みなさんの地元には畑がありますか？住んでいるところにはどんな人がいますか？地域のことをどれだけ知っていますか？住んでるところは好きですか？もし好きなら、地域のためにどんなことをしてきましたか？もし嫌いなら、改善するためにどんなことをしてきましたか？

こんにちは！就活がぼちぼち始まりつつある、大阪大学3年の谷口真布です！

私は、大学生になるまで地元に、住んでる地域に、畑があることを知りませんでした。どんな人が住んでるのか、深く関わったことがありませんでした。なんとなく地域の人がいて、公共施設があって、お祭りが開催されている。そんな暮らしを当たり前だと思っていました。住んでるところに好き嫌いを考えたことがありませんでした。

でも、今、私は住んでるところが大好きです。もし就職などで他の地域に住むことになっても、戻ってきたい場所です。

子どもたちが畑でさまざまな体験をし、その地域に愛着を持ってもらい、大人になっても覚えているくらいの思い出を作ってもらう、と同時に環境を考えるきっかけになる、そんな経験があればいいと思いませんか？

これを見てくださっているみなさんにも、ぜひ地域のために動いて好きになって欲しい。将来の世代のために、帰ってきたい場所を作って欲しい。そんな思いを私は今、持っています。

1.「豊中こどもれもねいど」とは？

豊中は大阪府北部に位置し、約40万人の市民が住むところです。大阪国際空港やマチカネワニがありますが、市内にはまだまだ農地が残っています。

そんな豊中で、「地域農業」、「こども」、「まち」、「事業」を組み合わせた活動です。今年度は「平成29年度豊中魅力アップ助成金事業」として、市と協力して活動を行なっています。

具体的には、

豊中産のレモンを使ってレモネードを子供たちと作り、販売した売上を子どもに関連する団体に寄付するチャリティ体験学習プログラムです。

みんなで１から作る農園「れもねいど農園」。市内の休耕地をみんなで管理しています。

キャラクターグッズのネットショップ「豊中こどもれもねい堂」。継続的な活動をしていくために、ここから利益を得ています。

豊中野菜のこども八百屋「八百子（やおこ）」。豊中産野菜を市内の人に知ってもらうため、子供達と一緒に市内農家から直接仕入れた野菜を八百屋みたいにしてPRしています。子どもだけで運営する八百屋、それが八百子です！

など楽しいコンテンツがいっぱいです！

畑と町を、みんなで繋ぐ「ローカルファーム×エンターテイメント」プロジェクトです！！ファンクラブのバッチを「100円」で買っていただき、開催するイベントに「すきなときにすきなだけ」きてもらっています。現在、40組程度のご家族がれもねいど会員となってわいわい活動しています。みんなが主体となって動いてもらうことを目標としているため、会員バッチ以外参加料をとっていません。活動を知ってもらい、「何それ！？」と聞かれる前に、広告塔のように参加者自身から楽しい経験を話してもらえるように。現実の世界で言うと、スポーツファン自らが率先してユニフォームや顔に選手の名前やマークを書いて応援しているように、ファンが主体者として活動が続いていくようにしたいと考えています。

今年はこんな雑草畑を、

れもねいど農園とし、豊中のお父さんを中心に頑張りました！これは市内の休耕地を使わさせてもらい、畑に戻すために頑張っています。他にも市内のいろんな人と手を組み、活動しています。→https://www.facebook.com/toyonakakodomolemoneid/

3.なぜこの活動をするのか

畑を単なる野菜生産所としてではなく、思い出の場所として子どもたちの心に刻んでほしいから。これが、「豊中こどもれもねいど」をしている理由です。
現在、農地の宅地化問題に過去の私を含め多くの市民が無関心なのは、一つに成長の過程で農地に触れず大切さを知らないからだと思います。コンクリートの上で生まれて、コンクリートの上で育ってても、畑や農地に触れていないから、なくなっても何も思わない。これが普通だと思います。私の大学の友達を見ても、地元のことをよく知らない、農業なんて古くさいと思っている人が多いです。

しかし、小さいころに遊び場になっていれば、その土地は残るのではないでしょうか。自分の土地ではなく、まちの子供たちを畑に連れてくれば、大人になっても愛着を持っているその土地は残っていくでしょう。私の市の場合、今まで農家さんだけで行ってきた活動を周りの人を巻き込むことで、いろんなアイデアで楽しい思い出を次世代に残していけたらいいと思っています。

豊中市に限らず、無関心な大学の友達の地元でもできるプロジェクトのモデルになり得れば幸いです。

4.今後の展望

秋、冬にかけては11月に収穫したレモンでレモンシロップを作っていき、年明けのイベントで子供たち主催のレモネードスタンドを出店します。

(昨年度の様子)

加えて、れもねいど農園をイベント会場にし、「れもフェス」というフェスを企画しています。内容は、飲食ブースのほか、ワークショップ、フリマの出店、音楽演奏、子どもによる農地ツアーを考えています。

市内のこども食堂に「豊中こどもれもねいど」で作成したレモンシロップを寄付し、レモネードスタンドの売上はこども食堂の運営に使っていただく活動も行なっていきます！

みんなでわいわいできることを幅広く企画し、活動していく予定です。

なぜこのクラウドファンディングをするのか。これには2つの理由があります。

まず、「豊中こどもれもねいど」という活動を全国に発信するためです。この活動は現在、主に豊中市内で行なっています。市内ではSNSなどで認知が広がってきたものの、市外には広がっていません。この活動が各地で起これば、地域が元気になるのではないかと思い、全国に発信する手段としてクラウドファンディングを実行しようと決意しました。今回のクラウドファンディングでも、多くの人からご支援いただけるように、あえて価格を低いところから設定しているのはそのためです。

２つ目は、豊中じゅうのレモンを買い集める資金が必要だからです。今年初めての試みで、豊中市十数か所にある、こども食堂に「豊中こどもれもねいど」で作成したレモンシロップを寄付し、こども食堂の運営資金に充ててもらうという活動 をしていきます！そこで、豊中じゅうのレモンを買い集めるのですが、農家さんだけではなく、一般宅の庭木のレモンなども分けて頂こうと思っており、より大きな活動を計画しています。私たちが、自身の団体だけで行うのではなく、他の団体と手を組み、つながりでつながりを広げていきたいと考えています。

今回のクラウドファンディングで支援していただいたお金は、下記に使わせていただきたいと思います。
・豊中のレモンを買い集める費用

・リターン制作費

Q.なぜ運営が3人なの？

A.「豊中こどもれもねいど」に関わる人全てがファンとなり、ファンが主体となってイベントや交流をして行って欲しいと思っているからです。

Q.イベントの参加料を取れば、利益が出ると思うのですが、なぜイベントの参加料を取らないの？

A.会員バッチ（1個で100円）で敷居が低くすることで、参加しやすくなるからです。当日の飛び込み参加でも受け付けていますし、みんなで楽しくやることをモットーにしています。

Q.地中海でもないのに、なぜ豊中でレモンを育てるの？

A.豊中の気候がレモンを育てる環境に適しているからです。

改めましてこんにちは！谷口真布です。

そもそも、なぜこの活動に関わっているかというと、生まれも育ちも豊中市ですが、幼稚園から高校まで兵庫県の私学に通っていたため、地元との繋がりに憧れていたからです。小学校から高校まで１時間かけて通学していたのですが、偶然にも実家から10分の大学に通うことになり、大学入学後から地域と関わる活動やNPOに参加してきました。具体的には、一人親家庭、不登校支援のNPOで学習支援をさせていただいたり、長期休みに田舎に行って生活を体験したり、大学2年で関わらせていただいたベンチャー企業での長期インターンで関西の農家さんを回る機会がありました。現在週５、6日活動する体育会の部活に所属し、なかなか長期的に滞在して生活を体験することはできませんでしたが、その短い期間でも私にとって、知らない世界で、衝撃的な世界をたくさん見ることができました。

一方で、大学に戻ってみると、地元を知らない友達や田舎を軽くみている友達がかなりいて、そういった経験を話してもほぼ興味を示してくれませんでした。特に、住宅街ばかりの都市部育ちの若者は都会でも畑があることを知らない人が多いです。

この活動で気づいたことは、「残していきたいものがある。」、「後世に伝えていきたいものがある。」そう思っている人の声は私の地元だけではないということです。

そして、活動を通して、子どもたちが楽しそうに農園で雑草抜きや焼き芋をやっている背後で、大人たちがもっと楽しそうに教えたり、子どもたちから教えられたりしていること。

最後に、核家族化問題、農地の宅地化問題、地方創生の難しさ、このような深刻に語られる社会問題を真面目な顔をして解決するのでは、あまり人を巻き込めないということ。

大学2年まで自分の興味で行っていただけの田舎や農業体験でしたが、今はもっといろんな人に知ってもらうためにもこの活動しています。この活動をすることによって、日本社会がぐんぐん変わるとは思っていませんが、この活動を発信することによって他の地域でも面白いことをやったり、若者が農業に興味を持ったりするきっかけになって欲しいと思っています。真面目なことを面白く、遊びを真剣にする、このスキルが若者にできることの一つなのではないかと思います。私たちの活動はまだ動き始めたばかりですが、どれだけ多くの人を当事者として巻き込み、誰にとっても楽しく、持続的にできることこそ、この問題を解決していく鍵になると考えています。

最後まで読んでいただきありがとうございます！どうぞよろしくお願いいたします！