1965年に70%以上あった食料自給率が近年40%未満まで低下している日本で、皆さんは50年後、100年後の未来食を想像した事はありますか？

それは…意外と身近なものかもしれません。コスパやタイパ、完全栄養食、という考え方が根付いた現代だからこそ、私たちUHA味覚糖は皆さんに食用コオロギを未来食として提供します。

現在80億人を超える世界人口は、このまま増え続けると2050年には100億人近くになると考えられ、人口問題の一つとして食糧難が世界で懸念されています。問題を真摯に受け止め、各地で様々な取り組みが行われていますが、特に近年注目を集めているのが「コオロギ食」です。

人が生きていく上で様々な栄養素が欠かせませんが、今回着目する栄養素は「たんぱく質」です。このたんぱく質を豊富に蓄えているのがコオロギです。

実際、タイやカンボジア、ベトナムをはじめとする東南アジアでは、20億人以上の人々の日常的な食材として既に広く浸透しています。また、コオロギは「飼料効率が良く」「環境負荷が低い」ため食糧危機からの脱出策として国連推奨の食材でもあります。2025年大阪・関西万博 でも公開が予定されています。

本プロジェクトでは、各国では古くから親しまれている栄養補給方法でありながらも、日本では開拓途中とされているコオロギ食の魅力をいち早く体験していただけます。“コオロギせんべい”を超えた「次世代たんぱく質」をご堪能ください。

スナック、おつまみとしてコオロギを食べる時代が到来

2023年にUHA味覚糖から発売したコオロギせんべいから更なる進化を遂げ、2024年遂においしいコオロギ食が完成しました。前回は「食べやすさ」や「手に取りやすさ」に配慮することに重きを置いておりましたが、今回のコンセプトは全く別物。遂にコオロギを「スナック」や「おつまみ」にすることができました。

今回タッグを組むのは、山形県新庄市の大自然に社を構える「ハイジェント」と山形県庄内町に工場を構える 経営理念「M（みんなで）N（日本を）H（HAPPYに）」を社名とする「株式会社MNH」。原料となるコオロギの生産から、おいしさを存分に引き出す工夫に至るまで、プロ集団が本気でコオロギと向き合いました。

ハイジェント　小林代表取締役社長

ハイジェント 小林：ハイジェントがコオロギ生産を開始したきっかけは、遡ること3年程前。社会貢献を目的とした新規事業立ち上げで、食用コオロギと出会いました。今後の日本の食文化や将来を歩む子供たちのために出来ることとして、2021年5月に食用コオロギの生産を開始。その後、品質の肝となるエサの選定、独特の匂いを消す工程では多くの試作と時間を費やし、チームで難所を乗り超え、製品化に至りました。

取り組み開始から1年でようやく製品が完成。しかし、最初の試食評価は不評でした。餌に専用の飼料だけを与えていたため、魚特有の香りが残ってしまいました。その後、餌の調合を見直し、改良を重ねて皆がおいしいと言える製品にようやく仕上げることができました。

味の改良に取り組んでいる2022年春ごろ、東京農業大学の教授の紹介で、世界で活躍しているコオロギ加工食品大手のMNHに出会い大きな転機が訪れます。後にヒット商品となるおうちでSDGsを考える！夏休みの自由研究キット『未来コオロギラボ（ふりかけキット）』を共同で開発！その過程でUHA味覚糖との取り組みのきっかけとなる「コオロギのうま煮」が生まれました。コオロギのうま煮は開発者も「これは美味しい！」と唸る渾身の一品でした。

ハイジェントは取り組みを広げていくべく活動の幅を広げていたとき、知人を通じてUHA味覚糖の山田社長と出会いました。

UHA味覚糖 山田泰正社長

その出会いから3ヶ月後…ハイジェントとMNHが満を持して完成させた「コオロギのうま煮」をUHA味覚糖に持参。山田社長はその美味しさに驚きを隠しきれませんでした。食材としての秘めた可能性に期待を込め、即座に商品開発に取り組むことを決意！UHA味覚糖からコオロギを食品市場に送り出すことになりました。

良質な食用コオロギの生産を「ハイジェント」→コオロギ食品の加工・製造を世界で活躍している加工食品大手「MNH」→企画・販売を「UHA味覚糖」の三社協力体制で臨みます。

MNH　小澤社長

MNH 小澤：「ハイジェントのコオロギ製品の魅力は、まずその「おいしさ」です。他社の製品と比べても、その味は一線を画しています。また、お客様の好みや用途に応じて味のアレンジが可能で、独特の臭みを消し、風味豊かなコオロギとなっています。」と味と品質には絶大な信頼を寄せています。

ハイジェント　根岸さん

ハイジェント 根岸：与えるエサは、専用の飼料に加え地元の旬野菜や果物を中心に配合し、地域貢献も図っています。ポイントは、採集時に絶食させることです。これにより、コオロギの苦味や内容物が製品に与える影響を限りなく減らすとともに、品質を保持しています。

ハイジェントの山形工場はISO 9001-HACCPを取得、衛生面に配慮した清潔な環境での飼育を徹底しています。また、外気などの影響を受けやすいため温度と湿度の管理には特に気を配り、おいしい食材としてのコオロギを提供しています。

コオロギが持つたんぱく質は動物性たんぱく質であるため、吸収性が高く、筋肉をつけるだけでなく、美容や健康にも良い影響を与えると考えられています。

タンパク質は、乾燥したもので60〜70％の含有量で、牛肉の3倍に相当と言われています。また、必須アミノ酸やビタミンB12、オメガ3脂肪酸も牛乳より豊富でありカルシウムやマグネシウム、鉄・銅、マンガンや亜鉛などミネラル、甲殻類であるエビやカニに含まれている成分であるキチン・キトサンや繊維質も含まれているというデータもでています。そのため、健康志向の方や美容を意識する方からも今注目を集めている魅力的な食材の一つでもあります。

「コオロギのうま煮」をベースとしたUHA味覚糖のオリジナル味に決定！！

原料の三ツ星コオロギは、ハイジェント山形工場で生産

食感の要である乾燥は90℃の高温で3時間以上行います。

だし醤油を絡めて味を調える工程は、MNHのかりんとう作りのノウハウが活きています。

UHA味覚糖 槇谷：このプロジェクトがスタートするまで、私も皆さんと同じような気持ちでした。「えっ、ほんまに食べるの！？」正直、コオロギには衝撃を受けました。ただ、その偏見を取り払った時、本当の価値や食べる意義を見出すこと、未来食としての研究開発の素晴らしさに気づきました。

MNH 小澤：抵抗感を持つ人々へのアプローチとして、無理に食べることを勧めず、コオロギの特性やメリットについて丁寧に説明し、まずは受け入れてくれる人々に食べてもらうことが良いと考えます。コオロギ食を広める対象は、特に理解を深めてくれる人々に焦点を当てています。共感してくれる人々が増えれば、昆虫食への理解も深まり、より広範囲に普及していくことを信じています。

MNH 小澤：これらの取り組みが、正しい昆虫食の理解を促進し、社会的な受容を高めるための良いきっかけとなる事を願っています。

MNH　小澤社長×UHA味覚糖開発・スタッフ一同

UHA味覚糖株式会社

1949年創業の菓子・食品メーカーとして大阪に本社を構えるUHA味覚糖は、特濃ミルク8.2やシゲキックス、おさつどきっをはじめとするお菓子で人々の生活を豊かにすることに留まらず、ヘルスケア部門にも進出しています。

ハイジェント株式会社

金属材料などのめっき加工を手がけるハイジェント。2021年からSDGｓの取り組みとしてコオロギの養殖を始め「工場でタンパク質を作る」をモットーに、”味”も”質”もこだわったコオロギを生産しています。

株式会社MNH

創業以来からの想いであり経営理念である「M（みんなで）N（日本を）H（HAPPYに）」に改めて向き合い、それを真に実現するための事業を推進しています。私たちのチャレンジに、冒険心を持って挑み、そこから、さらに新しい価値を創造できる地域にある資源を活かしながら、社会課題を解決するお手伝いをしています。MNHでは、2017年から食用コオロギ事業を開始し、コオロギ加工食品の企画・開発から販売まで世界で事業展開しています。

【参考資料】

①https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/attach/pdf/panfu1-13.pdf

②https://future.kouiki-kansai.jp/future/gryllus/

③https://spaceshipearth.jp/alternative-protein/

「未来タンパク三ツ星コオロギ」は1袋のトライアルから、たっぷり試したい人向けの36袋までご用意しています。またUHA味覚糖人気のたんぱく質スナック「サクッタ」と「次世代たんぱく質」を合わせたセットもご用意しています。

ハイジェント・スタッフ一同×UHA味覚糖開発・品質管理スタッフ一同

近年、昆虫食に関心を持つ子供たちが増えており、教育を通じて昆虫食の理解を深めることがより重要になってくることでしょう。本プロジェクトの「次世代たんぱく質」である食用コオロギをきっかけに、栄養摂取もおいしくあるべきだという食の楽しみを伝え続けると共に、地球環境の変化にともなう未来食との付き合い方をさらに広げていく活動に今後も注力してまいります。