「こんな染めもできますよ。」から生まれた九櫻刺子の新商品。九櫻刺子の児島注染Tシャツ。

九櫻は国内でも数少ない、生地織から製品までを一貫して自社で手がける柔道衣メーカーです。

その九櫻が次の100年に向けた挑戦として始まったブランドが「九櫻刺子」。

強靭かつしなやかな刺子生地を「九櫻刺子」と名づけ、九櫻刺子の魅力を伝えるべく様々な製品化にチャレンジしています。

これまでも九櫻刺子の「強靭さとしなやかさ」を伝えるべく、様々な製品化に取り組む中で、黒染め、インディゴ、柿渋と一色使いの染色加工で商品を展開してきました。結果的にこれらの染色は九櫻刺子にこれまでになかった可能性を示してくれました。

ですが、九櫻刺子はまだまだ沢山の可能性を秘めている。欲張りな私たち九櫻刺子のプロジェクトメンバーは「もっと九櫻刺子の可能性を広げる加工はないかな」と考えていました。

そんな折、以前から縫製や加工の面で協力していただいているジーンズで有名な岡山県の児島の会社さんから

「児島注染という染めもありますよ」と教えていただきました。

児島注染？？児島といえば国産ジーンズで有名な産地です。聞き馴染みのない染色技法、当初どういうものか想像がつきませんでした。

ですが、実物を見てその魅力的な仕上がりと風合いに感動。

そこから実現したのが九櫻刺子×児島注染のTシャツです。

本来の注染とは、細い注ぎ口のやかんから、のりで作った土手の間に染料を注ぎ下からコンプレッサーで吸引する、伝統的な染め技法です。

染め技法注染の特徴は味わい深い「にじみ」。

プリントなどと異なり、輪郭がはっきりせず、ジワ〜っと染料がにじみます。全てが均一にならない少しづつ異なる個性を持ち、いわば全てが一点もの。

日本伝統的な染色技法で、そのにじみの味わい深さから手ぬぐいや風呂敷、浴衣などに使用されてきました。

その味わい深いにじみという特徴を持つ注染の染色方法に、児島の製品染め（完成後の製品の状態で染める）のノウハウをあわせて生み出された染色方法が「児島注染」です。

実はこの児島注染の技法は他社ではあまり行われていない技法で、特殊な技術・ノウハウが必要だそうです。

九櫻刺子は九櫻が100年以上開発を続けてきた独自の生地。児島注染も他社が真似できない技法。これらが合わさったものは他では手に入らない商品です。

「九櫻刺子ｘ児島注染」倉敷市児島ならではのものづくりへのこだわりと、新しいものを作り出す好奇心をもった職人さんあっての商品になりました。

にじみが特徴の児島注染だからこそのグラデーションが奥深い味わいになっています。

児島注染のもうひとつの特徴は多色を重ねて染め抜けること。

元来の伝統的な注染技法では、土手という縁を作ってその中に染料を流すことで色分けをし、グラデーションを作っています。

児島注染は技法は違いますが、同様のグラデーションが表現できます。

今回の児島注染Tシャツのデザインバリエーションは、「濃紺×白」、「サックス×白」の2パターンです。（※ハーフパンツは濃紺×白と迷彩の2パターン、マスクは濃紺×白とサックス×白と迷彩の3パターンです）

迷彩は多色を使用していることがわかりやすいデザインです。でも実は元の生地色は生成りで、「濃紺×白」は濃紺と白を、「サックス×白」はサックスブルーと白を、という具合に3デザイン全て多色使用をしているデザインなのです。

だからこそ濃紺やサックスブルー単色の染色では表現できない、境界線が曖昧でより味わいのあるにじみ・グラデーションを表現することができました。

九櫻刺子はこれまでもTシャツなどの商品も手がけてきました。そのときお客様からも「こんな商品がほしかった」と嬉しい声をいただきました。

Tシャツってワンシーズンでいたんでしまって使い捨てのようになってしまうこともあります。暑い時期にそれ一枚で過ごすこともある商品の性質上、アウターと違ってよれてしまうのもはやい。どうしても永く心地良く使えるTシャツというのはあまりありませんでした。

九櫻刺子の生地は柔道衣の生地です。柔道衣は使えば使うほど馴染み着心地が良くなり、“かっこよさ”が出てくるのは柔道経験者の方は皆さんご存知だと思います。

九櫻刺子はそうした面では革製品に近いものだと私たちは考えています。経年変化を愉しみながら使い続けられる。

使い始めると劣化して価値が落ちていくものがある一方で、九櫻刺子や革製品のように使うことがスタートで馴染み味わいが増すことで、自分にとっての価値も増していく。

使い捨ての環境負荷を考えると、こうした永く愛着を持って使い続けられる商品が増えていけば良いなというのは九櫻刺子のプロジェクトメンバーのもうひとつの想いでもあります。

「一生もののTシャツ」そこまで言っていいものかわかりませんが、それくらい永く使っていただけるのが九櫻刺子Tシャツの特徴です。

実は児島注染の技法では全く同じデザインを作ることができません。

一般的に大量生産の製品の場合、再現性（同じものを作り続けることができる）が重視されます。

ですが、児島注染は技法の特殊性がありある程度染まり方をコントロール出来はしますが、完成品を揃えることはできません。一つとして同じものができない一期一会のオリジナルです。

九櫻刺子プロジェクトの商品ほぼ全てに共通していることなのですが、生地の特殊性もあり実は製造に手間と時間がかかるので量産には向いていない。なので同じものを作るよりも、全て違うものをつくるぐらいの方が使っていただける方には喜んでいただけるかとも思っております。

全てが一点もの。着合わせ次第でカジュアルにもカッコ良くもなる児島注染×九櫻刺子のTシャツ。多くの方に手に取っていただきたい想いはありますが、生産量の関係もありまずはマクアケ限定でリリースさせていただきます。

児島注染×九櫻刺子の風合いはTシャツだけにしておくのはもったいない。と、ハーフパンツも作りました。ハーフパンツは「濃紺×白」と「迷彩」の2デザインです。

九櫻刺子の生地や染色技法などは全てTシャツと同様。Tシャツだと目立ちすぎるのが少し、、という方にはハーフパンツがおすすめです。

一見遠くからみると、カジュアルなハーフパンツですが、近づくと刺子目も見えることで人とは違うこだわりのハーフパンツということがわかっていただける、控えめでいながらも自己主張もできるハーフパンツ。

児島注染や注染の特徴は染料を表から裏へ染め抜く技法のため深く染まり、表面と裏面が基本的に同じ染まり方をします。そのひとつの現れとしてハーフパンツの紐もグラデーションに染まっているのも面白いところです。

九櫻刺子プロジェクトのスタートは「マスク」からでした。

2020年に入った頃からスタートしたプロジェクト。ご存知の通り春以降は当初計画していたものが大幅に変更を迫られる状況に。

そんな中、九櫻刺子マスクを作ったところ、以前からご縁もあった柔道家の方がとても気に入ってくださりSNSでご紹介いただいたところyahooニュースにも載るほどの話題になってしまいました。

おかげさまでそれ以降ずっと九櫻刺子マスクはご要望いただくことが多く数量的には一番の人気商品となりました。

その九櫻刺子マスクを児島注染で染色したものをマクアケのみで限定紹介いたします。現在のところ児島注染×九櫻刺子マスクの追加生産の予定はございません。

※マスクのみ濃紺×白、サックス×白、迷彩の3パターンのご用意がございます。単品でのリターンのご用意はございません

※マスク画像はイメージです

マスクが必須アイテムとなってからは、マスクでどう楽しむかも大事です。顔も目立つ部分ですので、人との違いや自分らしさを表現するには児島注染×九櫻刺子マスクはこれ以上ない商品かもしれません。

濃紺×白 Tシャツ

サックス×白 Tシャツ

濃紺×白 ハーフパンツ

迷彩 ハーフパンツ

児島注染Ｔシャツ：濃紺ｘ白、サックスｘ白の二種類

児島注染ハーフパンツ：濃紺ｘ白、迷彩柄 の二種類

【素材】

綿１００

パンツウエストゴム仕様（チャックはついていません）

【サイズ】

※ウエストサイズは平置き実寸の数値になります。

※刺子生地はストレッチ性がないので、サイズに迷われた際はお問い合わせください。

※タンブラー乾燥すると縮みますのでご注意ください。

ハーフパンツには柔道衣の上衣脇にある「馬乗り」部分の縫製方法を引用しており、さらに強靭さに磨きをかけています。(三角布部分)

【男女着用イメージ】

2021年８月末までに発送予定です。

今回の児島注染は数量限定で追加発注ができない商品となります。

プロジェクト第一弾から第八弾まで、応援いただいた皆様のおかげで次々とプロジェクトをすすめることができました。本当にありがとうございます。

只今、応援いただいた皆様のお声を参考に商品開発を続けております。大容量バッグや小物、インテリア用品など。皆様のお声で九櫻刺子の可能性は広がっています。

これまで考えつかなかったアイデアを皆様から頂けて、益々やる気が湧いてきました。

今回の資金も次回作の材料費として使用させていただきたく思いますので応援よろしくお願いします。

「荻野製織株式会社」

今回、児島注染にご協力いただいた岡山県倉敷市にある荻野製織株式会社さん。

繊維・織物のスペシャリストとして、九櫻刺子の生地をいかしたいろいろな加工方法をご提案いただいています。九櫻刺子の新商品は多くの協業企業さまのご協力により形にできていると実感しています。

「九櫻 繊維事業部メンバー」

大阪府柏原市にあります(株)九櫻は創業１００年を超える老舗柔道衣メーカーです。

その九櫻から繊維事業部が発足して２年目の今年、新入社員が加わり益々勢力的に新プロジェクトをすすめています。

外部の方々や社内の各部署みんなの協力もあり、「イメージしたものが形になる。」ものづくりを実感する毎日です。

（最近何故かじっくりと見てしまう） 社訓である「一日一進 実行」のもと、これからも進んでいきます！

現在繊維事業部では、九櫻刺子を使用した商品開発のために皆様からのリクエストやメッセージを募集しています。是非お声かけください。