オール和歌山ロケを敢行し、和歌山県の魅力がふんだんに詰まった映画「ねこにみかん」。福井映画祭2011グランプリなど、国内外の映画祭で多数受賞経験のある戸田彬弘監督の長編デビュー作品です。黒川芽以、大東駿介がダブル主演を果たし、切なくも心温まるこの映画を、より多くの人に届ける為のプロジェクトです。

■イントロダクション

映画「ねこにみかん」は、いびつな関係で結ばれている一つの家族を通して、「普通とは違ってもそれぞれが認め合っていれば幸せに暮らしていける」ということをテーマにした心温まるヒューマンドラマです。家族の存在が希薄になっている今、他人を認める心の豊かさや家族の素晴らしさを感じさせる作品です。

舞台は「有田みかん」で有名な和歌山県有田郡有田川町、そして有田市。福井映画祭2011グランプリなど、国内外の映画祭で多数受賞経験のある戸田彬弘監督が、自身の長編デビュー作品としてメガホンを取りました。撮影は有田川町と有田市の全面協力のもと温泉や広大な山、川など豊かなロケーションのなかで行われました。監督の熱意のもと、家族の存在が希薄になっている今、他人を認める心の豊かさや家族の素晴らしさを感じさせる珠玉の作品が完成しました。

主演は映画・テレビ・舞台などでマルチな才能を見せる女優、黒川芽以。いびつな家族の関係に戸惑いながらも、家族の繋がりを見つめなおしていくという、都会生まれのヒロインを好演しています。婚約者役には若手最注目の実力派俳優、大東駿介。そのほか個性的な役者陣が脇を固めています。

黒川芽以演じる真知子はいびつな関係の家族を目の当たりにして驚くものの、その家族との交流を通じて次第に新しい家族の形を見つけていきます。

■ストーリー

智弘(大東駿介)は婚約した真知子(黒川芽以)を連れて、和歌山県有田川町にある実家に帰省してきた。真知子が目撃した智弘の家族は、実にいびつな人々で構成されていた。腹違いの同級生三兄弟、不登校の弟・隆志(清水尚弥)、猫を犬のように可愛がる姉・由美(東亜優)、自分の血に劣等感を抱え恋愛恐怖症の妹・さやか(中村有沙)。そして、家事を担当する「ママ」里美(竹下かおり)、美人スナック経営者である「カカ」佳代子(高見こころ) 、高校教師の「ハハ」と呼ばれる成美(辰寿広美)、そして全員の父親である「チチ」正一郎(隆大介)。父、一人。母、三人。連れ子、一人。子、三人。フィアンセ、一人。そして、猫、一匹・・。真知子が出会ったこの家族の中には、血の繋がっている人間がいなかった。それぞれを認め合うというルールの中、バランスを保っているように見える家族。しかし、真知子の目には、それが「逃げている」ように映る。そんな時、真知子はカカが男と密会している現場を目撃してしまい、家族にはなる事ができないと戸惑うのだが、「みんな、それでも帰ってくる。

それをみんなが迎えてあげている」という単純な行動に、真知子は自分自身の家族を思い浮かべて、その難しさを思う。 人と人が一緒に暮らすというのはどういうことなのか、真知子の訪問によって、停滞していた「いびつな家族」の人々もお互いをもう一度見直し始めるのだが……。

出演：黒川芽以 大東駿介 竹下かおり 東亜優 高見こころ 中村有沙 辰寿広美 清水尚弥 / 隆大介

監督：戸田彬弘　プロデューサー：有井安仁、戸田彬弘／制作：チーズfilm／制作協力：Breath、株式会社ウィンド／脚本：戸田彬弘、上原三由紀／撮影監督：根岸憲一／録音：光地拓郎／美術：塩川節子／衣装：水野遼平／ヘアメイク：北川恵里／音楽：福廣秀一朗／助監督：的場政行／制作：伊賀裕一／宣伝・配給：ユナイテッド エンタテインメント

2012年の冬、多くの皆さまの協力のおかけで、無事撮影を終えることが出来ました。

出演者、制作スタッフ、関係者が一丸となって撮影した本作。さらには和歌山県のボランティアの皆さんが制作の資金集めにも参加してくださり、本当にたくさんの方々に支えられて、ついに本編を完成させることができました。

しかし、映画「ねこにみかん」を劇場で上映する為の配給資金や宣伝費の予算がどうしても少ない為、公開に向けこの映画を応援して下さる皆さまのお力が必要です。

このプロジェクトを達成させ、映画の上映素材、そして宣伝に必要なチラシ、ポスター、公式サイト、予告編などを作成する事で、映画「ねこにみかん」を、より多くの人に知らせていきたいと考えています。

他人を認める心の豊かさ、家族の素晴らしさを感じさせ、そして和歌山の魅力がいっぱいに詰まったこの映画をより多くの人に届けていきたいと思っております。映画公開に携わる最後のメンバーとして、皆様のご支援をお待ちしております。

よろしくお願いいたします。 

■資金内訳について

映画の上映素材、

宣伝に必要なチラシ、ポスター、公式サイト、予告編、前売り券など。

■プロジェクト実行者から

監督を担当させて頂きました戸田彬弘と申します。

まずはこの場をお借りして、映画製作の為にお力を貸してくださった沢山の仲間に心より御礼申し上げます。また、温かくお力を貸してくださった地元・和歌山の方々には本当に感謝しております。地元の方々あってこその映画だと、心から感じております。

この「ねこにみかん」で描かれる家族はとてもいびつな関係です。血がしっかりと繋がっている人間が、家族の中にいないのです。父・正一郎と結婚した女性・千春。千春はバツイチかつ子持ちで、智弘という男の子がいます。しかし、千春は若くして亡くなり、正一郎と智弘は二人になってしまいます。やがて、正一郎は同時に三人の女性を妊娠させてしまいます。里美・成美・佳代子の新しい母親からそれぞれ同い年の由美・さやか・隆志が産まれてきます。血がしっかりと繋がっている人間がいない、とてもいびつな家族ですよね。そこに、智弘がフィアンセである真知子を田舎（和歌山県有田川町）に連れて帰ってきます。物語はそこから始まります。

父、一人。母、三人。連れ子、一人。子、三人。フィアンセ、一人。そして、猫、一匹・・。

このようないびつな家族がもしも、一つ屋根の下で暮らしているのだとしたら・・。

この映画はそんな空想から始まりました。私が観たかったもの、それは、「人間の「人」を受け入れる力を信じたい。」という事でした。

近年、ますます家族の定義が曖昧になってきていると私は感じています。それは、どこか「家族」といえども「他人」であるという認識が強まってきている為ではないかと思うのです。

「家族」が「他人」であるのであれば、「家族」になり得ることは「血縁」に拘らずとも、「関係」を築いていけるのではないか、と私は考えました。それは、屈折した考えとしてではなく、私の目には「希望」に映ります。

人と関わることは難しい。ましてや一緒に暮らしていくとなれば、より難しい。誰もが一度は経験したことがある問題なのではないでしょうか。

だけれど、誰もが、「他人」に救われ、感謝し、愛しているのもまた真実だと思います。

愛があれば、愛憎も現れてきます。けれども、どんな状況であっても、「他人」を認める事ができたとしたら・・。それは「血縁」に関係なく「家族」のような絆を作っていくきっかけになるのではないか・・。

この家族は常識的には一緒に暮らす事の出来ない家族です。それでも、一緒に暮らしていこうと悩み、生きている。その姿は、きっと生きる私達に「人」の共存の可能性を示してくれるのではないかと期待しています。

この家族と、和歌山の魅力をより多くの方々に届ける為に、最後の仲間としてどうか皆様のお力を貸してくださいませんか？

そして、この家族と和歌山を共に愛して頂けたらこんなに幸せな事はありません。

どうぞ、よろしくお願い致します。