※本プロジェクトは災害復興支援を目的としたプロジェクトのため、応援クーポンの利用はお控えください。

※応援購入金額を復興に活用させて頂くため、一般販売価格より高い金額を設定している場合があります。

『名前のない日本酒』、それは、震災を機に立ち上がった、中島酒造店と東酒造の新たな挑戦

2024年1月1日、能登に未曾有の震災が起こり、復興までに相当な時間を要する事態となりました。この地域の気候風土の影響を色濃く受けて発展してきた酒造りも、例外ではありません。

そこで、同じ石川県内でも比較的被害の少なかった小松市の東酒造では、自分たちの仕込みを終えた蔵で輪島市の中島酒造店を受け入れ、東酒造の蔵人も協力する形で、今季の中島酒造店の酒づくりを再開するという異例の取り組みを行うことを決めました。

これまでチャレンジしたことのなかった、お互いが持つ日本酒造りの技術を学び合う貴重な機会となり、中島酒造店の中島杜氏、東酒造の二見杜氏のダブル杜氏によって、まさに、ともに仕込む、これまでになかったコラボレーション日本酒が誕生することに。

今回造られる日本酒は、"Made by ISHIKAWA" の、中島酒造店の「能登末廣」でも東酒造の「神泉」でもない『名前のない日本酒』として、ここMakuakeで販売することになりました。

(仕込み中の『名前のない日本酒』について語り合う様子)

はじめまして。『名前のない日本酒』プロジェクト、事務局メンバーの瀬尾裕樹子です。石川県小松市で食と文化の発信拠点としてEATLAB（イートラボ）を運営しています。

2024年1月1日に石川県で発災した能登半島地震では、地震やその後に発生した津波、火災等の被害により多くの家屋が倒壊しただけでなく、この地域の気候や風土に適した文化として発展してきた、さまざまな生業にも大きな被害をもたらしました。

そのうちのひとつが酒造りです。

石川県、特に被害の大きかった能登半島には、昔から“能登杜氏”と呼ばれる酒造りのスペシャリストたちがいます。仕込みの季節になり、ひとたび蔵に入るとその専門性は非常に高く、能登半島だけでなく県内はもとより、全国の蔵元からオファーを受けるレジェンドと尊敬されるような杜氏も多く輩出してきました。それは、石川県に歴史的にも多くの酒蔵があり、その気候風土から、冬の酒造りがこの地域の生業であったからこそに他なりません。

そんな能登半島の輪島で、明治元年より創業し「能登末廣」の銘柄で酒造りを続けてきた中島酒造店もまた、今回の地震で大きな被害を受けた蔵元のひとつ。その中島酒造店を、石川県小松市で万延元年より「神泉」という銘柄で酒造りを続けてきた東酒造が、自分たちの仕込みを終えた蔵で受け入れ、東酒造の蔵人も協力する形で、今季の中島酒造店の酒づくりが再開されました。

どちらの蔵元も、県内でも比較的規模が小さく、生産量の多くがこれまで地元で消費されてきたために、仲間でありつつも切磋琢磨するライバル同士。これまでなら、蔵を貸して、一緒に仕込むということなどありえない世界でした。

本プロジェクトでは、この機会に、中島酒造店の中島杜氏と東酒造の二見杜氏のダブル杜氏がタッグを組み、コンセプトやラベルだけではなく、OEM生産のように造ってもらうだけでもない、両蔵元が同じ蔵のなかで、まさに“ともに仕込む日本酒”を発売します。

「能登末廣」でも「神泉」でもなく、まっさらなキャンバスにダブル杜氏が描く、 『名前のない日本酒』の誕生を、ぜひ石川に想いを馳せつつ、応援いただけたら幸いです。

ダブル杜氏で仕込む『名前のない日本酒』に期待できること

今回挑戦する『名前のない日本酒』は、2つの蔵元の杜氏が、まさに一緒に、製造計画を行い、蔵に入り、ともに作業をすることで生まれる日本酒です。

元々、地元の米や酵母を使い食事に合うお酒を目指し、華やかな香りよりも、旨みや酸味のバランスを重視してきた東酒造と、香りを追求しさまざまな酵母のブレンドにも挑戦してきた中島酒造店。

今回のコラボレーションでは中島酒造店の「能登末廣」らしさ、東酒造の「神泉」らしさの両方が出るように、それぞれが得意な酵母を合わせ仕込んでいます。

酒づくりにおいて、酵母を合わせ仕込むということは、酵母という微生物がタンクの中でどんな風に働いてくれるかを予測しながら割合やタイミングを決めるという意味において、杜氏にとっても、まさに挑戦。

どちらの蔵にとってもこれまでになかった酒づくりが、今まさに、蔵の中で行われています。

4月22日現在、東酒造、中島酒造店ともに、それぞれの銘柄の仕込みを終えた東酒造の蔵で、『名前のない日本酒』の仕込みに取り掛かっています。4月中〜下旬に初絞りを終え、5月中旬以降に『名前のない日本酒』が誕生予定です。

中島酒造店について

明治元年の創業以来、輪島市鳳至町で酒造りをしてきた中島酒造店では、「能登末廣」という銘柄で、県内でも最小規模の蔵元であることを誇りに、地元の方に愛される酒造りを大切にしています。

(中島酒造店の代表銘柄”能登末廣”)

2007年の能登半島地震の際にも大きな被害を受けたものの、先代の強い意思により再建。その後、「喜楽長」などのお酒を仕込んできた有名な杜氏である四家裕杜氏の元で修行をした遼太郎さんが、先代から当主を受け継ぎ、代表兼杜氏として、その意思を引き継いでいます。代表的な銘柄は「能登末廣」。これまで能登輪島の地で、地元の米・水・人によって酒を醸すことを大切に仕込みをしてきました。

1月1日の発災以降、母屋と一部の蔵が全壊し、再建の見通しは経っていません。しかし、今年の仕込みのために用意していた一部の酒米が救出され、2月9日から東酒造に身を寄せ、今季の仕込みを再開できています。

(倒壊した家屋から酒米を救出する様子)

これまでも小さな酒蔵、「100石酒屋」として地元の方に愉しまれてきましたが、地震被害だけでなく火災や土砂崩れなどの被害も大きく、地元の復興に時間がかかる今回の震災から立ち上がるためには、全国の多くの方に中島酒造店のお酒を知っていただけたらと考えています。

今回、『名前のない日本酒』としてダブル杜氏で開発する銘柄以外にも、中島酒造店の銘柄も複数楽しんでいただけるセットも用意しました。ぜひ飲み比べを楽しんでいただければと思っています。

東酒造について

石川県小松市で万延元年（1860年）に創業し、現当主で7代目となる東酒造。昭和の火災で蔵を消失し、現在は日本遺産にも指定される小松の石材で建てた石蔵で醸造を行っています。

代表銘柄は「神泉」。県内でも早いうちから、山田錦による大吟醸の醸造に挑戦し、魚に合う、辛口の酒造りを続けてきました。「神泉大吟醸」は初代政府専用機にも搭載されて愉しまれた、フルーティな口当たりで味わいと香りのバランスの良いお酒です。そんな東酒造も元来、能登杜氏に支えられて酒造りを続けてきました。

現在、杜氏を務める二見秀正さんも被害の大きかった珠洲市の出身。自身は小松で仕込みをしていましたが、実家は倒壊し家族とも一時連絡が取れずに心配な思いをしました。

(東酒造の代表銘柄”神泉”）

震源から比較的遠い小松では、割れ物等の被害はあったものの、日々の暮らしや仕事に直結するような被害は大きくありませんでした。

東酒造でも、予定通り順調に今季の仕込みを終えることができ、2月中旬には酒米を蒸す作業を終える甑倒し（こしきだおし）も終えられる予定でした。そのため、発災後、何かできないかと考えていた東社長が、二見さんの知人である中島酒造店の現状を知り、東酒造の仕込みを終えた後の期間、蔵を貸し出し、東酒造の蔵人も一緒に仕込みを手伝うこととなりました。

しかし、能登半島の現状から被害の少なかった加賀エリアに観光でいらっしゃる方も激減しており、間接的な落ち込みは東酒造も例外ではありません。

本プロジェクトでは、お酒のセットの他にも、東酒造の蔵見学へのご招待をセットにしたプランも用意しました。実際に、ダブル杜氏が仕込んでいる蔵を、解説と試飲付きのプライベートツアーで楽しんでいただけます。

このプロジェクトの仕組みについて

本プロジェクトでは、今回、はじめて挑戦するダブル杜氏によるお酒を商品化し、応援購入いただいた金額のうち、原材料やパッケージ等にかかる経費を除いた全額を、中島酒造店の再建に向かうための自社銘柄の仕込み経費や蔵元の再建に当てさせていただきます。

想定以上の応援購入をいただいた場合には、これを機に仕込みをともにすることができた両蔵とともに、復興をきっかけにした日本酒業界の新しい取り組みのひとつであるこのブランドを育てていくための次の動きへの資金源とさせていただき、中島酒造店への息の長い支援に使わせていただきます。

応援購入金額の使い道に関する詳細は、9月25日までに活動レポートにて報告いたします。

中島酒造店の再建は今後何年もかかるプロジェクトになると思います。本プロジェクトでは今回の震災を、失うことばかりではなく、ダブル杜氏による新たなお酒の開発という形で、これまでにない挑戦を行い、再建への活力となればと考えています。

応援購入いただくみなさまには、本プロジェクトを通じて、両蔵元を末長く応援いただければ嬉しいです。

リターンについて

『名前のない日本酒』は、1,000本限定で販売します。1本1本手作業でラベリングを行い、応援購入いただいたみなさまに感謝の想いを込めて、大切にお届けします。

(1本1本手作業でラベリングを行います)

※金額に応じてプラン内容が変わります。各リターン詳細をご覧のうえ、ご購入下さいますようお願い致します。

※20歳未満の方はご購入いただけません。

【9,000円プラン】

『名前のない日本酒』1本をお届けします。

*四合瓶(720ml)でお届けします。

【12,000円プラン】

『名前のない日本酒』1本+中島酒造店のお酒1本をセットにしたコースです。ぜひ飲み比べを楽しんでいただければと思います。

*中島酒造店のお酒1本の銘柄はご指定いただけませんのでご了承ください。

*四合瓶(720ml)でお届けします。

【20,000円プラン】

『名前のない日本酒』1本+中島酒造店のお酒4本をセットにしたコースです。ぜひ飲み比べを楽しんでいただければと思います。

*中島酒造店のお酒4本は、銘柄の異なるものをご用意致します。銘柄はご指定いただけませんのでご了承ください。

*四合瓶(720ml)でお届けします。

【40,000円プラン】

『名前のない日本酒』1本+中島酒造店のお酒4本+東酒造のお酒1本をセットにしたコースです。ぜひ両蔵の飲み比べを楽しんでいただければと思います。また、ご希望の方には、東酒造の蔵見学へご招待致します。ダブル杜氏が仕込んだ蔵を、解説と試飲付きのプライベートツアーで楽しんでいただけます。

*中島酒造店のお酒4本は、銘柄の異なるものをご用意致します。銘柄はご指定いただけませんのでご了承ください。

*東酒造のお酒1本の銘柄はご指定いただけませんのでご了承ください。

*四合瓶(720ml)でお届けします。

【100名限定】【50,000円プラン】

『名前のない日本酒』1本と、『名前のない日本酒』1本を包む風呂敷に、ご希望の団体名または企業名、お名前を入れさせていただきます。

*団体名または企業名、お名前は、【ローマ字で20文字以内】でお願い致します。公序良俗に反するもの、機種依存文字は掲載できません。ニックネームは可です。

*四合瓶(720ml)でお届けします。

【150,000円プラン】

東祐輔氏と中島遼太郎氏による『名前のない日本酒』プロジェクト共有会として、今回のプロジェクトの背景や取り組み内容に関してお話致します。みなさんのまわりで今後類似する場面があった際に、どのような対応ができるか？考えるきっかけにしていただければと思い、お話させていただきます。

開催場所：ご希望の場所へお伺いします（日本国内に限ります）

開催日時：2024年8~10月ごろを予定

*詳細はMakuakeメッセージでやり取りさせてください。

Q&A

Q. 複数のプランをまとめて応援購入したいのですが、どうしたらよいですか？

A. システム上、一度に選択・決済できるのは1点までです。お手数ですが、複数購入される場合は1点ずつお手続きをお願い致します。

Q. 『名前のない日本酒』は、Makuake以外でも購入できますか？

A. Makuakeでの応援購入以外での販売については、現在未定です。発売する場合には、Makuakeプロジェクトの活動レポートにてお知らせ致します。

Q. メディアで紹介したいのですが、取材は可能ですか？

A. ありがとうございます。下記メールアドレスにご連絡ください。担当よりご連絡差し上げます。

ishikawa.no.name.sake@gmail.com

わたしたちについて

本プロジェクトは中島酒造店、東酒造の両蔵元とご縁をいただいた有志メンバーが『名前のない日本酒』プロジェクトチームを立ち上げ、準備をしてきたものです。

日本酒づくり

東 祐輔(東酒造 社長) プロジェクトリーダー

中島 遼太郎(中島酒造店 代表兼杜氏)

二見 秀正(東酒造 杜氏)

事務局・広報

渡辺 コウキ(株式会社mate) クリエイティブディレクター

瀬尾 裕樹子(EATLAB／シコウ株式会社) プランナー

堀 康之(株式会社SUPERMARKET) プロデューサー

町野 香織(株式会社mate) プロデューサー

荒木 保乃加(株式会社mate) 総務

平井 美佳(合同会社XANJI) 撮影