娘の初潮（生理）への不安にどう向き合うか

「ママ、生理って痛い？」
「血ってどこから出るの？」

長女が小学校4年生のとき、たくさんの不安を口にするようになりました。

「生理のときお腹が痛くなる人もいるけど、薬を飲めば大丈夫だよ」
「血は赤ちゃんが出てくるところと同じ場所から出るよ」

自分なりに考えて答えるものの、本当にこれで娘の不安が取り除かれるのだろうか？

生理の重要性はわかってはいるものの、親である私は生理痛やPMS※がツライため生理をポジティブに捉えることができない…。そんな悩みがありました。（※PMS...日本語では月経前症候群といい、生理前に起こる心身の不調のこと）

初潮への不安を「楽しみ」に塗り替えた瞬間

生理の説明をしても、まだまだ頻繁に娘が初潮への不安を口にしていたので、あることを提案してみました。

「生理にむけて、かわいいもの買いに行こう！ポーチや下着、新しく必要になるものもあるし」

不安な表情だった娘の顔が一気に和らぎ、満面の笑みに変わりました。「うん！やったー！楽しみ！」と。

私は驚き、そして思い出しました。
かわいいものを手に入れることは、小学生にとって最上級に嬉しいものだということを。

生理はツライ。しかも毎月。
その辛さは人によって異なるけれど、生物学的に女性であれば基本的に誰もが経験しなければいけない。

生理そのものをポジティブに受け取ることはできないけど、初潮の不安を少しでも「わくわくする、かわいいもの」で和らげることができることに気づいたのです。

子どもの生理について友人たちに相談すると、生理だけではなく「性教育全般」に課題を感じていることを知りました。

多くは「性教育のきっかけがわからない」という声。性教育はまだ早いと思っているうちに初潮が来てしまったり、若年層の妊娠を聞くたびに自分の子は大丈夫だろうかと不安になるとのこと。

もしかすると、きっかけがわからないのは自分たちが親から教えられていなかったからかもしれません。家庭の問題ではなく、日本がまだまだ性教育に対してオープンな文化ではないことも原因の一つでしょう。

この課題を、次の世代には引き継ぎたくない。

生理についての不安を、「かわいい」と「親子※のコミュニケーション」で少しでも解消できたらーーーそのきっかけになる何かを作りたい。（※ここでの親子の定義は、血縁関係に限らない保護者とその子どもを指します）

この想いで初潮ギフトボックスのプロジェクトが始まりました。

「生理や性について話したいけどきっかけが掴めない」
「初潮を不安がっている子どもに寄り添ってあげたい」
「身体の辛さや不安を相談してもらえる親になりたい」

そう思っている3児の母親が開発者です。同じ気持ちの保護者と、生理の辛さと共に生きるすべての女性に届けたいギフトボックスを作っています。

初潮は女性の身体が変化するときであり、生理について学ぶとき、親子で話すときだと考え、「〜 する時間」という意味の英語「TIME TO（タイムトゥー）」という名をつけました。

初潮が訪れる年齢はバラバラで、体型もバラバラ。ショーツのサイズや合うナプキン、好みも人それぞれ

「初潮ギフトボックス」と聞くと、ナプキンやショーツなどの生理用品が含まれたボックスを思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか。

ところが、TIME TO 初潮ギフトボックスには、生理用品は一つも入っていません。

初潮が訪れる年齢はバラバラで、体型もバラバラ。ショーツのサイズや合うナプキン、好みも人それぞれ。

そこで、ナプキンやショーツそのものが入っているのではなく、どんな生理用品が合うのか親子で一緒に選べるガイドブックを作ろう、と決めました。子どもがかわいいグッズに喜んでくれたあとは、そのガイドブックを親子で見て、どれを試してみようか一緒に話してみてください。

TIME TO ギフトボックスは、親子で生理の話をする「きっかけ」を提供します。

300人以上に聞いてわかった女性たちの本音

TIME TO をつくるにあたって、300名以上の方に初潮時のアンケートを取りました。

生理の知識がなくて経血に驚いたけど、親がおめでとうと言っていて「めでたいことなんだ」と安心したという声もある中で、

「おめでとうと言われて違和感を持った」

「赤飯を炊かれて嫌だった」

「赤飯は父や兄弟に知らせるようなもので恥ずかしい」

という声が予想以上に多かったのです。親はよかれと思い、祝う気持ちで準備していた赤飯が、娘には嫌なことであるのはなんと悲しいことか。

初潮はなぜ祝われてきたのか。一説によると出産する身体になった（子孫を残せる）祝いとのこと。結婚も出産も個の意思が尊重される今の時代はもう、初潮＝お祝い、とは限らないのではないでしょうか。

生理という仕組みが女性にとって大切なものであることに変わりはありませんが、受け取り方は人によって様々です。

このギフトボックスは、おめでとうというお祝いの意味ではありません。

「おとなの身体になっていく変化に向き合っていこうね」

「これから大変なこともあるから、不安なときはいつでも相談してね」

娘の不安に寄り添い、前に進みやすくしてあげたいという親の想いが詰まったギフトボックスです。

初潮の不安を少しでも「わくわく」に変える　かわいいけど可愛すぎないデザイン

「女の子が好きなデザインは？」と聞かれれば、ピンクでキラキラしたデザインをおとなは想像しませんか？でも、100人以上の小中学生にアンケートを取ってみたところ、ピンクは意外にもかなりの少数派でした。

一番人気だったのは水色。デザインは何度も何度も修正をしましたが、最終的には気持ちが明るくなる水色をベースに、国際女性デーのシンボルであるミモザをイメージし、黄色を追加しました。

鮮やかなオレンジのバンドも、ボックスを開けるときのわくわく感を演出。

かわいいけど可愛すぎないデザイン。生理を学ばなければいけないという義務感よりも、デザインが好きだから手に取る。デザインの力で、子どもたちの性教育への拒否感が薄まることを狙っています。

TIME TO ギフトボックスにはガイドブックが2冊入っています。生理を学べる「TIME TO LEARN」は医大生と私で「初潮世代の子どもたちに知ってほしいこと」をコンセプトに原稿をつくり、産婦人科医に監修していただきました。

「生理とは何か」から「生理痛はどう対処すればいいのか」「デリケートゾーンの洗い方」「生理時のトイレでのデリケートゾーンの拭き方」といった日常生活で必要なことまで網羅しています。自分が初潮のときに欲しかったと心から思うものです。これを娘と一緒に読む日が楽しみです。

もう1冊は、自分に合った生理用品を選べるようになるガイドブック「TIME TO CHOOSE」です。いちばん一般的な生理用品である紙ナプキンの種類を細かく紹介。

もちろん布ナプキンやその他生理に役立つ商品も紹介しているので「この生理用品を試してみたい」がきっと見つかります。個人的には、TIME TO CHOOSE はお母さんにも読んでほしいです。私は調査しつつ原稿をつくりましたが「今こんないいのあるの！？」と驚きの連続でした。

TIME TO の2冊のガイドブックは、初潮世代が必要な情報をできるだけ網羅すること、できるだけ簡潔にすることを目指しました。

デザインができている一部を切り取ったもの。ガイドブックはただいま制作中です。

生理だけではなく性行為・避妊・性的同意についてガイドブックに掲載

親からは話しづらい、でも重要なテーマもガイドブックに盛り込んでいます。「生理の話はできるけど、性行為（性交渉）や避妊の話はさすがにしづらい」という保護者も多いのではないでしょうか。

中には「小学生に性行為の話はまだ早い」と思う方もいるかもしれませんが、決して早すぎることはありません。初潮を迎えるということは妊娠する身体になるということです。初潮をきっかけに性行為・避妊・性的同意について最低限は学んでほしい。残念ながら日本では、普通に生活をしていてそれらを学ぶ機会があまりに少ないのです。

ガイドブックは親子で質問しあう箇所を作り、コミュニケーションを取れる工夫をしています。子どもが小さい頃、寝る前に絵本を読んであげましたよね。そんなふうに、今度はこのガイドブックを活用してください。

TIME TO LEARN は専門家の監修を受けています。婦人科医としての豊富な経験を持ち、さまざまな媒体で発信を行い、４児の子育て中である稲葉可奈子先生です。

先生が監修を快諾してくださったおかげで、わたしは TIME TO プロジェクトに対して更に自信をもつことができました。

X： https://twitter.com/kana_in_a_bar

デザイン考察。高学年小学生をつれてショッピングモールへ！「かわいい」をヒアリング

令和の初潮世代が思う「かわいい」を見つけにいろんなお店で「どれがかわいいと思う？」をヒアリング。アンケートだけではわからなかった感覚を掴むことができました。私自身「みんな、予想よりおとなっぽいものを選ぶんだなぁ」と驚いたことを覚えています。

主要メンバーが全員子持ちの女性チーム、進行がスムーズにいかず、悩む日々

今回このプロジェクトの代表は12歳男子・10歳女子・8歳女子を育てる母親です。他の主要メンバーも母親業をこなしながら進行しました。発足から MAKUAKE 開始までの間に出産した主要メンバーが「思ってたより育児が大変すぎる」と、多くの親が通るであろう難関に突入。ミーティング中は赤ちゃんのミルクタイムでした。

他の仕事や育児との両立はなかなか難しく、また、アンケートをしっかりと取って多くの女性の声を聞きながら進めたいという考えもあり、プロジェクト構想からMAKUAKE 開始まで1年以上かかってしまいました。デザインやグッズにたいしてこだわりが強く時間がかかったということもあります。

TIME TO は女性目線、親目線、そして「自分の初潮のときどうだったか」を思い出し、当事者目線でもあります。学生インターンのメンバーもいるので、10代20代の声もたくさん取り入れました。

今の子どもたちがおとなになる頃には、今よりももっと気軽に「生理がツライ」「ツライから休みます」と言えて、理解してもらえる社会になっていますように。

2冊のガイドブック以外に、ギフトボックスの中に何が入っているでしょうか。生理用品は入れないけど、できるだけ生理関連のグッズにして、日々活用いただけるものにしました。

元CAも愛用している"ミニゆたんぽ"

元国際線CAのスタッフから、当時の勤務中に小さい湯たんぽを愛用していた話を聞き、TIME TO 初潮ギフトボックスの1つ目のアイテムとして採用しました。カバーはおしゃれで少し背伸びしたおとなっぽいデザインにし、ハイブランドのミニゆたんぽでも採用されているステッチ加工を取り入れました。
口元は、原価は高くなりますが、耐久性を高めるためにニットを使用しています。

・特徴：子どもでも使いやすく、持ち運びしやすいミニサイズ
・サイズ：約22cm×約14cm×約5.5cm(最大部分)
・製造国：中国
・お手入れ方法：色落ちする可能性がありますので、他の物とは別に洗濯してください
・使い方（使用シーン）
・・・ お腹や腰を温めてゆっくりする
・・・小さいサイズなのでカイロ代わりに外出先でも利用
※本製品は雑貨で医療機器ではありません。

ロゴの位置にミリ単位でこだわった巾着ポーチ

巾着ポーチのデザインでは、ロゴの位置を工場と何度も微調整し、きゅっと結んだときに可愛く見えるよう工夫しました。もちろん紙ナプキンも入るサイズです。

・サイズ：約18cm×約14cm
・製造国：中国
・お手入れ方法：色落ちする可能性がありますので、他の物とは別に洗濯してください
・使い方（使用シーン）
・・・ ナプキンなど生理用品の収納や持ち運びに
・・・リップやハンドクリームなどの小物入れにも

いちばん社内議論が白熱したハンカチ

タグでのデザインにするか刺繍にするか、いちばん社内議論が白熱したのがこれです。最終的には肌への刺激を嫌がる娘にサンプルを触ってもらってタグに決定。

つぎに、大きさ。小学生が使う、スカートにつける移動ポケットに入れやすい小さいサイズにする？それとも、ナプキンも隠しやすい大きめサイズにする？など、など。さまざまな人にヒアリングし、高学年になると移動ポケットを使わない子も多くなると知り、大きめを採用しました。男性でも使いやすいデザインです。

・サイズ：縦横約25cmの正方形
・製造国：中国

かわいいけど可愛すぎない！を代表するお星様型のピルケース

鎮痛剤や低容量ピルを持ち運ぶピルケース。人気色の水色がお星様になれば「かわいいけど可愛すぎないデザイン」の代表格に。実物はボールチェーンもついています。

・サイズ：直径約7.5cm
・製造国：中国

「宝物入れ」として使ってほしいから、開けやすさと丈夫さにこわりました

ギフトボックスは、元々二段でサンプルを作成していましたが、場所を取ることや開けにくさを考慮し、一段に変更しました。フタの大きさをmm単位で調整し、輸送中に中身がゴチャゴチャになってしまわないように工夫しています。

丈夫でシンプルなデザイン。子どもたちの「宝物ボックス」になりますように。

・サイズ：22cm×22cm×6cm
・製造国：中国
・使い方（使用シーン）
・・・アクセサリーや文房具、リップやハンドクリームなどの小物の収納に
・・・大切な手紙や写真をまとめて保管するボックスとして

・TIME TO 初潮ギフトボックス 10個セット・・・98,000円
・【早割20％オフ】TIME TO 初潮ギフトボックス早割（30個限定）・・・7,840円
・TIME TO 初潮ギフトボックス・・・9,800円
・TIME TO オリジナル湯たんぽ・・・4,000円
・TIME TO オリジナルガイドブック2冊セット・・・3,000円
・TIME TO オリジナル巾着・・・2,000円
・TIME TO オリジナルハンドタオル・・・1,500円
・TIME TO ステッカー（ギフトボックスには含まれないリターン専用ステッカー）・・・500円

※すべて税込・送料込

2024年7月：プロジェクト開始

2024年10月：倉庫納品

2024年10月：プロジェクト終了

2024年11月末：出荷予定

プロジェクトは余裕を持って進行しておりますが、昨今の社会情勢の影響で海外工場の生産や流通の状況が変動しやすく、お届けが遅れる可能性がございます。予めご理解いただけますようお願い申し上げます。

桜口（さくらぐち）アサミです。過去を振り返ると、わたしは月経前から月経中の不調がひどく、様々な治療を経験しました。今は自分に合った方法を見つけられましたが、見つけるまでに時間がかかりました。生理において「正しい情報を得る」ということは、人生そのものを快適に過ごせるかどうかに直結すると、身をもって感じています。

娘たちにもできるだけ生理でツライ日々を送ってほしくありません。最低限の知識を初潮の時期、理想は初潮前に知ってほしい。

初潮を過ぎていても、「今」が人生でいちばん早いタイミングです。TIME TO 初潮ギフトボックスは「初潮」とついていますが、生理と共に生きるすべての女性に手に取ってもらいたいです。

また「うちの子は初潮はまだまだ」という家庭にも、「今」である理由があります。日々アップデートする生理用品を知るという意味でも、親子での心の準備という意味でも、できるだけ早く、まずは2冊のガイドブックを読んでいただきたいです。グッズは大人にも使っていただけます。

もう1つの理由は、TIME TO 初潮ギフトボックスはどこまで再販できるか分かりません。資金的に大量に発注できないのでどうしても1個あたりの原価が高く、また、販売前の保管にも費用がかかります。小さな会社でどこまでできるか、そのあたりも見守っていただきつつ、是非いま、手に入れてください。

Q：既に生理が始まっている女性や、20〜40代の女性にも渡せますか？
A：もちろんです。TIME TO を見た女性は皆「デザインがかわいい、自分も欲しい」と言ってくれます。ガイドブックにはおとなも役立つ情報が詰まっています。新たな発見や再確認ができるので、幅広い世代の女性におすすめです。ただ、ガイドブックはところどころ親子でコミュニケーションをとっていただく部分があるので、その点だけ事前にお伝えいただきお渡しください。

Q：男性である自分から渡すのはおかしいでしょうか？
A：いいえ。むしろシングルファーザーの方など「生理のことがわからない」「直接生理の話をすると、もしかすると子どもが嫌がるかも...」と不安を抱えた方にこそ手にとっていただきたいです。デザインも水色と黄色で男性でも手に取りやすいカラーとなっており、初潮を迎える子どもに対して、自然にサポートを提供することができます。

Q：領収書は発行できますか？
A：領収書は応援購入履歴から発行いただけます。詳しい手順については、 Makuake のヘルプページ をご参照ください。

Q：初期不良があった場合、どうしたらいいですか？
A：お手数ですが、不良箇所の写真を添えて info@sanpo.team までお問い合わせください。

ご不明点やご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。

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