野生ワイン酵母で醸した新しい日本酒！

皆様、ごきげんよう

　私は学習院大学理学部の教授で微生物の研究をしている尾仲宏康と申します。酒好きが高じて、お酒造りに適した野生酵母の分離も行っています。

　毎年、自然発酵ワインで著名なココ・ファーム・ワイナリーにて採取したオリジナル野生ワイン酵母ccPTM18を用いた日本酒をMakuakeで発表しています。

　今年の造りは、例年に比べて低温発酵でよりじっくりと醸すことにより、豊かな香りを最大限に引き出す造り、所謂、大吟醸で用いられる造りを行います。ccPTM18の特徴であるマスカット香を今年は狙ってみます。

　今年のラインナップは、毎年人気のスパークリング清酒と、ccPTM18の吟醸香を最大限に楽しめる火入れのみの純米吟醸酒の二本立てです。

IWC銀メダル受賞！

　清酒尾仲は2022年春にロンドンで行われたIWC（インターナショナル ワイン チャレンジ）のSAKE部門で銀メダルを受賞しました。野生酵母酒がお酒のコンテストで入賞することは極めて珍しい事で、清酒としての完成度が高い事を示しています。IWCは1984年に設立された世界的に最も権威あるブラインドテイスティング審査会の一つです。SAKE部門は2007年に設立されて以来飛躍的に成長し、日本国外で行われる日本酒審査会としては最大かつ最も影響力のあるイベントになっています。2022年にマクアケで発売した2021BYオーク樽熟成酒尾仲を出品したところ、見事（惜しくも？）銀メダル受賞となりました。IWCでは出品されたお酒を、金、銀、銅、入選、選外の5段階で評価します。尾仲は金賞に次ぐ評価となりました。今回のお酒も更なる改良を加えて一昨年以上の出来映えを目指し出品し、今年こそは金賞受賞を目指します。そのためにも皆様の応援購入よろしくお願いいたします！

東京大学の研究から生まれた特別な清酒

　オリジナル野生ワイン酵母ccPTM18は私が東京大学農学部特任教授として在職中の研究成果として得られたものです。現在、東京大学オフィシャルショップUTCCでもこのccPTM18酵母を用いたオーク樽熟成酒を東大オフィシャル清酒として東大校章入り特製ラベルで発売しております。東大でも、出張や帰省の際のお土産としてご好評頂いております。東大通販ショップでも販売中です。なお、「尾仲」は成政酒造が製造から配送まで行います。

オリジナル酵母で醸す2種の「尾仲」

全ての清酒は米と水のみを原料としていますが、その味や香りに大きな違いを生み出す要因は、発酵に用いる酵母にあると言われています。栃木県足利市にあるココ・ファーム・ワイナリーで分離されたオリジナルの野生ワイン酵母「ccPTM18」を使い、2種類の特別な清酒をお届けします。

まずは、発泡清酒「2024BY純米吟醸にごり生酒（スパークリング清酒）泡」。そして、ノーマルタイプの新酒「2024BY純米吟醸酒 新」。これら異なるタイプの「尾仲」を、私たちは皆さまのもとへお届けします！

Makuakeで大反響！
1700人以上が選んだ特別な清酒

「尾仲」は、過去7回のMakuakeチャレンジで、応援購入 1,756人、応援購入総額 1,300万円超えを達成しています。https://www.makuake.com/member/index/113954/

「毎年購入しています！」「今年も楽しみにしています！」というお声をいただき、約6割がリピーターの皆様です。今年はワイン酵母による低温吟醸造りに挑戦した「尾仲」をお披露目します！　

ワインと日本酒の融合：ccPTM18酵母

2018年、栃木県足利市にあるココ・ファーム・ワイナリーの協力を得て、自然発酵したワインの原料から野生のワイン酵母「ccPTM18」を分離しました。遺伝子解析により、ccPTM18がSaccharomyces cerevisiaeという、お酒造りに適した酵母であることが判明しました。さらに、この酵母は、従来のワイン酵母に近い特徴を持つオリジナルの野生ワイン酵母であることも明らかになりました。

この酵母を使い、成政酒造で試験醸造を行ったところ、酵母からはラズベリーパイのような甘い香りが漂い、発酵中のもろみはシャンパンのような香りを放ちました。完成したお酒は、日本酒と言われなければ白ワインと間違うような独特の味わいを持っていました。

今回は、瓶内発酵を取り入れスパークリングワインのような日本酒を目指して醸造を進めています。

ワイン酵母と日本酒の融合：
不快なオフフレーバーを乗り越えて

　特徴の説明ワイン酵母を使って日本酒を造ると、ワインのような風味のお酒ができることは以前から知られていました。しかし、問題となるのが「オフフレーバー」です。ワイン酵母はお米との相性が悪く、お米に含まれるフェルラ酸から4-VG（4-ビニルグアイアコール）という不快な香りを生み出すことがわかっています。4-VGは「燻製香」とも呼ばれ、少しでも日本酒に含まれると、臭みが出てしまうのです。ブドウにはフェルラ酸が含まれていないため、ワインでは4-VGが発生しませんが、日本酒では大きな問題となります。

　しかし、オリジナルのccPTM18酵母は、この不快な4-VGをほとんど生成しないことが確認されており、燻製香を感じさせません。さらに、ccPTM18で造った清酒は、一般的な清酒に比べてリンゴ酸が少なく、乳酸が多く、ピルビン酸が非常に高いという特徴があります。この酸の組成の違いが、まるでワインのような新しい風味の日本酒を生み出している理由だとわかりました。

今回お届けする２つの尾仲をご紹介します

1. 2024BY 火入れ純米吟醸酒 「新」

「進化した尾仲、最高の吟醸香を楽しむ」

一昨年、IWCでシルバーメダルを受賞し、国際的に高評価を得た清酒「尾仲」。今年のバージョンでは、さらに進化を目指し、成政酒造の大吟醸酒と同じ手間と工夫をかけて仕込みます。今回は、ccPTM18酵母の持つ吟醸香のポテンシャルを最大限に引き出すことを目指しています。

麹米には山田錦（精米歩合55%）、掛米には五百万石（精米歩合60%）を使用しています。さらに、ccPTM18酵母の吟醸香を楽しんでいただくため、今年はオーク樽熟成は行わず、火入れ後直ぐに出荷いたします。

2. 2024BY 生純米吟醸スパークリング清酒 「泡」

「弾ける爽やかさ、リピーター続出のスパークリング清酒」

今年も大人気のスパークリング清酒を作ります！昨年のチャレンジでも大好評で、リピーターが続出しました。特に、きめ細かなもろみを使ったなめらかな口当たりのスパークリング清酒は、なかなか味わえない特別な仕上がりです。このなめらかさこそ、成政酒造が誇る技術の結晶です。

今年はさらに改良を重ね、大吟醸と同じ仕込み方で、フレッシュな吟醸香が広がるスパークリング清酒を目指します。ccPTM18酵母は酸を多く生成する特性があり、濃厚で酸味が効いた、キレのあるお酒が完成します。スパークリングとの相性は抜群で、まるでスパークリングワインのような、新しい体験を提供する清酒です。

極上のペアリング！
干柿『柿娘』で贅沢なひとときを

今年は2本に一個の割合で、今回の為に特別に用意したスペシャルパッケージの干し柿『柿娘』（200円相当）をお付けいたします。

柿娘は、成政酒造と同じ南砺市で生産されている干し柿の加工品です。干し柿にゆずが巻き込まれた逸品です。

干し柿スライス『柿娘』と純米吟醸酒『尾仲』が織りなす極上のマリアージュをお楽しみください。『柿娘』は富山の自然の恵みを凝縮した干し柿を丁寧にスライスし、甘さと旨みが引き立つ逸品です。実は干し柿は、お酒のつまみとしても非常に相性が良く、自然の甘みと旨みが日本酒の風味をさらに引き立てます。柔らかな口当たりと豊かな米の旨みが特徴の『尾仲』と組み合わせることで、贅沢なひとときを演出します。食前酒やデザートとして、極上のペアリングをぜひご体験ください。

掟破りの清酒「尾仲」

　清酒「尾仲」の歴史は2011年にさかのぼります。当時、富山県立大学で教員をしていた尾仲は、野生の大麦酵母「とやま産まれの酵母」を大麦麦芽から分離しました。この酵母は、もともと地ビール「星の空」を造るために使用されていましたが、酒処・富山で日本酒を造らない手はないと考え、南砺市の蔵元・成政酒造の協力を得て、伝説の能登杜氏・道高良造氏が清酒「尾仲」を誕生させました。野生酵母、とりわけ大麦酵母で造られた日本酒は非常に珍しく、2012年に500本限定で生産された「尾仲」は、地元メディアの注目を集め、1ヶ月足らずで完売しました。

「尾仲」は、一般的な清酒で使用される「きょうかい酵母」とは全く異なり、野生酵母特有の力強く深い味わいが特徴です。アルコール度数と酸度が高めで、キレのある濃醇な旨口の日本酒であり、一般の流通にはほとんど出回らない非常にレアな、まさに掟破りの一品です。

これまでに「尾仲」を購入された方々からは、

「酵母が違うだけでこんなに日本酒の味わいが変わるとは驚き！」「発泡清酒はほんのり甘く、ついつい飲み過ぎてしまうほどおいしい！」「樽熟成酒を初めて飲んだ時、まるでウイスキーかと思いました！」

と、日本酒の概念を覆すような感想が多数寄せられています。

2019年までは「とやま産まれの酵母」を使用して野生大麦酵母による酒造りを続けていましたが、2019年からは野生ワイン酵母「ccPTM18」に切り替え、新しい「尾仲」の醸造が始まりました。大麦酵母は野性的な力強さが魅力ですが、雑味が出やすく、飲み手を選ぶお酒となることが課題でした。一方、「ccPTM18」を使用した新しい「尾仲」は、雑味やオフフレーバーがなく、誰もが楽しめる洗練された味わいに仕上がっています。

ココ・ファーム・ワイナリーと
プティ・マンサン

ココ・ファーム・ワイナリーは栃木県足利市にある自然発酵ワインを主に製造しているワイナリーです。ccPTM18が分離されたプティ・マンサン種はココ・ファーム・ワイナリーが適地適品種ブドウをフランス南西部から探し出してきたブドウです。開墾以来除草剤を使ったことのない山のブドウ畑、そこで完熟栽培されたプティ･マンサン種のブドウ果実を使い、培養酵母の添加を行わずに自然発酵で醸されます。ccPTM18酵母は、2018年秋に収穫されたプティ・マンサン種ブドウを使ったワイン発酵中のオーク樽より2019年春に採集されました。

プティ・マンサンはフランスの南西部、スペインとの国境にほど近い、ピレネー山脈の麓で栽培されています。この葡萄は小粒で房も小さく、いきいきとした酸味を持つのが特徴で、ジュランソンでこのブドウを使ってつくられる甘口のワインは驚くほどの凝縮感と余韻の長さを持つのが特徴です。 プティ・マンサンは足利の暑さにも耐え、美味しい酸を残したまま、よく熟した葡萄として収穫されます。

なぜ「尾仲」なのか？

　実は、「尾仲」という名前はプロジェクト実行者である私の名字そのものです。最初はもっと清酒らしい名前を付けようと考えていましたが、2012年に最初の「尾仲」を醸造し、遂に瓶詰めという段階まで、新しい名前を考え出すことができませんでした。さらに、清酒らしい名前の多くはすでに他社で商標登録されており、万が一、思いついた名前が他社の商標を侵害してしまうと、製品の回収というリスクがありました。そのため、結局「尾仲」という名字のままで見切り発車的に発売することになったのです。

個人的にはちょっと恥ずかしいと思っていたのですが、書家さんに依頼して作ってもらった「尾仲」のラベルの書が非常に素晴らしく、今ではユニークなお酒にはユニークな名前が合っているのではないかと思っています。

「尾仲」を醸す成政酒造のご紹介

「歴史ある酒蔵、成政酒造」
成政酒造は、富山県南砺市にある明治27年創業の小さな蔵です。酒蔵の名前「成政」は、戦国武将・佐々成政に由来しています。伝説によれば、越中の国を治めていた成政が、水を求めて槍で地面を突いたところ、そこから水が湧き出たと言われています。この「槍の先の水」を使って、成政酒造ではお酒を醸造しています。

「日本屈指の酒米と清冽な水が織りなす銘酒」
南砺市一帯は、日本有数の酒造好適米の産地として知られており、特に高品質な酒造好適米「五百万石」や「雄山錦」が生産されています。成政酒造の清酒は、この良質な水と米を使って作られており、その品質は全国新酒鑑評会で金賞を受賞するほど高く評価されています。

スケジュール

Makuakeプロジェクト期間は2024年10月1日から12月11日まで

発送は年内(2024年12月中）、来年2025年のお正月には確実に間に合うようにお届けします！

リターンについて

2024BY 火入れ純米吟醸酒「新」 と 2024BY 生純米吟醸スパークリング清酒「泡」 のご案内

今年は「2024BY 火入れ純米吟醸酒『新』」と「2024BY 生純米吟醸スパークリング清酒『泡』」の2種類のみ販売いたします。どちらもワインボトル（720 ml）でのお届けです。全てのリターンは送料込みです。

1. 2024BY 生純米吟醸スパークリング清酒「泡」

1本：3,500円、2本：5,800円、6本：15,000円、12本：26,000円

2. 2024BY 火入れ純米吟醸酒「新」

1本：3,500円、2本：5,800円、6本：15,000円、12本：26,000円

3. 「新」と「泡」が同数入ったセット

2本セット（「新」1本、「泡」1本）：5,800円、6本セット（「新」3本、「泡」3本）：15,000円、12本セット（「新」6本、「泡」6本）：26,000円

さらに、お得なまとめ買い特典！

まとめ買いコースをお選びの方には、富山名物「柿娘」（2個入り200円相当）を、お酒2本に1袋の割合でお付けいたします。

北海道、沖縄、離島への配送について

北海道、沖縄、離島へのお届けには、以下の追加送料が必要です。必ず同時にお申し込みください。

北海道：1,000円

沖縄：3,000円

近年の配送料の値上げにより、商品代金での吸収が難しくなっております。追加送料のお支払いがない場合は、発送できませんのでご了承ください。

【柿娘】　
賞味期限：冷暗所保管にて3ヶ月間
原材料：三社柿（南砺市産）、ゆず（特定原材料なし）

資金の使い道

皆様から集められた資金は全額、2種類の清酒「尾仲」の醸造のために使用され、皆様のお手元へとお届けします。

実行者紹介

製造〜配送：成政酒造

尾仲 宏康

学習院大学理学部生命科学科　教授

2012年まで富山県立大学工学部生物工学科に13年間教員として勤務する。その後、東京大学農学部特任教授を10年間勤めた後、現職。

富山県立大学時代、2011年に富山県高岡市産大麦麦芽より分離した「とやま産まれの酵母」が立山地ビール「星の空」に採用され、立山黒部アルペンルートにて独占販売される。

1年後「とやま産まれの酵母」を日本酒醸造に使用し、純米原酒「尾仲」を発売、限定500本は一ヶ月で完売した。

続いて2013年に富山のワイナリー山藤ぶどう園より赤ワインTOYAMA2012/2013を発売。

同年、富山県南砺市の三郎丸蒸留所にてウイスキーも醸造された。同一酵母が異なる４種類の酒を醸すというのは全く前例がない。

2018年にココ･ファーム･ワイナリーにて新たに野生ワイン酵母ccPTM18を分離した。2019年よりccPTM18を用いた新たな日本酒の醸造にトライしている。