プロジェクト概要

サンサンエステート 柿沢ルージュ プレステージ2018

信州塩尻産「日本ワイン」

スパイシーなシラーを、やさしく滑らかな味わいのメルローで包み込みました。2018年は作柄が特に良く、数年に一度の当たり年の証、商品名にプレステージをつけてのご案内です。

柿沢ルージュの特徴

□信州塩尻標高864ｍ、傾斜8％で風通しの良い自社圃場。

□自社圃場から収穫されるブドウは糖度20度を下回らないため、一切砂糖を使うことなく醸造することができる。（ノンシャプタリザシオン製法）

□2018年は、収穫する10月好天に恵まれ、糖度が高くブドウの着色もよく、さらに酸がしっかり残っている。

□数年に一度の当たり年、品質の高さを示す〚プレステージ〛ラベルでお届け。

□メルローとシラーによるアッサンブラージュ（ブレンド）は、大変希少。

□飲み口がやわらかく果実味にあふれ、シラーのスパイシーさが感じられる。

□ラム肉料理や香辛料をきかせた鶏肉料理、本格的にわらであぶったカツオのたたきなどとの相性も◎

□前ヴィンテージは日本ワインコンクール2019で銀賞受賞。（2020開催中止）

□前ヴィンテージはNAC長野県原産地呼称管理制度認証（今後申請予定）

ソムリエ花岡純也氏（クルティエ） 絶賛！

まずは花岡ソムリエの紹介から。普段は銀座NAGANOを中心に活動されておられますが気になるのは、聞きなれないクルティエ。クルティエとは、ワインの生産者と販売するお店をつなげ、さらにはその先の消費者が何を求めているのかを生産者へフィードバックすることで、より良い流通の循環を作っていく仕事だそうです。

「柿沢ルージュ プレステージ2018」 ソムリエ テイスティングコメント

明らかに粘度の高さ、エキス分の強さというのは、すごくしっかり感じることができる。色合いも濃厚で、すごく果実味を感じられるのは、グラスの中から見てもわかる。香るとメルロー単体とは違う、このシラー感。いわゆるスパイシーな香り、黒コショウ、シガー、紅茶みたいな香りもすごく感じられる。

樹齢の長さからくる、樹の強み。味の濃さ、果実味の厚みというのは、メルローの持つ女性的な果実味の厚さを、シラーの香りが包み込んでいる。そして骨格として酸が残っているので、余韻も長く本格的な赤ワイン。

この柿沢ルージュに合わせるお料理、しっかり黒コショウのスパイシーさが感じられるので、お肉もちょっとくせのあるのも、すごく相性がいいのかなと。鹿だったり猪、もっと言えばラム肉、ジンギスカンもそうです。それから樽香が後からしっかり感じられるので、いぶした香り、ちょっと系統変わりますけれども、カツオのたたき。しっかりとわらで香りがついているものも相性がいいのかなと思います。

世界のブドウ産地にならぶ、信州ワインバレー

メルローはフランスのボルドー地方発祥とする赤ワイン用ブドウ品種で果実味たっぷりでふくよかな味わい。南フランス、コートデュローヌでの栽培が盛んなシラーは、スパイシーでパワフルな風味が特徴。ボルドーやブルゴーニュをはじめ、銘醸地といわれるワイン産地では、その土地に適したぶどう品種が栽培されています。

長野県は南北に長く、各地で温度差などが少しずつ異なるため、気象条件に合わせて多彩な品種のぶどう栽培を行うことが可能です。海外の研究者（カリフォルニア大デービス校の研究者、ヴィンクラーとアメリンが提唱した気候区分）が発表した産地の気候とそれに適した品種に関するデータを参考に、長野県各地の気象条件を見ても優位性が裏付けられます。

例えば、塩尻市はボルドーやブルゴーニュ南部地方に近い気象条件です。日照時間の長さや雨量の少なさに加え、昼夜の寒暖差など、良質なブドウを栽培できる条件がそろった風土です。

＜若手の挑戦×匠の結実＞ ～田村彰吾の挑戦～

柿沢ルージュ、実は2016年ぶどうにとって不作の年に産声をあげました。ブドウが熟す9月に降水量が400㎜を超え、晴れ間がのぞいた日は2日程、10月上旬にも雨が降りつづく中、ブドウを収穫しなければならない非常に厳しい条件でした。そんな中、師事していた醸造歴54年の匠、戸川英夫から「2016ぶどう醸造、自分でやってみるか」と託されました。当時私は若干26歳。まだまだ経験も浅く（今も）、正直戸惑いもありました。ただワインに向かう想いは人一倍である自負、なにより確かな技術を身につけさせたいとの戸川さんからの信頼を裏切らないためにも全力で取り組もうと決意しました。

「2016ブドウの不作、どうする？」という厳しい状況でのワインづくりが始まります。不健全果は仕込みの際に選果により丁寧に一粒一粒取り除き、ステンレスタンクで発酵後、古樽で熟成させていきました。それでも味わい、色共に深みがもう一つ、何かプラスできないか。当時の私は単一品種によるワインづくりを目指していたため、ブレンドすることは全く考えられませんでした。

ほとほと悩んでいた時、以前からお世話になっていたソムリエの方に「おいしいワインに品種は関係ないよ。」「品種ではなく、塩尻市柿沢という風土を活かしたワインを表現することが一番だと思うよ。」そんな言葉に背中を押され、今までの固定観念の自縛から解かれたようにメルローとシラーのブレンドに踏み出しました。

メルローはしなやかなタンニン（渋み成分）を特徴とし、シラーのスパイシーさをうまく調和するワインをイメージしながら熟成を待ち、ブレンドを何度も繰り返しました。お互いの特徴をうまく引き出し、一つの味にまとまる最善の比率を追い求め、ついに認めていただける仕上がりに到達した時の戸川さんの笑顔は、私の宝物です。オフヴィンテージとも言える2016年のぶどうでしたが、品種ではなく圃場の地名である「柿沢」という冠を表して表現してみようと思い、風土を活かした赤ワイン「柿沢ルージュ」と命名しました。

うまくは言えませんが、失敗や、困難から学ぶことは必ずあると思ってます。そして厳しくも温かく見守っていただき、自分に醸造を任せてくださった戸川ゼネラルマネージャー。「柿沢ルージュ」はサンサンワイナリーの新しい門出であるとともに、醸造家としての一歩を踏み出させてくれたワインです。日本ワインコンクール2019で銀賞受賞も大変光栄でしたが、なにより飲んでいただいた皆様の笑顔がうれしくて、私の原点となっています。

今回、ご提案させていただく2018は、数年に一度の当たり年。圃場のぶどうも年数を重ねて成木に近づいております。あまりに順調な醸造でしたので、思い返した2016の苦労が正直懐かしいくらいです。

今世界は、多くの自然災害や感染症にご苦労されている方がいて、私も心が痛みます。でもそんな時だからこそ、苦しい時を乗り越えた先に出会うことができた「柿沢ルージュ」を皆様にもお届けさせていただきたい。大事な記念の日や、いつもの食卓、何でもない日常の風景にそっと寄り添うことができたら、幸いです。

（醸造管理責任者 田村彰吾）

信州産りんごサイダー（りんごのお酒）セットもご準備

サンサンワイナリーのヒット商品！スカーレットをセットにした、信州を丸ごと味わっていただけるセットも、Ｍａｋｕａｋｅ様限定でご準備いたしました。

サンサンワイナリーの紹介

醸造家 戸川英夫（ワイン一筋54年/エノログ）

大手醸造メーカーの工場長、長野県内のワイナリーの管理・監修を歴任し、サンサンワイナリーのゼネラルマネージャーとして後進の指導にあたる。

「美しい環境から、美しいワインをつくる」

「醸造家が技術だけで造れるわけじゃないんです。ブドウの良さをサポートする。それで初めていいワインが造れる。この土地にあったワインをね。だって僕たちは錬金術師じゃないんだから」～戸川英夫～

サンサンワイナリーは、愛知・岐阜・長野県で福祉事業を展開する社会福祉法人サン・ビジョンが運営しています。長野県塩尻市と諏訪市を結ぶ中山道の峠道、ブドウ栽培に優れた環境を持ちながら数年前までは農家の高齢化で増え続ける遊休荒廃地の一つにすぎませんでした。この遊休荒廃地を利用し、元々この土地が持つ個性を十分に引き出し、活かしてあげる事で地域の環境保全を持続的に実現できると考え2011年に事業をスタートさせています。標高864ｍ～840m傾斜8％で風通しが良い圃場からは糖度20度を下回ることの無い、良質のぶどうが収穫できます。初ヴィンテージは2015年。この地域だからこそ出来るワイン造りで新たなブランドを育みたい。それが地域文化を豊かに、そして美しい環境から美しいワインを世界にお届けしたいと考えています。

そのためにも徹底した衛生管理は、最も大切にしていることの一つです。これまで戸川が培ってきた知識と経験は、ワイナリー建屋の設計にも生かされています。二重壁に囲まれた建物は、夏は涼しく、冬は暖か。自然換気でワインの蒸発を極力おさえます。

足長のステンレスタンクを導入して、掃除をしやすく。ゆったりとした天井高を確保し、巡らしたキャットウォークが作業効率を高めるとともに、安全性も確保しています。HACCPによる一般衛生管理を記録・データ化・分析して安心・安全で高い品質のワインをお届けできるようにしています。

私たちは商品づくりだけではありません。ワイナリーを、ワインの醸造だけではなく高齢者や子ども達にとって癒やしの場、安らぎの場として利用していただけるよう地域イベントに活用いただいたり、植栽や収穫体験なども一緒に行っています。ワインを召し上がっていただくだけでなく、いつか行ってみたいねと言っていただけることが私たちの喜びです。

日々の圃場管理には、障がい者就労支援事業所の皆様にも入っていただき農福連携を通した就労機会を創出しています。働いていただく皆様の笑顔が、ワイナリー職員の心も元気にしてくれます。

小さなワイナリーならでは、つくり手と直接会うことができ、語り会えることも魅力の一つです。「つくり手と味わうワイン会」も定期開催させていただいています。（現在、休止中）

キャリア50年を超えてもなお、探求心を忘れないワイン醸造の匠、戸川英夫のもとに集ったスタッフ。醸造管理責任者の田村をはじめ、若い力が芽吹き、塩尻という土地だからこその挑戦が始まっています。持続可能で、より“豊かに”この地球で暮らしていけるエシカルな存在でありたいと願っています。

応援購入いただいた資金の使い道

現在整備中の圃場で、ソーヴィニヨンブランやドイツ系品種の苗木を200本購入させていただきます。苗木はとても高価なので、自社圃場で少しづつ増やしていきます。サンサンワイナリーの新しいラインナップ、信州塩尻「柿沢」からお届けする日本ワイン、ご期待ください。