伝統的な出雲杜氏の技法である「山陰吟醸造り」による酒造りで有名な板倉酒造の代表作「天穏」。今は亡き先代の出雲杜氏から受け継いだ技術と意思を次世代へ繋ぎ、多くの方に知って頂きたい。そんな強い思いを抱いた、今回のプロジェクトの発起人・日本酒学講師の酒本久也が、板倉酒造の杜氏として新たに着任した小島達也氏とともに出雲杜氏の技術、純米酒の魅力を知って頂ける特別な1本をご用意しました。

八百万の神が、全国から一斉にいなくなる神無月(旧暦10月)、古来からの伝承によると神々は出雲に集まり、酒造りや縁結びについて会議をすると伝えられてきました。国引き神話などで知られる「出雲国風土記」（733＜天平5＞年）には、出雲市小境町の佐香神社（松尾神社）において、大勢の神々が酒を造り、酒宴を開いたと記されています。日本酒は自然や神、ご先祖様からの授かりものであるお米に対して、豊穣と感謝の祈りを捧げるために造られるものです。人々の祈りが込められたそのお酒は「御神酒(おみき)」と呼ばれ日本人が自然や神に対して捧げる最上の御供物とされてきました。出雲では〝神在月〟と呼ぶ10月に出雲杜氏が醸した、その境内でしか飲めないどぶろくを振る舞う神事が行われます。

神々の酒造りから、時代は大きく下って1871（明治4）年。この出雲の地で1軒の造り酒屋『板倉酒造』が産声をあげます。創業当時は普通酒作りが主で、販路は地元を中心とした酒蔵でしたが、一人の杜氏との出会いをきっかけに生まれ変わり、現在では全国にその名を知られる酒蔵になりました。

出雲杜氏が手がける、日本酒の原点ともいえるこの酒を、多くの方々に知っていただき、飲んでいただき、伝統を背景にした新しい酒造りを支えていきたい。 ご挨拶が遅れましたが、私はこのプロジェクトの発起人をつとめる酒本久也と申します。北海道・室蘭市で酒屋を営みつつ、日本酒学講師、唎酒師養成講師として「本当に美味しい日本酒を知ってほしい」 「守りたい、守らなければならない酒蔵がある」 という思いを抱き、日本酒文化の普及を願って活動を行っています。 特技は「一度飲んだ酒の味は忘れない」ことです。手前味噌ですが、日本酒ブームの火付け役となった人気漫画でドラマ化もされた「夏子の酒」の主人公｢夏子｣の利き酒能力のモデルになり、作中に出てくる酒屋の「保本さん」のモデルもつとめました。自慢の"犬並みの嗅覚"で、本物の日本酒をご紹介します。

それは、今から20年ほど前のことでした。全国各地の日本酒を味わい、研究を続けるなかで、長崎芳久氏という出雲杜氏が醸した酒と出合い、その味わいに惚れ込みました。長崎氏は藤井酒造（広島）、土佐鶴酒造（高知）、西本酒造場（鳥取）といった国内でも名のある純米酒を製造している酒蔵の杜氏を歴任してきたお方です。その長崎杜氏が最後の赴任先として『板倉酒造』に入られたと聞いて足を運び、当時は普通酒作りが主で、地元中心の販路だったこの酒蔵に、長崎杜氏の価値がどれほど大きいものかを説き、長崎杜氏と共に「これからは純米酒の時代です」と純米酒づくりに取り組んでもらえるよう打診したことが、すべての始まりでした。

写真左上：酒本久也、右上：現板倉酒造 小島杜氏、左下：坂本杜氏（故人）、右下：長崎杜氏（故人）

「板倉酒造」が純米酒造りに本腰を入れるようになったのはこの時から。醪を完全発酵させることで、清らかで上品な酒をつくる長崎杜氏の技術を得て、「天穏」は誕生しました。純米酒「天穏」を生み出した長崎杜氏は、「鷹勇」で有名な大谷酒造（鳥取）で半世紀にわたって杜氏を務めた坂本俊氏の弟子にあたります。このように、『天穏』は、国内の日本酒業界を支えてきた重鎮とも呼べるような方々の技術を紡いで作られてきました。天が穏やかであれば窮する（困る）ことはないという意味を持つ、仏典の無窮天穏（むきゅうてんおん）が由来のこの清酒は、すっと喉を通る飲みやすさと、その後にふわっと香り立つ豊かな味わいが特徴で、熟成させる事でさらに味わいを増します。そして今ではそんな天穏シリーズは多くの日本酒ファンに愛され、支えられています。

2人の伝説と呼ばれる杜氏が『板倉酒造』に残してくれた、純米酒の真髄を感じる酒造りを伝え残したい、多くの方々に出雲杜氏の歴史を知って欲しいと考え、現杜氏小島達也氏と共に、限定ブレンドの「天穏」を醸造することとなりました。ブレンドするにあたり、数ある天穏シリーズの特徴・個性・年代毎の特徴を正確に把握し、それぞれの良さを活かす配合でブレンドするには、純米酒造りや熟成酒の知識が必要不可欠です。日本酒学講師として数々の唎酒師を輩出してきた経験と、オリジナルブレンド酒を手掛けてきた実績、小島杜氏の亡き師から受け継がれた確かな技術があるからこそお届けできる一杯です。

清らかな味わいの「ブレンド酒 天穏」。ゆっくり注ぐ。ゆっくり口に含む。ゆっくり飲み込んで余韻を味わう。香りのなかに出雲杜氏が伝えてきた思いが感じられる本物の純米酒。日本酒ファンの方にこそ味わって頂きたいと考えます。日本酒は、豊穣と感謝の祈りを捧げるために作られる「御神酒」が原点。いわば禊のように、身体を清めて心を晴らすもの。小島杜氏はそう話します。2年以上に及ぶ、コロナ禍。暮らしも、経済をも激変させたこの現象も、大きく捉えれば自然のなせるできごと。改めてその力を畏敬し、そして感謝しながら、その自然が当ててくれる、重苦しい閉塞感を清める一献をお届けできれば本望です。

ここでは、天穏をより美味しく味わえる飲み方、合うお料理等提案させていただきます。天穏は、冷酒・常温・燗まで幅広い温度帯で楽しめる懐の深い酒です。全体的に雑味のないクリアな味わいながらも、奥深い米の旨みを感じることができます。

冷酒で楽しみたい場合は、小ぶりのワイングラスがおすすめ。お米の甘みが締まり、天穏らしい品のある涼しい香りと透明感のあるスッキリとした旨みが味わえます。

常温では白磁の猪口で、バランスの取れた綺麗で繊細な旨みと余韻が楽しめます。お燗は平盃で、ふっくらした優しい旨みと名刀のようなキレ味をお楽しみください。冷やし過ぎは、せっかくのこの酒の旨みを閉じ込めてしまうので禁物です。

合わせる料理は、出汁を生かした繊細な和食全般は特にお勧めです。また、ガーリックやオリーブ油を使ったイタリアンから、バターやソースが決め手のフレンチ、スパイスを駆使した中華やエスニック料理にも合います。まさに、様々な料理の味わいをより一層引き立ててくれるマルチな食中酒です。

①Makuake限定 「天穏純米吟醸ブレンド酒」

・天穏純米吟醸ブレンド酒 720ml / 1本（化粧箱入り）

②Makuake限定 「天穏純米吟醸ブレンド酒」 オリジナル平盃セット

今回のためだけに作成された天穏×酒本久也 オリジナルの平盃です。

・天穏純米吟醸ブレンド酒 720ml / 1本（化粧箱入り）

・Makuake限定 オリジナル平盃/１個（箱入り）

③Makuake限定 「天穏純米吟醸ブレンド酒」+ 「天穏純米大吟醸原酒 なかだれ」 オリジナルラベル

・天穏純米吟醸ブレンド酒 720ml/1本（化粧箱入り）

・天穏純米大吟醸原酒 なかだれ 令和1年度限定醸造 オリジナルラベル 720ml/1本

④Makuake限定 「天穏純米吟醸ブレンド酒」+ 「天穏生もと純米大吟醸 天頂」オリジナルラベル

・天穏純米吟醸ブレンド酒 720ml / 1本（化粧箱入り）

・天穏生もと純米大吟醸 天頂 平成29年度限定醸造 オリジナルラベル 1800ml/1本

⑤板倉酒造×酒本久也 おすすめ四合瓶6本セット 直筆メッセージ付き

・天穏純米大吟醸 山田錦

・天穏純米大吟醸原酒 なかだれ 令和1年度限定醸造

・天穏純米吟醸 馨

・無窮天穏 生もと純米吟醸 天雲-あまくも-

・天穏純米大吟醸 佐香錦

・天穏生もと純米大吟醸 天頂 平成29年度限定醸造

・小島杜氏と酒本氏の直筆メッセージ付き

各720ml

⑥板倉酒造×酒本久也 おすすめ一升瓶6本セット 直筆メッセージ付き

・天穏純米大吟醸原酒 なかだれ 令和1年度限定醸造

・無窮天穏 齋香-さけ- 平成30年度限定醸造

・天穏純米 山廃

・天穏純米大吟醸原酒 山田錦 平成29年度限定醸造

・天穏純米吟醸 馨

・天穏生もと純米大吟醸 天頂 平成29年度限定醸造

各1800ml

・小島杜氏と酒本氏の直筆メッセージ付き

⑦板倉酒造酒蔵見学＆小島杜氏とお食事会

・板倉酒造にて酒蔵見学
・小島杜氏と酒本氏を囲んでお食事会
※【同伴者様1名まで参加可能】

＜開催日時＞
2022年10月15日(土)、10月22日(土)のいずれか
※コロナウイルスの状況により変更する場合がございますのでご了承ください。

＜開催場所＞
酒蔵見学：板倉酒造
お食事会：出雲市にある飲食店

※現地集合・現地解散（交通費は含みません）
※雨天の場合でもイベントは決行となります。
※詳細はプロジェクト終了後お知らせ致します。

Q：常温でも保存できますか？

A：常温でも保存できますが、冷暗所での保存をおすすめしております。

直射日光を避け、保存ください。

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Q：リターンの発送方法を教えて下さい

A：「ゆうパック便」または「福山通運」でお送りいたします。

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Q：リターンはいつ頃届きますか？

A：5月下旬までに順次お届けいたします。