プロジェクト実行者
ストーリー
- 夫の遺した酒蔵を、酒造り未経験の主婦が継承
- 亡き夫が遺した最後の日本酒を限定販売
- 創業から180年、ほとんど地元のみで消費されるお酒を全国展開
創業180周年 江戸時代から続く小さな酒蔵
「有田みかん」の産地で知られる和歌山県有田川町。その山あいにひっそりと立つ小さな酒蔵があります。
山に囲まれたこの酒蔵の自慢は水。
和歌山県中北部を流れる有田川源流のひとつ、早月渓谷に湧く石清水を、人々はいつしか不老長寿の「空海水」と呼ぶようになりました。
まろやかでコクのある「空海水」に魅せられた初代高垣又右衛門は、この霊水で酒を醸すことを思いつき、造り酒屋を始めました。天保11年(1840年)。江戸時代後期のことです。
そして初代から受け継がれた歴史は、今年で180周年を迎えました。
それを記念し、高垣酒造の屋号でもある代表銘柄酒の新酒&10 years old古酒セットをMakuake限定でお届けします!
試行錯誤の10年 酒造り未経験の母の挑戦
はじめまして!このプロジェクト実行者は高垣酒造の次女 高垣 侑里です。普段は日本酒が大好きな大学生ですが、父の跡を継ぎ奮闘する母を見て、もっと高垣酒造を知ってもらいたい、そんな思いで筆を執りました。
2020年。この180周年という年は、母にとって10年目の新たなスタートの年でもあります。
10年前の2010年8月、私の父である8代目杜氏高垣淳一が46歳で急逝しました。
当蔵は8代目である父がほとんど一人で切り盛りしていた蔵でした。そのため、1840年の創業当初から、一度も止まったことのない酒造りが、まさに断たれようとしていました。
当時私は小学生。母はあまりに突然のことでなかなか事実を受け止められず、しばらくの間、その瞬間から動けずにいたといいます。高垣の蔵は、文字通り時間が止まったようでした。
ようやく針が動きはじめたのはそれから2カ月後。
大阪で行われたある日本酒のイベントに、招待されていた父の代わりに母が出席したときのこと。ありがたいことに昔からずっとご愛顧いただいているファンの方々に、初めてお会いしたのです。
みなさんに励ましていただく中、母の目に留まったのは
父の造ったお酒が、おちょこに注がれてるのを見るお客さんの目。
それはまるで宝石を見ているよう。
こんな目で日本酒を見ている人たちがいるなんて…
酒蔵に嫁いできたものの、あまり日本酒を飲まない母にとってその光景は今も忘れられない、衝撃的なものだったといいます。
こんなに人の目を輝かせることのできる、「酒造り」という仕事を継ごう。
170年の歴史を絶やしてはならない。
年が改まった1月。少し遅めの仕込みがスタートしました。
しかし、母はこれまで経理などの手伝いはしていたものの、酒造りに関しては全くの素人。
右も左もどころか、なにもかも分からないままのスタートでした。
日本酒造りの工程はもちろん、機械の使い方、仕込みタンクの配置に至るまで。そもそも、酒蔵自体、ほとんど足を踏み入れたことがなかったほどです。
先々代杜氏である祖父や専門家の方々、機械のメーカーの方々、近くの蔵元さんのご支援で、1年目はようやく一石のみを造り上げました。一升瓶にして、たったの100本。
すべて手作業でしぼり、あらばしりという、日本酒をしぼったときに一番初めに出てくるお酒が流れ出てきた瞬間、
止まっていた高垣酒造の時間が動き始めました。
「来年も造ろう。」
2年目からは前年の2倍ずつ、徐々に増やしていきました。
しかし、そうはいっても限界はあります。
酒造りの傍ら、ビン洗いやビン詰め作業、経理も事務も配達も資材の発注もデザイン制作も母親業も、すべて1人で行い、その上、父の造った酒を追い求めなければというプレッシャー。夜遅くに寝て、朝早く起きる母を毎日見てきました。
「―――もうあかん。」
何回もそう思い、その度、周りの人に助けられてきました。
特約店の方に、『自分のお酒を造ってみたら』と声をかけてもらい、肩の力が抜けたといいます。
そのうち、地元の友達が見かねてパートとして来てくれるようになり、少しずつ手伝いの人数が増えていき、酒造りが軌道に乗るようになっていきました。
(麹造りをする母と弟。猫の手も借りたい冬の仕込みは、たとえ学校のテスト期間でも私たちに声がかかります。)
4年目からは、従来使用していた和歌山酵母に加え、M310酵母を使用することを決意。また、蔵を女性でも動きやすいように徐々に改良していき、“高垣の酒”はいつしか夫唱婦随の酒へと、着実に歩み始めていきました。
たった1石(一升瓶で約100本)からスタートした造りは、今年で26本(一升瓶にして、約2万本)になりました。
そんな父が最後に遺した『吟醸 紀勢鶴』を今回初めて、Makuake限定でお届けいたします。
母が造った今年の『吟醸 紀勢鶴』とあわせて夫婦のお酒をお楽しみください!
リターン内容
【Makuake限定】妻の新酒×夫の古酒(10 years old)セット
【夫の古酒】吟醸 紀勢鶴 10 years old(Makuake限定)
父である前杜氏 高垣酒造8代目高垣淳一が最後に造った吟醸酒です。新しい吟醸酒を発売しようとしていたのだと思いますが、本当のところは分かりません。
上槽後、火入れをした状態でタンクに貯蔵されていました。
すぐにビン詰めをして商品化すればよかったのですが、何分、ろ過処理やビン詰めなど、機械の操作も分からず手に負えない状態で年月が経ってしまい、今年で10年目を迎えました。
古酒とは思えないほどまろやかで飲みやすく、軽く燗をしていただくと香りが一層引き立ちます。
また、年々琥珀色が深まっていく様も楽しみの一つです。
[米]五百万石〈60%精米〉
[酵母]和歌山酵母
[アルコール度]17度
[日本酒度]+2.5
[内容量]720ml
【妻の新酒】吟醸 紀勢鶴~2020~
芳醇で輪郭のハッキリした吞み口のお酒です。
口の中に広がる和歌山酵母ならではの香りもお楽しみください。
まだ若々しい面影を残していますが、夏を過ぎるころにはすっかり落ち着いたまろやかで優しい酒質に生長するでしょう。
[米]五百万石〈60%精米〉
[酵母]和歌山酵母
[アルコール度]16度
[日本酒度]+4.5
[内容量]720ml
大吟醸原酒 紀勢鶴 しずく取り
最も冷え込みの厳しい1月、丹精込めて低温でじっくり醸した寒仕込みの大吟醸酒を袋で吊るし、自然に滴り落ちるお酒をしずく取りした限定商品です。
フレッシュな味わいをお楽しみいただけるよう、1回のみの火入れでお届けいたします。
フルーティーで優雅な香りと口の中に広がる柔らかく芳醇な吞み口が特徴です。
[米]兵庫県産山田錦〈40%精米〉
[アルコール度]18度
[日本酒度]+4.5
[内容量]720ml
上撰 電球の酒 てんきゅう 3色セット
当蔵の主力商品である「天久(てんきゅう)」という商品に、清酒のに文字を濁点に見立て「でんきゅう」と読ませ、昔懐かしい白熱電球のビンに入れて商品化しました。飲み終わったビンはインテリアとしても楽しんでいただけます。口径E26を使用しており、実際にソケットに差し込めますが電気はつきません。飲んでくださった方の心にほんのり温かな火が灯れば幸いです。
[アルコール度]16度
[日本酒度]+5.0
[酸度]1.3
[内容量]180ml×3本
Makuakeセット
全部セットを購入された方には、新潟県の西沢珍味販売さんが高垣酒造の紀勢鶴を使用し、丹精込めて漬け込んでくださった特製珍味(えいひれ)をお付けいたします。一味違った高垣酒造をお楽しみください。
高垣酒造について
高垣酒造株式会社
1840年(天保11年)初代高垣又右衛門により創業。2010年8月 8代目杜氏 高垣淳一逝去に伴い、年9月 9代目代表取締役 高垣任世 就任。
2010年(22BY)より酒造りを始め、2014年・2015年 全国新酒鑑評会において金賞受賞。2015年SAKE COMPETITION 純米吟醸部門 第2位受賞。
一番人気商品である『龍神丸』をはじめ、生酒を中心に好評をいただいています。
お問い合わせ
〒643-0142
和歌山県有田郡有田川町小川1465
高垣酒造株式会社
Tel:0737-34-2109
Fax:0737-34-3052
さいごに… 9代目 高垣任世より
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
何もかも初心者だった3年間。
新しい道を探し、何度も舵を切り直した2年間。
ひたすら走り続けた5年間。
「この経験を礎に、そろそろ新しい目標に向かってみたら」と、10年の年月を経て琥珀色に輝きを増した主人のお酒が語りかけているようです。
しかし、今後の蔵のことを考えるとまだまだたくさんの課題が山積みです。
資金面などの面から先送りにしてきた貯蔵管理、龍神丸や紀ノ酒などの生酒の生産を増やし、その流通を一定に保ち、お客様にさらに満足していただけるお酒をお届けできるよう、邁進してまいります。
また、今回のプロジェクトは、ほぼ和歌山県のみでしか出品していない当蔵にとって初めての試みでした。
これをきっかけに、全国の皆様に、和歌山県の名産品とともに楽しんでいただければ幸いです。
今後もこのような新たな取り組みにチャレンジしていければと思っています。皆様のご支援、よろしくお願いいたします!
写真:樫山 泰大
料理提供:居酒屋 城月
リスク&チャレンジ
・ご支援の数が想定を上回った場合、製造工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合がございます。 ・不良品以外の品質等に関する返品・返金はお受けいたしかねます。 ・後の製品改良のため、ご感想やご意見などございましたら、応援コメントやメッセージにてご投稿ください。 ・開封後・開栓後はお早めにお召し上がり下さい。
サポーターからの応援コメント
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このプロジェクトはAll in型です。目標金額の達成に関わらず、プロジェクト終了日の2020年08月30日までに支払いを完了した時点で購入が成立します。
【妻の新酒】吟醸 紀勢鶴 単品
2,800円(税込)
【妻の新酒】吟醸『紀勢鶴』~2020~ 720ml×1本
・180周年記念商品となっております!
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
【夫の古酒】吟醸 紀勢鶴(10 years old) 単品
3,700円(税込)
【夫の古酒】吟醸『紀勢鶴』(10 years old) 720ml×1本
・Makuake限定商品となっております!
・亡き先代杜氏が遺した最後の日本酒をお楽しみください。
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
上撰 電球のお酒 てんきゅう 3色セット
4,000円(税込)
上撰 電球のお酒 てんきゅう 3色セット 180ml×3本
・電球型の容器はインテリアとしても人気です!
・実際にソケットに差し込んでいただけます※電気はつきません。
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
大吟醸原酒 紀勢鶴 しずく取り
5,000円(税込)
大吟醸原酒 紀勢鶴 しずく取り 720ml×1本
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
【追加】吟醸 紀勢鶴 夫の古酒(10 years old)×妻の新酒セット
6,200円(税込)
<追加リターン>
【夫の古酒】吟醸『紀勢鶴』(10 years old古酒) 720ml×1本
【妻の新酒】吟醸『紀勢鶴』~2020BY~ 720ml×1本
・Makuake限定商品となっております!
・夫婦が造った同じ吟醸酒を飲み比べでお楽しみください。
・単品価格から割引しているので、お得です!!
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
追加【おまけ付き!】Makuakeセット(全部セット)
13,500円(税込)
<追加リターン>
吟醸『紀勢鶴』(10 years old古酒) 720ml×1本
吟醸『紀勢鶴』~2020~ 720ml×1本
大吟醸原酒 紀勢鶴 しずく取り 720ml×1本
上撰 電球のお酒 てんきゅう 3色セット 180ml×3本
高垣酒造のお酒で漬けた珍味 えいひれ 1個
・Makuake限定商品となっております!
・単品価格から割引しているので、お得です!!
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
吟醸 紀勢鶴 夫の古酒(10 years old)×妻の新酒セット
6,000円(税込)
【夫の古酒】吟醸『紀勢鶴』(10 years old古酒) 720ml×1本
【妻の新酒】吟醸『紀勢鶴』~2020BY~ 720ml×1本
・Makuake限定商品となっております!
・夫婦が造った同じ吟醸酒を飲み比べでお楽しみください。
・単品価格から割引しているので、お得です!!
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
【おまけ付き!】Makuakeセット(全部セット)
13,000円(税込)
吟醸『紀勢鶴』(10 years old古酒) 720ml×1本
吟醸『紀勢鶴』~2020~ 720ml×1本
大吟醸原酒 紀勢鶴 しずく取り 720ml×1本
上撰 電球のお酒 てんきゅう 3色セット 180ml×3本
高垣酒造のお酒で漬けた珍味 えいひれ 1個
・Makuake限定商品となっております!
・単品価格から割引しているので、お得です!!
・送料込みの価格となっております。
・未成年の方はご購入いただけませんので予めご了承ください。
「Makuake(マクアケ)」は、実行者の想いを応援購入によって実現するアタラシイものやサービスのプラットフォームです。このページは、 フードカテゴリの 「妻の10年目の挑戦 和歌山の小さな酒蔵で造る夫唱婦随の酒」プロジェクト詳細ページです。