工芸×工業。刀鍛冶と木工職人、金属加工の匠が手を組んだ日本謹製のキャンプ専用ハンマー。日本古来の打ちやすさを追求した鍛冶の技術で、キャンプをもっと楽に。

ハンマーはキャンプなどを快適に楽しむためには必要不可欠なアイテムです。

ペグダウン、薪割りに苦労されたり、手首に負担を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか？

そんなお悩みを解決すべく、清須市のガレージブランド「尾張の大うつけ」が、淺野鍛冶屋の刀匠の監修の下に開発したキャンプ専用ハンマー「手槌」（てづち）をご紹介します。

前回のプロジェクトでは非常に好評を頂き、おかげさまで目標に対して2000％近くの応援購入額を達成することができました。前回のサポーターの皆様から「ハンマーも欲しい」というお声を多く頂いたことで、この度第二弾のプロジェクトを実施する運びとなりました。

すでにアウトドアを楽しまれている方はもとより、アウトドア初心者の方にも、これから長く付き合っていくギアとしておすすめしたい一本です。

「手槌」の由来

日本古来の刀鍛冶が手打ち鍛造をする時に使う鍛冶用ハンマーは『火造り槌』とも言われます。

これまで数々の刀匠たちが日々、鉄を叩き続けたにも関わらず、手首を傷めず、さらに長時間打ち続けることができたのは、この道具のおかげとされます。

カタチと重さにワケがある！

叩く部分が片側にだけ伸びている特殊な形状をしています。片側に伸びているので、前側に付いた重心で重さのあるヘッドの落下速度が増し、手首に力を入れなくとも一打一打の力が良く伝わります。

さらに、アーチ状とL字型のヘッドのカタチは、大きく振りかぶるのではなく、狙いを定めて打ち落とし、正確に力を伝えるために役立つとされています。

日本古来の道具を今に

しかし、残念なことに素晴らしい道具にも関わらず、今はつくられる職人がほとんどいなくなってしまいました。この日本の良い道具を今に役立てたい！この想いから最先端の３Dスキャンを活用して、キャンプ用にアレンジして蘇らせました。

「手槌」の特徴

こだわり抜いた5つの特徴をご紹介いたします。

① 身体の負担を軽減！

雨や強風の中、できるだけ早く設営を終わらせたい！

地面が固すぎてペグが打ち込めない！

こんな思いをされたことは多いのではないでしょうか？

キャンプにおいて、ハンマーは地道な裏方の存在ですが、実用性に徹するべきギアとも言えます。

ペグなどを打ち込む際、衝撃や負荷が身体にかかるため、その負担をいかに軽減してくれるかが重要です。
特に、人気の頑強な鍛造ペグを硬い地面に打ち込むとき、広葉樹などの硬い薪にクサビを打ち込むときには重量のある頑強なペグハンマーが必要です。

ペグハンマーは「重さ」で選ぶ

『手槌』は重量も約730-50gと重めです。既存のハンマーも自重でペグやクサビを打ち込むため、ある程度の重さが必要とされます。ソロキャンプブームで300g以下の軽量タイプのハンマーは持ち運びやすいというメリットがありますが、打つ回数が増えることで体力と時間が必要になったり、手首の負担の原因にもなるというデメリットもあると思います。一方で重いハンマーは荷物の重量が増えるというデメリットはありますが、キャンプの負担を軽減するというメリットがあります。重さを活かすことで、力のない女性やお子様でも打ち込むことができます。

軽いハンマーは持ち運びは楽でも手首を痛めるリスクがあり、重いハンマーの方が身体の負担を軽減し、キャンプが楽に過ごせます。

② 重さと重心を活かして、道具に仕事をさせる

カタチにワケがある

▶アーチ状のヘッド

歴史と解剖学に裏打ちされた角度。人の手は小指側に55°しか曲がりません。打面に角度がつくことにより振り下ろした際に手首が小指側の曲がりを減らし、手首の負担を軽減します。

▶『L字型』のヘッド

一般的なハンマーと異なり『T字型』ではなく『L字型』で前方に伸びたヘッドにより、重心が前方に移動し、ヘッドの落下速度を加速させ、手首に無理に力を入れなくとも力が目標へ効率よく伝わります。

▶肘までの柄の長さ

柄の長さは一般的な男性の肘までの長さになっており、ハンマー自体をもうひとつの関節として機能させ、手首の関節を使わなくても力を伝えることができます。

日本古来の道具、そのカタチは叩くことを研究し続けてきた刀鍛冶の研鑽の賜物です。

③ 気軽に扱える操作性！

木工職人の技により、握りやすいハンドルで気軽に扱える操作性！

重さを聞くと扱いにくいのではと心配になるかもしれませんが、ハンドルにも職人の技が込められています。

斧のようなハンドルで、木の持ち手は樫の木（かしのき）が使用されています。この木は非常に固く、粘りがあり耐久性に優れていることから、建築用材にも活用されている信頼素材です。

デザインも太めでゆるくカーブしたハンドルで、グリップ部分は螺旋加工により滑り止めの機能をもたせています。

創業以来、木柄製造一筋、木工職人が熟練技術で一本一本丁寧に仕上げています。本格的な雰囲気を感じさせるデザインで使い込むほどに美しく経年変化し、愛着が湧くことでしょう。

④ ギアの損傷を低減！

打つもので硬さを変えて、ギアの損傷を低減！

『手槌』のヘッドの長い方は焼入れで硬度を高く、短い方は焼入れせずに硬度は素材そのままにしています。

人気の頑強な鍛造ペグは特に硬いため、焼入れした長い方で打つと効率的に力が加わります。『先鋒』などのクサビは比較的柔らかいため、柄を短く持って焼入れのしていない短い方を使用することで打つ対象のギアへの負荷を軽減することができます。

⑤ 日本の職人が一つ一つ

刀匠の監修のもと、鉄の匠、木工職人が一つ一つ。

日本の伝統と最先端の加工技術がコラボレーションによって、「手槌」は生み出されています。

▶ 淺野鍛冶屋 (代表 淺野太郎)

1997年 二十五代藤原兼房刀匠の元に弟子入り

2004年 岐阜県関市にて淺野鍛冶屋設立

2006年 同羽島市に鍛冶場を移転

2017年 新鍛冶場増設 鍛造包丁製作・販売開始

2019年 切れ味に特化し、刀の概念を用いた包丁「棒樋（ぼうひ）」発売 渋谷パルコ「Discover Japan Lab.」にて展示販売

2020年 Youtubeでの情報発信を本格化。現在、登録者1.7万人達成。

▶ 株式会社 エムエス製作所

この「手槌」を現代に蘇らせたのは、地元愛知県の「愛知ブランド企業」、県指定の「あいちの名工」率いる匠たち。

「手槌」のヘッドを鉄の塊から最先端の金属加工機 (5軸CNC)で、0.01mmの精度で削り出しています。ヘッドの上下には切削痕を活かして柄の木目にマッチする無骨なデザインを表現しています。

昨年、尾張の大うつけとしての第一弾商品として公開させて頂きました「先鋒」は多くの方に応援購入いただきました。改めて、御礼申し上げます。その後も公式サイトを通じて多くの方に手にして頂いております。

https://owari.base.shop

【薪割り専用クサビ：先鋒】

▶ 株式会社 近藤樫材木工所

創業100年を超える木柄製造一筋、老舗木工品製造販売メーカー。

匠の技術で樫材を中心にこだわりの木柄づくりを追求しています。

スペック

鋼材は「鉄」

鋼材は鉄（S45C)を使用しているために、堅牢さは十二分です。

鉄の素地の風合いを活かすために表面処理はあえてしていません。

ただ、鉄は水に弱く、濡れたまま放置するとすぐにさびてしまいますが、日々のメンテナンスで使っていくほど味が出てくてきます。むしろ手入れするほどに愛着が湧いてくるのかもしれません。

【ヘッド材質】 鉄（S45C)

【グリップ材質】 樫 ※日本産で2年以上の天然乾燥材を使用

【全重量】 約730-750ｇ（ヘッド重量:約600g）

　※柄は一本ごとに削り出すため個体差が生じ、20g前後の差が出ます。

【サイズ】 全長 約285mm ヘッド厚み 30mm

　※柄は一本ごとに削り出すため個体差が生じます。

リターン一覧

スケジュール

2022年4月12日：プロジェクト開始

2022年5月29日：プロジェクト終了

2022年8月頃より順次発送を行います

実行者紹介

「手槌」を企画・開発したのは、株式会社エムエス製作所。

織田信長で有名な愛知県清須市にあり、創業50年の老舗金型メーカーで、自動車向けゴム金型を製造しています。

ここ数年は金型で培われた金属加工の技術を生かし、「日本のものづくりの技術で新たな価値創造」「地方創生」をテーマにして異なる分野での新製品開発にチャレンジしてきました。

本社のある清須市の「地方創生」を掲げ、新たなプロジェクトチームで織田信長にあやかり、「尾張の大うつけ」というアウトドアブランドを立ち上げました。
第一弾、薪割り用クサビ『先鋒』は目標の1928%と高評価を頂き、さらに機能性とデザイン性を兼ね備えた優れたアウトドア製品を企画・製造していきます。