現在、タケヤリの帆布工場で働く職人さんたちは市販の作業着を着用しています。安価な作業着はポケットが破れたり、ダメージに弱かったり…

せっかく自社で丈夫な質の良い生地を織っているのだから、その生地で作ったものを着てもらいたい！という想いから、今回の企画がスタートし、約半年かけ遂に完成しました！

繊維のまち岡山県の“倉敷”は帆布の国内生産シェア７０％を誇る一大産地です。そんな倉敷で帆布を織り続けている株式会社タケヤリは創業１８８８年の老舗の機屋です。現存台数の少ない希少なベルギー製シャトル織機（ピカノール）と生産効率の良い革新織機（エアジェットやレピア織機）を用途に合わせて使い分け、高品質な帆布を生産しています。

上質な帆布を織るには、織機だけではなく、職人さんの確かな技術も必要です。

例えばベルギー製シャトル織機“ピカノール” １～３号の極厚帆布はこのシャトル織機しか織ることができないと言われています。５０年以上使い続けている現存台数の少ない希少な織機のため、メンテナンスや故障時の修理など、職人さんの腕に掛かっているといっても過言ではありません。

織りあがった生地は全数を職人さんの目で検査します。小さな傷や汚れなども見落とさないよう目を光らせます。

タケヤリは今まで３回のクラウドファンディングをMakuakeで公開してきました。

第１弾「ものづくりへ関わる人」へ、A3ファイルも入るビジネスリュック。

第２弾「サイクリングをする人」へ、FIDLOCK着脱メッセンジャーバッグ。

第３弾「カメラを使う人」へ、本格カメラバッグ。

様々な方へ向けた企画を行ってきましたが、今回はタケヤリの職人さんの為の企画！

せっかくの機会なので、帆布好きな方・タケヤリのバッグを使って下さっている方などなど…興味を持ってくださっている方にも一緒に着ていただきたいと思っています。

タケヤリの職人さんへ向けたユニホームを依頼し、デザインしてもらった“ショート丈ワークシャツ”。その他にも日常のファッションにも取り入れやすいデザインの"ベーシックワークシャツ"、"カバーオール"の２型を作りました。

タケヤリの職人さんのユニフォームと同型です。高速で動く織機に引っ掛かることを避ける為、脇ポケットは付いていません。その代わりに胸ポケットを出来る限り大きくしました。織機との接触を避ける為のショート丈のデザインは、古いタイプの織機も稼働させているタケヤリで働く人の動き易さを強く意識したものです。ボタンはベルナップ（大き目のスナップ）を使っているので、脱ぎ着が簡単です。右ポケットには雨蓋を付けています。

伝統的なワークシャツのイメージで作りました。襟元のボタンのみベルナップ（大き目のスナップ）を使用し体温調整のための開け閉めを容易にしています。シャツとしては大き目の左右のポケットが特徴。デザイン性はもちろん仕事用として着用しても使い勝手が良くなっています。

元々カバーオールは、仕事で服が傷まないように一番上に着てカバーする事を目的に作られました。その少し古い年代をイメージしてＳＬボタンを使用しています。胸ポケットは、ペン差しを作らないことで作業服感を無くしています。

カラーは一番帆布らしい色「生成」と、タケヤリの特徴であるシャトル織機“ピカノール”のグリーンにネイビーを混ぜたオリジナル色「ピカノールネイビー」の２色からお選びいただけます。

ピカノールネイビー

生成

今回の企画を実現するべくタッグを組んだのが、タケヤリと同じ岡山県倉敷市の児島地区に工場を構えるワイヤードさん。ワイヤードさんはシャツをメインとする縫製工場です。またSEUVASという自社ブランドを立ち上げタケヤリの帆布生地を使用してシャツを展開しています。

ワイヤードさんにデザインと縫製をお願いし、両社のスタッフで打合せを重ね、今回のシャツ３型が出来上がりました。

作業着だけではなく、日常のファッションと合わせて着用してみてもかっこいい仕上がりになりました。

今回使用した生地は、タケヤリで織られ、通常は柔道着のズボンに使用されています。厚手の帆布を織るベルギー製シャットル織機「ピカノール」で織られた綾織の厚手の生地になります。綾織の為、帆布よりも柔らかく風合いが良いのが特徴です。また８０度のお湯でしっかりと洗いをかけるハードウォッシュ加工で汚れや不純物を取り除き、生地の持つ風合いを残しながらも柔らかく仕上げています。

通常の薄手シャツに比べ、生地は地厚でしっかりとしています。

シャツとジャケットの中間くらいの生地厚です。

タケヤリでは小売の部門を立ち上げ、生地の生産だけではなく、ファクトリーブランドの展開や他社ブランドのOEM生産、生地加工などを行い、多方面に帆布の可能性を広げる取り組みを行っています。

今回のプロジェクトをきっかけに多くの方にタケヤリの帆布の良さを知ってもらい、末永く使っていただける機会になれば嬉しいです。

みなさまのご支援をよろしくお願いいたします！