秋田県の内陸南部に伝わる漬物です。

大根を囲炉裏の上に吊るして燻製にした後に米糠、塩、砂糖などで漬け込みます。

現代では囲炉裏などがあまりないため、いぶりがっこを作るための「燻り小屋」で燻していきます。

出来立てのいぶりがっこはとても香りがよく、格別の味わいです。

この味をそのままお届けしたく、この度「生いぶりがっこ」を作りみなさまにお届けいたします。

当社もそうですが、市販されているいぶりがっこは真空パックをした後に熱処理をするためにお湯で数十分煮ます。そのあと冷水にて冷やしますが、やはり一回煮てしまうため風味や香りが抜けてしまいます。ですが、熱処理をしていないいぶりがっこは賞味期限が短いのと冬しか食べられないため、地元住民でさえもあまり口にできませんでした。

熱処理をしていないいぶりがっこをもっと知ってほしい！との思いから「生」いぶりがっことして販売しようと決心しました。

前例がほぼないため、とても悪戦苦闘しました。

ですが、やっと皆様に食べていただける準備が整いました！

本来のいぶりがっこには「白首大根」が使われていました。

「白首大根」は栽培が難しく希少となり、国内で栽培されているほとんどの大根が「青首大根」となっております。

青首大根は水分が多く、生食もできるほど甘いです。

一方、白首大根は辛く、身がしまっていて漬物向きです。

栽培しやすく入手しやすい青首大根でいぶりがっこを漬ける方もいますが、がっこではずっと白首大根を使用しています。

会社とは別に個人で黒毛和牛繫殖農家を経営しており、家族のような牛たちと暮しております。その牛たちの堆肥も作っていますので、畑には沢山の堆肥がはいっています。土が肥えているので、化学肥料も滅多なことがないと入れません。

田んぼで牛用飼料米のwcs(ホールクロップサイレージ)を作ってすぐに大根を作りますが、土がふかふかになっています。

いぶりがっこと向き合い、20年。

大根の種類、天気との勝負、燻し加減、重石の量、味のばらつきがないように樽ごとの味付けの管理、加工、保存。

毎年同じとは限らず、苦しい時も悔しい時もありました。

いぶりがっこに人生のほとんどを捧げ、毎年作り続けました。

今年もたくさん大根を収穫し、燻り小屋に大根を吊し続けました。

ばっちゃ達も休まずに大根を洗浄し、大根を編み、漬け続けてくれました。

家では牛にミルクをやり、ご飯をあげ、牛床を綺麗にし、育て続けました。

先人のばっちゃ、じっちゃ達の知恵で出来ました。

自分一人では出来ないいぶりがっこ作り。

皆で頑張りました。

どうか、そんないぶりがっこを一度お試しください。

大根、砂糖、米糠、塩のみで作った秋田のお漬物「いぶりがっこ」です。

そのいぶりがっこを樽から出したてでご提供させていただきます。

出逢ったことのないお漬物を是非、お試しくださいませ！

原材料名：大根、漬け原材料（砂糖、米糠、塩、米黒酢）
特定原材料：なし