新潟の老舗『宝山酒造』が廃業の危機からの再始動。新潟県が誇る食べて美味しい「食用米」を使った初年度の生原酒を生産ナンバー付きで限定販売
明治18年から酒造りを続けている、新潟を代表する酒蔵のひとつ宝山酒造。
現在、杜氏を務めるのは初代から数えて5代目の蔵元。
長年土地に根差し、土地の人たちに愛される日本酒づくりに取り組んできました。

そんな宝山酒造が2024年、新たな転機を迎えました。
それは、破産からの再出発。
数年前からM&Aで支援を受けていた親会社との関係悪化が原因で、従業員と経営者家族を守るため、苦渋の選択でしたが破産手続きを進めました。

ただ、140年近く続く酒蔵を終わらせたくない。
そんな思いから杜氏が東京で飲食店を営む義兄に相談し、その思いに共感した義兄とともに新会社を設立。「宝山酒造」の事業を継承する道を模索しました。
そして、この度、新会社「たからやま醸造株式会社」を設立。
新会社で事業承継することにより、経営権を創業家に取り戻しました。
再スタートに伴い、生産体制を一新。
これまではやりたくてもなかなかできなかった設備投資に注力し、現代の人たちに愛される日本酒づくりに取り組みたい。
その強い思いが、「廃業」と「再開」という大胆な歴史を生み出したのです。

そして、「新潟の酒蔵だからこそできること」と、改めてやるべきことに向き合った結果、従来からチャレンジしていた新潟県産の食用米を使った酒造りを更に突き詰めていき事に酒蔵としての存在意義を見出すことでした。
多くの人が「新潟のお米は食べて美味しい」という認識を持っているけど、「食べて美味しいお米から美味しいお酒は造れない」という常識を覆し、新潟のお米は「食べても、飲んでも、やっぱり美味しい」と思ってもらえる酒造りをしていきます。
そして、それは私たちのミッションである「愛すべき地元新潟の田園風景を守り、未来へ繋げていくこと」の実践となります。
新会社の取り組みとしての第1弾は旧宝山酒造時代に芽が開きつつあった「TAKARAYAMA 米袋ラベル」のリブランディング。

令和5醸造年度の造りでは、フランス、パリの日本酒鑑評会である「Kura Master2024」にて、純米酒部門プラチナ賞を受賞。
惜しくも最高賞には届かなかったものの、最高賞を決める最終審査の上位6品まで残ることが出来た「TAKARAYAMA 米袋ラベル」に更に磨きをかけて行きます。
今回のMakuakeで皆さまからお預かりした資金は来年度以降の設備投資へ使わせて頂きます。
ほとんど設備投資が出来ていない状態で造った今年のお酒から、毎年一歩づつ成長していくこのブランドの成長を一緒に見届けて下さい!

今回は、新たなスタートを記念し、新生「たからやま醸造株式会社」が作り出す初年度の搾りたて生原酒をMakuakeで限定発売いたします。
一つ一つのボトルに生産ナンバーをナンバリングし、限られた数しか生産しないため、この希少な日本酒が手に入るのは今回だけ。

約140年間の歴史が受け継ぐ伝統をベースに、杜氏の新たな感性と食用米が生み出すフレッシュでふくよかな生酒。ぜひこの機会にお試しください。
飯米から作る新たな歴史。斬新な酒造りへの挑戦は、この生原酒から始まる
今回、リブランディングに取り組むのは、TAKARAYAMA 米袋ラベルの2つの銘柄。
「TAKARAYAMA 米袋ラベル コシヒカリ 生原酒」と「TAKARAYAMA 米袋ラベル 新之助 生原酒」です。
名前からもわかるように、どちらも「コシヒカリ」「新之助」という、食用のお米を使って作ったお酒です。

通常日本酒を作るときには酒造好適米といって、日本酒づくりに適したお米を使います。
代表的なものには山田錦や五百万石、美山錦などがあり、これらを使った酒造りは日本のあちこちで行われています。
しかし今回、我々が行うのは、酒造好適米を使わず、新潟県の食用の米を使った酒造り。
そのきっかけは、あるお客さまのひとことでした。
「新潟はお米がおいしいから、日本酒もおいしいのでしょう」
確かに、そうおっしゃる方はたくさんいます。
しかし実際には、食べるお米と日本酒に使うお米は違う。
だから、「食べるお米がおいしい新潟だから、おいしい日本酒が作れる」というわけではないのです。
「それなら、食用のお米を使って日本酒を作ってみよう。そうすれば『お米がおいしいから、日本酒もおいしい』という理屈が通るはずだ」
新潟に酒蔵を構える我々が、新潟で酒造りをする意味を改めて考え直すきっかけになり、新たな挑戦が始まりました。

コシヒカリはしっかりとした甘味と旨味、そして、新之助はほんのり広がる上品な甘さと口当たりが特徴です。
それぞれテイストがまったく異なる二つのお米を使うことで、飲み口や後味がまったく異なる2つの日本酒が完成しました。
どちらも食べておいしいお米をベースにしたお酒ですので、和食との相性は抜群です。
あえていうなら、味が濃いめのお料理には甘味がしっかりしている「TAKARAYAMA コシヒカリ 生原酒」を、そして、繊細な出汁の味わいを生かした料理には優しい味わいの「TAKARAYAMA 新之助 生原酒」を。
料理に合わせ、ペアリングをお楽しみいただくのも一興です。

どちらも生原酒のため、みずみずしくフレッシュで、米由来のふくよかな旨味や優しいあまさ、炊いたご飯のような香りが感じられます。
新しい蔵に生まれ変わり、新たな歴史を刻むはじめの一歩。
この新鮮な味わいをぜひお楽しみください。
米どころ新潟の酒蔵だからできることを突き詰めて考え辿り着いた、全量食用米の酒造り
一般的に、日本酒を作るのに使われるお米は酒造好適米と呼ばれるものです。
これはコシヒカリや新之助などの食用米とは真逆の性質を持っていて、そのまま食べる分にはあまりおいしくないけれど、日本酒を作るには最高のお米、ということができます。
裏返せば、食べておいしいお米は日本酒づくりには適さないということ。
細かいことをいえば、食べておいしいお米に含まれるタンパク質や脂質は日本酒づくりには邪魔になりますし、酒造好適米のように粒が大きな米は、日本酒を作る際、磨き上げるには適していますが、食べるには口当たりが悪くなり、適しません。
しかし今回、私たちが挑戦したのは、食べておいしいお米である、新潟県のコシヒカリや新之助を使った日本酒づくり。
しかし新潟県醸造試験場など周囲の人に相談すると、誰もがこう言いました。
「コシヒカリを使って、うまい日本酒が作れるわけがない」
その一言が、挑戦心に火をつけることになったのです。

食用の米を使った酒造りにおいて、もっとも難しかったのが洗米の時の吸水です。
酒造好適米と異なり、食用の米は水を吸いやすい傾向にあります。しかし、吸水させすぎてはベチャベチャになって次の工程に進むことができません。
何回も試行錯誤を繰り返し、秒単位で吸水時間を見極め、ようやく「これだ!」というレシピを見つけることができました。
これまでには長い挑戦と葛藤の連続がありました。

このように常識を疑いながら常にチャレンジし続けて作られる「TAKARAYAMA 米袋ラベル コシヒカリ 生原酒」と「TAKARAYAMA 米袋ラベル 新之助 生原酒」。
米どころ新潟が誇る、食用の米を使った新たな酒は、新潟はもちろん、日本における酒造りの新たな夜明けと言っても過言ではありません。

さらに今回の皆様からの応援購入資金で、設備投資としてサーマルタンクを導入します。
そうすることで日本酒を発酵から搾り、瓶詰めするまでを低温で保つことができ、今後これまで以上にフレッシュなお酒をお届けしていきたいと思います。

搾りたての酒からでた酒粕、たからやま梅酒、復活蔵のお酒お披露目リアルイベントのリターンもご用意
今回、リブランディングする「TAKARAYAMA 米袋ラベル」の他に、その搾りたての酒からでた酒粕や、完熟梅の梅酒、復活蔵のお酒お披露目リアルイベントのリターンもご用意しました。
◾️復活蔵での搾りたて酒粕
復活蔵での搾りたての酒からでた、栄養満点の酒粕を特別にお届けします。

◾️たからやま梅酒
たからやま梅酒は、まだ販売をしておらず、Makuakeが先行販売になります。

※ラベルデザインは鋭意製作中です。お楽しみにお待ちくださいませ
まるで、桃のような甘さの完熟させた梅を贅沢に使用。
スッキリした中にも、甘く芳醇な香りは口いっぱいに広がります。
完熟梅の甘味・香りが日本酒と見事にマッチした、贅沢な梅酒をお楽しみください。

◾️和食日和おさけと 日本橋三越前にて 復活蔵のお酒お披露目リアルイベント参加券
今回、リブランディングする「TAKARAYAMA 米袋ラベル」のお披露目の場として、「食日和おさけと 日本橋三越前」にてリアルイベントを開催いたします。
日時は、2025年5月24日(土)18時〜。
参加者は限定20名となります。
皆様にお会いできるのを楽しみにしております。

たからやま醸造が作る、様々な商品をお楽しみください。
最後に
はじめまして。
たからやま醸造 五代目蔵元の渡邉 桂太です。
このたび、事業譲渡によって新たな一歩を踏み出すのに伴い、多くの方に私たちの挑戦を応援していただきたく、Makuakeにチャレンジすることを決めました。

新潟の酒といえば、淡麗辛口のものを思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、近年では全国的に甘くて飲みやすく、アルコール度数低めのものが好まれる傾向にあります。
決して時代に迎合するわけではなく、その時代を生きる人たちに愛されるお酒を作るのが、長年の歴史を刻む老舗酒蔵としての使命。
そう考え、私たちはこれからも時代とともに酒造りを続けていきます。

私たちの酒蔵は、年間多くの方が訪れ、ご自由に見学をされています。
酒蔵見学を始めたのは、今から約30年前のこと。
酒蔵に一般の人を入れるところはまだ少ない時代でしたが、今では、年間で16,000人もの方々が訪れています。
実際に蔵を見て、日本酒が出来るまでのエピソードや裏話を聞きながら試飲をしていただく。
こうすることで、日本酒に対する印象が刷新され、新たな価値観が育まれていきます。
日本酒が大好きな方はもちろん、あまり馴染みのない方でも、日本酒に対する親しみが湧くのではないかと思います。
ぜひ、私たちの新しいお酒をご自宅でお愉しみいただくとともに、機会がありましたら酒蔵へお越しください。
もしかしたら店頭に並ぶことのない、お馴染みさんだけの幻の酒を味わうことができるかもしれません。
みなさまの応援購入、ご見学を心よりお待ちしております。

【会社情報】
『たからやま醸造株式会社』
住所:新潟県新潟市西蒲区石瀬1380
営業時間:9:00 - 12:00/13:00 - 16:00
定休日:日曜日
電話番号:0256-77-9301
【酒造見学】
受付時期:通年
受入人数:1~80名
予約:要事前申込 ※1名から受付しています。
試飲可
寺尾仁
2025.01.30
わっかめし
2025.01.30
Motoki Hashino
2025.01.29