江戸時代に誕生したと言われる『ねがい雛(つるし雛)』は、ひと針ひと針に願いを込めて作る小さな人形(雛)です。 親が子供の健康や健やかに育つことを願ったり、大切な人の病気の治癒を願ったり、 また日頃の感謝の気持ちなどの真心を込めて、使われなくなった着物の生地を使って作られます。

江戸期後期より、伊豆・稲取地方で母から娘へ、娘から孫へ受け継がれている風習で、桃の節句（３月３日）に古布（正絹着物地）で作った縁起物を、お雛様、お内裏様等のひな壇の両側につるし、子供の無病息災、健康、良縁等を祈願したものが一般通説となっています。

全国的には伊豆・稲取地区の「雛のつるし飾り」、山形酒田地区の「傘福」、九州・柳川地区の「さげもん」があります。また京都では祇園祭の傘鉾にまつわる傘飾りが存在する他、京都東山地区、庚申堂の「くくり猿」や奈良市なら町庚申堂の「身代わり猿」と言った厄除の縁起物、更には岐阜高山地方の「さるぼぼ」の厄除飾り等、日本の各地で縁起物を飾る風習があります。

島根県・出雲市には、旧暦の10月に全国から神様が一堂に会される出雲大社があります。 出雲大社の前、『勢溜（せいだまり）』と呼ばれるこの神聖な場所に面する神門通りの一角に店舗を兼ねた「ねがい雛ミュージアム」（店名：IZUMONO-en）を建て、 令和元年・神在月につるし雛で世界一の数となる「ねがい雛」を建屋内に作り、末長く展示保存いたします。

【完成イメージ図】高さ約10m・最大幅約3m

出雲大社に祀られている大国主命が傷ついたうさぎを助け、そのうさぎが八上比売（やがみひめ）との仲を取り持ったという縁結びの神話『因幡の素兎(いなばのしろうさぎ)』にも登場するウサギの巾着型「ねがい雛（作品名：うさぎの恩返し）」に、 願い事や日頃の感謝の思いなどを綴った紙を入れ、他に108種類の「ねがい雛」と合わせてギネス記録となる※21,911個の製作を目指しております。

※ギネス世界記録の挑戦が「2019年11月」であることから、この個数を目標設定といたしました。2019年7月31日時点で、約14,000個まで製作が進んでいます。

今回使用するうさぎの「ねがい雛」は『うさぎの恩返し』といい、全て正絹生地を使用、生地は日本の伝統文化となる「着物」をほどくことから始まり、１枚１枚を丁寧にほどき、型抜きを施して、一つ一つ手作りで作品を作り上げています。

<主な『うさぎの恩返し』作品>

うさぎのいわれ…跳びはねる＝飛躍、子だくさん＝豊穣・子孫繁栄の象徴とされ、長い耳は福を集めるといわれています。また月(ツキ)を呼ぶ、 すなわち「ツキ・運」を招くとされ、古くから縁起物として親しまれています。 

他にも古くから東洋では「春の象徴」とされ、優しく、穏やかな姿は「家内安泰」と「平和」をも意味しています。

NPO法人日本つるし雛協会では、伝統文化の発展や保護活動を通して町おこしや地域活性化につながる活動を行っています。

2003年より伝統・歴史の中の縁起物「つるし雛」を型紙起こしから始め普及活動を開始しました。

2011年「NPO法人日本つるし雛協会」発足。

https://www.negaibina.com

↑東日本大地震で亡くなられた方々を慰霊する「ねがい雛」を作成し、震災復興プロジェクト『二度と散らないねがい桜』に参加。

※岩手日報「鎮魂の桜飾り設置へ」2013年7月16日付、「被災地女性の手仕事支援」 2014年5月22日付

この参加を機に「つるし雛」から人々の願いをつなぐ※「ねがい雛」へと発展しました。

※「ねがい雛」という名称は、思いもよらない天災や人災に苦しむ被災者の方々に寄り添う気持ちから生まれました。

↑『雪国越後三大つるし雛』

東日本大震災や豪雨災害などの「災害」を振り払い地域の活性に願いをこめて。

また、世界中の一人でも多くの方々が癒され、幸せになる事を祈り、『雪国越後三大つるし雛』と題して、新潟県津南町・十日町市・湯沢町にそれぞれ1つずつ、3つのつるし雛を設置しました。

2012年、その中の十日町市「幸せを呼ぶ傘つるし雛」が当時の世界ギネス記録となる11,655個を達成！

『最多の手作り詰め物人形展示物』として、 ギネス世界記録に認定されました。

今では連日多くの観光客が訪れるスポットとして有名になり、新潟の町おこしのシンボルとなっています。

今回の世界ギネス挑戦となる「ねがい雛」を通して島根県・出雲市の町おこしとするべく、まずは地域住民の皆様が主役となる体制作りを考えました。

そこで、地元の「コミュニティセンター」や島根県・出雲市・出雲市教育委員会（出雲市内の小中高大学生の製作）・出雲市観光協会などの関係各所との連携を図り、この挑戦にご参加いただいています。

後援：島根県・出雲市・出雲市教育委員会・出雲観光協会・出雲商工会・山陰中央新報社

協賛：JAしまね出雲地区本部

『うさぎの恩返し』製作のために必要な着物の材料費、製作費、人件費、ねがい雛の建屋内への設置費用、またギネス記録挑戦にかかる費用（ギネス申請から認定員を現地に招待するための費用）に充てます。

今回のギネス記録に挑戦するねがい雛の一つ『うさぎの恩返し』は「完成品」と、ご自分でお作りになれる「キット」のどちらかをお選びいただけます。

「キット」には製作の際に必要な説明書を同封しており、針やその他の道具類を一切使わず作ることが出来るので、小さなお子様でも安心して簡単にお作りいただけます。

また、願い事や日頃の感謝の思いなどを綴るための紙が同封されております。

1セットにつき、うさぎ2羽分をお届けしますので、大切なあなたの思いを綴った紙をうさぎの中にお入れ頂き、お好きな羽数だけ事務局に※ご返送して頂く事と「ねがい雛」につるされギネス挑戦にご参加いただけます。

※2019年9月30日までにご支援いただいた方には、10月初旬までに順次発送をさせて頂きます。10月31日までにご返送（事務局着）いただいた分につきましては、つるし雛につるし、ギネス記録挑戦にご参加いただけます。

それ以降の返送到着分については、次のギネス記録挑戦などに有効利用させていただきます。

・ご支援の状況、使用する生地の供給状況によりリターンの配送時期が遅れる場合がございます。

・2019年11月22日、ギネス挑戦当日のイベント参加権については、お集りいただく人数によってはイベント内容等を変更させていただく場合がございます。

・ご支援の状況により、「ギネス公式認定員」を現地に招待出来ない場合があります。その際には日本国内における第三者専門機関に「ねがい雛」のカウントを依頼し、ギネス記録認定を申請いたします。（この場合、申請受理からギネス記録認定までに半年以上を要します。）

寺院仏閣、神様、仏様、さまざまな神聖な場所やモノが好きで、初めて訪れた島根県・出雲大社。

全国の神々が集まるというだけあって、その荘厳で凛とした雰囲気の中で神聖な空気に包まれた時、まるで故郷に帰ってきたかのような安心感を覚え、すぐに出雲が大好きになりました。

見上げれば両手に抱えきれないほどの広い空、神々しい山々、少し足を伸ばすだけで視界いっぱいに輝く紺碧の海。

そんな自然の豊かさと出雲市民の皆様の暖かい人柄に触れるうちに、私の元来からの正義感の強さ、人のため世のためにお役に立ちたいという性分もあり、何か出雲ために私に貢献させて頂けることはないかと自問を繰り返していました。

そして繰り返す自問の中で思いついたのは、私にしかないもの・出来ないもの「ねがい雛」で町おこしでした。

出雲大社は『縁結びの神様』ともいわれますが、もしかすると今回の出雲とのご縁は神様から導いていただいた何か運命的なものではないかと感じています。

おかげさまで島根県・出雲市の関係各所をはじめ、多くの出雲市民の皆様にご協力を賜り、一丸となって製作に励んでいただいておりますが、ねがい雛の数はもちろん、費用面でも多くの支援が必要な現状です。

日本の神の中心地であり世界一を目指す出雲市民の夢を叶え、末長く日本全国、 そして世界中からたくさんの人が出雲へ訪れるきっかけとなりますように。

そしてまた、この度のギネス挑戦が一過性の話題作りのためではなく、絆という糸で縁を結びながら相手を思い支え合い、また子供たちの明るい未来を願い大切にしていく日本の「美しい心」を世界へ発信し、世界平和へ貢献できますように。

『令和元年』という新たな時代の幕開けに刻み込まれる、この素晴らしいギネス世界記録挑戦に向けて、皆さまの温かいご協力を何卒よろしくお願いいたします。