皆様、初めまして。プロジェクトリーダーのオペラ歌手 井ノ上了吏です。
昭和音楽大学の声楽の特色を生かし、ベルカントオペラ五人の作曲家の素晴らしい作品を是非多くの皆様にご堪能いただきたいと思い、このプロジェクトを企画しました。

今回集めた資金でコンサートを催し、若い中・高生の皆様にはご招待席にて声の素晴らしさを体験して頂き、そして支援してお越しいただいたお客様皆様に人間の声の美しさとパワーとベルカントの素晴らしさを良いお席でお届けしたいと考えております。

昭和音楽大学 声楽部会主催、「珠玉のイタリア歌曲コンチェルトシリーズ」は、昨年４月にJTアートホールにて、皆さんのご支援により第一回「魅惑のトスティ歌曲 詩と音楽の世界」公演を、また11月には昭和音楽大学内 ユリホールにて昭和音楽大学公開講座として第二回「偉大な詩人ガブリエーレ・ダンヌンツィオとその声楽作品」を開催しました。

お陰様で大変ご好評いただき幅広い層の方からお声をいただけました。これらのコンサートはすべて昭和音楽大学の声楽指導教員の演奏会であり、そのレベルの高さ、イタリア音楽の分野においての知識、見識の高さが評価されており、各会場満席の盛況となっております。

シリーズの第一回をクラウドファンディングで成功させ、第二回は「昭和音楽大学公開講座」としてさらに発展させることができました。

今回の第三回目、本学の最も得意とする「イタリアベルカントオペラ 五人の作曲家による歌曲作品」をより多くの皆様に聴いて頂きたく、第一回目同様本学を飛び出し、前回の倍の規模のよみうり大手町ホールにて2016年4月9日に公演をすることとなりました。

耳なじみのある作品、また非常に珍しい日本初演の歌曲、重唱作品と大変興味深いプログラムとなっております。響きの良い歌曲作品を聞くには最適で東京の中心、アクセスも良い、今話題のよみうり大手町ホールでの声の饗宴、お腹いっぱいになるまで歌のご馳走を食していただくプロジェクトです。

大学が社会に向けて発信しているこのプロジェクト、どうぞご支援よろしくお願いいたします。
(皆様へのプレゼント写真です)

ベルカントオペラの五人の作曲家、まず第一はロッシーニ。
作曲の筆を下ろしたあと、それこそ料理のレシピ本まで出したほどの食通、彼の作品からはまさに極上の香りがします。
またベッリーニのサウンドとメロディーの美しさからは、たとえようもない味の料理を感じ、ドニゼッティからは同時代に競い合ったベッリーニにはないスパイシーな香りと味のアクセントをもつ食感を感じ、メルカダンテ、ヴェルディによりメインディッシュの様々な料理がコースとして完成。
またロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニの重唱もデザートとしてはこれまた豪華すぎるメニューです。

そしてその料理を作り上げるシェフたちの声、声、声、声の饗宴。

第一線オペラで活躍し素晴らしい見識を持つ歌手（本学教員）の演奏でお腹いっぱいになれることは間違いなしのコンサート。
この声の饗宴を是非あなたに届けたい！
皆様のご支援心よりお待ちしております。

 

バリトンという声は、男性の声の中間の響きを持つ、柔らかく、説得力のある声。また声楽には、ピアノや器楽にはない、『言葉』を通して表現出来る魅力があるのです。
さて、a，i，u，e，oという母音があります。この響きはどこで生まれるのでしょうか……。口の形や、舌の位置、骨格など様々な条件が整って初めて美しい共鳴が母音として創り出されます。
また、音楽用語として使われるlegatoには、結ばれたと言う意昧があります。母音と母音、音と音が結びついてようやく滑らかなフレーズになります。
今回のシリーズでは『声』、特にその響きの美しさ、滑らかさを求めた作曲家達の作品が集まっています。まだ日本では未発表の曲も披露される予定です。是非、足をお運びください!
 

私は作曲家ロッシーニが好きというだけでイタリアの留学先をロッシーニの生まれたペーザロに決めました。毎年夏に開催されているロッシーニフェスティバルを聞きロッシーニ歌手の技法と音楽性に憧れ、今も尚ロッシーニの音楽の素晴らしさに魅了され続けています。Belliniの繊細な旋律の美しさ、Donizettiの言葉と音楽の調和の素晴らしさも魅力的です。
後世に残していくべき素晴らしい作品の数々。今回は其々の作曲家の意図を明確に表現する様、努めたいと思います。

ベルカントとは直訳で「美しい歌」、現代での定義は様々ですがロッシーニは「自然で美しい声」と表現しています。ベルカントオペラの作曲家の代表格であるロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティはオペラの他に多くの優れた歌曲を作曲しました。私はテノールですが、リリコレッジェーロというテノールでも軽めの声です。今回のコンサートで取り上げる5人の作曲家の中でもロッシーニ、ドニゼッティの作品が自分の声に適していると考え、その中でロッシーニの秀作「亡命者」という曲を選びました。私は声楽の技術の向上のため、また長く歌い続けるためには自分の声に合ったレパートリーを持つことが最も重要だと思います。今回のコンサートのコンセプトは「声の饗宴、音楽のご馳走をあなたに」です。ベルカントの自然で美しい声をお客様にお届けできるようベストを尽くします。

ドニゼッティの『L’amor funesto』(不吉な愛)は美しい前奏から始まります。１６小節の長さですがあまりに美しいので、「そのまま歌が入らなくてもいいのでは！？」と思うほどです。
歌詞の内容はイタリア古典歌曲やカンツォーネにもよく出てくる、「愛してるわ」と言っていたのに去っていった恋人に未練と愚痴をぶつけるものです。当日のコンサートでは、同様な豊富な経験（？）を駆使して、男の未練を演歌のように歌い上げようと思っています。
もう１曲のヴェルディの『Il poveretto』（哀れな男）は足を引きずって歩くような前奏で始まります。昔祖国のために戦って体が不自由になった男が、「民衆も祖国も今ではすっかり私の事を忘れてしまった。どうかこの哀れな男にお金を恵んでください」と歌います。まるでヴェルディのオペラ『運命の力』の中の修道僧メリトーネの演説のようです。ただ、穿った見方をすれば、すべてが芝居かもしれません。もしも祖国をネタに嘘を言っているとしたらこの男こそまさに『哀れな男』なのかもしれません。当日は歌と表情で『哀れな男』の必死さを表現したいと思います。どうぞお楽しみに！！

私が演奏いたしますアリエッタ「フィレンツェの花売り娘」は、ロッシーニの晩年約１０年間に書かれた、全１３巻に及ぶ作品集『老いの過ち Péchés de vieillesse』の中に収められています。声楽だけでなく器楽や室内楽なども含まれているこの連作、例えば「気取った前奏曲」「ロマンチックな挽肉」など、タイトルも風変わりで、ロッシーニらしい軽快でウィットに富んだ作品も多いです。
「フィレンツェの〜」は、
　　きれいなお花を買ってください  恋する娘さんや花嫁さん　
　　私のお母さんは私の助けを待っているの  お金じゃなくてパンを待っているの
と、かなりいじらしい歌詞の割にはとても軽快な歌なので、そこにもロッシーニらしいひねりがあるのかしらといろいろ考えたりするのも楽しい曲です。そのあたり皆さまにお伝えしたいなと思っております！
ところでロッシーニと言えば、フランス留学中に「トゥルヌド・ロッシーニ」を初めて食べ（させていただき）ました。牛フィレ肉にトリュフとフォアグラを乗せて、マデラ酒のソースでいただく、その最高なマリアージュに、たった一口で幸せになりました。
今回のコンサート、歌のご馳走で皆さまが幸せになっていただけますよう、これでもかと全員で努めてまいりますので、ご来店、いえご来場を是非お待ち申し上げます！

「ベルカント」美しい歌、と訳せば良いのでしょうか。私たち歌い手にとっては目指すべき究極のテクニック、憧れの場所、永遠に辿り着けない（気がする）理想郷！？でもあります。
この5人の作曲家の歌は、そのベルカントの至上の美しさを湛えた曲ばかり。本当ならお客さんとして目を（耳を？）ハートにして聴き入りたいところですが、今回は歌えと言う……。
楽譜を前にすると、そもそもジャンプを跳べるか技術があやふやなのにトリプルアクセル満載の浅田真央ちゃんのプログラムを「さあ滑れ」と言われたスケーターのような気持ち（想像です）になります。
が、多少転んでも、ベルカントの悦びをお伝えできるよう滑り、いや歌い切りますので、どうぞ聴きにいらしてください！

今回のコンサートでメル力ダンテも加わると知り、とても興味をおぼえました。（出演者側なんですけどね。笑）それは私がローマにある国立音楽院に留学していた頃、各学年の試験課題の中にメルカダンテの“Canto Drammatico”（劇的歌唱法、とでも言いましょうか）という練習曲集もあり、私の先生はその中からいくつか指定してくださったのです。
このようにしてメルカダンテという作曲家を知り、また舞台芸術の授業の中で彼のオペラ“Il Bravo”（刺客）の中の母と娘のドラマティックな二重唱を扱い、その旋律線や劇的表現に魅せられたのでした。しかもレッスン時に伴奏して下さるピアニストがメルカダンテのアリア集を編纂していたこともあり、今回のコンサートでは是非ともメルカダンテの曲を歌いたい！！と大学の図書館に走りました。（実際はエレベーターで地下まで降りただけ）
なかなか演奏される機会のない作曲家ですし、１人でも多くの方に聴いて頂きたいです！

 

ピアノの古瀬安子です。
今回、この〜珠玉のイタリア歌曲コンチェルトシリーズ〜に初参加させていただきます。
ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニ、メルカダンテ、ヴェルディ、と五人並んだ作曲家のうち、実は私、メルカダンテの曲を演奏するのは今回が初めてなのです。
どんな作品、どんな世界に出会えるのか、またそれを素晴らしい歌い手の皆様と一緒に演奏できるというのが、とても楽しみです。
メロディが美しく親しみやすいといわれているイタリア歌曲。
オペラとはまた違うイタリア音楽の魅力を、是非たくさんの方と一緒に味わいたいと思っております。
４月９日よみうり大手町ホールに、ご来場お待ちしております！

歌曲のピアノパートは研究にキリがなく奥深い領域です。
学生時代、師匠によく頭をハタかれていたのも、声楽の先生に「もっと絵画的に」とアドバイス頂いて悶絶したのも歌曲の伴奏でした。
短い後奏を弾いて性格を言い当てられたこともあります。
オペラの「役」のような決まり事が少ない分、イメージは多様に広がり、演奏者の個性が滲み出やすいのが歌曲の魅力かもしれません。
歌曲ばかり並ぶこのコンチェルトシリーズでは、お客様にその魅力を存分に楽しんで頂けるのではないかと思います。
ところで、私はよく「私が歌手だったら」と考えます。
学生時代の試験ではこれを歌う、リサイタルでは（妄想ではプロになっている）これとあれと……。
私の歌いたい曲は今回取り上げる作曲家の作品が大半です。
ですので、私もこのコンサートが楽しみです。
 

コンサートナビゲーター　石鍋多加史
当日の皆様のコンサートナビゲーター、いやコンサートソムリエかな？
コンサートの味をより引き立ててくれますよ！


≪プロフィール≫
俳優、歌手として、ミュージカル、演劇、語りなど舞台芸術の分野で活動。
主な出演作品は、≪ミュージカル≫「ラ・マンチャの男」 (神父役/松本幸四郎演出)「ピノキオ」 (ジェペット爺さん役/宮本亜門演出)、≪芝居≫「THE WINDS OF GOD」 (分隊長役/91年文化庁芸術祭受賞)「かもめ」 (ソーリン役)、≪語り≫「瞑い海」「100万回生きたねこ」、ライフワークとして浄瑠璃的歌い語り「ベ口出しチヨンマ」で出前語りを展開中。日本俳優連合会員、二期会会員。


≪昭和音楽大学声楽科≫

　　　昭和音楽大学はイタリア・ベルカントを推奨する数少ない音楽大学です。その基本ラインで教員たちは日々生徒に接し、指導にあたっています。本場イタリアか ら 指揮者、演出家を迎え、オペラ公演を学内で公演し、イタリア、ヴィチェンツァには大学が誇る研修施設を設け、イタリアで活躍する声楽家の教育の中で研究・ 指導がなされている大学です。

 

●指定席A（プレミアムシート）、指定席B（マクアケシート）
●出演者の個人レッスンが受けられる！
●シリーズ第一回目、第二回目のDVD
●出演者全員のサイン入りの写真
●お礼メール
これらのリターンを用意しております。ご支援どうぞよろしくお願いいたします。

※指定席Ａ、指定席Bについて
ホール全体は1列から21列の一階席のみの会場です。
B席は前から1列〜5列までと10列〜18列、A席は6列〜9列までとさせていただきます。
尚、お席については先着優先でこちらで決めさせていただきますことを、ご承諾くださるようお願いいたします。

※レッスンについて
レッスンの日程に関しましてはプロジェクト終了後、実行者よりご連絡させて頂き、相談の上決めさせて頂きます。

≪レッスンリターンの詳細≫
歌のレッスン。指導者、日程、については要相談。
レッスンは一回、60分で、場所は昭和音楽大学内レッスン室で行います。


【1】   [1,000円]
　　　１）出演者全員のサイン入り写真1枚
　　　２）お礼メール

【2】   [3,000円]
　　　１）指定席B（マクアケシート）
　　　２）お礼メール

【3】   [6,000円]
　　　１）DVD1回目、2回目のセット

【4】   [6,000円]
　　　１） 指定席B（マクアケシート） ペア券
　　　２）お礼メール

【5】   [7,000円]
　　　１） 指定席B（マクアケシート）
　　　２）１回目ＤＶＤ
　　　３）お礼メール

【6】   [7,000円]
　　　１） 指定席B（マクアケシート）
　　　２）２回目ＤＶＤ
　　　３）お礼メール

【7】   [8,000円]
　　　１） 指定席A（プレミアムシート）
　　　２）１回目ＤＶＤ
　　　３）出演者全員のサイン入り写真１枚
　　　４）お礼メール 

【8】   [8,000円]
　　　１）指定席Ａ（プレミアムシート）
　　　２）２回目ＤＶＤ
　　　３）出演者全員のサイン入り写真１枚 　
　　　４）お礼メール

【9】  [15,000円]
　　　１） 指定席B（マクアケシート） 通し番号まとめて5枚券 
　　　２）出演者全員のサイン入り写真１枚

【10】 [20,000円]
　　　１）指定席A（プレミアムシート） 通し番号まとめて5枚券
　　　２）出演者全員のサイン入り写真１枚

【11】 [30,000円]
　　　１）指定席B（マクアケシート） 通し番号まとめて10枚券
　　　２）出演者全員のサイン入り写真１枚

【12】 [50,000円]
　　　１）出演者のレッスン
　　　２）指定席Ａ（プレミアムシート）
　　　３）DVD1回目、2回目のセット
　　　４）出演者全員のサイン入り写真１枚  

１）公演の詳細　

～珠玉のイタリア歌曲コンチェルトシリーズ～　
第３回　「イタリアベルカントオペラ　五人の作曲家による歌曲作品」

〔日時〕　２０１６年４月９日（土）　14：00開演　（13：30開場）
〔会場〕　よみうり大手町ホール

会場地図　≪よみうり大手町ホール≫　

読売大手町ホール　公式サイト

 

２）次の公演決定

〔昭和音楽大学公開講座〕　
～珠玉のイタリア歌曲コンチェルトシリーズ～
第４回　「イタリア近代歌曲 6人の作曲家」

〔日時〕 ２０１６年１１月１９日（土）
〔会場〕 新百合ケ丘・昭和音楽大学校内・ユリホール

コンサートチケット先行販売　
　　(第一回目記念クリアファイルプレゼント）

　　　　　

クラシック音楽に深くかかわりのある方はもちろん、若い方や、生涯学習としてクラシックにご興味をお持ちの方々にも、この機会に是非人間の生の声の美しさ、イタリア歌曲の素晴らしさを感じていただける素晴らしい一日を創造したいと思っています。

皆様のご支援心よりお待ちしております。

昭和音楽大学 プロジェクト・リーダー 准教授 井ノ上 了吏