自由鍛造による、個体の味わいの違いも魅力。世界に一丁だけと言えるでしょう。

切る、断つ、削る、着火する。

アウトドアシーンに特化した、野鍛冶技術の集大成とも言える包丁が完成しました。

それが、和製サバイバルナイフ【TAFU】です。

ケース、持った時の手馴染み、所有する喜びを刺激します。

私たち『ふくべ鍛冶』は能登の地で野鍛冶を営んでおります。明治41年の創業以来、115年にわたり、ひたすらによいものを都精進し鍛造してまいりました。今回、応援いただきたい【TAFU（タフ）】は、以前からお客様にたくさんの要望をいただいた「アウトドアシーンで使える包丁」をカタチにした一丁です。

この度の能登半島地震の中で発せられた、能登の野鍛冶職人の「包丁を作りたい、野鍛冶文化を繋げたい」という一言に押され、スタートさせたプロジェクトです。

アウトドアシーンのアイテム選びに能登の漁師の仕事を支えた「マキリのサバイバルナイフがほしい」とのお声は以前からあがっていました。震災を経て、「野鍛冶の技術を伝えたい」との思い、「お客様に応えたい」との気持ちが強くなった私たちは、ご要望に応える「マキリの和製サバイバルナイフ」を作ることを決意しました。

職人の手仕事ならではの味わい深さが魅力。

これ一丁あれば、切ったり、着火したり、アウトドアシーンがもっと豊かになる、そんな刃物を作ろうと決めてから、試行錯誤を繰り返しました。こだわり派の期待に応えたサバイバルナイフが【TAFU】です。

能登の野鍛冶の手仕事による無骨なフォルムは、いつまでも眺めていたくなる味わい深さが魅力です。【TAFU】は、マキリ（間切り）包丁という、日本海沿岸の港町で広く親しまれている漁師の万能包丁が原型です。他のエリアでは、網やロープを切ったり、魚を捌いたりする海の万能包丁を指しますが、海と山が接している能登半島では、海だけでなく内陸部でも使われていたのが特徴です。

私たちには、海、山、農業で使われる道具を作り、補修するばかりでなく、仕事の内容や使う人の好みに応じてカスタムしてきた歴史があります。自然と共存する能登の暮らしの中では、命を護るためにも「どこまでも強く、抜群に切れる」刃物が必要でした。

能登半島の暮らしを支えたマキリ文化を礎に、全てのアウトドアの真髄を知る知見とこれまでの歴史を一丁に閉じ込めた、それが【TAFU】。魚をさばいたり、ロープや網を切ったりすることはもちろん、木を削ったり、火起こしのスターターとして利用したりと、アウトドアシーンで真価を発揮する、まさに【TAFU】な、両刃の和製サバイバルナイフです。

道具作りのプロが手がけた和製サバイバルナイフ。

キャンプやアウトドアシーンにこだわりを持つ方に、次のギアとして注目してもらいたいのが【TAFU】。山に分入り薪を拾えば、薪割りも楽々こなします。頑丈な刃の可能性をご自身で試してみてください。一通りのアウトドア体験はしてきたと自負するアウトドアマンにこそ使ってほしい、無骨なかっこよさを追求する方に向けたマキリ包丁です。

薪割り、フェザリング、着火、調理。これ一本あれば、充実のアウトドアタイムに。

無骨で、頑丈。非常時の心強い味方にもなってくれます。

薪割りもこの一本があれば事足りる頼もしさです。

フェザリングも女性のチカラでも簡単にできます。

マグネシウム棒を削って、素早く着火できます。

マキリは一般的な包丁のように、握った時に指をかける手元のくびれがなく、刃の付け根部分がそのまま木の握りに接している、強靭で素朴な雰囲気が魅力です。

手にした時の重み、言葉にしがたい手馴染みの良さは実際に持って確かめて。

細部にまで能登の野鍛冶の魂が宿ります。

入手困難なマキリを今回特別に生産数限定でお届けします。

正直、キッチンでの繊細な調理はしやすいとは言えません。しかし、アウトドアシーンで豪快に調理するなら【TAFU】におまかせ。肉塊もストレスなく切ることができます。

抜群の切れ味で調理のシーンに感動をもたらします。

肉を切るの得意中の得意。スパッとした切れ味が爽快です。

頭を落とすのも力要らず。美しい切り口です。

和包丁には珍しい両刃

一般的に、和包丁は切れ味を追及しているため片刃造りが主流です。

薄く切るのは得意ですが、硬いものを切るのが苦手で、しかも食材を真っすぐに「引いて」切るにはそれなりに技術が必要です。

【TAFU】は漁の場面で発展し、イカや魚の腹を素早く綺麗に開く歴史を持った「マキリ」のため、刃の左右が同じ形の「両刃」造りとなっています。

そのためトマトを薄くスライスする、などはあまり得意ではありませんが、どんな食材もスパッと簡単に切れるのです。（※マキリ包丁として様々なものが切れます。そのため多用途包丁と称していますが、トマトのスライスやりんごの皮むき・カットにはあまり向きません）

鋼と地金を三枚合わせにしていることで、包丁を研いで小さくなるまでずっと切れ味が持続します。生涯使っていただけるマキリが【TAFU】なのです。

包丁好きが唸る、力強さを実現する素材と練達の職人の技術で、鋭い切れ味と長く手入れをしながら長い間自分だけの愛用品として楽しみたい、経年とともに味わいの増す逸品に仕上げました。

【TAFU】は日本刀を作る技術を応用した鋼となる安来鋼青紙2号（以下、青紙2号）を地金のステンレスで挟み込んだ「本三枚造り」です。切れ味を左右する刃金と、堅牢（けんろう）さを重視する地金を挟むことで、切れ味鋭く長持ちする包丁に仕上がります。

鋼の青紙2号は焼き入れで硬度が増し、切れ味が向上する性質があります。また、焼き戻しで粘りや強靭性を高めます。【TAFU】では1000℃以上もの炉と自由鍛造で1本1本丹念に鍛え上げ、切れ味鋭い包丁に仕立てています。

職人が一本一本こだわり抜いて仕上げています。

刃物の切れ味は刃金の硬さが関係し、硬ければ硬いほど切れ味が増します。【TAFU】の青紙2号は硬い鋼材ですが、ステンレス鋼に比べ粘りにくく（欠けにくく）対摩耗性（長切れ）に優れています。

粘りのある性質の青紙2号は刃こぼれしにくいのが特徴です。また、刃を食材に当てると軽い力でも刃が入り、多少刃が鈍っても甘切れし、切れ味が持続します。地金にステンレスを採用していることで、錆びに強く、刃金に比べ研ぎやすいことも特徴です。

ご自分でも研いでいただけますが、傷がついたり、小さくなるまで長く使いたいという場合は、研ぎや修理も対応しています。鋳造から刃付けの研磨まで専門の職人が行う、野鍛冶の技術は、研ぎの回数を重ねていただくほどに、包丁に味わいをもたらします。あなただけの逸品へと育てる楽しみを味わってください。

今回のリターンにも、研ぎの宅配サービスがセットになった「ポチスパ」セットもご用意しました。

私たちの創業は明治41年。115年に渡り、刃物を鍛造してきました。しかし、仕事は単に刃物をつくることではありません。土地の営みを守り、お客様の些細な困りごとにも向き合っていく。当たり前の日々に寄り添う事が野鍛冶である、そう考え一本一本、丹念に、刃物を仕上げてきました。

道具には魂が宿り、文化を伝える力がある。そう信じ、皆さまと共に日本の暮らしを守るため、今日も鉄を叩き、刃を研いでいます。

狩猟や農耕の道具としての刃物を作ってきた歴史があります。漁師たちの「こんな風に改良してほしい」という声に応えてきた実績が、究極の実用品とも言うべき強さを生みました。

海と山に囲まれて自然と共生してきた能登の暮らしに必要な刃物を作ってきました。

【TAFU】は漁師が船上でロープを切り、魚を捌くのに使ったマキリが元。

防災時の備えに【TAFU】

2024年1月1日に能登半島を襲った、能登半島地震。津波が襲ってくる恐怖と大きな揺れ、続く余震の中、避難するにあたって無意識に手にしたのが、その当時試作品として作成していた【TAFU】でした。実際に使用することはありませんでしたが、着火できる、たいていのものを切ることができる道具は防災グッズとして備えておくのにもおすすめです。

【TAFU】では“ふくべ鍛冶”が提供するオンライン刃研ぎ宅配サービス「ポチスパ」を少数限定でご利用いただけます。

包丁の研ぎ直しはもちろん、刃が欠けたり落として包丁が歪んでしまったりしても、全て定額で調整・修理を致します。キャンプで調理、薪割り、着火など【TAFU】を思いっきり使うと、次回は刃のメンテナンスが必要になります。

製造元のふくべ鍛冶が運営している日本最大級の包丁研ぎ宅配サービス「ポチスパ」があるから安心です。「１キャンプ１ポチスパ」をオススメいたします。

鍛造から刃付けの研磨まで全て自社工場の専門職人が行っている、野鍛冶ならではのサービスです。【TAFU】はまさに「一生ものの刃物」としてご愛用頂けることでしょう。

URL：https://pochisupa.com/

※地金にステンレスを使用していますが、全く錆びないというものではありません。使用後は食器用洗剤で刀身の汚れを洗い流し、水分を拭き取ってから風通しの良い場所で保管してください。

※なお、本品は柄に天然木を使用しているため食洗機による洗浄はできません。ご注意ください。

※本品は両刃仕立てです。切れ味が鈍った場合は、ご自分で研いでいただくこともできますが、定期的にプロの職人に研いでもらうことで、長く機能が持続します。

※【TAFU】は様々な食材のカットに対応していますが、トマトのスライスやパンのカットなど柔らかくい潰れやすい食材には向いていません。

狩猟民族アイヌが愛用した短刀をルーツとし、道具文化が息づく蝦夷の地より北前船によって能登半島へと伝播された「マキリ」。能登の漁師が腰に備えるこの小刀には、シンプルかつタフ、使いやすく切れやすい「野」の道具としての魅力が凝縮されています。能登半島にある小さな町で野鍛冶を営む私たち『ふくべ鍛冶』は、能登の暮らしに根付いたマキリの文化を伝えるため、創業以来この小刀を鍛造し続けています。魂を込めた道具づくりは、能登の農と漁に支えられてきた野鍛冶としての矜持です。

今回のプロジェクト【TAFU】は能登で野鍛冶を営んできた歴史、職人の刃物作りへの一刀入魂の思いをカタチにしたものです。2024年、能登半島は1000年に一度と言われる大地震に見舞われました。店舗や工場、倉庫などに亀裂や段差、物の散乱、機械設備が倒れるなど被害を受けました。近隣道路は地割れや陥没が多く、近隣家屋も倒壊しているなど、私たちも筆舌に尽くしがたい困難が続きました。多くの方々に背中を押され、復興の道を歩き出したところです。

正直、能登全体の復興は目処が立っていないと言ってもよい状況です。だからこそ、ここで力強く「元気な能登」に向かって、発信しようと決意しました。何を提供できるかと考えたときに、私たちの思い・歴史・技術の結晶であり、お客様が求めてくださる私たちの看板ブランド「孫光」を象徴するものでありたいと考え、たどり着いたのが【TAFU】です。

おかげさまで「孫光」ブランドは、通常であればご注文をいただいてから、２ヶ月から半年ほどお待ちいただく状況です。しかし、震災前と完全に同様の供給が難しい今、集中して数を決めて鋳造することで、お待ちいただかずに、孫光ブランドをお届けできる機会といたしました。おまたせしていた方々にも、最短でお手に取っていただけるチャンスになればと思っています。

私たち、職人集団が魂を込めてお作りします。

住所｜石川県鳳珠郡能登町字宇出津23番地

電話｜0768-62-0785

代表｜干場健太朗

FAQ.

Q. お手入れはどのようにしたらよいか？

A. ご使用後は柔らかいスポンジに台所中性洗剤をつけて洗い、水分を拭き取り包丁の切っ先を下にして保管してください。長時間使用しない場合は同梱されている錆防止紙や新聞紙等にくるみ、湿気のない場所に保管します。

Q. どのくらいの頻度で研げばいいですか？

A. 2.3ヶ月に1回を目安にお手入れしていただくと切れ味を保つことができます。

鋭い切れ味を持続させるためには、研ぎと錆落としも必須です。包丁の刃は硬く、ご自宅でのメンテナンスは大変なため、もしよろしければ包丁研ぎサービス「ポチスパ」をご利用ください。

URL：https://pochisupa.com/

Q. どれくらいの間使えますか？

A. 日頃からメンテナンスいただくことで、数十年～生涯ご利用いただけます。

Q. 保証期間はありますか？

A. 初期不良の場合は、無償交換いたします。また、使用していく中でお気づきの点などございましたら、弊社カスタマーサポートへご連絡いただけますと幸いです。