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2019/04/23　追記

皆様の温かいご支援のおかげで100万円の当初目標を達成することが出来ました。当初は予算も限られていたので字幕版のみでの日本公開を考えていましたが、今回のご支援の広がりを見て、日本語吹替え版を作ってみようかという話になりました！吹替え版の制作には大きなコストがかかります。そこで、これからのご支援については吹替え制作費の一部に充当させて頂こうと思います。そしてそのために、エンドロールへのお名前のクレジットのリターンを復活させます。どうか引き続き応援・ご支援のほど、よろしくお願いします！

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アニメ産業不毛の地、台湾から突如生まれた奇跡の傑作アニメ『幸福路のチー』。昨年の東京アニメアワードフェスティバルで長編グランプリ受賞後、熱意あるサポーターの方々の応援もあり、ついに日本劇場公開が決まりました！ しかし、多くの日本人にとって正直まだまだなじみの薄い台湾アニメ。万人の共感を呼ぶこの素晴らしい作品を一人でも多くの人に観てもらうためにはこれからが本番、粘り強い宣伝が必要です。

そこでまず、本作を独力で実現させたソン・シンイン監督に来日してもらい、東京と京都の2か所で特別先行上映トークイベントを開催するプロジェクトを立ち上げます。実はソン監督は京都大学への留学経験もあり、日本語が堪能。日本語でのトークで観客との距離感もぐっと縮まるはずです。また、東京だけでなく、監督ゆかりの地・京都でのイベントをぜひとも実現させたいと思っています！

実施時期は10月下旬～11月中旬頃を予定。会場は東京および京都で、『幸福路のチー』劇場公開前の先行上映と監督のトークセッションを予定しております。

今回集まった費用は監督の来日とイベント運営に関わる費用として使わせていただきます。目標金額以上集まった際には、さらなる宣伝の拡充に投入させて頂くほか、新規ゴールを追加させて頂くことも考えております。

宋欣穎　ソン・シンイン　SUNG Hsin-Yin

1974年台北生まれ。京都大学で映画理論を学んだ後、コロンビア・カレッジ・シカゴで映画修士号を取得。映画監督になる前の彼女は、新聞記者、TVドラマの脚本家、写真家、そして京大留学時には京都カラオケ店の店員など、さまざまな職業を経験。監督としては「The Red Shoes」、「Single Waltz」などの短編実写映画を経て2013年、自身初のアニメーション作品となる12分の短編『幸福路上』を制作。台北映画祭にてベストアニメーション賞を獲得。そしてこれを基に4年の歳月をかけて長編『幸福路のチー』を完成させる。現在、初の実写の長編作品となる「Love is a bitch」 を制作中。なお、作家としても、京都滞在時の体験をもとにした短編小説集「京都寂寞」を刊行している。

ソン・シンイン監督のココがいい！

ソン監督は実写作品のキャリアを持つ中で、この『幸福路のチー』を作る際、アニメーションという表現媒体が適していると考えました。そしてアニメーション産業の土壌が整っていない台湾に自らアニメスタジオを立ち上げ、日本円にして２億以上の製作費を集めるために奔走し、本作を完成させました。出来上がった映画は、東京アニメアワードフェスティバル2018でグランプリを受賞した他、シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭2018で長編コンペティショングランプリ、オタワ国際アニメーション映画祭2018で長編コンペティションスペシャルメンションなど国際的にも数々の受賞歴があります。

台北郊外に実在する下町「幸福路」。そこで育ち、海外へと渡ったひとりの女性が祖母の死をきっかけに故郷に戻る。幼い頃の思い出とともに今の自分を見つめ直す主人公チーと幸福路に生きる人々の姿を、素朴で温かみのあるアニメーションで描き、その感動的な物語が批評家を含む多くの観客の心を掴んだ『幸福路のチー』。アニメーション産業不毛の地と言われる台湾から彗星の如く登場し、東京アニメアワードフェスティバル2018でグランプリを受賞後、中国語映画のアカデミー賞とされる金馬奬で2018年最優秀アニメーション映画賞に輝いた傑作です。

どこにでもあるような日常とともに、蒋介石の死、市民と学生が立法院を占拠したひまわり運動、1999年台湾大地震など、戒厳令時代を経て民主化した現代台湾の大きなうねりも同時に描かれます。

主人公の声は日本でも人気の高い『藍色夏恋』のグイ・ルンメイが担当。そして台湾のトップアーティストであるジョリン・ツァイが歌う主題歌がエンドロールで深い感動を残します。

ストーリー

台湾の田舎町で必死に勉強した後、アメリカに渡って成功を収めたチー。ある日、祖母の死の知らせを受け、長く帰っていなかった故郷、幸福路へ戻る。子どもの頃の懐かしい思い出とともに、チーは人生、そして家族の意味を考え始める。老いていく親、大人になった自分。「あの日思い描いた未来に、私は今、立てている？」　そして新たな人生の岐路に立つチーが出した答えとは？

応援コメント

「面白かった! キャラクターが馴染みやすく動きもしっかりしていた。台湾の歴史、親子の問題、夫婦の関係などをきちんと扱っている。台湾生まれの自分にとって懐かしい風景でとても良かった」 小田部羊一（アニメーター・キャラクターデザイナー）

「『幸福路のチー』は台湾の歴史を通しながら一人の女性の人生を描いたアニメーション作品です。台湾の歴史を把握していればより深く理解することができる作品ですが、この映画はそれを超えた普遍性を備えています。つまり、歴史をよく知らなくても、一人の女性の悩みや、悲しみや、希望や、怒りや、喜びと言ったものが自分のことのように迫ってくるのです。男性である私にも！です。そういう意味で、この映画は人間の根源的なものに迫ることに成功した、傑作と言えると思うのです」（「チェブラーシカ」「ちえりとチェリー」監督　中村誠）

「『幸福路のチー』は、空想と現実・過去と現在を行きつ戻りつしながら現代台湾を生きる女性を活写した快作である。宋欣穎（ソン・シンイン）監督は元々実写映画志望で、アニメーションは未経験。高畑勲『おもひでぽろぽろ』、今敏『千年女優』、マルジャン・サトラピ『ペルセポリス』といった先行作から独学でアニメーションを学び、初の長編監督を務めた。確かにこれらの作品の影響も感じるが、素朴な描法で親族の死や夫婦間の問題など踏み込んだ展開を語ることによって、独自の進化を遂げている。宋監督はアジア発アニメーションの新地平を切り拓いた異能の人であり、作品共々大いに讃えたい」叶 精二（映像研究家／【拡福隊】番頭）

最後に

4年の歳月をかけ、資金集めから独力で奔走し本作を実現させたソン監督。彼女がどうしても作りたかった『幸福路のチー』を日本でも成功させるため、みなさまのご協力をどうぞよろしくお願い致します！