ミルクの甘みをぎゅーっと発酵・濃縮した、

赤ちゃんやお年寄りのからだにもやさしい“糖”

牛乳からチーズやヨーグルトをつくるときには、ホエーという上澄みが出ます。そこからタンパク質を取り除いて、糖だけを発酵させ、ぎゅっと濃縮したのがミルクハニーです。

牛乳は、豊富な栄養素を含むすぐれもの。でも、日本人のなかには、牛乳に含まれる乳糖を分解できない“乳糖不耐症”の人が少なくありません。飲むとお腹がごろごろいう……なんて話も、よく聞きます。そこで、乳糖を酵素分解してお腹にもやさしい状態にしたのがミルクハニーです。

ところで、「乳糖ってなに？」と思われる方も多いかと思います。あまり聞き馴染みのない言葉ですよね。乳糖とは“牛乳などの哺乳類の乳汁に含まれている糖”のこと。たとえば人間の母乳にもたくさん含まれており、優れた効能を持っています。

具体的には、

・腸内で乳酸菌の発育を助けるため、整腸作用があり、カルシウムの吸収を促進する

・消化にすこし時間がかかるぶん、血糖値の上昇がゆるやかになり、身体に負担が少ない

・高GI値食品と一緒に摂ると、全体のGI値を下げてくれる

・妊婦さんが摂取した際には、赤ちゃんの脳形成に重要な役割を果たす

などなど。

人間の成長過程において、乳糖は重要な栄養素なのです。日本ではあまり一般的ではありませんが、世界ではすでに一般的。牛乳やヨーグルト、チーズ、バターなどから乳糖を分解した「乳糖分解製品」が、スーパーなどで気軽に買えるほどです。

私は、「乳糖を日ごろからもっと手軽に摂取できる方法はないか？」と考えました。つまり「牛乳やチーズ、ヨーグルトなどに含まれる乳糖を分解した“乳製品”」ではなく「乳糖そのものを分解した“天然の甘味料”」がつくれれば、より利便性が高まるはず！　というアプローチです。

そうして生まれたのが「乳糖から作られた、からだに優しい糖」の「ミルクハニー」なのでした。

ミルクハニーの特長は、そのやさしい甘みだけではありません。精製された砂糖よりも、血糖値の上がり方がゆるやか。カロリーも上白糖384kcalに比べ、ミルクハニーは270kcalと少なめです（いずれも100gの値）。乳アレルギーのない方であれば、小さなお子様からご高齢の方まで、誰もが安心して食べられます。

お召し上がり方は、いたって簡単です。

①    かけて！

ヨーグルトやパン、パンケーキ、クリームチーズ、フルーツなど。なんにでも、ちょっと甘みがほしいとき、気軽にちょこっとかけてお召し上がりください。

②    いれて！

ハーブティー、紅茶、コーヒー、ココア、カクテルなど。お飲み物にちょこっといれてお召し上がりください。ミルクハニーをカップにちょこっといれてから、あっつあっつの紅茶を注ぎいれるのもGood！　

③    まぜて！

お肉やお魚、サラダなどのソースを作りたいとき、お醤油やマスタードなどの調味料にちょこっとまぜてお召し上がりください。フルーツソースもおすすめ。

ほうれん草の胡麻和えなどの和食にも合います。

スイーツづくりにももちろんぴったり。たとえば生クリームにまぜてホイップクリームにしたり、コーヒーゼリーやアイスクリーム、クレームブリュレを作るとき、ちょこっとまぜてお使いください。

突然やってきた夫との別れや、乳がん。

ぼろぼろになった心身を癒やしてくれた“甘み”

みなさん、はじめまして。ミルクハニーを製造する相楽ネットワーク株式会社の代表・長山秀子です。

私は49歳のときに、夫を交通事故で亡くしました。

高校3年生の息子と大学2年生の娘を残して、突然いなくなってしまったパートナー。悲しみのあまり、ろくに食事がとれない日々が続きました。その4ヶ月後には、自身の乳がんが発覚。心も身体も、ぼろぼろでした。

当時は毎日泣きすぎて目のふちが切れてしまい、血の涙が出たほど……。夫が亡くなった5ヶ月後には乳がんの手術を受け、短いあいだに10kgくらい体重が落ちました。周りの方には本当によくしていただいたんですが、それでもなかなか、食欲が戻らないんです。だけど、もしこのまま私まで死んでしまったら、子どもたちは両親をいっぺんに失うことになる。そう思ったとき、なんとしても食べなくちゃ、と感じました。

とはいえ、弱った私の心身は、味の強いものを受け入れることができません。そのとき手にとったのが、ミルクハニーの前身である『乳蜜』でした。その蜜は、ほのかな甘みがとてもやさしく、身体じゅうにすっと溶け込んでいくよう……。

お湯に溶かしてゆっくりと飲んだり、ヨーグルトに混ぜて食べたりしているうちに、すこしずつエネルギーを取り戻すことができたんです。

心や身体が弱っているときは、やさしい食べ物こそが、私たちを助けてくれるんだと実感。そんな商品を世の中に届けたいと、強く考えるようになりました。

「これが、未来を変えるんだ」

希望を背負って誕生した、最初の“乳蜜”

ミルクハニーの下地となった乳蜜は、実家が営む会社でつくっていました。その会社は、町会議員だった父が代表を務め、農業大学の研究室で研鑽を積んだ兄が研究をリードする、家族経営の乳業メーカー。地域を活性化するために、地元の期待を背負って生まれたベンチャー企業でもありました。

私の母は、弟を産んだ直後に屋根から落ちて、大ケガをしています。母乳が出なくなり、赤ちゃんのためのミルクも少ない時代で、とても苦労をしたそうです。そんな背景もあって、昔から家族で共有していたのは『栄養豊富な牛乳を、誰でも気軽にとれるかたちで提供したい』という気持ち。

だからこそ、乳蜜の完成は、一家の悲願でした。

大学生だったある日、できたばかりの乳蜜を持ってきた父の姿を、私は忘れられません。

小さなガラス瓶に入った、琥珀色の液体をひとさじ舐めたとき。「ミルクってこんなに甘いの……？」と感動したことを、強烈に覚えています。目を輝かせる父の姿に“まだ世の中にない新しいものをつくりだし、広めていきたい”という熱意を、ひしひしと感じました。

そのとき、父はこう言いました。

「秀子、これが乳蜜だよ。これで未来を変えるんだ」

想いの込もったバトンを受け継ぐ、

家族の新たな挑戦

しかし、乳蜜は時間が経つと結晶化してしまうため、なにかに混ぜて販売するしか流通の方法がありませんでした。

そして、夫を失ったショックから、すこしずつ心身が立ち直ってきた2009年。会社を立ち上げ、乳蜜を生み出した父が、病気で亡くなりました。その4年後、乳蜜製造のためにずっと生乳を提供してくれていた酪農組合が倒産。実家が営んでいた会社は、連鎖して廃業に追い込まれてしまいました。

それでも私は、父のきらきらした瞳と、つらいときに私を支えてくれた乳蜜の甘みが、忘れられなかったんです。とはいえ、田舎の小さな乳業メーカーが、経営を続けていくのはどうしても難しい。でも、乳蜜を単体で使えるようになれば、もっと販売もしやすく、多くの人に届けられるはず。だから研究を重ねて、乳蜜の結晶化を防ぎ、シンプルに天然の甘味料として使える“乳糖”をつくりたいと考えました。

ミルクから糖を取り出すこと自体は、新しい技術ではありません。その糖を単体で使うことも、多くのメーカーが考えてきたアイディアです。でも、商品化を実現している会社はまだないようでした。

夫も生前、実家がつくっている乳蜜について、ずいぶん気に掛けてくれていたものです。もちろん残された子どもたちや、実家の母や兄も、心から応援してくれて。私は、“乳蜜”を受け継いで新しい糖を生みだす会社・相楽ネットワークを立ち上げたのです。それは、家族の想いを次の世代に残していくための挑戦でもありました。

幸せをもたらす一滴に心を込めて、

多くの人に届けたい

結晶化しない乳蜜の開発に向け、何ヶ月も何年も、私たちは試行錯誤を続けました。丸1年経っても結晶化せず、単体で使える乳糖分解製品が確認でき、ミルクハニーと名付けたのが2016年のこと。父が乳蜜を生み出してから、じつに30年以上の月日が経っていました。

出口のないトンネルにいるような気持ちだったとき、私を救ってくれたのが、口のなかでふわっと広がる乳蜜の味わいでした。ひとかけらの、ひとさじの甘いものが、私たちに与えてくれるエネルギーは計り知れません。ミルクハニーの1滴1滴に、みなさまが幸せになれるような想いを込めて……そして、みなさまの“至福のひと時 —For the bliss of the moment—”に寄り添えることを目指して。ぜひ、応援をよろしくお願いいたします！

※リスク＆チャレンジについて
・製造には万全の準備をしておりますが、不測の事態によりお届け日が変更になる可能性がございます。その際は活動レポートにて速やかにご報告します。
・製品のパッケージや仕様が変更になる可能性がございます。