ワインの世界に一筋、15年あまり携わってきた千葉芳裕が手掛けるワインバー&ショップ「NEW VALLEY」が二子玉川にオープン！数々のワイナリーとも直接つながる千葉が、魂をこめて「あなたが本当に美味しいと思えるワイン」を探し、その場で楽しめる場所が誕生しました。オープン記念として、世界的に有名なワイナリーに作っていただいたNEW VALLEYオリジナルのシャンパーニュをお届けします。

はじめまして、NEW VALLEY店主の千葉芳裕と申します。

私たちはこの度「本当にあなたが美味しいと思えるワイン」に出会える、そして「文化としてのワイン」を発信するワインバー＆ショップ「NEW VALLEY」をオープンします。一人ひとりに合わせて魂を込めてワインをおすすめし、ワイン好きが交流できる場所として、世田谷区二子玉川に2020年5月30日にオープンしました。

“あなたが”美味しい思うワインを。

値段、ラベル、品種などの知識などなど…皆さんはワインをどういう基準で選んでいますか？

ワインは好きだけど、実はあまりよく知らない。スーパーでなんとなくラベルを見て買っている、そんな方も多いんじゃないでしょうか。

とても広いワインの世界。実はワインって、自分で選ぶことに自信を持てないものなのです。それは世界的にも言えることで、どうしても誰かの基準で選んでしまいがちな傾向があるんです。

たとえば、1980年代に世界的に有名なワイン評論家、ロバート・パーカーというアメリカ人の方が100点満点方式でワインを評価し始めました。価格に左右されない評価基準、という意味では画期的でしたが、みんなが点数だけ見て、それが良いワインだと考えて選んでしまうということが起きました。また生産者も100点の味を目指すことで、世界のワインが画一的になってしまった側面があります。

評価基準は公開されているからわかりやすいようだけど「誰が、どうやって、なぜ」ということが不明瞭なまま評価が決まってしまう。そこにはそれぞれの飲み手が不在の評価とも言えるんじゃないかと私は考えています。そして、そういうのを未だに引きずっているのが今のワイン業界だとも思っているんです。

食べ物や音楽にはそれぞれ好みがあるのと同じく、本来100点は人それぞれによって違うものであるはず。自分にとっては100点だけど、あなたにとっては50点かもしれない。ワインは多様なもので、「一方向で素晴らしい」というものでは無いんです。

「酒屋」だからできることを。

そこで「酒屋」の出番。対面で話しておすすめする「酒屋」なら、あなたが本当に好きなワインを探し出すお手伝いができる。もちろんすぐにあなたの100点を出すことはむずかしいけど、何回かワインを試飲してもらっていけば、近づいていけるはずです。

ワインの銘柄や種類を知らなくても、自分の口で味わって、自分が本当に美味しいと感じる、自分に合ったワインを見つけてもらいたい。

高級レストランじゃなくても、二子玉川の「商店街」という身近な立地で、本当にいいワインを楽しめる。間口を広げたい、そういう思いでこのお店を開くことにしたのです。

大手のネットショップでも、自分の好みをおすすめしてしてくれる機能はあります。でもやっぱり「人間の味覚」という感覚的でまだ解明しきれていない部分は、話して、味わって、とアナログで探したほうが楽しい。曖昧な人間ならではのニュアンスって、まだまだテクノロジーが追いつけないところでもある、そういう意味で酒屋はまだまだ面白くなれると思っているんです。

日本のワイン文化を、より成熟させたい。

酒屋は地域の飲食店から鍵をまかされていたり、空き物件情報なんかも入ってくるから情報屋でもあったり、実は酒屋は「街の根幹」でもあります。良い飲食店がある街って、必ずいい酒屋があるんです。逆にいえば酒屋があると飲食店が、文化ができる。その地域の酒屋さんが良いお酒を仕入れて、一緒にお店を育てるパートナーとしても機能しているということ。NEW VALLEYは一般のお客様もそうですが、地域の飲食文化を育てる、という部分も担っていきたいと考えています。

単純に飲んで楽しいということも大事だけど、それだけやっていると消えていってしまうのがワインの世界。

高いワインが高いのは、その造り手が長い時間をかけて培ってきた技術、歴史、文化などに敬意を払い、それに見合ったお金を払うからなのです。これは、ただ新しいものを見つけていく、というよりは既存のものを大事にしてきた文化、とも言えるかもしれません。

美味しいの一歩先、ワインが育った環境まで伝わる酒屋でありたい。作っている人から消費する人までを、よりダイレクトにつなぎたい。そのためにも、もっと一般の人に近い「お店」という形で関わっていきたいと考えるようになりました。ワイナリーの皆さんとも親しくさせて頂いている、僕だからできる「遊び」のようなことをしていきたい、そう考えています。

ワイン一筋、15年の経験をみなさんに。

一番最初にワインの世界に踏み入れたのは、正直なところ「モテたい」みたいな動機でした。そのうちにワインという世界の面白さにのめり込んでしまって、ワインの輸入会社で15年、直近6年は、英国王室御用達でありイギリス最古のワイン商といわれる「ベリー・ブラザーズ＆ラッド」にて働いていました。若手生産者のワインを買い支えることで「ワインの文化づくり」にも積極的な、世界的にも珍しいワイン商です。

イギリスのワイン商で働くうちに、世界と日本のワイン文化で乖離するところがあると気づきました。というのも、日本はトレンド文化が強く、新しいものが好きな一方、クラシックな良いものが置き去りになっていることが多いんです。「飲む」こと自体には積極的なのですが、生産者を支え、育てていく意識や、社会問題と絡めてディスカッションを楽しむという文化は、日本ではほとんどありません。

昔僕が住んでいた奥沢の家は、狭い部屋だけど夜な夜なワインを作っている人、輸入している人、飲食店の人、ただただワインが好きな人などが集まって、勉強したり、議論をする場所になっていました。

僕は「ムーミン」があだ名なことから、その場所は通称「ムーミン谷」と呼ばれていた。それをまた、この二子玉川で「お店」として復活させたい、だから「新ムーミン谷」でNewValleyだったりするんです。

わざわざウェブじゃなく対面にするのは、交流してもらいたいから。単純にワインが好きな人、学びたい人にも来ていただきたいです。ワインの良し悪しがよくわからない、という方も多い。でも身分関係なく、他の人が教えてくれたりする、そのシンプルさがワインの世界のいいところだと思っています。

強い思いで開業し、仕事を始めたした矢先、コロナウイルスの蔓延によりワイン業界は停滞を余儀なくされています。そんな中で多くの方々から応援して頂き、生き延びる事ができております。改めて自分は人に生かされているという事を強く感じる機会となりました。

マクアケさんにお願いし、今回再び皆様に応援して頂く場を作らせて頂きました。

私が選んだワインや、ジュリアン（シャンパーニュ当主）のシャンパーニュを通して皆様が笑顔になって頂く事が、私ができる今精一杯の恩返しです。

コロナを乗り越え、末永いお付き合いを頂ければ幸いと思っております。

NEW VALLEY 店主 千葉

オリジナルシャンパーニュ

オープンに合わせて、NewValleyオリジナルのシャンパーニュを、世界的に有名なワイナリーに作っていただけることになりました。

R&L ルグラ NewValley オリジナルシャンパーニュ

ホテルニューオータニのメインダイニング、トゥール・ダルジャンや、ギ・サボワ、マリーナ・ベイ・サンズなど、世界の3つ星レストランのオリジナルシャンパーニュを手掛けるR&L ルグラというフランスのワイナリー。オーナーご夫婦と個人的にも仲がよく、今回お店のオープンにあたってオリジナルシャンパーニュを造っていただけることになりました。こちらのワイナリーが一般の酒屋を通して販売をするのは、世界中見てもいままでにないことです。

ロゴやラベル、パッケージをデザインしているのは、当主ジュリアンの妻、ステファニーです。ロゴには、シュイィのシンボルであるライオンをあしらい、『ボトルクーラーに入っているとラベルは見えない。レストランでソムリエが注いだ時、ボトムに色がついていればルグラだと分かる』と、マーケティングの才能を発揮して、底を赤く塗ることを思いついたのも彼女。コルクの周りに巻かれているホイルの内側が赤色であったり、キュヴェによってミュズレの裏側に模様や色がついていたりと、細部にまで施されたデザインは気付くたびに面白さがあります。

今回は、NewValleyオリジナルラベルでお届け致します。

味わいについて

白ワインに使われるシャルドネという世界で最も人気の高いブドウ品種を使い造られています。

味わいはシュイィらしいふくよかで甘く力強い味わい。雑味がまったく感じられず、その味わいからは丁寧な畑仕事がうかがえます。

しっかり瓶熟させた事で旨味と甘味が混然一体となり、なんとも複雑な味わいを形成しています。

今回はマクアケ用に「エクストラ・ブリュット」という特別なバージョンでオリジナルシャンパンを作成してもらいました。

「エクストラ・ブリュット」とは、通常のブリュットと呼ばれるタイプのシャンパーニュに入れられる「ドサージュ」といわれる味わいを調整する糖分を、可能な限り減らしてもらったものになります。ドサージュを減らす事でルグラのシャンパーニュがもつブドウ本来の味わいを感じて頂けます。

ラベルのデザインは「はじめの一歩」というコンセプトを表現しています。ルグラのシャンパーニュの瓶底のレッドとピンヒール。多くの女性が憧れるピンヒールへのオマージュでもあります。

ワインバー＆ショップ NEWVALLEYについて

所在地：158-0094

東京都世田谷区玉川3-23-24 カームヴィアマーレ101

TEL:0364310132

営業時間：

月 店休

火～金 12時～22時

土 9時～22時

日 9時～19時

※緊急事態宣言により変更の可能性あり

席数4席 テラスにベンチ スタンディングのカウンターあり