【あくまき】とは？

鹿児島の郷土菓子では「かるかん」が有名ですが、「かるかん」は高級で昔の庶民には手の出せない高級菓子でした。鹿児島の庶民に親しまれているお菓子は「あく巻」が代表的です。あく巻の由来には、薩摩藩が1600年の関ヶ原の戦いの際、または1592年の豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に日持ちする兵糧として作ったのが始まりといわれる。他にも諸説あり、農家の田植え時の保存食、日本に伝来した粽の当初の形がこの地域のみ残った説、平家の落人により伝えられた説、たまたま焚き火に落としたおにぎりが腐らなかったのを見つけた説などもある。また、1877年の西南戦争の際には西郷隆盛が保存食として持参しており、これを機に薩摩藩外の宮崎県北部や熊本県にも広く普及することとなった。兵糧で多かった干し飯と比較しても、保存性や食べやすさ等で優れており、朝鮮出兵の際も他国の軍勢は兵糧が尽きる中、薩摩の軍勢だけはあくまきで腹を満たしたと言われている。

あくまき存続のピンチ！？

昔は各家庭で作られていましたが、作れる人も高齢になり今では作る人も少なくなってまいりました。それに伴い、今の中高年でも食べる人は少なくなってきました。若者に至っては、食べた事がない人も多く存在していて鹿児島の伝統的な庶民の味が途絶えるのでは？と心配しております。

あくまきってどうやって食べるの？

あくまきの一般的な食べ方は、きな粉砂糖を塗して食べる食べ方や砂糖醤油につけて食べる食べ方が多いようです。他にも揚げ出し豆腐の様に衣をつけて揚げて汁につけて食べる方もいるようです。

ただ、製品の性質上ベタベタして竹の皮から外すのに一苦労して食べにくいと言う方が多いのも事実です。

あくまきの存続に若者が立ち上がった！

２０１７年！地元の高校である曽於高校の商業科２年の授業の中で、「“あくまき”を題材とした曽於市の新商品開発」として取り組んでもらいました。曽於市の協力ももらい地域おこし協力隊の方々に調整役としてご協力頂きました。

第１弾として、１０月３１日に「あくまきドラ焼き」をリリースしました。

地元のお祭りやイベントで販売実習を行い、多くの地元の方にご購入頂きました。今では、ふるさと納税の返礼品として販売しているほか、当社直売店の「スイーツファーム本店」でも販売をしております。

あくまきダックワーズ開発秘話

６年前に立ち上がった若者たちの想いを引き継ぎ、企業として「あくまき」の継承の責任の重さを再確認し、さらなる商品の開発をスタートしました。

あくまきと相性の良いお菓子とは何なのか？各部門の製造責任者で協議を重ね、鹿児島の伝統菓子と洋菓子との組み合わせに取り組む事となりました。

取り組んでぶち当たる壁！

そもそも「あくまき」は木灰から抽出した灰汁を使用している為、エグミのある商品。ダックワーズとどの様に組み合わせるか？ダックワーズのサクッふわっとした食感と「あくまき」のモチッとした食感。「あくまき」は一般的にきな粉砂糖を塗して食べる商品。いろいろな壁にぶち当たりながらも、開発責任者のパティシテが自信をもってお届けできる商品が完成致しました。

ダックワーズのサクッふわっ、あくまきのモチッ、厳選したつぶ餡、なめらかなきな粉クリーム、すべての長所をミックスした味をお届け致します。