毎シーズン廃棄される高級スーツの生地見本に新たな価値を！

アパレル業界が抱える最大の問題は大量生産により大量に廃棄される衣料品たち。それは完成品だけでなく、サンプルの生地見本も同様に毎シーズンごとに廃棄されています。そんな現状を身近なオーダースーツ屋さんから耳にして、上質な生地を使用したバンチブック（見本帳）の生地を洋服以外の新しい価値として生まれ変わらせることはできないか。そんな想いから『北浜縫製』プロジェクトは始まりました。

『誰かのはたらく選択肢』をつくる仕組みを生み出す。バンチブックの生地を再利用して、就労事業所でも特に”縫う”作業が好きな方々にお願いして捨てられるものに新い価値を付加して、誰もが「はたらく、生活する」が少し心地良くなるような社会を目指します。応援よろしくお願いします。

【高級スーツの生地見本帳から生まれる世界に１つのモノたち】

「北浜縫製」が素材として選んでいるのは、毎シーズンごとに廃棄される高級スーツのオーダー用に作られるバンチブック（生地見本帳）の布です。スーツの本場英国や、味のあるイタリアの素材など、いずれも歴史や実績のある生地メーカーがこだわりを持って作ったバンチブック（生地見本帳）を使用しています。

わたしたちは、まず、集めたバンチブックから一枚ずつサンプル生地を切り取ります。バンチブックの布は1枚1枚異なるため、ひとつひとつ個性があり個体差のある商品となります。

それらを机に並べて"暖色系”、”寒色系”と”無色系”の３つの色の系統に仕分けします。そしてそれぞれをバランスよく組み合わせて信頼できる「縫い手（ぬいて）」のいる就労事業所に送ります。

それらを受け取った就労事業所が、一定の約束事をクリアーした方々に仕事としてお願いしています。

【リターン品のベースとなる生地の色合い】

今回は「キーリング」「ブックカバー」「ペンケース」「ブックバック」「クッションカバー」「ブランケット」など、常に上質な布がもつ手触り感を体験していただけるリターン品をそろえています。これらが１点１点それぞれが個性を持ち、全て違う柄となり生まれ変わります。一期一会の出会いをお楽しみください。

『暖色系』の生地を集めたベース生地は、主にブラウン、イエロー、グリーン、レッド等のモザイク柄になっています。

『寒色系』の生地を集めたものは、主にブルー、グレー系を中心のモザイク柄がベースになっています。

『無色系』の生地を集めたものは、

主にブラック、ダークグレー、ホワイト等を中心に集めたモザイク柄がベースになっています。

「北浜縫製」がアップサイクルで生み出すアイテムはどれも世界に１つだけの生地を縫い合わせたものたち。これらのモザイク状の生地をベースに、それぞれのアイテムの形に仕立てていきます。

【　リターン品　その１　キーリング】

毎シーズンが終わるごとに廃棄される高級スーツ用のバンチブック（生地見本）が持ち手に使われているキーリングは、手のひらの中で心地よく馴染んでくれます。

キーリング：金具含む縦約120mm (布部約80mm) x 幅約20mm　

定価 4,400円（税込）

【　リターン品その2　オリジナル・アロマソイキャンドル＆コースター】

「北浜縫製」が特別に製作依頼したアロマソイキャンドルは大豆の天然オイルから作られ、柔らかい香りと優しい灯りに心が癒されます。朝起きて1日のはじまりに合わせた「モーニング」と、1日を過ごして眠りにつく前に合わせた「イブニング」の２種類の香りからお選びいただけます。コースターに飲み物を添えて、アロマソイキャンドルとホッとひと息つく。そんなおうち時間をお過ごしください。

コースターのサイズ：縦約120mm x 横約120mm　

定価 4,400円（税込）

【　リターン品　その3　文庫本・単行本用ブックカバー】

「北浜縫製」のブックカバーは、気分によって表情を変えられるリバーシブル・タイプのブックカバーです。通勤中や隙間時間、家でゆったり過ごす際に読むお気に入りの単行本や文庫本のカバーとして使っていただけます。

いつまでも触れていたいような、手に馴染む触り心地と共に読書時間をお楽しみいただけます。高級スーツのために生み出された生地の上質な"手触り"を感じてください。　

文庫本用ブックカー：縦約165mm x 横約245mm 　定価 6,600円（税込）

単行本用ブックカー：縦約215mm x 横約305mm 　定価 8,800円（税込）

＊サイズには個体差があります。

【　リターン品　その4　1本用/2本用ペンケース】

外側だけでなく内側にも贅沢に柄違いの高級スーツの生地を使ったペンケースは、日々愛用する万年筆やボールペンたちを傷や汚れから守って、優しく包んでくれます。

1本用：縦約35mm x 横約135mm　定価 5,500円（税込）

2本用：縦約60mm x 横約160mm　定価 6,600円（税込）

＊サイズには個体差があります。

【　リターン品　その5　ブックバック】

お気に入りの単行本や文庫本を持ち歩くブックバックは、ちょっとしたエコバックにもご利用いただけます。それぞれの生地がモザイク模様になって個性的です。

裏面は、大きいサイズの一枚柄の生地見本を使用しています。

ブックバック：縦約430mm(持ち手含む） x 横約260mm　定価 3,850円（税込）

＊サイズには個体差があります。

【　リターン品　その6　クッションカバー】

インテリアを華やかに映しだすクッションを包み込むクッションカバーです。ホッとひと息つきたいときに、ソファに座って心地よさを抱きながら、それぞれの生地の表情の違いを楽しんでいただけます。

サイズ：縦約500mm x 横約500mm　定価 8,800円（税込）　　　　　　　　　　　＊サイズには個体差があります。

【　リターン品　その7　ブランケット 】

ふわっと羽織るブランケットからも上質なテーラー生地の温もりを感じられます。高級オーダースーツの生地だからこその極上の手触り感。心地よさを身にまとう、なんとも贅沢な気持ちになります。夏場のエアコンの効いているオフィスや、冬場の膝掛けにもご利用いただけます。

ブランケット　縦約700mm x 横約1800mm　定価 33,000円（税込）

＊サイズには個体差があります。

【　リターン品　その8　ギフトカタログ】

今回のリターン品ではギフトカタログもご用意しました。日々忙しくしている大切な方へ、ちょっとした心遣いの贈り物の提案です。受け取っていただいた方にお好きな商品を選んでいただけます。お選びいただけるのは、5,500円コースの『toal』、11,000円コースの『furel』、22,000円コースの『irodori』の3つです。(価格は税込表記）

【 toal 】

『toal』は心地よい布と、とある(toal)縫い手による丁寧な縫製への思いを添えたギフトカタログです。

【 furel 】

『furel 』は廃棄される布に縫製によって新たな価値を与えられた布に触れる（furel)。その感触を楽しんで欲しいとの思いを添えたカタログです。

【 irodori 】

『irodori』は手にした誰もの暮らしに彩り（irodori)を。そんな思いを添えたギフトカタログです。

※ギフトカタログよりご希望の商品は2024年9月末までにお申し込みください。

（リターン品として発送するカタログ内にも記載されています。）

【布主（ぬのぬし）さん】

　船場ビスポーク　店主　瀬島さん

『北浜縫製』プロジェクトを立ち上げるきっかけとなったのは、私たちと同じ船場ビルディング内に、お客様との対話（bespokeビスポーク）を大切にオーダースーツのサロンを運営する船場ビスポークの女性店主瀬島さんから「オーダースーツを作る際にバンチブックという布見本帳があって、それが毎シーズン役割を終えると全て廃棄されるのがもったいなさすぎて・・」という相談からでした。

バンチブックを提供いただける生地屋さん、テイラーさんを「布主（ぬのぬし）さん」と名付け、「船場ビスポーク」の瀬島さんには「布主代表パートナー」としてバンチブックの収集を担っていただき「北浜縫製」プロジェクトが始動し始めました。

サルトリア・ラファニエロ　代表　東さま

オーダーメイド・スーツの大きな価値は「あなたのために、世界にひとつだけのものをつくる」という点です。他のアパレルと違って、大量に生産する必要がなく環境負荷も少ない。バンチブックの再利用が進めば世の中はもっと良くなるはずだと信じています。そんな私たちの思いに賛同いただいているのが、同じ船場ビルディングにお店を構える「サルトリア・ラファニエロ」の東さんです。

国内の有名店やナポリでの修行を重ねた東さんは、フルオーダーの本格的なサルトリアを船場ビルディングにて開業。生地に対しても強いこだわりがあり、「北浜縫製」プロジェクトに布主さんとしてバンチブックを届けていただく際も、生地の背景などの説明を詳しくお話くださる嬉しい存在です。

「バンチブックは部屋のインテリアとしてもおしゃれなので幾つかは家に持ち帰って飾ってたりするのですが、さすがに毎シーズン、いろいろ出てくるので・・」と、以前から１冊ずつこだわりの詰まったバンチブックを廃棄するのに抵抗があったと語る東さん。

現在、東京のみならず、海外でのトランクショーでも人気の東さんは「周年記念などのタイミングでオリジナルの北浜縫製グッズを作るのもありですね」とおっしゃってくださっています。「北浜縫製」の良き理解者で、取引のある生地屋さんや同業のスーツ屋さんにも声をかけてくださり、このプロジェクトを布主として広めてくださっています。

【縫い手さん】

現在「北浜縫製」は、北海道から福岡までおよそ30か所の就労事業所で「北浜縫製」の思いをお話しさせていただき、「布に触る」「縫う」「縫製する」ことに興味がある方々の自発的な意欲を尊重し、「やりたい」と手をあげたメンバーに仕事手順を伝えて確認しながらマニュアルを一緒に作っています。協働している就労事業所からは「主体的に取り組める仕事内容だから、これからどんな風に広がっていくのか楽しみ」という声や「自分たちが作ったものが社会の中でどうなっていくのかとても興味があります」など前向きな言葉をいただいてます。　みんなに、生きる豊さを感じてほしいと思っています。

【就労事業所との協業　働く選択肢を広げる！】

私は大学卒業後に教員として高校に赴任しました。そこで様々な障がい特性を持った生徒たちと向き合ったことが福祉の世界と関わるきっかけになりました。彼らが卒業後に思う進路にうまくつながらずにいる現状を身近で見てきて、彼らを受け入れる社会の側にも問題があるのかもしれないとの思いに至り、いろいろな業種と繋がりのある税理士事務所への転職を決意しました。

実際に顧問先の企業に行ってみると、人手は足りてないないのに障がい者を雇用することへの意識がない現実を知りました。そこで、働きながら夜間学校へ通い 国家資格の精神保健福祉士を取得しました。福祉の共通言語を持って、福祉の内側からも世の中を見てみようと思いました。そして、そこで出会ったのが昔、教員として向かい合った生徒たちのような方々が働く場としての就労事業所でした。

　　それぞれの人たちが、それぞれのやりがいを感じる仕事がある社会を目指して

働く人の選択肢を広げて障がいの有無に関わらず、みんなの個性や得意分野を活かせる仕事だったら、就労事業所も"作業"をしに行く場ではなく、１つの働く場所になる。就労事業所がいろいろ仕事が選べて、もっと意欲的に通う場所に変わっていけば、自分らしい仕事が見つかるではないか。「北浜縫製」プロジェクトは、そんな多様性を受け入れられる社会を目指しています。

実行者紹介

こんにちは、『北浜縫製』の卜部小夜子です。私は高校の英語教員を経て税理士事務所に勤務しながら現在は、はたらく人のくらしに寄り添う"話してもいい"会員制図書室「あかり図書室」を運営する合同会社うみのなか商店代表社員です。

　　　　　　『自分らしく、これと思う仕事が見つかればそこでいい』

そんな思いで、『北浜縫製』プロジェクトを立ち上げました。登録有形文化財を有する、クラシックな船場の北浜の『船場ビルディング』の316号室にて一般社団法人キャリアブレイク研究所の理事、精神保健福祉士、産業カウンセラーという顔を持ちながら障がいの有無に関わらず仕事が選択できる、健康的にはたらく暮らしができる社会を目指して日々奮闘しています。応援よろしくお願いします！