みなさん、こんにちは。十勝清水コスモスファーム、常務取締役の安藤智孝です。十勝の清水町というところで、肉牛牧場を経営しています。

<コスモスファームの入口。奥に牛舎が見えます>

実は私、Makuakeでプロジェクトをやるのは二回目です。以前、弊社の商品で「肉みそ」を開発しました。その節は、皆さんに大変お世話になりました。おかげさまで、今では「今年の新商品」としてバイヤーさんたちからご注目いただいています。

さて、今回は、とっても美味しくて簡単に食べることができる（調理済み）メンチカツを創りたいと思います。その開発資金と、実際に皆さんに食べていただいてご意見を集めたいと思い、プロジェクトを立ち上げました。

はじまりは、商談会での出会いでした。

2016年9月、東京で行われた商談会でたまたまお会いしたのが、有限会社木川商店の萩原社長でした。萩原社長は、十勝の幕別町という町で、地元産の食材にこだわったコロッケやメンチカツをつくっている方です。

<木川商店三代目 やさしい笑顔の萩原社長>

冷凍コロッケや冷凍メンチカツと聞くと、「油で揚げるの、面倒くさいな」と思った方もいらっしゃると思いますが、実は「油調理済み」なんです！　調理済みの冷凍コロッケやメンチカツを、ご家庭にあるトースターでチンするだけで、揚げたての衣のサクサク感が復活するという夢のような商品を開発したのが、萩原社長だったのです。

萩原社長のコロッケには、北海道・十勝の「美味しい」が沢山つまっています！高級食材のゆり根と、ブランドじゃがいも「インカのめざめ」を使ったコロッケをはじめ、アスパラベーコン、ラクレットチーズ、長いもなど。聞いただけで北海道のイメージが広がる素敵な商品ランナップです（もちろん、リターン品としても選択可能ですよ！）。

<高級食材！北海道十勝産のゆり根。木川商店さんではこれをコロッケに>

実はその頃、私は商品開発に行き詰っていました・・・。

「うまいものを創りたい！」という思いのあまり、開発する商品が高価なものばかりに偏っていました。「牛肉だから高いのは仕方ないよね」と自分に言い訳をしていましたが、本心はもっと多くの人が手に取りやすい価格のものが欲しいと感じていました。うまくて、安くて、手間のかからない何かを・・・。

商談会の会場で、たまたま木川商店さんのブースで食べた豚肉のメンチカツが、その後の運命を変えました。冷凍食品なのに、まるで揚げたてのような食感！この技術でうちの牛肉を使ったメンチカツをつくったら、絶対美味しいだろうな！その時点で私には確信のようなものがありました。

<木川商店さんのメンチカツ。油調理済みだから、ご家庭のトースターで焼くだけ！冷凍なのに、サクサクの食感が復活します。>

一方、木川商店の萩原社長もコスモスファームのブースで試食した「無添加コンビーフ」に衝撃を受けていました。「このコンビーフ、コロッケに入れたら絶対に美味しいだろうな・・・」。木川商店には豚肉のメンチカツはあっても、牛肉はまだありませんでした。こうして、どちらからともなく、一緒にものづくりをする約束を交わしました。

<十勝清水コスモスファーム「ブラウンスイス牛コンビーフ」>

その後、「コスモスファームの牛肉を使って、ものすごく美味しいメンチカツを創ろう！」という運びになり、クラウドファンディングを利用してその資金を集めることにしました。

十勝の牛飼いと、コロッケ屋のチャレンジが、ここから始まりました。

【十勝清水コスモスファーム】（生産者）

十勝清水コスモスファームは、十勝の西側、日高山脈のふもとにある肉牛専門の牧場です。

日高山脈からの爽やかな風と、地下100メートルからくみ出すキレイな水に恵まれた環境で、牛たちはゆったりと過ごしています。十勝の肉牛農家としては初となる、国の畜産衛生環境基準「農場HACCP」を取得。牛にとっても、働く人にとってもクリーンな環境づくりを目指しています。

コスモスファームの現場で働く人の半分は女性。思いやりのある優しさと粘り強さで、一頭いっとうの牛と丁寧に接しています。また、なるべく薬を使わずに、牛が本来持つ自己治癒力を高めるよう、微生物の力を活用しています。

コスモスファームで育てるのは、オスのホルスタイン。大酪農地帯である十勝地方では毎日たくさんのホルスタインが生まれ、その半分はオスです。ミルクを搾る酪農家にとって、オスの子牛は必要ない存在ですが、私たち肉牛農家がオスの子牛を買い取り、しっかり育てて「国産牛」にしています。

特に、コスモスファームでは、通常よりも6ヵ月若い状態で出荷する育て方をしています。これにより、仔牛肉のような柔らかさと、成牛の持つ赤身のうまみがちょうどマッチしたバランスの良い牛肉となります。しかも、若いので牛肉特有のくさみがほとんどありません。

この上質な牛肉を、加工場に依頼して「スジ」を全て取り払った後、「赤身」と「脂」に分けてから、それぞれミンチにしています。これは、「赤身」と「脂」の配合量をいつも一定にして、メンチカツのクオリティにバラつきが出ないようにするためです。

しかもミンチのサイズは、大きめカットの８㎜。これにより、牛肉のゴロっとした食感を感じることができます。

【木川商店】（加工者）

有限会社木川商店は、十勝のやや東、幕別町にあります。創業91年と長い歴史があり、コロッケなどの惣菜づくりに確かな技術があります。

最近、工場を改築して新しくしました。清潔感のある工場で、女性職人が一つひとつ丁寧にコロッケやメンチカツを愛情込めて作っています。

設備も新たに増やしました。急速冷凍をかけることで肉のうまみをぎゅっと閉じ込めて、解凍後のドリップ（お肉のうまみが水分と共に逃げること）を防ぎます。

出来上がったメンチカツを一つひとつ包装し、金属検出機で異物を見逃しません。とにかく設備がきれいです！

「奇跡のメンチカツ」は、２種類のレシピで開発します。

2つの違いは「つなぎ」にあります。Aは十勝幕別産のごぼうを使用したもの。Bは十勝幕別産のごぼうに、更に十勝産大豆で十勝で製造した豆腐を加えたもの。

その両方を作って、リターンとして皆さんにお届けします。投票用のはがきを同封しますので、「どっちが好きか」を返信してください。皆さんの投票で、どちらを商品化するかを決めます。

そもそも、メンチカツのつなぎに「ごぼう」っていう発想がユニークですよね。実際に食べてみると、牛肉にごぼうの風味がとてもマッチしています。

ごぼうは、食物繊維が豊富で油との相性もよい！とひらめいた萩原社長の勘で生まれました。

<メンチカツのつなぎには、十勝幕別産のごぼうを使用します。十勝のごぼうは甘味があって、牛肉との相性がバツグン！>

<牛肉と十勝産玉ねぎを「手ごね」します。手ごねに拘り手で均一になるまでこねます。>

<今回のチャレンジ。B案のメンチカツのみ、つなぎに十勝産の豆腐を加えてみます。ふわふわでモチモチの食感になるので、ぜひ食べてみてください！>

<揚げる前のメンチカツのパテ>

<一つひとつ、状態を目で確認しながら丁寧に揚げていきます>

１．十勝の「美味しい」が沢山つまった「奇跡のメンチカツ」（仮称）の開発にかかる費用を応援してください。

２．メンチカツは、「奇跡のメンチカツ」（A案）、「奇跡のメンチカツ豆腐入り」（B案）の２パターンをお届けします。両方食べていただき、同封する投票はがきでお好きな方に投票してください。

３．皆さんのご意見をもとに、結果をもとに、どちらかのレシピでメンチカツを商品化します。

４．リターン品として「十勝清水コスモスファーム」、「木川商店」の商品を金額に応じてお返しさせていただきます。

一般的に、業界の壁を超えるのは難しいです。なぜなら、それぞれの業界毎に「常識」が異なるからです。

生産者と加工業者が一緒に何かをつくるのは、実際にやってみると、そんなに簡単なことではなく、超えるべきハードルがたくさんあります。そもそも、牛を飼っている人間と、工場で食品を作っている人間が話す言葉（単語）が全く違います。お互いに「それって、何？」の連続です。

でも、今回こうしてチャレンジしようと思ったのは、私も、萩原社長も「とにかく美味しいもの食べてもらって、喜んでもらいたい！」という、共通する熱い思いがあるからです。

とにかく、美味しくて、手軽で、適度な価格のメンチカツを、十勝産の食材で実現したい！これを読んでいる「あなた」に食べてもらいたい、驚いてもらいたい、喜んでもらいたい！それだけです。

一人でも多くの方に共感していただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。