鳥取県・鳥取砂丘で行われる「動く砂像で、動かせ鳥取！鳥取砂丘アートプロジェクト2014」と題したこのプロジェクトは、2015年から本格的に活動を開始する「鳥取砂丘アートプロジェクト」のPRイベントです。鳥取砂丘を舞台に、アートを通して鳥取の魅力を広く伝える活動に取り組んでいます。

■「鳥取砂丘アートプロジェクト」とは
2014年12月13日〜25日に山陰最大級のイルミネーション「鳥取砂丘イリュージョン」が開催されます。「鳥取砂丘アートプロジェクト」は期間中のメインイベントとして、12月20日・21日「鳥取砂丘」を舞台に、関西屈指の様々なジャンルのアーティストたちが集結します。音と光・動く砂像達のパフォーマンスで、鳥取砂丘の秘めた魅力を夜の砂丘に浮かびあがらせます。
今回の支援金は、主に自主運営する本イベントの制作・設営費用・リターンに充てさせていただきます。

はじめまして。
今回このプロジェクトを主催している鳥取県出身のコスチューム・アーティスト大野　知英(おおの　ちえ)です。

舞台衣装など１点もののコスチュームをメインに、衣服の可能性や素材の持つ良さを活かし、ジャンルにとらわれない作品作りをしています。

また、わたしはヘアメイクアップアーティストの歯朶原　論子（しだはら　さとこ）さんと「ヘアとメイクそして衣装の融合により、身体装飾の可能性を広げる」を目的とした、女性2人のユニット「heterophonic Dada（ヘテロフォニックダダ・以下ダダ）」を結成しました。現在、国内・海外を問わず活動領域を広げています。

みなさんは、サン＝テグジュペリの「星の王子様」をご存じでしょうか。砂漠の中で井戸を探す中、喉がカラカラに乾いた王子様はこう言います。

目に見えない大切なものや自分だけの秘密、心の中にそっとしまっておきたい思い出、皆の心の中にある「なにか」を、この鳥取砂丘で見つけて持って帰ってもらいたい。 ただの観光地としてだけでなく、何万年の時間の蓄積で出来た砂丘を感じてほしい。人は遠くにあるものに憧れを抱きます。近くにある大切なものは見えなかったりします。皆が、鳥取を、鳥取砂丘をもっと身近に感じて、愛すべき存在であってほしい。

これが、鳥取から離れて、また戻ってきたわたしの想いです。

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近くにいるときは、気付かなかった鳥取。 都会に憧れて、生まれ育った土地を飛び立ったけれど、 離れてみて初めて気づいた鳥取の素晴らしさ。豊かな自然、美味しい食べもの、やわらかい言葉づかい。 そこに住む、不器用でひかえめだけど温かい人柄。だけど、砂丘も、鳥取も、しばらくの間、わたしとは「関係がないもの」でした。

わたしは、18歳で上京し、短大のファッションアートコースで舞台衣装や自由なコスチューム作りを学びました。

卒業後、田中秀彦さんの身体装飾ユニットiroNic ediHt DESIGN ORCHESTRAで、ふたたび自分の作品を作るようになりました。

作品作りの中で、改めて自分と向き合うようになって、「わたしは服づくりを通じて何を表現したいんだろう？」「そもそも『わたし』って何？」と考える日々が続きました。

 そんなモヤモヤした状態の中、迎えた30歳。
故郷・鳥取で行われた幼馴染の結婚式で、偶然、鳥取砂丘がある岩美町の町長とお話する機会がありました。話の流れで、鳥取砂丘でファッションショーをやりたい！と言ったところ、山陰最大級のイルミネーション”鳥取砂丘イリュージョン”の時なら出来るのではないかと、当時の実行委員長を紹介してくださいました。これが、砂丘イリュージョンとの関わりの始まりです。

その後、イリュージョンの下見で、10年ぶりに砂丘に行きました。
その時に撮った写真がこれです。

わたしと砂丘の距離が近くなった瞬間。
「万物に神さまが宿る」と聞いていたけれど、砂丘にもいたんだ！
初めて、鳥取砂丘にわたしが寄り添った瞬間でした。

その年の5月。
わたしは、鳥取砂丘で行われた砂像フェスティバルを見に行きました。
昔から憧れていた、鳥取県出身の写真家・植田正治さんの世界を想像していたのです。植田正治さんの写真は、鳥取砂丘を舞台に「人をモノに見立てた演出写真」です。わたしはこの世界観が体感できると思っていました。

しかし、実際の砂像フェスティバルは、わたしの想像とは違い、鳥取砂丘から少し離れた広場で行われていたのでした。

この現状にガッカリしたわたしは、毎年１２月に開催される砂丘イリュージョンには関わりたいと思い、砂時計の小道具を使用したアートコスチュームパフォーマンスを提案しました。しかし時間も予算もなく、未だ前例のないイベントに反対意見も多く、開催には至りませんでした。

それから2年後。
わたしの想いを理解してくれた当時の実行委員長が、全力で開催に向けて動いてくれました。鳥取砂丘で何が出来るのか、何をすれば来場者に喜んでもらえるのか。この壮大な砂丘に、まだ誰も見たことのない世界を作れないだろうか。話を進めるうちに、わたしのやりたいことには、色々な問題がつきまとうことを知りました。

鳥取砂丘は国立公園であること。
国立公園に「モノ」を置くには、国に何十もの申請が必要であること。
そして、許可が下りることはめったにないこと。

そこで、わたしは考えました。

先ず最初に、この話をダダの相方・歯朶原に持ちかけました。そして砂像メイクとかつら、コスチュームが生まれます。
普段アートに馴染みのない方にも、鳥取を楽しんでもらいたいという想いから、 動く砂像は鳥取にまつわるモチーフから作っています。

こうして、7体の砂像がパフォーマーによって、呼吸を始めました。

2011年12月・クリスマス寒波到来。
一面雪景色の砂丘を目の前に、みんなで一喜一憂しながら本番を迎えました。
鳥取砂丘にまっ白な雪が舞う中、7体の“動く砂像”は動き出しました。大勢の観客から拍手喝采！砂像に、初めて命が宿った「聖なる夜」になりました。

2011年と2012年の2年間。
動く砂像パフォーマンスは、鳥取砂丘イリュージョンのメインイベントになりました。そしてついに、砂の美術館でのコスチューム・アート・パフォーマンスも実現しました。
2013年。
動く砂像は海を越えて、フィリピン北部の世界遺産都市・ビガンへ。 ここで開かれた国際的な舞台衣装の祭典、「ワールドコスチュームフェスティバル2013」の2部門で金メダルを受賞。審査員はアメリカ、ベルギー、デンマーク、バングラデシュ、台湾など各界を代表する方々。「動く砂像」が世界に認められたのです。

この一つの想いから始まった、動く砂像。沢山の方々の温かい心に動かされ、今年も開催することが出来ます。
わたしは、この動く砂像たちが、わたし自身の心まで動かしてくれていたことに気づいています。
今まで知らなかった、わたしの心の奥底にある、故郷・鳥取への熱い気持ち。
鳥取砂丘が、鳥取が、生まれ育った土地が大好きだっていう気持ち。




■プロジェクトメンバー
ATWAS
夜の闇を光と音で彩るアーティストチーム「ATWAS（アトワズ）」は不確定メンバーで構成され、企画ごとにその関わるアーティストの持ち味を最大限に活かした作品を披露。映像・音響・舞台美術・彫刻・衣装・身体表現などボーダーレスに絡み合い、静かな闇に、幻想的な世界を作り出します。

絶えず動き続ける砂地の中に存在する砂時計のオブジェ
◆友井　隆之（美術家）
美術に特化した鉄工場　友井工芸代表。金属の可能性を求め、舞台・映画・伝統芸能など多様なジャンルと関わり活動している。現在国内外を問わず年に2～3回の個展、展覧会やイベントに多数参加。ATWASメンバー。

砂丘に浮かび上がる幻影、プロジェクションマッピング
◆吉光　清隆（映像作家）
イ ンスタレーションや舞台作品,パフォーマンスなど空間を意識した映像作品を制作している。 演劇、ダンス、現代美術など様々なアーティストに対しての映像提供・協力も多数。国内外で幅広く活動中。ATWASメンバー。

砂像の表情に魂を与えるヘアメイク
◆歯朶原諭子(ヘアメイクアップアーティスト)
2003年、ヘアメイクアップアーティストとして活動を開始。舞台、映像、雑誌、ブライダル、専門学校講師、多ジャンルで活躍。2013年からは、中国、イギリス、フィリピン、韓国など海外での活動を拡大している。数多くの受賞歴をもつ。2014年パリ・オートクチュールコレクションにて、Soah率いるpamsチームのメンバーとしてJeremy・BUENOの ヘアを担当する。出身地の明石にて、World Head Art Photo Contest Akashi 2014主催。

＜美しく、幻想的な時間と空間をつくりだす呼吸を持った砂像＞

「砂丘を構成する砂粒。少女性と神秘性を表した砂丘の時間を司る”砂の精”」
◆青木　はなえ（マイム俳優）
2002年よりマイム俳優いいむろなおき氏に師事し、カンパニーメンバーとしてパフォーマンス活動を開始。国内外での舞台出演をはじめ、小・中学校での公演、イベントや大道芸、ファッションショーでのパフォーマンス等、幅広く活動する。

「しゃんしゃん祭りの踊りに使われる傘。貴婦人シルエットの”シャン婦人”」
◆中村　真利亜（女優）
女性4人の演劇ユニット TAKE IT EASY!のメンバー。長身に長い黒髪、印象的な声をいかし存在感のある役どころを得意とする。舞台・映画・アートパフォーマンス等で活躍。また、ATWASのメンバーでもあり、平城京天平祭 2014 夏ナレーション担当、なら国際映画祭 アートナイト2014に出演。

「鳥取名産！肥えた砂丘シルエットのコスチュームに獲れたてのラッキョウヘアとひげがたまらなくセクシーな”ラッキョウ仙人”」
◆田中　啓介 （俳優）
マイムを中心とした身体表現で演劇やファッションショー、イベント等、ジャンルの枠を問わず幅広く活動中。2005年よりマイム俳優いいむろなおき氏主宰：いいむろなおきマイムカンパニーのメンバーとして参加。海外フェスティバルやワークショップ、国内外での公演に多数参加。

「鳥取の民話『多鯰ヶ池伝説』に出てくる美しい少女、”お種さん”」
◆仲　聖子（日本舞踊家）
幼少の頃より、日本舞踊とクラシックバレエをはじめる。日本舞踊若柳流名取・若柳 京珠、新舞踊睦会師範・睦 京珠の名を持つ。京鹿子娘道成寺や忠臣蔵八段目などの大曲にも挑みつつ、三ツ面子守や玉兎などのコミカルな親しみやすい日本舞踊を得意とする。日本舞踊講師として、次世代の舞踊家育成にも力を入れている。

「神話『いなばの白兎』に登場する大国さまとサンタクロースを掛け合わせた、”大黒ロース”」
◆三浦　求（俳優）
『ポータブル・シアター』所属。恩師である枡井氏と共に2008年に劇団『ポータブル・シアター』を旗揚げ。旗揚げ公演でロクソドンタフェスティバル2008最優秀作品賞を受賞。膨大な量の台詞芝居を得意とする。3人で3時間近くしゃべり続ける芝居は圧巻である。現在はいいむろなおきマイムカンパニーのマイムラボのメンバーでもある。台詞と身体の両方を駆使して、他劇団への舞台にも出演多数。

古来より受け継がれてきた伝説をベースに、作り出される物語の空間
◆田中　秀彦（演出家）
成安造形短期大学･服飾芸術コース卒業後、海外戯曲の舞台作品で空間デザイン、衣装デザイン舞台演出を行う。アーティストグループiroNic ediHt DESIGN ORCHESTRA を結成し、舞台・TV・広告・雑誌等で活動。舞台演出、衣装デザインを行うと同時に、モデルやタレントを対象にした身体表現の指導も行う。成安造形大学 空間デザイン領域 ファッションデザインコース・コスチュームデザインコース教員。

　
◆徳山　尭浩（演出助手）
書道アーティストとして活動中。九州は柳生流の書道家浦野健太に習い、パフォーマンスや作品づくりを本格化。書道パフォーマンス集団「書家s」、和のアー ティストチーム「波南波南〜Hana Hana〜」に所属。グランフロント大阪「書道ソシオ」キャプテン。メンズファッションパフォーマンスショー「色人」を自主公演・企画・演出。

地元・鳥取より強力なサポート！山陰地方屈指の音響システム
◆原田音響
クラブをはじめ、野外イベント、地域の祭りなどボーダーレスな幅広い活動を重ね山陰屈指のSoundSystemに。 2014年現在、立ち上げ当初から運営をサポートしていたTOGのメンバーも製作に加わり、更なる高みと深みを目指し日々バイブレーション中。

今年で3回目になる、このアートパフォーマンスを通じて、今まで気づかれることの無かった「鳥取の魅力」を、多くの方々に知って戴きたいです。

この場所でしか味わえない瞬間をご体験ください。
12月20日・21日　鳥取県・鳥取砂丘でお会いしましょう！　　

聖なる砂、生なる像 ～動く砂像×映像プロジェクション

三度目の今年は、

『映像』×『オブジェ』×『人間砂像』で、雄大な鳥取砂丘を舞台に『2日間だけ』の幻想的な劇場を作り上げます。

■開催日時　

2014 年12月20日(土)、21日(日)　18：00～

1日数回のパフォーマンスを上演 （天候により変更あり）
※詳細はホームページにて更新していきます。

■会場
国立公園・鳥取砂丘　

■入場料　

無料

※鳥取砂丘の冬はとても寒いです。暖かな服装でお越しくださいね！