忙しく働く現代のビジネスパーソンのために、手のあいたわずかな時間に「呼吸と所作」によって簡単にリフレッシュできる「kitoki（キトキ）」が誕生しました。kitokiは、深呼吸とヒノキのさわやかな香りで爽快な気分になり、仕事の生産性やクリエイティビティの向上が期待できるアイテムです。オフィスで、あるいは移動の合間のちょっとあいた時間に。kitokiは、3分ほどの短い時間でリフレッシュ状態に導きます。

緊張したときに深く息を吸って気持ちを整えるたりするように、「深呼吸」にはリラックス効果（※）があることが、学術的に認められています。また、近年では、マインドフルネスや座禅など、深呼吸によって心身のバランスを整えるリラックス方法が注目されてきました。

※交感神経系優位の興奮状態から副交感神経系優位の鎮静状態に移行すること

たとえば、女性に人気のヨガでも、もっとも重視されているのは、深呼吸を行いながら体を動かすこと。深呼吸を繰り返していると気持ちが安定して瞑想状態へと体が導かれ、リラックスできるからです。

kitokiは、学術的にリラックス効果が認められている深呼吸に注目し、仕事の生産性やクリエイティビティの向上を期待した新たな呼吸ソリューションを提供します。 

kitokiは、日本たばこ産業株式会社（以下、JT）が長い時間をかけて行ってきた嗜好品研究から企画されました。

嗜好品がもたらす「安らぎ」を研究する上で、たばこ一服休憩時の「リフレッシュ体験（※）」仮説として目をつけたのが「呼吸と所作」でした。息を吸ったり、吐いたりと「深呼吸」を繰り返していると、人は気持ちが落ち着いてきます。また、たばこには「火を消す」動作がありますが、これは呼吸によるリラックス状態を小覚醒させるものであり、次の作業や仕事に移行しやすくなる大事な所作なのではないかと考えました。

※リラックス状態後、わずかな覚醒状態へと移行することと定義

手軽な呼吸と所作を有する特異な商材でありながら、作業の合間のリフレッシュ方法として幅広い方々に受容されているたばこ。kitokiはそこにヒントを得て、「誰もが3分ほどの短い時間で、手軽かつクリーンに呼吸リフレッシュを実践できる商品（※）」 として企画されました。

※kitokiは、たばこ製品ではありません

自然な呼吸を実現できるよう、kitokiの吸い口はJTの研究によって導き出された最適な空気抵抗値で設計されています。

また、kitokiは数値によってリラックス状態を計測することにもこだわりました。人は緊張すると、手に汗をかきます。逆に、心が落ち着くと手の平の発汗量は減少していきます。kitokiは、こうした体の反応（バイタルサイン）を感知し、リラックス状態を評価するための指標としてユーザーの精神性発汗を、本体表面に搭載された「精神性発汗検出センサ」により測定します（※）。

このことによって、ユーザーは自分の心身がリラックスしているかどうか、つまり自身の心の状態を客観的かつ科学的に把握することが可能になります。

※特許出願済

▼「最適な空気抵抗値で設計された吸い口」と「リラックス状態を計測するセンサ」

深呼吸を繰り返すことによってユーザーが心身ともにリラックスしたことをkitokiが感知すると、本体がバイブレーション機能でブルブルと震え「気持ちが落ち着いた」ということが見える化されます。リラックスしたのちに外部から刺激を与えて意識を小覚醒させることは、たばこによって深い呼吸をしたのち「火を消す所作」と近しい効果があり、次の作業や仕事に移行しやすくするために必要な刺激なのです。

▲kitokiのバイブレーション機能は、たばこの「火を消す所作」と近しい効果をもたらす

kitokiの筐体に使われているのは、国産の天然ヒノキ。ヒノキは、すーっとしたさわやかな香りがするうえ、材質自体がやわらかく、手触りのいい木材です。この香りや心地よい触感が、さらにリラックス効果を演出してくれます。

kitokiの使い方はとても簡単。kitokiを片手で握り、吸い口をくわえて深呼吸をするだけです。握っている手の平から自動でkitokiが汗の量を計測して、汗の量が一定量まで低下するとブルブルと震えて、あなたがリラックスできたことを教えてくれます。

▼「精神性発汗検出センサ」に触れるように片手で握る

▼吸い口をくわえ深呼吸を行う

一連の「呼吸と所作」によって仕事の合間にたった3分ほどでリフレッシュできるkitokiは様々なシーンでご活用いただけます。

仕事の合間のちょっとあいた時間に、ふとした瞬間に。kitokiは、いつでも、どこでも、気軽に使うことのできるアイテムです。

kitokiは、株式会社スタッフをはじめ、JT、we+、株式会社マクアケによるオープンイノベーションによって立ち上げられました。忙しい人々がほんのわずかな時間でもリフレッシュすることができて、クリエイティビティを発揮していける新しい嗜好品をつくりたい、という思いから各社それぞれの強みを活かして、今までにない新しいリフレッシュ方法を提示します。

■株式会社スタッフのプロジェクトメンバー

▲プロジェクトリーダー　廣江朋也

株式会社スタッフでは、これまでに社内外のスタートアップ企画やベンチャーをサポートしてきました。kitokiは、もともとJTの若手メンバーとwe+が2年以上にわたり構想を練ってきたアイテムです。株式会社スタッフは、JTとwe+のアイディアと構想を知り、「是非ともこれを世に出すべき！」と思ったことからこのプロジェクトに参加。製品化に向けた設計や、量産体制を整える、という側面で協力しています。

▲ソフト/回路設計担当　福島慎一

また、精神性発汗を計測する回路と天然ヒノキとの一体化も株式会社スタッフが担当。JTの研究チームが精神性発汗に関する研究やエビデンスを集め、その内容をもとに、株式会社スタッフが回路設計や製品化に向けた調整を行ってきました。また、試作品ができたあとには何十人ものサンプルを集め、デバイスの精度を高めたのです。さらに、製品化のためのコスト調整、量産体制の整備などのハードルをクリアさせました。

▲プロダクト担当　高妻雄二

株式会社スタッフでは、深呼吸を促すと共に、人がリラックスできたことを可視化できるkitokiを世に出すことで、ソリューションまで提供するバイタルセンシングデバイス市場の先駆けになれれば、と考えています。

■JTのプロジェクトメンバー

▲プロジェクト管理　谷本侑成

kitokiプロジェクトは、2015年8月にJTの若手メンバーが「新しい嗜好品を考える」活動として始まりました。

喫煙者にとって、たばこを吸う時間はくつろぎのひと時。JTはたばこを製造・開発するかたわらで、なぜ、「たばこを吸う」という行為がリフレッシュ体験をもたらすのかを研究してきました。その結果、「呼吸と所作」が心を安定させるのではないかという仮説にたどり着き、kitokiとして擬似的に再現。kitokiは、そうしたJTの嗜好品研究仮説によって実現したアイテムです。

▲研究員（感覚科学）　桐迫瑛人

▲研究員（心理データ科学）　山下直人

kitokiでもっとも苦労したのは、「深呼吸」によって人はリラックスできる、ということを科学的に証明することでした。「なんとなく気持ちが落ち着いてきた」ではなくて、数値によってリラックスできたことを確認できるデバイスをつくりたい。そこで、JTのたばこ中央研究所では1年半以上の時間をかけて研究や実験、分析を繰り返しました。

▲JT・たばこ中央研究所

■we+のプロジェクトメンバー

▲左からデザイナーの林登志也、安藤北斗

JTの若手メンバーは「深呼吸による新しくて心地よい嗜好品をつくる」という構想を練りはじめてすぐに、パリやミラノなどで新進気鋭の作品を発表し続けていたコンテンポラリーデザインスタジオ「we+」に製品企画・デザインの相談をしました。ずっとそばに置いておきたくなるような、触り心地の良いモノを作りたい。深呼吸という人間の自然な行為を表現するべく「ナチュラルな製品」にするにはどんなデザインがいいか。そんなテーマで、we+のメンバーがデザイン案を練りはじめます。数百のスケッチと、何回もの打ち合わせが繰り返されました。

そこでたどり着いたのは、香りが良くて感触がやわらかなヒノキを使用した、手になじむ形のプロダクトデザインでした。木工職人にkitokiの構想を伝え、実際にヒノキを用いて100近い試作品をつくりました。男性や女性、手の大きい人や小さい人など、さまざまな人に試作品を持ってもらい、誰がさわっても心地よくて安心感を感じられるデザインに近づけていきました。

kitokiは、本当に人の手になじむ、ぬくもりのある商品にしたいと考え、ヒノキにはあえてニスを塗らずに無垢材のまま製品化しています。なぜなら、そうすることによって手のひらに握るたびにだんだんと手の形に馴染んでいき、また、時間とともにツヤが出てくるから。ヒノキをつかったデザインには、長く、愛着をもってkitokiを使って欲しいという思いがこめられています。

■Makuakeのプロジェクトメンバー

▲クリエイティブディレクター　北原成憲

Makuakeでは、企業の研究・技術から新商品・新事業創出をサポートするMakuake Incubation Studio（MIS）を立ち上げ、株式会社スタッフ・JTをサポートしています。

急速に拡大するヘルステック市場において、市場製品は「センシングによって体調状態の可視化及び症状の早期発見」に主軸をおいた製品が多く、ソリューションまで提供できるサービスは少ないのではないか。つまり「呼吸と所作」×「精神性発汗計測」×「バイブレーション」により精度高くリフレッシュ状態へ導ける製品になれば、ユーザーに支持される製品になるのではないかと考え、過去にMakuakeのプロジェクトにてバイタルセンシングデバイス開発でご一緒した経験のある株式会社スタッフをJTへ紹介。また、「RE - FOCUS」というコンセプトを考案しクラウドファンディングに向けた体験価値設計とクリエイティブディレクションを担当しました。

今回のプロジェクトでは、各社がそれぞれの強みを活かすことの出来るようなオープンイノベーション体制によって一つの商品を開発した結果、ユニークかつ細部までこだわりが反映された製品となりました。

・apples & oranges株式会社（商品撮影）

Q：リラックス状態はどのようにわかるのでしょうか？
A：初期測定時の発汗量と深呼吸中の発汗量の差を見ることにより、リラックス状態をバイブレーションでお知らせします。但し、個人差や状況により感じ方が異なります。

Q：どこでも使えますか？
A：基本的には使用可能ですが、急激な気圧変化が起こる飛行機などでは正確にセンシングすることが出来ません。

Q：ペースメーカーを使用していますが使えますか？
A：使用可能です。人体に影響を及ぼす物ではありません。

Q：水洗いできますか？
A：本体は水洗いできません。取り外し可能な吸い口部のみ水洗い可能です。

Q：保証期間はありますか？
A：1年間保証となります。

Q：煙は出ますか？
A：たばこ製品では無いため、煙は出ません。