読者の困りごと

☞コーヒーを飲みながら本を読んでいたお客様が、栞を置く場所に困っていました。

☞ＳＮＳ上では度々タイムラインに流れてくる”栞の失踪事件”はあとを絶ちません。

さて、どうやって”栞の居場所”を作ればいいのか……？

（書籍の掲載につきましては、出版元である白水社様にご協力頂いております）

「本を読むときは、水を一滴も飲まずストイックに文章だけを追う」

なんて心がまえで読書をしている人は、少ないと思います。

コーヒー、紅茶、ジュース、なかにはお酒を飲んで、適度に喉を潤しながら快適に本を読むことが醍醐味のひとつです。

そうなんです！

”読書×飲み物”の相性は抜群で、もう切っても切り離せないぐらい読書中の飲み物は欠かせません。

ということで、お好きな飲み物を選んで本の世界に没頭します。

たまにスイーツやスナック菓子なんかも口に入れたりするのですが、そんなとき本を一旦閉じます。

どこまで読んだかわからなくなるので本のページに栞を挟んで、食べたり飲んだりする至福のひとときを味わいます。

これを何度も何度も繰り返していると

栞が見当たらない！！

栞が行方不明！！ となる事件が起きます。

さらに、どこまで読んだかわからなくなった！

という残念な読書体験に心当たりがあるのではないでしょうか。

なぜ、栞はいつもどこかへ行ってしまうのでしょうか？

栞は薄くて、軽くて、すぐにゆくへ知れずになってしまいます。

どうしてかというと、栞にはおさまるべき場所がなかったからです。

そこで、ちゃんと”栞の居場所”を用意しました！

通常のコースターに後付けしたような”栞の居場所”ではなく、製造加工段階から配慮して作られた居場所です。

一枚板の無垢材コースターに"栞の居場所"があります。

利用シーン

”栞の居場所”コースターは、飲み物を飲みながら本を読むときにその効果を発揮します。

例えば

朝、目覚めの読書

太陽がのぼった一日の始まりに、新鮮な気分で本を読む。
目覚のコーヒーなんていかがでしょうか？

昼下がりの読書

忙しい日常から離れて、優雅なひとときに紅茶やジュースを飲みながらゆっくり本のページをめくるのはいかがでしょうか？

夜のゆったりとした読書

心を落ち着けて、ときにはお酒を楽しみながら癒しの読書時間にいかがでしょうか？

ウイスキーを味わいながら読書

文学×日本酒にも合います。

【番外編】

自宅だけではありません、読書はどこでもできます。

マイコースターとして持ち出して、カフェや喫茶店での読書タイムのお供にいかがでしょうか？

読書会にもお供します！

読書会はしゃべりまくるので、喉が渇きます。
マイコースターとして持っていけば、大事なページに栞を挟んでうまく話すことができます。

パートナーシップ

"栞の居場所"を考えたときに、どうしても木のぬくもりが感じられる場所にしたかったのです。

栞は主に紙の本を読むときに使用します。紙と木の相性は抜群です。

そうであれば、馴染のある木材のコースターはどうかと考えました。

コースターに”栞の居場所”を作る！

いたってシンプルで簡単に作れるような軽い気持ちで加工業者様を探しました。
ところが、簡単に何社も門前払いされます。

そうなんです。頭の中で描いていたイメージが抽象的すぎて、それを具体的に説明することができませんでした。

そして、製造工程において製造ラインがあるわけではなく手作業に加えて、材質（ウォールナット・オーク）にもこだわったため、とにかくコストが合いませんでした。

ようやく引き受けて下さったのは、奈良県吉野にある無垢材のオーダーメイド家具工房のPROPさんでした。

打合せの段階から、とても真摯な対応でした。
今回のプロジェクトである”快適な読書環境”と”栞の居場所”については、とても熱心に耳を傾けてくださいました。

ラフ画から設計までに多大な時間を要しました。

何度も何度も試行錯誤を繰り返して、試作品を重ねます。
職人さんの妥協のない取り組みに、こちらも胸が熱くなる思いでした。

一番嬉しかったことは、”栞の居場所”に対する考え方や、本を読む人へのリスペクトと理解でした。

本当に感謝しています。

加えて、お店に来店された読書好きのお客様や、ＳＮＳ上での”読書アカウント”の皆様の声もあり

こうして、”栞の居場所”コースターは誕生しました！！

仕様

名称：栞の居場所 コースター 収納ケース※１
形状：角型、丸型
材質：ウォールナット、オーク
塗料：亜麻仁油※２

サイズ：
■角型

■丸型

■収納ケース

※１『栞の居場所』商標および『角型コースター』意匠登録出願中

※２ 亜麻仁油は木材に浸透し、木目の美しさを引き出しますが、その分強度が強くありません。水分の付着による塗装（亜麻仁油）の色目が薄くなることがあります。そのさいは、亜麻仁油、オリーブオイル、胡桃油などでのメンテナンスを必要とする場合があります。

注）職人さんの手作業によるものであり、また木にも個体差があり、木目の模様などにも個体差によって異なります。あらかじめご了承下さい。

栞を立てる溝の幅と角度

幅：単行本用の栞も立てられるように、幅を１mmにしています。

角度：当初、傾斜角度は２０度をつけていましたが、文庫本用の薄い栞だとだんだん寝てしまうので、最終的に５度の角度にしました。

飲み物に干渉しない角度で、しかも栞の見栄えも良いです！

■角型コースター

収納ケース

・初めて作る形状のため、耐久性や収納性に関する数値が必要でした。
厚み、出し入れの安定性、ひっかかりを出すための数値の計測、試作しました。

・箱型にせずに「ロの字」にすることで中身が見えて、おしゃれです。
ただし、壁がない分、板の厚みが必要になっています。
また、内側の研磨や塗装も入念にしています。

・板の厚みで丸みがだせるように、少ないパーツでだけで曲線をつけました。

・箱の穴がぴったり重なることによって収納時の美しさがありますが、出し入れの遊びも必要です。コースターが完全に密着すると取り出しが困難です。

・取り出しは、２枚同時につまんで引っ張ります。

”栞の居場所”の切り出し

・厚みのある一枚の無垢材から凹凸のある"栞の居場所"削り出す、この作業が困難です。

・切り出せる部分を厳選して、多少の危険を伴うこの作業に職人さんの高い技術が光ります。

また、取り出しに失敗すると場合によっては、一枚の板がすべてダメになります。

■丸型コースター

収納ケース

・工程数が多く、形状も複雑でありながらしっかりとした作り込みをしています。

・ 角度は４５度のケースに丸形を収めるために正八角形にしています。
シンプルな数式の集積により仕上がった美しさがあります。

しずく型の形状コースター

・丸い形状からの延長線上に、”栞の居場所”が作られました。また、裏面にはカーブを描いた加工を施しています。

・このしずく型、実は正方形から削り出しています。
手に取られてお気づきになるかもしれません。

■材質 無垢材だからこその耐久性の高さも

ウォールナット

・格調高い銘木で、重厚感が魅力的です。
・木目のグラデーションがゆらめく縞模様が、美しく走ります。
・経年変化による色の移り変わりが味わい深い材質です。
ウォールナットは日光にさらされると、紫外線の影響によりタンニンが酸化することで茶褐色へと変化を楽しめます。

オーク

・力強い木目を持ちながら、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
・木材の中でも比較的硬くて、伸び縮みによる変質もしにくい材質です。
・切断面によっては、曲線や直線的な木目に加えて虎の毛皮のような斑模様がになることもあります。

このふたつの木材は、読書を彩る環境の良いアクセントとなるはずです。

スケジュール

■ 2022年 09月29日 :プロジェクト開始

■ 2022年 10月29日 :プロジェクト終了

■ 2022年 11月末 : 発送開始

数量によりますが、プロジェクト終了後４ヶ月以内に発送完了予定。

*活動レポートにて正確な日程をお知らせいたします。

リターン紹介

資金の使い道

・主には、"栞の居場所"プロジェクト製造代金に使わせていただきます。
また”栞の居場所”はコースターだけではありません。
もっともっと読書環境を向上させるようなプロダクトのさらなる開発に取り組みます。

実行者紹介

インターネットの普及により「本を読む人が少なくなっている」そんなことを耳にします。
めまぐるしく流れる情報社会の中、日々を忙しく過ごす人たちにとって、活字の本を何時間も読むことが難しい時代です。

日常の雑多なことを考えずに１日ゆっくりと本を読めるとすれば、それは贅沢な時間なのかもしれません。

本はどこでも読むことができます。

人によっては、電車の中や、ビルのエレベーターの中でも本を開く人もいます。

こんな時代だからこそ ”ゆったり本を読むこと” は贅沢な体験となりました。本を読む人たちにとって、良い環境を提案できればと、読書空間RENSを立ち上げました。

［RENS はReading（読んで） ⇒ Experience（体験して） ⇒ Next interesting（次の興味を持って） ⇒ Stock pile（積読）の頭文字からなります］
HP https://rens-cycle.com/

今回は、読書には欠かせない飲み物との相性を考え、"栞の居場所"コースターを提案させて頂きました。

今後とも、読む人たちへの環境を快適にできるような提案をできればと思いますので、応援のほどよろしくお願い申し上げます。