からくち「三千盛」、華のある人生を愉しむ「鉄盛」

およそ250年の歴史を持つ三千盛。その7代目水野鉄盛が新しい酒を提案

この度私が岐阜に戻り初めて造る日本酒を新ブランドの銘を打ち、このマクアケで第一弾をお披露目することになりました。

東美濃ノ華 鉄盛

私たちの醸造所があるこの東美濃の地は戦国の時代に様々なドラマを生んだ場所です。伝統産業としては美濃焼が有名で現在でも名品と呼ばれる数々の品が存在しています。そんな歴史を持つこの地から世界に通用する日本酒としてドラマチックなお酒造りを始めたいと思いこのブランドをつくりました。

「華やか」×「重厚」これをおテーマに原材料に岡山県赤磐雄町というお米を選び重厚さを、そして酵母には岐阜県でしか使用が許されていないG-2酵母を使用し、香りに華を持たせました。フレンチ、イタリアンなどの国境を越えた未知の出会いはまるで一期一会の感動を呼び起こします。

「華やか」 × 「重厚」

「華やか」

グラスへと入れ注いだ瞬間に華やかさで満たされ幸福感に包まれる。そんな香りを目指しました。

「重厚」

お米の綺麗な旨味の余韻を身体中に感じさせながら湧水の如く心臓へと流れていく。そんな味わいを目指しました。

華のある人生を愉しむ

「鉄盛」は非日常へと誘う孤高の華である。

テーブルに並ぶだけで場が華やぐような、

味わいや香りもまた華やかで流れる時間の早さも変わっていくように。

いつもより長く食事を愉しむ。

そんな時間を演出するための特別な材料と最高の仕込み。

人にはそれぞれの華があり、そして抱えている。

いわば「鉄盛」は閉まわれた華を顕在化させる案内人。

感じなければ感じない。昇華していくひと時に乾杯。

「洋」とのペアリング、華やかな香りと重厚な余韻

日本酒は和食を中心に様々な料理と合うことは知られています。近年では日本酒の輸出の影響もあり、洋食とも合わせられるのではないかと研究が始まっています。

私は和食は勿論のこと洋食ともマリアージュ（食べ合わせ）できるお酒が今後日本酒というものを世界的に普及させていくのであればとても重要であると考えました。また和食のお店にワインがあるのは当たり前になりましたが洋食のお店に日本酒が置かれているのは一部に限られています。日本人が日本の食材でフレンチなど作るとすればそこに日本酒があっても楽しめると考えています。

そして日本酒＝白ワインのような捉え方ではなく、それよりも赤ワインのような重厚さと香りを兼ね備えた深みのあるお酒をつくりたいと思うようになりました。
そのために今回選んだお米は岡山県赤磐市産の赤磐雄町です。このお米は山田錦や五百万石という優良品種などの親として知られており、特徴は大粒で溶けやすくそれがダイレクトにお酒の味わいに直結するところです。

酵母は岐阜県で開発されたG酵母の派生株であるG-2酵母を使用します。特徴は非常に活発な発酵により糖をアルコールへと変える力の強さと良質な吟醸香です。雄町とこの酵母の組み合わせは前例がありませんが食との相性を引き出していけると確信しています。

プロジェクトを始めた理由

私は生まれて物心がつく頃には父から蔵を継ぎなさいと言われていました。子供の頃から周囲の大人や先生、友達でさえも蔵の息子だと認識されていました。それは私の中でアイデンティティとなっていきましたが同時に逃れられない運命のようなものに感じていたところもありました。そして大学入学を機に岐阜から上京しました。私はそこで日本酒の素晴らしさを知ります。東京という見知らぬ巨大な街でなんとなく入った居酒屋に実家の日本酒があり、それを店員がお客様に丁寧に説明し美味しいと言って飲んでもらえる姿を見て心から感動しました。

そんな時に若手で頑張って日本酒を造っている人達がいると知り、とても刺激を受けたのを覚えています。自分も負けていられない、新しい挑戦をやってやるんだとそう心に決めたのは22歳の時でした。

ロゴとブランド名に込めた想い

ブランド名ですが私の名前である「鉄盛」を入れました。私の家系では当主に代々「鉄」の文字が入るのですが、私の場合はそこに銘柄である三千盛の「盛」を入れてもらいました。歴史のある2つの文字を組み合わせてできたこの名前には新しい時代の幕開けに相応しいのではないかと考えました。

そして地域性をより大切にしたい！華のあるブランドでありたい！という気持ちから「東美濃ノ華」というサブタイトルを付けました。

ロゴには戦国武将の家紋の如く2枚の華（花）を重ね合わせています。華やかな花と重厚な花に重なり合う味わいをイメージさせました。

これまでの歩み・三千盛について

江戸時代中期、安永年間に初代 水野鉄治が造り酒屋を現在の岐阜県多治見市に開業しました。 からくちの銘酒としてご愛用いただいております「三千盛」も、明治の中頃までは「金マル尾」「銀マル尾」「炭マル尾」の三種の銘柄で親しまれ、その後「黄金」と変わり、昭和初年に上級酒のみを、初めて「三千盛」と銘うち、今日の三千盛が誕生致しました。

戦後の甘口全盛の中、「からくち三千盛」は、苦労の連続でした。 もっと甘くしなければとても売れない、という声が社の内外から聞こえて参りました。 しかしその中でも、「今の味を変えるな」と励まして下さる方もありました。 この方々に力づけられて「それならば何とか、辛口でしかも口当りがやわらかく飲み易い酒を造ろう」と、努力を続けることが出来たのです。 水みたいに抵抗なくいくらでも飲めて、しかも日本酒独特の旨さがあり、酔いざめのいい酒。 これが最高の酒だと信ずるからです。

実行者の紹介

こんにちは。水野鉄盛と申します。岐阜県多治見市で18歳まで過ごし大学進学を機に上京し東京農業大学醸造科学科に入学しました。大学では主に酵母が出す香りに関して研究をしました。その後3年間都内の酒屋にて販売の現場を経験し2020年4月7日に岐阜に戻り家業を手伝い始めました。

私の代で7代目となりますが現社長は父が勤めており、このプロジェクトの話をした時は当然の如く反対されました。三千盛というブランドがありながらなぜ新しいブランドを始めようとするのかと言われましたが私は諦めませんでした。先代達が創ってきたものを継承するだけではなく新たな挑戦というものをまだ20代という年齢でやってみたいという大きな動機があったからです。

将来的には業界を背負って立ち日本酒を世界に繋いでいきます。

今回はその第一歩としてクラウドファンディングを選びました。私のストーリーはここから始まります。是非応援してください。そして見ていて下さい。よろしくお願い致します。