上げた祖父の様に「ないなら作ってやろう。」と僕たち兄弟の心に火がついた瞬間でもありました。

軽くて強い、そして唯一無二の経年変化を楽しめるデニムを求め、生地屋さん、糸屋さん、機屋さんに色々なお話をお聞きし知見を深める中で、ようやく考え着いたのが双糸デニムでした。

通常デニムは、単糸(たんし)のたて糸とよこ糸を織り上げて作るのですが、双糸デニムは、2本の単糸を撚り合わせ1本の糸を作り(＝双糸)、その双糸をたて糸とよこ糸に使用します。

双糸状にすることで、互いの糸の弱い部分を補い合う強い糸ができます。その糸を使って生地を織ることで、より丈夫なデニム生地になると考えられ、生地を薄くすることが可能になりました。

また双糸に撚る際に、単糸とは逆方向の撚りを加えることで、単糸の撚りが若干緩み、手触りが良く、しなやかな生地が出来上がります。(単糸Z撚り/双糸S撚り)

たて糸(双糸)の一方をブランドカラーであるオレンジに、もう一方は経年変化に奥行きを出すため薄い黄色に下染めをしています。そして2本を撚り合わせ、その上からインディゴでロープ染色を施します。

一見すると普通のデニムですが、使い込むことでインディゴと橙黄色がまだらに混ざり合い、長い年月をかけて醸成された様な深みのあるデニムへ経年変化を遂げていきます。

また、セルヴィッジ(耳部分)にはオレンジと黄色に染めた双糸を使用しています。

2色の糸で双糸を作り、それをセルヴィッジデニムに織り上げることは、ベテランの生地職人さん達も当然初めてでした。しかし、長年の経験から糸の撚り回転数、下染の色調、生地の織り方など細部に至るまで微調整を重ねたからこそ、今までどこにもなかった生地が誕生しました。

■ データで証明された双糸デニムの強さ

実際に数値を見ないと納得ができない僕たち兄弟は、岡山県工業技術センターで、双糸デニムの引っ張り試験を行いました。

同規格(自社従来品)のジーンズと比べ、引っ張り強度は1.2倍以上となり、双糸デニムの強さが証明されました。

■ 地域のみんなの協力

プロジェクトを立ち上げるにあたり、地域の方々に製品サンプルを実際に着てもらい率直な意見を聞いたり、撮影モデルをしてもらったりとたくさんの協力をしてもらいました。

「モデルして！」とお願いするとみんな最初は「モデル？そんなもんできるわけねぇがな！」という感じでしたが、プロジェクトの経緯を伝えると「よっしゃわかった！」と全員が承諾してくれました。

地域のためならなんでもやっちゃるで！というみんなの心意気に僕たちも大きく背中を押してもらいました。

<生地について>

ヨコ糸の番手(糸の太さ)を変えた厚さの違う2種類の双糸デニム(13.5oz/10.5oz)を作り、製品によって使い分けています。また、生地表面の毛焼き、捻じれ止めは行っていないので、風合い豊かなデニムの表情を楽しめます。

・13.5oz セルヴィッジ双糸デニム 3/1右綾 綿100％

UCHIDA HOUSEIの考える、強度と履き心地のバランスに優れたジーンズに最適なデニム。複数番手の糸を使用することで、綺麗過ぎず、風合いの豊かな表情になっています。

・10.5oz セルヴィッジ双糸デニム 2/1右綾 綿100％

ワークウェアに必要な軽さと強度を満たしたデニム生地。普段着としても、作業着としても日常使いできる着心地の良さを追求しました。

<サイズについて>

ジーンズやジャケット類に関しては、弊社既存製品と同等のサイズ感です。初めてご購入される方は、下記の寸法表をしっかりとご確認下さい。

・450-SOUSHI (スリムテーパード)

長年培った縫製技術を駆使して作り上げたUCHIDA HOUSEIの定番ジーンズ。膝から裾にかけて若干のテーパーを利かした、すっきりとした綺麗なシルエットに仕上げています。仕様やサイズは450-STANDARDと同様です。(仕様の詳細はこちら)

◆13.5oz双糸デニム　◆ジッパーフライ　

◆ワンウオッシュ済み(大きく縮む事はありません)

・452-SOUSHI (ヴィンテージストレート)

古き良き時代の仕様を踏襲し、経年変化を最大限に楽しめるようアレンジを加えたジーンズ。シルエットはクラシックなストレートですが、野暮ったくみえない程よい太さです。仕様やサイズは452-STANDARDと同様です。(仕様の詳細はこちら) ※シンチバッグは付きません。

◆13.5oz双糸デニム 生機(キバタ）　◆ボタンフライ

◆ワンウオッシュ済み(大きく縮む事はありません)

・1st type denim jacket SOUSHI (Gジャン)

クラシカルなスタイルのデニムジャケットをベースに、現代風になり過ぎない程度にシルエットをアレンジしました。452-SOUSHIと同仕様で製作しているのでセットアップでの着用もおすすめです。

◆13.5oz双糸デニム 生機(キバタ）

◆ワンウオッシュ済み(大きく縮む事はありません)

・Overalls SOUSHI (オーバーオール)

シンプルな片胸ポケットのオーバーオール。ワーク感が強過ぎず、着る人を選びません。サイズ選びに迷った場合は、UCHIDA HOUSEIのジーンズと同じサイズを選んで頂ければOKです。

◆10.5oz双糸デニム　◆ジッパーフライ

◆ワンウオッシュ済み(大きく縮む事はありません)

・Coveralls SOUSHI (カバーオール)

特徴的な開襟風の襟にし、ポケットとステッチをシンプルにする事で、個性的な見た目ながらも、普段使いし易いジャケットに仕上げました。Overalls SOUSHIと同仕様で製作しているのでセットアップでの着用もおすすめです。

◆10.5oz双糸デニム

◆ワンウオッシュ済み(大きく縮む事はありません)

・Apron SOUSHI (エプロン)

ヴィンテージエプロンのシンプルさを参考に、ポケットの形やバランスを整え、強度を高めた仕様にしています。性別問わず、様々な体形の方にフィットするよう製作しています。

◆10.5oz双糸デニム

◆ノンウォッシュ(洗濯すると縦横1～3％程縮みます)

・Tote bag SOUSHI (トートバッグ)

丈夫で大き目サイズのシンプルなトートバッグ。A4ファイルやケース入りの13インチのPCも入ります。肩掛けもでき、一泊程度の旅行や普段の買い物に活躍します。

◆13.5oz双糸デニム

◆ノンウォッシュ(洗濯すると縦横1～3％程縮みます)

サイズ：縦37cm/横(間口幅)48cm/マチ13.5cm/持ち手長さ51cm

<限定革パッチと織りネーム>

ジーンズ・Gジャンの革パッチ、オーバーオール・カバーオール・バッグ・エプロンの織りネームは、本プロジェクト限定デザインです。内田縫製の地元にどっしりと構える山形仙がモチーフになっています。※多少のデザイン変更をする可能性があります。

・Coin & key case RAINBOW (コイン&キーケース)

前回のmakuakeで復活したレインボーデニムを使用したコイン&キーケース。使い込むことでレインボーへと経年変化を遂げていきます。

◆13.5ozレインボーデニム

◆ノンウォッシュ(洗濯すると縦横1～3％程縮みます)

サイズ：縦7cm/横12cm/マチ1.5cm

・Exchange SAKAZUKI (社長と盃を交わす会)

社長はおしゃべりとお酒が大好きです。美味しい料理を食べてお酒を呑みながら、いろいろなお話をしてみませんか？(もちろんお酒が呑めない方も大歓迎です)

東京・大阪・津山の3会場で開催します。

・Sewing experience (ジーンズ縫製体験)

初心者の方大歓迎！1日だけ内田縫製に入社してオリジナルジーンズを作ってみませんか？

UCHIDA HOUSEIの商品の中から作りたいジーンズを選び、裁断から縫製までを体験して頂きます。(シルエットや糸、リベットの種類も変更可能です)

職人が付き添い、ミシンの踏み方から丁寧にお教えします。『工場の雰囲気を感じながら、内田縫製でしかできない一生の思い出を創りましょう！

着用写真の詳細はこちら

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Q.丈直しはできますか？

A.もちろん可能です。ご注文時に股下寸法をご記入頂ければ、丈直しをしてお送りします。内田縫製のジーンズをお持ちでない方は、一度ご自宅で着用後、後日丈直しのご依頼をお願いします。丈直しのご案内を製品に同封いたします。

※丈直し費用はかかりませんが、弊社へ発送する際の送料はお客様ご負担となります。

Q.サイズ交換はできますか？

A.万が一サイズが合わなかった場合は、サイズ交換を承ります。

※丈直し後のサイズ交換はできませんので、サイズが不安な方は注文時に丈直しをしないで下さい。

※在庫がなく再生産が必要な場合、数ヶ月お待ち頂く場合があります。

Q.リペアはできますか？

A.弊社は縫製工場ですので、裾直しやリペア(お直し)を基本的に無償で行います。弊社が存続する限りいつでもご対応いたします。

※可能な限り修繕に努めますが、破損の程度によってはリペアができない場合や、修理代金を頂く場合もありますので、ご理解のほどよろしくお願いします。

スケジュールは下記の通りです。進捗状況は、活動レポート(本ページ上部)または弊社SNSにてご報告します。

※生産状況により、スケジュールが変更となる可能性があります。

※生地製作に時間を要しており(双糸が特殊ということもあり)、お届けが遅くなってしまうことをご了承下さい。

※第一回生産の受注数が上限数に達すると、第二回生産に移行します。それ以降の生産については、随時報告をさせて頂きます。

※原則、注文順に発送しますが、製品やサイズによっては発送が前後することがあります。

内田縫製は、岡山県津山市新野山形で今から半世紀以上も前に、僕たちの祖父が牛舎の2階にミシンを置き、近所の方数名で創業しました。

最盛期には津山市内にも多くのジーンズ縫製工場があり、仕事も溢れていたそうですが、1990年代後半から少しずつ海外に仕事が流れ始めます。2000年代初頭には売上が1/5まで落ち込み、市内のジーンズ縫製工場は内田縫製だけになりました。

仕事がない日が続きましたが「家の百姓を手伝うけん心配せんでええよ」と地域の職人さんやそのご家族に助けて頂き、一番厳しい時代を何とか乗り越えることができました。

僕たちが入社する前に父が口癖の様に言っていたことを覚えています。

それから5年。「2人とも帰ってきたんか！頑張れよ！」「新聞載っとったなあ」「インスタみとるで」と地域の方に温かい言葉をかけてもらう度に、何か恩返しをしたいという気持ちが強くなり、今回このプロジェクトを立ち上げることにしました。

祖父と地域の方々が繋いでくれたこの地と縫製工場を、これから先も残していくために感謝の気持ちを忘れず、ものづくりに真面目に向き合っていきます。

私たち内田縫製は、日本の縫製技術を継承し、ものづくりの楽しさ、喜びを後世に伝えていくことを理念としています。

国内の繊維産業は、海外やAI・ロボットに仕事が置き換えられ、そして地方では追い討ちをかける様に高齢化や人口減少が進み、30年前は50%以上あった衣料品の国内生産比率が、現在では1.5％を切っています。そんな中、地域の方々に支えられ、時代の波に立ち向かい日本のものづくりを継承してきました。

双糸が互いの糸の弱い部分を補い合い強度を高めているように、私たち内田縫製も地域と共生し、成長し、みんなが繋げてくれたこの縫製工場をこれからも守り続けていきます。

「ええ感じに色落ちしとるのぉ」とご近所から聞こえてくるのが今から楽しみです。

<過去実績>

2022年、レインボーデニム復活プロジェクトは、5000万円を超える資金を集め、目標達成率5153％を記録。そして 「Makuake of the year 2023」 にご選定いただきました。沢山の応援購入本当にありがとうございました。

SNSにて、内田縫製の日常や新製品情報、定期的に全国で開催するPOP UPなどの様々な情報を発信していますので是非ご覧下さい。　◾️instagram　◾️Facebook