2016年よりスタートした、

三重大学医学科の学生団体「BLue Sea(ブルーシー)」による救護補助を行う場所

です。

三重県志摩市の国府(こう)の浜という海辺で、

夏限定の救護補助活動を行っています。(学生のため医療行為は行いません。)

実際に現場に立ち、患者さんと接することで、

医療者としての責任、コミュニケーションの取り方など医療者としての知識や経験を身につけると共に

地域の方とふれあい、まちのこと、

更には地域医療について考えるきっかけになっています。

志摩市は県内でも医師不足が著しい地域でもあり、

この活動を通して救急車の不要な出動を減少し、同時に、

誰にでもできる手当を普及したい、という思いが背景にあります。

BLue Seaは、三重大学医学生による地域貢献を目指した学生団体で、

「誰かを助けたい」という気持ちをもった学生により2016年に結成されました。

医師の指示のもと、怪我等をされた際に手当てが出来るように活動しています。

しかし学生であるため、できる範囲には限りがありますが、

一般の方による手当の普及や地域の医療のため、

住民の方々のために全力で取り組んでいます。

このような思いで、昨年の夏には二ヶ月間、毎週土日に活動を行いました。

三重大学から国府の浜は片道2時間くらいかけて通います。

メンバーは50人ぐらいと多く集まりましたが、

すべてボランティアで行っているため交通費すら捻出できない状況でした。

地域医療に対する意義を見いだせない学生は足が遠のき、

学生団体の継続や運営にも支障が出かねない状況です。

昨年2016年は近隣住民やサーファーの方々と

応急救護のワークショップを行いました。

写真にある場所も、今年2017年は使用が許可されず、

海辺の場所を少し間借りして運営しています。

私達はBLue Seaの活動を応援している、

建築設計事務所ナノメートルアーキテクチャー　です。

2016年に開設した会社で、

普段は建築やインテリアなどの空間に関わる設計をしています。

メンバーの三谷が、三重大学の建築学科を出身ということで、

同大学先輩である地元の医師とともに、

学生時代から、志摩の医療を建築の視点からアプローチする活動を

行っています。

その名も「志摩ドクタープロジェクト」です。

三重県志摩市で、医療のためにできることを建築や空間から考え、

実践をするという試みです。

「医療で世界平和」を唱える医師と共に、少しずつ時間をかけて歩み続けています。

今回の海の家は、プロジェクト第3弾として、私達はお手伝いしています。

2014年に、志摩市に研修で来る学生のための寄宿舎の提案を行いました。

志摩市はリゾートホテルや民宿は多くありますが、

自費で滞在費を捻出しなければならない学生は、そこに泊まり続けることは困難です。

そこで学生が滞在でき、

かつ地域住民と交流しできるような寄宿舎の提案を行いました。

実現にはまだ至っていませんが、

この提案によって、今では学生が滞在できるマンションが用意されました。

2017年1月には、

病院の倉庫を職員同士のコミュニケーションを図る談話室にリノベーションしました。

汚れていた外壁の塗装を行いました。

内壁、天井の解体を行い、壁は塗装を行い椅子も制作しました。

この時はクラウドファンディングはせずに実行しました。

リターンに用意しているオリジナルチェアは、ア倉庫でデザインした椅子です。

院長先生含め、病院に勤務されている方が今後自分たちで追加製作出来るよう、

素人でも簡単に組み立てられる設計にしました。

お医者さんが椅子を作っています。

ア倉庫では、高さ40cmの一般的なスツールサイズを作りましたが、

今回はミニサイズの高さ25cmバージョンを新たに設計しました。

左が普通サイズ、右がミニサイズ

椅子にするには小さいので、

植物を置いたり、踏み台にしたり、インテイリアの一部として馴染みやすいサイズです。

どちらのサイズも女性で簡単に運べる重さなので、

急な来客時の予備椅子にも活用出来ます。

脚の色は、ブルー・イエロー・グリーン・ホワイトの

4色からお選びいただけます。

【使いやすい普通サイズ】

座面　300 × 300(mm)

高さ　400mm

素材　ラワン合板　赤松

【かわいいミニサイズ】

座面　250 × 250(mm)

高さ　250mm

素材　ラワン合板　赤松

私達は家具製作のプロではないので、組み立てキッドも製作済みの椅子も、

インテリアショップで購入するような椅子と比較して

精度や触り心地が粗い部分が多くあります。

そのような粗さを寛大な心で受け入れて頂ける方におすすめします。

たくさん置いてもかわいいです。

この粗さをポジティブに捉えて、

・アウトドアでも利用できる

・自分で好きなように色を塗り替える

・背もたれを追加してみる

・このキットを参考に、自作のオリジナルチェアを作ってみる

といったことに挑戦していただければ、なお嬉しいです。

「35歳以下の若手建築家による建築の展覧会（2017）」
35歳以下の建築家を対象に全国から公募があり選定されました。

今年の10/20〜10/30には、

これまでとこれからの「志摩ドクタープロジェクト」の展示を

大阪グランフロントにて行ないます。

2017年 第三回「これからの建築士賞」入賞
東京建築士会主催の、多様な分野における建築士ならではの

新しい動きに光を当て、顕彰し、支援するとともに

広く世の中に伝えることを目的するアワードにも選ばれました。

2017冬にその医師から、

救護補助に参加したいが金銭的な理由などから、

足が遠のいた学生が来たくなるような工夫はできないかと相談を受けました。

私たちが得意とすることは空間デザインと場所づくりです。

救護補助は場所があればどこでもできるかと思います。

ですが、私たちは建築家として空間のもつ魅力もそこに付与すること、

その場所づくりにも参加者が関わることで、

より印象深く、魅力的な活動となることを狙っております。

私達の活動例です。

渋谷の美容院を低コストリノベーションをしました。

上の写真はリノベーション前。

リノベーション後

海の家は、学生たちが制作するため

簡単、安い、でも何だかかっこいい

を目指して設計をする予定です。

しかし私たちが資金を全額援助することは団体の理念としても異なり、

学生のためにもならないと考えています。

そこで今回学生でも資金調達が可能なクラウドファンディングに着目しました。

海の家を作る国府の浜の様子

夏には海水浴やサーフィンを楽しむ人が多くやって来ます。

最低限の交通費すらないため、

活動に参加したくてもできない学生が多くいます。

そのためまずは彼ら彼女らの交通費に充てさせていただきます。

そして「救護補助+休憩所」 としての「海の家」を制作するための資金と

させていただきます。

最初はパラソルのような簡易なものがあるだけの場所かもしれませんが、

いずれは夏の間だけ現れる「海の家」が完成できるように

維持継続していくことが目標です。

現在、案を検討中です。

再来年からは私たちの手を離れ、学生の力だけで資金集め、

空間づくりができるように私たちは陰から支援するつもりです。

ここ志摩で起きている医師不足という課題は

日本のどこでも起きていることです。

BLue Seaの活動で救われる地域の住民、観光客、

そして一般の方でもできる手当の普及もあります。

今後未来の医師である学生たちと

志摩の医療、地域の医療に少しでも貢献できるように

どうか皆様のご支援のほどよろしくお願いいたします！！