完全会員制＋完全予約制の“焼かない焼肉屋”『29ON』をはじめ、Makuakeで大きな支援をいただいてきた『29ON』チームが新しい挑戦をします。

『29ON』は会員様からの会費を店舗運営費に充てることで、食材や調理法に原価をかけ、「新たな肉体験」を提案してきました。

現在は新宿・池袋・表参道・銀座の4店舗まで規模が広がっています。

『29ON』チームが構築した会員制の飲食ビジネスモデルは、多くの会員様のご支持により昨今の「サブスクリプション」ブームの牽引役となり、多くのメディアに取り上げられました。

『29ON』では、サブスクリプションモデルだからできる「原価10割祭り」や、牛肉の中でも希少なブランド牛を使った企画を実施。また、低温調理肉にとどまらず様々な食材とのコラボレーションでお客様に喜んでいただきました。

最近では、低温調理肉とのペアリングで評判の良かった日本酒に特化した『29ON角打ち』と銘打った新ブランドも、多くの会員様にご支持いただいております。

そんな『29ON』を今日の規模まで育てた「29ONチーム」（通称：シェフチーム）が、新たなプロジェクトに挑みます。

そのプロジェクトは「寿司」。これまでの知見を活かし、飯田橋・神楽坂エリアに新たな概念の会員制寿司店『寿司ON』を作ります。

このプロジェクトは遡ること2年前、『29ON』代表・米山健一郎と総支配人・サンチェス下田の何気ない会話からはじまりました。

米山「次の『29ON』でのイベントは何やろうか？」

下田「『肉と魚のマリアージュ』やってみたいっすね。肉の旨味もいいですけど、魚のグルタミン酸とイノシン酸も肉に負けじと凄い旨味なので。口内調理でもっと旨味がぐわーっと広がるやつ。日本酒のふくよかな旨味にも合いますし」

米山「 魚、となると寿司か……肉の寿司もあることだし。でも、寿司は難しいんだよなー。少し研究してみるよ」

この会話をきっかけに、2018年5月22日、初めての『寿司ON』が限定イベントとして『29ON 池袋店』で開催され、大盛況を収めました。

このイベントでは、高級出張寿司サービスの『SUSHI＋（すしプラス）』さんに協力をいただき、お客様に本格寿司も堪能していただきました（写真は『SUSHI＋』の岡林義明さん）。

『寿司ON』はその後不定期に同様のイベントが開催されるきっかけとなりましたが、米山個人も、メニュー開発を担当するシェフチームも、実は満足していませんでした。

もちろん、その時その時のベストを尽くし、お客様に喜んでいただいたり、驚いていただくためのレベルアップは果たしています。

そのレベルアップが、逆に米山たちを苦しめたのです。

『29ON』のメニューは、低温調理を中心とした科学実験的なアプローチで開発されています。

食材に対して、「サイズは何グラム」「調理温度は何度」「調理時間は何分」といった組み合わせを幾千パターンと試し、「分解再構築」を合言葉に、調理法、調味料の成分や、合わせるお酒とのバランスなど、試行錯誤した結果メニューが完成します。

完成してからも、日々の営業のなかでお客様の反応を見ながら、細かく改良を繰り返しています。

デジタル化した店舗運営と、科学的アプローチによるメニュー開発に慣れ親しんだ米山は、改めて「寿司の難しさ」に気づいてしまいました。

日本人には馴染み深い「寿司」。超一流の職人が握ったものも、家庭で手巻きでいただくのも、スーパーで買って帰るのも、すべて「寿司」なのです。

「調理方法として、寿司の形を再構築することはできる。どんな形でも寿司となるのであれば、『食の体験』として本当にお客様に満足して頂くために、何が必要なのか……」

数年にわたり、人知れず悩んでいた米山はある結論にたどり着きました。

「寿司の基礎を修行する」

「『29ON』モデルの寿司専門業態を起ち上げる」

「寿司」の本質を理解するには、「新業態立ち上げ」をゴールにする意気込みで立ち向かわなくてはならない！と考えたのです。

米山が「寿司の修行をする」と発言した時、『29ON』のシェフたちは誰ひとり反対しませんでした。

それどころか、「寿司の修行なら一緒に修行に行く」と意気込むシェフばかり。最終的に米山と『29ON』シェフ2名の計3名が、『29ON』の業務の傍ら「寿司修行」することになりました。

『29ON 』各店を担当するシェフたちは、いずれも料理人として30年近い経験を持つベテランで、もはや人に教わることはなかなかない立場です。

そんなシェフチームに寿司を基礎から教えるのは、銀座の名店で修行を積んだ『SUSHI＋』の本物の寿司職人です。各分野で十分すぎる実績を持ちながら、寿司は専門ではなかったプロたちが、初心に帰って修行に明け暮れています。

米山はホテルの中華料理部門を皮切りに、イタリア修行を経て、大手チェーンのメニューや店舗開発をしてきた、飲食経営のプロフェッショナル。

佐藤道広はさまざまな有名店で経験を重ね、過去5回にわたり所属するお店を星つきレストランに導いた実力派のフランス料理人。

飯間秀一は大手ホテルでフランス料理を学び、様々な店舗で腕を磨いて自分の店をオープンしたのに、『29ON』のコンセプトに惚れ込んで参加してきた変わり種。

この3人に加え、オープンまでに『寿司ON』のコンセプトに賛同した熟練の寿司職人数名がプロジェクトに参加予定。調理場は万全の体制で臨みます。

店舗のオープンは2020年7月に設定。すでに飯田橋・神楽坂エリアで店舗づくりがはじまっています。オープンまでの数ヶ月でシェフたちが培った知見と寿司の伝統的な技術を昇華させ、理想とする寿司を目指します。

今はまだまだ「至高」とは呼べないかもしれませんが、これまでの『29ON』同様、会員の皆様とともに改良を続け、高みを目指していきたいと考えております。

一緒に『寿司ON』を育ててください！

米山らシェフチームが『寿司ON』で目指すのは「美味い魚と美味い肉の一体感」。

通常、「肉」と「魚」は旨味の種類や強さが違うので、一緒に食べても一体感が出にくいとされています。

過去の「寿司ONイベント」や『29ON 池袋店』でも、「一体感」には苦労してきました。

結果的に、イノシン酸・グルタミン酸をはじめとする「旨味成分」のバランスや、タンパク質の変性や食感の変化、調味料との組み合わせ方など、多くの知見を得ることができました。

この『29ON』での知見を活かして、『寿司ON』では美味い「魚の寿司」と美味い「肉の寿司」それぞれを味わっていただいた上で、「魚と肉の寿司」となった時に口の中で「美味いが爆発する」瞬間を体験していただきたいと思っています。

『寿司ON』はご支援いただいたお金を店舗運営費用や新たな食材の開拓に充てます。

「寿司」に使う食材は魚介だけではありません。『29ON』で培った全国の生産者とのネットワークを活用するのはもちろん、仕入れのタイミングで一番美味しく、驚きをもって楽しんでいただける食材を揃える予定です。

今はまだ、具体的なコース内容は決まっていませんが、年会費の使いみちとなる食材、調味料、調理法へのこだわりをご紹介します。

【魚へのこだわり】

魚は全国の漁港や仲卸の方たちとの連携が進んでいます。

ただ「高級」な魚や「ブランド」にはこだわらず、船上で血抜きや神経〆をした魚を超鮮度を保ってお店に直送したり、水揚げ量の関係で市場に出回らず、美味しいのに知名度が低い魚など、会員の皆様に驚いていただけるようなものを取り揃える予定です。

ただ、寿司ネタは新鮮であればいいというわけではないのは御存知の通りです。

上の写真はブリを8日間寝かせたもの。魚は「寝かし方」ひとつとっても味わいが変化しますし、昆布締めでは「締め方」、マグロに代表される「ヅケ」でも、ネタの状態を見極めて調理を施します。

【肉へのこだわり】

肉は『29ON』の仕入れルートを活かし、生産数の少ない「東京ビーフ」をはじめ、希少なブランドと部位を集めます。

それらの魚や肉を「寿司」としてどう完成させるか、よくある「握り寿司」や「肉のお寿司」からどう進化させるのか……。『29ON』と同じ「低温調理肉」だけでなく、「寿司」としての完成度を求めて、様々な部位や調理法を研究中です。

【シャリへのこだわり】

現在寿司修行中の米山は、米どころ新潟出身。実家も田んぼを所有し、幼少の頃から「本物の美味いお米」を食べて育ちました。

そんな米山が探しているのは、硬質で小粒、透明感とツヤがあり粒が揃ったお米。炊き上げた時に粘り気が少なく、酢飯にした時に口の中でホロホロと崩れるお米を探しています。

酢にもこだわって、様々なお米と酢の組み合わせを試しています。

酢は発酵食品の一種。特徴的な酢を作る酒蔵が全国にあります。

『29ON』の日本酒探しの中で広がった酒蔵のネットワークも使い「これぞ」という酢と米の組み合わせを探しているのです。

【調理法へのこだわり】

『29ON』で追求してきた科学的アプローチとしての「低温調理」と「寿司」というある種完成された伝統技法との融合を追求する過程で、現在シェフチームはあらたに「減圧調理」を研究しています。

ガストロノミーを得意とする創造的なシェフたちに支持されている「減圧調理」は、使い方次第で驚きの効果を食材に与えてくれます。

『29ON』をオープンした時、低温調理されたお肉の食感や味がお客様に驚きを持って迎えられたように、この「減圧調理」によって「魚」や「肉」を新感覚の「寿司ネタ」に進化させることができると考えています。

この調理に必要となる「減圧調理器」も今回のご支援をもとに揃える予定です。

現在寿司修行に明け暮れるシェフチームは、同時に新しいメニューの開発に邁進しています。

『29ON』では、旨味が強い「雲丹」を赤身の旨味と脂の甘味を持つ「サーロイン」と合わせると、サーロインが雲丹の磯臭さを打ち消し、双方の甘みが強烈に際立つことがわかりました。

また、「痛風ユッケ」など「馬鹿メニュー（褒め言葉）」と呼ばれる「美味い食材」だけを組み合わせ、それぞれ個性的な食材の旨味のバランスを取るノウハウも身につけています。

そして今、『29ON』のトップシェフたちが基礎から寿司を学んでいます。

短期間とはいえシェフが本気で寿司に向き合い、「寿司」の本質を正しく解釈して提供する新たな「寿司体験」、「魚」と「肉」のマリアージュをご賞味ください。

そして、さまざまなご意見を賜り、会員の皆様とともに『寿司ON』という新しい業態を育てていきたいと考えています。

『寿司ON』は、会員様からご支援いただく年会費を、店舗オープンにあたり必要となる初期コストや店舗の運営費に充てることで、食材や調理方法にコストをかけるビジネスモデルです。

そのため、一般的には3万円に設定されるコース料理を、半額以下でご提供する予定です。

会員の皆様とともに新たなブランドを育てていきたいと考え、8種の会員権のほか、お試し権、コラボ出張寿司、寿司教室など、さまざまなリターンをご用意いたしました。

本プロジェクトの責任者であり、『寿司ON』ブランド代表（予定）の米山です。オジサンたちの寿司の修行の話ばかりで申し訳ありません。
しかし今回、様々なジャンルを経験してきたプロのシェフたちが、本気で「寿司」と向かい合っています。

あらためて、私を含め、プロジェクトの中心となるシェフや企画に賛同してくれる関係者の紹介をさせてください。

写真中央：米山 健一郎（よねやま けんいちろう）

飲食サブスクリプションの申し子。（料理人歴25年・寿司歴3ヶ月）
完全会員制レストラン『29ON』やサブスクリプション型コーヒーショップ『coffee mafia』など、サブスクリプションを中心とした飲食店の新しいビジネスモデルを構築。ホテル・レストランのシェフとして勤務した経験や、「牛角」や「温野菜」など有名ブランドの立ち上げ経験を持つ。料理人であり、飲食事業のプロでもある。

＜コメント＞
中華を皮切りに、イタリアン、和食、焼肉、しゃぶしゃぶなど様々なジャンルに、シェフとしてだけでなく業態開発自体にも関わってきました。『29ON』の経験を元に、今回「寿司」を基礎から学び、新たな『寿司ON』ブランドを会員の皆様と共に育てて行きたいと考えています。

写真右：佐藤 道広（さとう みちひろ）

ミシュランガイドにおいて、過去3つの在籍店にのべ5つの星を獲得させた料理人。（料理人歴28年・寿司歴3ヶ月）
有名会員制レストランや豪華客船の調理場での修行経験を持ち、シェフとして『アイコニック』立ち上げ後、2年連続でミシュラン1つ星を獲得し、 『アルジェントASO（現：ASAMI）』でも2年連続ミシュラン1つ星獲得。『中勢以 内店』でミシュラン1つ星獲得。現在は『29ON』全店のメニュー監修を担当しつつ、favyが運営する会員制レストラン『#101』のシェフを務める。

＜コメント＞
飲食店は何よりお客様にどう喜んでいただけるか、が大切だと思っています。驚きと喜びを「寿司」を通してご提供できるよう、これまでの経験と新たな「寿司」の知見を組み合わせ、「寿司体験」でお客様に喜んでいただけるよう準備を進めています。ご期待ください。

写真左：飯間 秀一（いいま しゅういち）

浅草の老舗洋食店の血脈を受け継ぐレストラン起ち上げのプロ。（シェフ歴20年・寿司歴3ヶ月）
大学在学中に居酒屋を開業。卒業後は有名ホテルでフランス料理を学び、外資系レストランの起ち上げに参画。会員制レストランなどのシェフを勤めた後、ヨーロッパやアジアの国々を放浪しながら料理人としての経験を積む。2013年、白金台にビストロをオープン。2020年、favyの理念に共感して『29ON』に参加。現在は『29ON 西新宿本店』シェフ。

＜コメント＞
世界の様々な料理に直接触れてきた経験がありますが、自分でも意外なことに「寿司」を本格的に学んだことはありません。今回基礎から寿司の修行をしたことで、その奥深さを改めて実感しました。オープンまでの残りの期間、お客様に驚きや新たな「寿司」の魅力をお届けできるように、引き続き寿司の修行をがんばります。

アドバイザー：『SUSHI＋』

今回の『寿司ON』プロジェクトでは高級出張寿司サービスを提供する『SUSHI＋』の協力を得ています。シェフ陣の寿司修行の先生役を務めてもらっているほか、支援のリターンに含まれる「デリバリー権」においても協力態勢ができています。

https://sushiplus.jp/

長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

『寿司ON』はご好評いただいている『29ON』の新たな挑戦となりますが、これまでと変わらず、会員の皆様に価格以上の価値を提供したいと考えています。

現在、米山以下のシェフ陣は「魚と肉の至高のマリアージュ」を目指し鋭意メニュー開発中です。ぜひご支援いただき、既成概念を打ち破る寿司体験をしてください。