名古屋黒紋付染の職人が1点1点真っ黒に染めたフェイスタオルです。

黒に極限までこだわったタオルを目指しました。

黒いタオルは世の中にもたくさんありますが、

伝統的な黒染めとこだわりの素材を組み合わせた”本気の黒タオル”は一味違います。あなたの生活に伝統を取り入れることにより、日本の工芸を身近に感じて頂けますと幸いです。

（１）伝統の黒

黒染めの工程は、黒にとことんまでこだわりを持ち、

また日本の伝統工芸でもある「名古屋黒紋付染」の

職人たちに依頼しました。

名古屋黒紋付染は400年の長きに渡り受け継がれ、

磨かれてきた黒染めの技法を持っています。

実は一言で”黒”、と言っても、実に様々な”黒”があります。

その中でも名古屋黒紋付染の”黒”を表現するため、染料の配合を繰り返し行い、

納得のいく黒を作り続けてきた職人集団なのです。

今回のタオルはこうして生み出された”黒”を使い、ゆっくりと染められました。

染色中は季節の変化、気温の変化、天気の変化、常に変わる条件を職人の技術

で調整し、一枚づつ丁寧に染め上げていきます。

このように、丁寧にゆっくり染めることで、より深くより強い黒が出来上がります。

（２）魔法のタオル

素材のタオルもこだわりのものを選びました。

メディアにも取り上げられ、魔法のタオルと言われる岐阜県浅野撚糸のエアーかおるを使っています。

エアーかおるの特徴は、簡潔に言うと

「吸水力があるのに速乾性があり、ボリュームがあるのに軽い、」という点です。

いずれも一見すると相反する性質です。

それを「糸を膨らませる特殊撚糸工法」で空気の隙間を作り出し、

相反する性質の両立を実現させています。

ここが”魔法”たるゆえんであり、だからこそ根強い人気のタオルなのです。

そんなエアーかおるの特徴の詳細はこちら↓

http://www.airkaol.jp/html/177.html

ものづくり日本大賞「経済産業大臣賞」も受賞しています↓

http://www.airkaol.jp/html/212.html

（３）”顔”が見える生産体制

農家直送の野菜、漁師が手掛ける海鮮料理

今世の中には顔の見える、生産者の分かる食品や食材が数多くあります。

しかしながら、繊維製品となると

誰が企画し、どこで縫製して、どこが染めたのかということが分からないことがまだまだ多いのが現状です。

今回のプロジェクトは、その部分を全て公開しようと思います。

私たちの持つ情報をオープンにしていきます。

綿：インド西部のコットン

糸：岐阜県の浅野撚糸

タオル製造：三重県のおぼろタオル

染色：愛知県の名古屋黒紋付染（山勝染工）

企画：愛知県の中村商店とツムギラボ（プロジェクト実行者）

既存タオルにも黒はあります。

しかし大半が薄い黒やチャコールグレー。

なぜなのでしょうか？

＊工場のオペレーションの問題で黒は機械の清掃が大変。

＊黒は毛羽が目立ちやすいから消費者からのクレームが嫌。

＊黒を濃く染める工程はとても手間がかかりコストが高く商売にならない。

大きな声では言えないけれど、そんな事情があるようです。

実際に小規模で黒タオルを企画しても染めてくれるところはありませんでした。（黒どころかネイビーでも断られたことがあります・・・。）

しかし、服をはじめ、多くの身の回りのもので様々な黒の製品があり、

黒を好む方もたくさんいらっしゃいます。

それなのに本当に真っ黒のタオルというのはとても少ないのが現状です。

そんな「黒いタオルは商売にならない」とでも言うような業界の常識を覆したいと思います。

とことんまで黒を追及し、日本の職人が「本気」とまで言えるような

”黒”にしたタオルを考えこのプロジェクトを立ち上げました。

サイズ：３２ｃｍ×８５ｃｍ

重さ：約１２０ｇ

＜黒＞ 名古屋黒紋付染めの職人による色にこだわった黒染めです。

＜黒×白丸＞ 丸の部分だけ白く残るように黒染めをしています。白抜きはもともと紋付の紋を入れるための技術です。家紋を入れる機会の少なくなった現代でも、その技術を活かす形を考え、今回デザインとして取り入れています。

※毛羽落ちに関して

エアータオルは毛羽落ちの少ないタオルです。

（普通のタオルの半分、無撚糸タオルの1/4）

しかし黒という色の特性上、最初は毛羽が目立ってしまう可能性があります。

一度洗濯をしてからの使用をお勧めいたします。

中村商店　中村剛大（なかむらたけひろ）

400年の歴史のある名古屋黒紋付染を大正時代から受け継ぐ山勝染工株式会社。

その中で従来の範囲に止まらない新しいチャレンジを「中村商店」の屋号で

展開している。

「タオルは白いという常識を壊す。常識にとらわれないモノづくり。
伝統産業の常識にとらわれない新しい変化こそが、次の世代へとつなげる為の挑戦だと考えます。
ぜひこの機会に私たちの挑戦に触れて頂ければ幸いです！」

ツムギラボ　谷佳津臣（たにかづお）

名古屋黒紋付染や有松絞といった伝統工芸を日常にどうしたら取り入れられるか

を実験的に取り組む「ツムギラボ」の代表。繊維会社を営む背景も活かし、

他に無いユニークな商品作りに取り組んでいる。

「黒にとことん向き合い、日常に取り入れる。そんなタオルの魅力を伝える仕事はとても楽しいものでした。一人でも多くの人の手に渡れば幸いです！」

－職人たちからのメッセージ－

私たちは、大正８年より尾張名古屋の地で名古屋黒紋付染を

行ってまいりました。

時代の変化、ライフスタイルの変化によって、紋付は

段々と着られなくなっています。

しかしながら私たちの培ってきた黒染めの技術は

継承していく価値のある伝統です。

今までできなかったこと、してこなかったことへの挑戦こそが

伝統産業を守り続けていくことに繋がっていると信じています。

今回はともすればタブーとも言われる真っ黒のタオルに挑戦しました。

どこに出して頂いても恥ずかしくないよう、

自分たちがこだわってきた”黒”に本気で染めることができたと思います。

ぜひお試しください。

このような取り組みを通じて、多くの方に日本の伝統産業に直に触れてもらい

日本のものづくりや伝統文化のすばらしさを感じてもらえたら、

職人としてこれほどうれしいことはありません。