【日本国産ならではの品質の良さ】
日本の夏の普段履きに「雪駄」をおめでたく。今回ご用意したのは和の履物「雪駄」です。

雪駄とは草履の一種ですが、一般的には「草履」といえば女性用、雪駄は男性用とされています。その違いは底の素材です。

草履の裏は元々藁でできていましたが、地面が濡れていると滑りやすいのが難点でした。これを改良し、草履の底に皮を貼り付けたのが雪駄です。

打ち水をした道を歩いても滑らないようにと、千利休（またはその知人）が考案したと言われる歴史ある履物です。

雪駄は底が皮で地面へのあたりが柔らかいので、屋外はもとより、板の間の洋室で室内履きとしてスリッパ代わりにもできます。

また、近年は

「鼻緒を挟む足指の運動になる」

「足を締め付けない」

「風通しがいい」

「足裏のツボを刺激される」

といった、足への関わりからも、雪駄の価値が見直されています。

今回は、国内の歴史ある雪駄メーカーに相談し、制作を進めました。

国産雪駄の特徴の一つに品質の良さがあります。

特に雪駄に欠かせない牛革のなめし技術が高く、今回の雪駄の底の牛革は、メーカーで裁断し、純油を使用してなめし、塗装仕上げをしています。

このなめし技術により、底の強度、美しさ、しなやかさが増し、雪駄としての強度が格段に上がります。

また、安心して一生使える履物を目指し、今では珍しくなりつつある手作業で、鼻緒のすげや接着などの作業を行っています。

こうしたきめ細やかな姿勢で、鼻緒の模様を楽しむだけではなく、雪駄そのものとしても丈夫で美しく、履きやすいものを目指しました。

今どき珍しい本格雪駄がこれです。

弊社ではこれまで「和服」関係のプロジェクトを立ち上げ好評いただいてきました。

このような和服プロジェクトとなります。

この収まらぬコロナ禍のなか、花火大会といった浴衣や和服を楽しむ機会もなくなり、いつもと違う夏をになってしまいました。

こうした中、「和服」の力でみんなを元気付けることはできないか……と考えておりました。

今回注目したのが、雪駄にもある鼻緒。日本古来のおめでたい意味や厄除けの願いが込められた吉祥文様です。

ステイホームで外出の機会も減ったこの時期なので、屋外でも室内でも気軽に使えるアイテムに、吉祥文様をあしらってはどうだろうかと今回製作しております。

私達も、実際に履いて過ごしていますが歩きやすく、柄も主張しすぎず、さりげない感じが風合いがありお勧めです。

今回の雪駄の特徴の１つに、鼻緒の模様が挙げられます。

コロナの影響もあり世の中の全体的に暗いムードを少しでも明るくできないかと考え、無地が多い雪駄の鼻緒に、幸せを祈る気持ちや厄除けの願いを込め、和の伝統模様を施しました。

それぞれの模様に込められた意味をご紹介します。一番ピッタリくるものを選んでみてはいかがでしょうか。

・鱗文（うろこもん）

鱗の柄は世界各地にみられ、日本には中国を経て伝わりました。鱗模様は、魚ではなく、蛇などにちなんだもので脱皮を表現しています。厄落としや「再生」を意味します。名がついたのは、鎌倉時代とされ、呪い、魔除けの力を持つと武具や戦陣の衣服に、そして紋章にもされている。鎌倉幕府の北条時政の旗印は三角形を三つ重ねた『三鱗』と呼ばれるものが有名です。

・トンボ

トンボは害虫を取り除く益虫であることから五穀豊穣の象徴です。また、前にしか進まないことから、武士は「勝虫（かちむし）」と呼んで、好みました。勝負事に縁起の良い柄です。縁起物として武士に喜ばれました。 戦国時代には兜や鎧、箙（えびら）刀の鍔（つば）などの武具、陣羽織や印籠の装飾に用いられたそうです。

・紗綾形（さやがた）

紗綾（さや）は、絹織物の一種です。柄は、漢字の「卍」を連続的につなげることで「無限」を表現。家の繁栄や長寿、健康などを意味する「不断長久」を表しています。太陽が光を放つ様子を表すといわれ、吉祥文様（縁起の良い柄）とされています。

・青海波（せいがいは）

穏やかな波がどこまでも続いている様子から「未来永劫、平穏に」という意味を持つ吉祥柄。健康、平和、穏やかな日々が続いていくよう願いが込められています。シルクロードを経て中国から飛鳥時代に伝わったとされており、縁起の良い吉祥文様のひとつです。

・菊小紋（きくこもん）

太陽になぞらえられる菊の花は、魔除けや繁栄の象徴として古来より好まれてきました。日本を象徴する花でもあります。中国の故事より不老長寿の象徴とされ、無病息災や邪気払いの意味があります。江戸時代には他藩での使用が禁止された加賀前田家の由緒ある柄でも有名です。

こうした意味をもつ古来の伝統的な吉祥柄を普段から身につけることで、ちょっとした安心感や心の安らぎを持ってもらえたらと思います。

武士に愛された「印伝」をイメージ

鼻緒の模様を何でつけるかは迷いましたが、「印伝」風の風合いを目指しました。

「印伝」とは、「印伝革」の略で、羊や鹿の皮をなめしたものをいいます。細かい「シボ」というシワがあり、手触りがよいのが特徴です。

印伝は、古くは武具や甲冑の部材、馬具、矢をいれて持ち運ぶ胡禄（ころく）、革羽織などに用いられてきました。武士たちに愛されてきたその力強さと美しさが、コロナと戦う今の私たちを励ましてくれると考えたのです。

印伝は現在、伝統工芸品として受け継がれ、大変高価です。

本物を使うと国宝級の高級品となる場合があり普段遣いにはできないため、表はコストパフォーマンスよく、丈夫なポリエステル、裏は肌触りのいいビロード素材を使い履きやすく仕立ててあります。

使ううちに足に馴染む雪駄の魅力

雪駄の台の表面は、本来はイグサの畳表を使います。しかし、これも高価で普段遣いしづらいものとなってしまうため、今回は現在一般的なビニール素材を使用しました。

使ううちに表面に塗られたニスが段々と剥がれて、肌馴染みがよくなっていく素材です。雪駄の裏は牛皮です。丈夫で柔らかく、履き心地の良さから、古くから用いられてきました。

かかとが金具で留められているのも雪駄の特徴です。かかとが傷んだら、取り替えて直すことができます。

昔は大きな金具で留めて、地面とぶつけて音を立てて歩くのが粋とされていましたが、今のアスファルトの道路事情に配慮し、かかとの音がなりにくい馬蹄型の金具でかかとを留めています。

サイズの選び方は靴と同じ

サイズは、LとLLの２種類です。

Lは台が25㎝で、足のサイズ25〜26.5㎝位までに対応。

LLは台が27㎝、足のサイズは27㎝〜28㎝位に対応しています。

基本的には靴と同じサイズを選べばOKです。

それぞれの中間サイズの方は、雪駄はかかとを出して履くものなので、小さめをチョイスすればOKです。

雪駄は「ひっかけて履く」

「かかとを出す」という履き方は、和の履物に共通した履き方です。

ビーチサンダルのように親指と人差し指の間に鼻緒をぐいぐいと差し込むと、指の股が痛くなってしまいます。

鼻緒を指にひっかけるような感覚で足を台に乗せ、かかとが雪駄の台から２～３センチ出るように履くのが正解です。

また、雪駄には左右がありません。左右を入れ替えながら履くと、履物を長持ちさせることが可能です。

外でもうちの中でも、普段履きに最適！

雪駄の鼻緒の柄は、無地だと普通すぎるし、派手だと変に目立つし、案外選ぶのがむずかしいものです。

「他の人とちょっとだけ違うものがいい」

「主張しすぎないおしゃれが好き」

といった人に、今回の雪駄は最適ではないでしょうか。

また、シンプルでシックな鼻緒の雪駄は、洋服にも合わせやすく、普段遣いできることで足が蒸れず水虫や臭い防止になる、足指を圧迫しないため外反母趾にならないといった健康効果も期待できます。

ご自身の夏の普段履きにはもちろん、コロナのせいでなかなか会えない大切な人へ、古くから幸運と厄除けを願って身につけられてきか吉祥柄に思いをこめた贈り物はいかがでしょうか。

おそろいで履くのも、柄違いで揃えるのも素敵です。

この雪駄が、コロナと暗いムードを吹き飛ばしてくれますように！


【和トモスについて】

今まで和服・小物関係で多くのプロジェクトをMakuake様にて実施させていただきました。

多くの方々からの応援購入と、色々な反響を頂き、本当に励みになっております。

今回も新たなプロジェクトを実施することで、皆さまのお役に立てることができればと思っております。

もし本プロジェクトも興味を持っていただけた方は、ぜひ応援購入のご検討をお願い致します。