1. 喜界島の珊瑚の天然ディフューザー

2. 喜界島の希少な柑橘を使用した香り

3. どんなインテリアにも馴染む升の形状

鹿児島の奄美大島近くの喜界島。海底の珊瑚が隆起してできた大変珍しい小さな島です。島の至るところには珊瑚があり、生活の営みにもその存在が感じられます。例えばこの写真、何の写真だかわかりますか？

実はこちら、石ではなく珊瑚でできた石垣です。喜界島の先人たちは、海底の珊瑚を四角くくり抜いて家の垣根をつくり、台風や風害や海潮の塩害を防いだそうです。

珊瑚が生活の中に当たり前のようにある島。今回のプロジェクトでは、喜界島のそんな自然の恵みを分けていただき、皆様にお届けします。

陶磁器の容器の中に、喜界島の海辺に打ち上がった白い珊瑚を入れました。オリジナルのフレグランスオイルを垂らせば香りがふわりと広がります。

珊瑚は多孔質な材質で、小さな穴がたくさん開いています。実はその特徴が、アロマストーンやアロマウッドのような使い方にぴったり。珊瑚がフレグランスオイルを吸って適度に揮発させ、香りを広げてくれます。

一般的によくあるディフューザーといえば、水を器具に入れたり、ロウソク等の火をかけたり、電気が必要だったりするものが多いですが、それらを一切使用しません。まさに天然のディフューザーです。

珊瑚を製品化するなんて、環境破壊にならない？

ご心配しないでください。今回使用するのは生きている珊瑚ではなく、もう化石の状態となった珊瑚。喜界島のビーチには、あふれるように珊瑚の化石があるので、島民の方はあまり気にとめていないですが、今回の製品で新しい使い方をすることで、新しい価値が生まれます。

鹿児島県のお断りをきちんと入れた上で、ひとつひとつ選んで採取しています。

また、売上の一部は珊瑚の環境保全のため、喜界島サンゴ礁科学研究所に寄付する予定です。

遠く離れた離島の喜界島は、どこか懐かしく、どこか神秘的な光景が広がります。

サトウキビ畑がゆらゆらと揺れて、ガジュマルの木が自然と自生し、美しい蝶々が静かに飛んでいます。

島を歩いていると、あちらこちらに柑橘の木が育っているのがわかります。そのはじまりの話を聞いてみると、今から何百年も前に鳥が偶然種を島に落として、偶然庭で育ってしまって、気づけば喜界島にずっとある、とのこと。

珊瑚の土壌により日本の本土よりもアルカリ性が強く、ミネラルが豊富。そのおかげでこの島でしか育たない柑橘が豊富なのではないか、ともいわれています。

そんな、奇跡のようなめぐり合わせで、長く喜界島に愛されています。

島民が香りを楽しむために、育てている柑橘が多くあります。

喜界島の特産の黒糖焼酎に絞って、グラスの縁に柑橘の皮を一周し。なんとも小洒落た飲み方です。

このプロジェクトでは、喜界島の固有種の柑橘を使用し、2種類のフレグランスオイル01 KERAJIと02 IJICHIをつくりました。

古くからから継承され、これからの島の未来を照らす、そんな二つの柑橘に厳選。

それぞれの特徴と良さが引き立つよう試作を何度も重ね、ついにオリジナルブレンドができました。どちらも大変希少で生産量が限られますので、お早めのご購入をオススメします。

日本人に馴染みのある升のような形状です。

肥前吉田焼の容器、木材の蓋、そして喜界島の珊瑚の3つの要素だけでつくり、余計なものを削ぎ落としました。どんな生活空間にも馴染むよう、何度もデザイン案を試行。

適度な存在感を放ちつつ、どこに置いてもお部屋の邪魔をしません。そして、電源もいらないため、場所を選ばず使用できて実用的です。

ベーシックなホワイトとブラックの2色をご用意しています。蓋は、ホワイトがモミの白木、ブラックがウォールナットの素材です。強めに香りを感じたい場合は多めにオイルを垂らしたり、付属の蓋で閉じれば香りを抑えることができて調整も可能です。

容器は陶磁器でできており、400年以上もの歴史を誇る、佐賀県嬉野市の肥前吉田焼の窯元で職人がつくっています。陶磁器では成形が難しい升の形状ですが、職人の培われた技術により、わずかに内側に丸みを持たせ完成しました。色味の釉薬にもこだわり、ブラックは銀錆で表情を楽しめるように、ホワイトは白高麗を使用して優美に仕上げています。

ディフューザーの珊瑚にお好みの量のフレグランスオイルを垂らし、香りを空間に広げて楽しみます。

使用可能期間は、どのぐらいの頻度で使用するかによって個人差はありますが、数ヶ月程度です。毎日垂らして使用した場合、2、3ヶ月程度が目安です。

使い方① ベッドサイドに
就寝前に心を落ち着かせましょう。そのまま何もせず、ただゆっくりと眠りにつけます。

使い方② 在宅ワークに
仕事が一区切りしたときの気分転換。休憩が済んだら付属の蓋で閉じて、また一気に仕事に集中できます。

使い方③ リビングに
読書タイムや夜の休憩時間に、香りに癒やされてほっと一息つけます。

01KERAJIでは、フローラルで優雅な香りがする花良治みかんを使用しています。外皮は艶があって、香るとみずみずしさとピリリとしたスパイスが感じられます。ホーウッドとラベンダーをそっと一緒に寄り添わせることで、しっとりと落ち着いた余韻に仕上がりました。女性らしさが感じられる、グリーンな香りです。

02IJICHIでは、上品に香る柑橘、シークーを使用しています。喜界島の穏やかな海、珊瑚の陸に波が打っている光景をイメージして調香しています。フレッシュで柔らかくも、強さと奥行きが感じられる香りです。最初に芳醇なシークーの香りが広がり、ジュニパーとブラックペッパーが加わることで 男らしさが出ています。ラストノートをシダーウッドとミルラでまとめあげ、アーシーな仕上がりになっています。

実際に香ってみた方の感想を集めてみました！

■ 4月28日 Makuake 開始

■ 7月26日 Makuake 終了

■ 7月末 製造開始

■ 11月末 商品完成、発送

※生産状況により前後する場合がございます。いち早くお届けできるように尽力いたします。

日本のクラフトフレグランスの会社として地域に根ざしたブランドであること

わたしたちCARTAは、日本の百人一首カルタから由来します。歌人たちが日本の風景を見て気持ちを歌ったように、”心に浮かぶ日本の情景を守り、繋いでいく”という想いを込めてつけました。

今、日本のほとんどの地域では課題を抱え悲しいことに、その美しい情景が失われつつあります。多くの地域を訪れ、その⼟地の⼈と会話して学ぶ中で、地域の文化や風習をつくったクラフトのルーツを”香り”で表現し、繋いでいけないかと考えました。

はじまりとなる香りを、日本の地域の生産者がつくり、手に取って香ると、その情景に導かれる。そんな循環を大切にしています。

01 KERAJIと02 IJICHIのクラフトのルーツは、鹿児島県奄美群島の喜界島。人口は現在6000人、年間100人ずつ減っています。島で宝物のように守られてきた柑橘の香りを起点に、島の情景を未来に繋げたいと思い、このプロジェクトを立ち上げました。

＿＿＿＿＿＿＿

01 KERAJIの花良治みかんの生産者である園田さんは、祖父の代から花良治みかんで島を活性化させようと畑づくりをしてきました。花良治みかんは、風雨や病害虫に弱く、一度病気になるとなかなか復活しづらいため、台風常襲地帯では栽培の難易度がとても高いです。また、在来種としては珍しい種無し品種のため、接木という手法で代々苗が受け継がれてきました。島民に愛され、家宝種ともいわれる希少な柑橘です。

▶花良治みかんの生産者の園田さん

▶園田さんの祖父の庭の花良治みかんの木（珊瑚の石垣も素敵です！）

＿＿＿＿＿＿＿

02 IJICHIは、実は柑橘名ではなく生産者の伊地知さんからいただきました。この香りで使用している柑橘はシークーと呼ばれるもの。島に当たり前のようにずっと存在し、いつから栽培が始まったのか、なぜシークーと呼ばれているのか、その謎は多いです。ムンニハー、マンニクー、フスーと、集落ごとに呼び方も様々です。”喜界島の柑橘の第一人者”といわれる生産者の伊地知さんは、島の未来のためにこの柑橘の可能性を10年来探ってきました。伊地知さんのその想いを届けたくて、IJICHIという商品名にしました。

▶シークーの生産者の伊地知さん

▶シークーを収穫する伊地知さん

日本の地域のクラフトのルーツを繋いでいく

株式会社CARTAの代表取締役の矢田部美里です。

日本の地域をテーマに何かできることはないかと模索していたとき、6次産業の文脈で生産者が農産物から香りのオイルを抽出する取り組みが、静かに増えつつあることを知りました。いくつかの生産者を訪問し、喜界島の花良治みかんの存在を知りました。

実ははじめ、町役場の担当者の方が非常に言葉にしづらそうに「花良治みかんのオイルづくりはもう諦めたんです」とおっしゃっていました。金額が高価になりすぎたり、生産が安定しなかったりと、長い間相当なご苦労をされているようでした。しかし、そんな中で「それでも頑張っている農家さんがいるので、ご紹介しましょうか？」とお繋ぎいただきました。それが園田さんです。

すぐに喜界島に行き、園田さんに会いました。花良治みかんがいかに島で愛されているか、いかに島にとって大切なみかんなのか、そしてこれが島の未来を切り開くのだとお話を聞いていく中で、その思いを後世に繋いでいく伴走者になりたいという思いが芽生えました。クラフトフレグランスというコンセプトが形になったときでもありました。

CARTAは今後”香り”の事業者として、喜界島を皮切に日本の地域のクラフトのルーツを繋いでいく取り組みをし、地域社会に根ざした商品づくりをしていきます。

このプロジェクトの思いが、皆様に届きますように。