株式会社ミルイオンの毛髪分析

あなたの毛髪から、過去約3.5か月の健康状態の推移を分析します。大阪大学発スタートアップであるミルイオンの独自の技術で、ストレスや生活習慣病リスク等、健康状態を可視化します。

遺伝子検査は遺伝子情報に基づく「未来」のリスクを、血液や尿は検査した「現在」の健康状態を分析します。ミルイオンが提供するのは、髪に蓄積された「過去から現在」の情報を分析する、新しい手法です。

今年の4月以降、進学や就職、転勤、転職など、生活の変化はありましたか？コロナ禍で、ストレスを感じることもあったのではないでしょうか。

髪の毛が伸びるスピードは、1カ月に約1センチ。根元から1センチには直近1カ月の健康状態が、12センチ先には1年前の健康情報が保存され、映画のフィルムのように、過去から現在までの健康状態が記録されています。人間の体の中で、髪は簡単に過去数カ月の履歴を分析できる試料です。（爪も残るものの、1ヶ月も切らずにいるのは困難）。

毛髪検査サービスの開発や提供をする企業・研究機関は、多数存在します。しかし従来の検査は、毛髪を何十本と必要としたり、経時的な履歴を簡単に見ることはできない等、課題がありました。私たちは大阪発の技術として、1本の毛髪から様々な分子を、経時的な変化も含めて簡単に分析する、独自技術を開発しました。

分析例：一本の毛髪から複数の成分を経時的な変化含め分析可能

この分析の特徴は、非侵襲（痛みを伴わない）で、様々な体の状態を経時的な変化を含め可視化できる点です。今回のプロジェクトでさらに検証を進め、より広いサービス提供を行います。そして、新たな早期発見方法として世界標準となることを目指し、誰もが気軽に健康状態を把握できる社会を実現します。まずはストレスマーカー検査、及び糖尿病リスク検査を展開します。※2022年初頭に正式サービス開始予定。

利用方法

今回の分析では、予備を含め、一人5本以上の毛髪をお送りいただきます。

リターンのご紹介：２種類のリターンがあります。

すべての応援者に、プロジェクト終了後、全体報告書をお送りします。

1．あなたの毛髪を分析します。

毛髪中の様々な分子を可視化することで、3つの分析をいたします。
結果送付時に、分析項目とその解説、分析結果に基づくアドバイスを添付いたします。

１）ストレス分析

複数のストレスに相関すると言われている成分を分析することで、あなたの体の過去数か月間の状態を客観的なデータに基づき分析します。

※分析例は開発中のものです

分析項目

セロトニン：「幸せホルモン」と呼ばれストレスを調整する役割があると考えられています。
ドーパミン：快楽や感情、意欲などに関わると考えられています。
コルチゾール：副腎皮質から分泌されるホルモンで毛髪中のコルチゾールは慢性的なストレスを表す指標になると考えられています。

２）痛風リスク(尿酸)分析

痛風だけでなく心血管疾患や慢性腎臓病のリスクの指標となる尿酸を分析します。

※分析例は開発中のものです

尿酸：尿酸はプリン体と呼ばれる物質が体内で分解されて出来る物質で血液中の尿酸値が高いと痛風など様々な疾病リスクになります。
血液ではなく毛髪中の尿酸を分析することで、過去数か月分に相当する期間の分析を行い、痛風リスクを評価します。尿酸の蓄積状況を可視化することで、日常生活がどのように体に影響を与えているのかを分析します。

３）糖尿病リスク分析

糖尿病等の指標となる、毛髪中のグルコースを分析します。

※分析例は開発中のものです

グルコース(ブドウ糖)：私たちが一般的に血液検査で分析する血糖値とは血液中のグルコースの濃度のことです。

血液ではなく毛髪中のグルコースを分析することで、過去数か月分に相当する期間の分析を行い、糖尿病のリスクを評価します。グルコースの蓄積状況を可視化することで、日常生活がどのように体に影響を与えているのかを分析します。

※結果は分析終了次第、Makuakeメッセージで送付します。

※根元部分から最大3.5㎝(約3.5か月)に相当する長さを、分析します。

2．研究結果のオンライン報告会

当プロジェクトの結果や開発の状況について、ミルイオンが開催するオンライン報告会（60分）に参加できます。代表小竹や新間准教授との、質疑応答の時間も予定しています。大阪大学発スタートアップの現状や、成長過程を見守っていただければ幸いです。＊このリターンには、毛髪分析は含まれていません。

大阪大学の研究室にて 左：新間 右：小竹

スケジュール

2021年8月13日：プロジェクト募集期間終了

9月中旬：毛髪分析キットを、ミルイオンから応援者のご自宅に送付

10月末：応援者は毛髪をミルイオンに送付

11月末：到着順でミルイオンより分析を行い、順次応援購入者に分析結果を送付

2022年2月末：オンライン報告会開催。プロジェクトの全体報告書を、応援者に送付

資金の使い道

資金は全て、リターンのご提供、将来の検査項目の追加、分析精度の向上を目的とする研究開発、臨床研究に使用いたします。

メディア掲載実績

日刊工業新聞様に2021年7月5日、「糖尿病やストレス、毛髪一本で健康状態分析」として技術を紹介いただきました。また、8日には「輝け！スタートアップ」として、会社設立の経緯から将来へのビジョンまで詳しく掲載されました。

このプロジェクトを始めた理由

1．ストレスでうつ病になる人を減らしたい

共同創業者兼大阪大学准教授・新間秀一は、「自分自身のストレスを目で見ることはできないか」と考えました。日常のストレスが原因となって発症することの多いうつ病の患者は、日本国内に100万人以上いるとされており、大きな社会問題となっております。うつ病は、なる前にストレスを解消したり、カウンセリングを受けるなどの適切なケアをすることで予防することが大事とされております。

しかしながら、ストレスを気軽に客観的データに基づき把握する方法は、現状あまりありません。毛髪を分析することで、ストレス履歴の可視化及びうつ病予備軍の早期発見が可能になり、ストレスが原因でこころの病気になる人を一人でも防げるのではと考え研究に着手しました。

写真；毛髪前処理装置

ミルイオンは、2019年に設立した、大阪大学発スタートアップです。様々な物質中の「イオン」の分布を「ミル」技術、「質量分析イメージング」と呼ばれる分析技術を得意としています。「ミルイオンの質量分析イメージングは、2002年にノーベル化学賞を受賞した、MALDI法と呼ばれる技術を応用した分析方法です。」「どのような成分が・どこに・どれだけあるか」を、可視化出来る技術です。

２．いじめやパワハラの可視化を目指す！

近年、学校や職場におけるいじめやハラスメントは、大きな社会問題となっています。当事者以外の人間が、早期に把握するのは難しい状況です。しかし、いつどのようなストレスを受けたかを可視化することで、いじめやパワハラの判断や客観的証拠として、将来的に使えるようにしたいと考えております。

3．あらゆる病気の早期発見を可能に！

研究を進めるにつれ、私たちの想像以上に、髪の毛は様々な健康状態を反映していることが分かりました。ストレスやうつ病だけでなく、他の病気や健康指標に関しても研究開発を進めております。特に糖尿病などの生活習慣病を中心に、病気になる前の未病の段階で気づきを促します。

そして、誰もが気軽に自分の体の状態を把握し、健康的な生活を過ごすことが出来る社会を目指します。

将来の目標

近年、日本では超高齢社会の到来により、医療費増大など多くの課題が生じています。私たちは、毛髪を用いた気軽で安価な非侵襲型（痛みを伴わない）分析システムを確立することで、誰もが気軽に健康状態を把握できる社会の実現を目指しております。病気になる前に適切に予防し健康的な生活を送り続けていただくため、毛髪分析の研究・開発・普及を通して、課題解決に取り組んでまいります。

様々な疾病の早期発見システムの開発、分析精度向上のためには大量の毛髪を分析することによる科学的エビデンスに基づくビッグデータの構築が必要です。
当プロジェクトを通して皆様の毛髪を分析すること、皆様に応援いただくことがより良い分析サービスの開発につながります。
※弊社技術を用いた共同研究先も随時募集しておりますのでご興味ある方はホームページよりご連絡いただければ幸いです

最後に

このページに足を運び、ここまで読んで下さり誠にありがとうございます。

Seeing is believing(百聞は一見に如かず)をモットーに、毛髪から健康状態を、化学的エビデンスに基づき評価すべく、全力で取り組んでまいります。

皆様、応援を何卒よろしくお願いいたします！