はじめまして。「心が反応する照明をデザインする」 をコンセプトに、オリジナル照明のデザイン・製作をおこなっているreact [リアクト] と申します。

今回reactは、現在、木工職人さんの協力のもと、新しい照明『手のひらサイズの小さな灯り』の開発に取り組みました。

いつもの暮らしの気分を変えてくれるような、そんな灯りになっておりますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。

自宅で過ごす時間が増え、次は照明にもこだわろうかな。

今日も家で夕飯を食べる。
いつの間にか自宅で過ごす時間が長くなったこの頃。

これだけ家にいる時間が増えると、毎日の暮らしにちょっとした変化が欲しくなる。

雑誌で見るシンプルでいて生活感のあるインテリアにうっとりし、
やさしい灯りのある空間は素敵だなぁ、と思う。

今の住まいはとても広いとは言えないけど、照明にも少しこだわってみようかな。

照明を置くスペースのことは気にしたくない。

今の部屋に置くだけのスタンド照明が取り入れやすそう。

でも、どこに置こうか。

シンプルな暮らしが理想だが、すでに生活に必要なものはそこそこある。
あらたに照明を置くための場所を作ったり、今あるスペースを削るのはちょっと難しい…

あまり大きいものは置けないなぁ。

コンパクトなスタンド照明を探してみる。
しかし、電球だけの味気ないものや、樹脂や金属で出来た機械的なデザインが多く、もう少し素朴な風合いで生活になじむものが見つからない。

スペースのことを気にせず、
ちょこっと置けて、
お気に入りの器やお花を飾るように、
今のお部屋のインテリアを楽しむことができる灯り。

それでいて、
木材やアンティークの家具ともなじみ、
そばにいてほしくなるような。

そんな灯りが欲しくて作りました。

『手のひらサイズの小さな灯り』３つの魅力

１．置く場所を選ばないサイズ感

まずは、なんと言ってもその小さなサイズ感です。
最大幅は約13cm、照明を置く底面は約7cmと徹底的に小さいサイズにこだわりました。お部屋のどこへでも置けて、移動も簡単におこなうことができます。

フラワーベースや他のインテリア小物と一緒に並べて、自分の飾りたいようにインテリアを楽しむことができます。ちょっとだけ動かしてみたり、その時、その季節など、自分の気分に応じて場所を変えてみたり。

高さは約23cmほどですので、オープン棚や本棚の中にも入れることができます。
インテリアのアクセントにしたり、また、灯りの位置を低くすることで、リラックスできる灯りの空間を作ることができます。

テーブルの上に置き、キャンドルのような灯りとして日常使いもできます。
キャンドルのような温かみのある雰囲気が出せるのは、この小さいサイズだからこそ。夕暮れ時の少し暗くなり始めた時間帯や、お天気のすぐれない日中など、お部屋を急に明るくするでのはなく、やさしい灯りで過ごしてみると気持ちが和らぎます。

テーブルの上に置いて、誰かと料理を囲んだり、夜のダイニング空間を居心地の良く演出できます。灯りで料理の色味が暖かく、おいしそうに。毎日の食事を、ちょっと華やかな印象にさせてくれます。

もちろん、ベッドのサイドテーブルにもぴったりなサイズ感です。小さな灯りがひとつあるだけで、寝室の表情がぐっと変わります。

隅にちょこっと置けるので、コンパクトなスツールの上でも邪魔をしません。

出窓や窓枠などの、ちょっとしたスペースにも置くことができます。
ベッドの上で本を読む時間に。眠りにつくのが少しもったいない気分にさせてくれます。

奥行の薄いシェルフにも置けるので、灯りのそばで夜カフェをしてみても。いつもの時間を、ちょっと贅沢な空間にさせてくれます。

もし、今置きたい場所が決まっていなくても大丈夫です。
暮らしの中で、自分のお気に入りの灯りの場所を見つけていくことを楽しんでいただけたらと思います。食事や読書、くつろぎの時間など、灯りがあると嬉しいなぁと思える場所に、ぜひ自由に飾ってみてください。

２．照明器具っぽさを排除した、空間に溶け込む質感。

使う素材は、無垢の木材やリネンの生地など、天然のものにこだわりました。

他のインテリア小物で使われるガラス・陶器・木材などの素材や、植物の隣に置いても違和感が出ないことに徹底的に配慮し、空間になじむ灯りに仕上げました。

そのポイントをご紹介いたします。

●リネン素材のシェード生地

シェードの生地は、色味と生地感が異なる２種類のリネン生地を選定しました。

・枯葉色（ベージュ）
ヨーロッパ産リネン100％のオックス生地を使用。灯りをつけた時に、糸のムラ感がきれいな表情となって現れます。

・桜色（ピンク）
リネン100%のふわっとした少し厚みのある帆布生地を使用。職人さんが手作業で染め上げた独特な色味とシワ感、柔らかさを感じることができます。

●無垢の木材から削り出した照明ベース

照明のベース部分は、大阪の木工職人さんに、回転する旋盤で無垢の木材から削り出して製作いただきました。

回転して削られた木材の粗さを残し、灯りをつけると浮かびあがる削り跡。目に見えない職人さんの手作業や技術を、木の表情から感じてもらえたら嬉しいです。

仕上げは、木そのものに触れた質感を残すためオイル仕上げとしております。子供用の玩具などにも使用される、天然植物オイルを使用しています。色味、木目を引き出し、木の表情が浮かび上がってきます。

●パーツへのこだわり

電球を固定するソケット部を守るカバーには、真鍮を使用。
職人の手で絞る「ヘラ絞り」と呼ばれる金属加工技術により、1枚の真鍮板から１つずつ作られています。

真鍮は過ごす時間とともに少しずつ味わいが変化していくので、暮らしの中でだんだんと無垢の木材となじんでいきます。

毎日、同じ空間で共に暮らす灯り。
暮らしの中で飽きずに、長い間一緒に過ごすためには、佇まいや質感も重要な要素です。

３．愛着のわいてくるフォルム。そばにいて欲しいを叶える。

暮らしの中で長く使ってもらえるよう、装飾はあまりおこなわず、どこか野暮ったさが感じられるような形とバランスに仕上げております。少しぼてっとした灯りに、ついつい目をやり、気になってしまいます。

決して空間の中で主張することなく、やわらかい灯りを放ち、本を読んでいる時間も、やさしく隣で見守ってくれているかのよう。

シェードを傾けて、光の向きを変えることができるので、灯りが必要な場所をサポートしてくれます。その姿は首をかしげて困っているかのよう。考え事をする時間や、在宅ワークの際にデスクにいてくれると、どこか安心感を感じます。

今日はこの子をここに置いてみようかな。いつの間にか、灯りを“この子”と呼んでいる。なぜだか上手く言い表せないですが、小さな灯りのある暮らしは、時間を重ねるほどに、そばにいてほしいと愛着がつのっていきます。

小さな灯りが生まれるまで

どのような過程を経てこの灯りが生まれたのか、お伝えできる範囲とはなりますが、少しでも知ってもらえたらと思います。

●デザインの検討

２Dによるラフスケッチや３Dによって、全体の大きさや印象、バランス感、形状などを詰めていきます。同時に照明器具としての構造を検討し、職人さんに試作をお願いするための製品図面へ落とし込んでいきます。

試作と言っても、簡単に何度もお願いできるものではありません。通常業務のある中、職人さんがその合間の貴重な時間を使っておこなってくれます。

そのため、試作の製作までには、この段階で数え切れないほど行ったり来たりの検討をすることになります。

●照明ベースの試作

元々は角材です。照明の配線に必要な穴をあけた後、これから削っていくために旋盤という機械にセットします。

職人さんが回転する角材を削っていきます。みるみるうちに削られ、丸い回転体になっていきます。

その後、図面をもとに、採寸しながら照明ベースの形状へ削っていきます。製作の途中で何度も職人さんと話し合いながら、刃の当て方や回転速度などを調整していただき、木材表面の削り加減と表情を詰めていきました。

こうして出来上がった照明ベースの試作品。ここから、オイルを塗り、照明に必要な電気部材を全て手作業で組み込んでいきます。

●シェードの生地の選定

今回の照明ベースと合わせるシェード生地を決めるため、いろんな種類・色のリネン素材のサンプルを取り寄せ、木材との相性や、灯りを点灯した際の透け感・灯りの広がりなどを検討いたしました。

このような過程を経て、ようやく今回の小さな灯りが形になりました。

ものづくりについて

今回、照明のベース部分を製作いただいた大阪の木工職人さんのことを、少しだけご紹介させてください。

職人さんと知り合ったのは、およそ2年ほど前。怖い、厳しそうといった印象は全くなく、とてもやわらかい素敵な方です。

そんな職人さんは、現在大阪の工場でおひとりにて、旋盤を用いた木工品の製作を行っております。その創業は明治時代にかんなの製造を行っていたのが始まりとのこと。

木工旋盤での製作は、職人さんのお母さんの時代から。お母さんが家業で身につけた木工旋盤の技術を用い、工場の片隅で始めたところ、次第にお客さんから声がかかり、仕事が広がっていったそうです。

この道40年近く。木工旋盤という専門技術。

職人さんが木工旋盤を始めたのは、中学卒業後。他社で3年間、遊び盛りの時期をすべて木工旋盤技術の習得に。

その後、一時は違う仕事に就くものの、お母さんの腰を痛める中でも休まずに仕事に打ち込む後ろ姿に、自分が家業を継ぐことを決心する。

しかし、家業を継いですぐにたくさんの仕事があったわけではなく、また時代の流れも変わり、とても苦労された時期があったとのこと。そんな大変な時期を乗り越え、現在もその手の感覚で木を削り、椅子やテーブルの脚など、回転体で製作される木工製品を作っていらっしゃいます。

先代から引き継がれている道具。

先代から使用している刃物（のみ）は、現在も職人さんご自身でメンテナンスをし、整えています。これらの道具は、電気で火入れし、強度と切れ味を出して作られたもので、今の時代はもう作ってくれるところがないとのこと。お客さんからのどんな要望にも答えるため、これらの道具は欠かせない大切なものなのです。

ここだからできる加工。

大量生産の時代となり、木工品も自動機にて作られる既製品が増えてきました。そんな中、自動機ではなく、職人さんが手の感覚で削るのにはわけがあります。

手で削る細かい加工や表面の仕上がりは、自動機では再現できず、また機械で作られた形や仕上がりはどれも均一になってしまいます。

パッと見ただけではわからないかもしれませんが、それは、人の温度感を感じない、どこか味気ない製品なのかもしれません。

自然で育った木は生きているもの。ひとつとして同じものはなく、それを職人の目で見て刃物を選び、手の感覚で木と話しながら削っていく。

そうして出来上がったものには、職人さんの歴史、技術、想いが詰まっていると、私は思っています。

木工旋盤は、家具などの木工製作とは異なる特殊な専門技術。今では、デザイナーや家具屋さんなど、さまざまなところから声がかかり、日々いろんなお願いがあるそうです。

ひとつひとつ職人さんの手作業が入るものづくり。モノがたくさん作られる時代において、非効率なのかもしれません。

しかし、そこには、その道をきわめてきた一人の職人として、木と技術に向き合う姿があります。

毎日暮らしの中で長く使うものだからこそ、なかなか目に見えてこない作り手の想いをどうしてもお届けしたい、と思い書かせていただきました。

今回の小さな灯りを通して、少しでも感じてもらえたら嬉しい限りです。

商品仕様

＜商品バリエーション＞

●シェード（２種類）

・枯葉色（左側）
・桜色 （右側）

●ベース（２種類）

・ナラ材（左側）
・ウォールナット材（右側）

お気に入りのシェードとベースをそれぞれ一つずつ組み合わせて、お選びいただけます。

シェードは電球を挟んで固定する”キャッチ式”のため、取り外して付け替えることも可能です。

例えば、季節や気分に合わせてシェードを変えてみたり。インテリアの楽しみも広がります。

＜商品詳細＞

サイズ：φ125 / H225
素材（シェード）：リネン
素材（ベース）： ナラ/ ウォールナット無垢材 オイル仕上げ
電源コード：1.5m / 撚りコードブラウン/ 中間スイッチ付き
適合電球：E17 ミニクリプトン球（フロスト）25W x 1
E17 LED電球（LDA形）25形相当 x 1
※商品には、E17 ミニクリプトン球（フロスト）25W x１が付属しております。
※LED電球を使用する際は、外径35mmの電球をお選びください。

＜ご確認のお願い＞

・生地の特徴上、シワや色ムラがあります。また、生地にネップや糸節、綿が入る場合があります。

・ひとつひとつ手作業で作っているため、形状・質感等に若干の個体差がある場合がございます。

・ナラ材、ウォールナット材は天然木のため、節や白太が入る場合がございます。また、木目や色味に個体差がございます。素材の特徴としてご了承ください。

・真鍮素材には、酸化を防ぐコーティングを施していないため、指紋等がつきやすくなっております。時間とともに素材がくすんだ表情へ変化していきますので、暮らしと共に楽しんでいただけましたら幸いです。

・適合電球以外の電球は使用しないでください。

スケジュール

2021年6月11日：プロジェクト開始

2021年7月18日：プロジェクト終了

2021年9月～：支援者さまへのリターン発送開始

その後一般販売開始。自社のオンラインショップでの発売を予定しております。

リターンについて

シェード２種類ｘベース２種類の合計4種類の中からお選びいただけます。
※ただし、桜色には数に限りがあります。

①シェード [枯葉色] ＋ ベース [ナラ材]
②シェード [桜色] ＋ ベース [ナラ材]
③シェード [枯葉色] ＋ ベース [ウォールナット材]
④シェード [桜色] ＋ ベース [ウォールナット材]

今回、早割を数量限定で設定させていただきました。

陶器や木材、アンティークなどの家具に合わせる場合には、枯葉色のシェードとウォールナット材のベースとの組み合わせが空間が引き締まりおすすめです。

また、ガラスのフラワーベースや植物、ナチュラルなインテリアには、桜色のシェードとナラ材のベースの組み合わせが、やわらかい印象となり合わせやすいかと思います。

さらに、照明一つでシェードを２種類交換しながら楽しみたいという方へ、交換用のシェードのみのリターンもご用意いたしました。※枯葉色のみとなります。
桜色の灯りをご購入の後、交換用シェード（枯葉色）をお買い求めください。

実行者紹介

react [リアクト] 代表の鷲頭です。

デンマークに住み、感じた、明るさよりも暮らしに寄り添う灯りを届けるため、照明作りをしております。

関西を拠点に、大阪の町工場と連携し、その技術を活かしたインテリア照明器具のデザイン・開発・製造・販売や商品のディレクション、リノベーション店舗の照明提案等を行っております。

公式ホームページ：https://react-lighting.com/

資金の使い道

町工場の職人さんと連携した新しい照明の開発や、今後のreactの事業活動のための資金として大切に使わせていただきます。

最後に

どうしてもお部屋のスペースに余裕がないと、スタンド照明はインテリアの中で後回しになってしまうことが多いのが現実です。

確かに、メインの照明ではないですし、天井の照明一つで部屋が明るくできれば普段の生活には困らないかと思います。

ただ、わたしがデンマークに住んでいた時に感じた、毎日の暮らしの中にほわっとした灯りがあり、いつの間にか、緊張をほどいてくれているような感覚がどうしても忘れられません。

その時に思ったことは、どうしたら今この時間を心地よく過ごすことができるのだろうと、灯りを楽しみ、工夫していくことで、いつもの暮らしの感じ方が変わるということ。

昨今、予期せぬ出来事により時代が変わり、私たちの生活でも、家で過ごす時間の価値が見直されているかと思います。

毎日、長く過ごすお部屋の灯り。
小さい灯りでも、家での時間や気分を変え、日々の暮らしをよくしてくれる力があります。

今回の小さな灯りが、皆様の暮らしを変えるきっかけになれたら、と願っております。

何卒、応援の程どうぞよろしくお願い致します。