プロジェクト概要

アーバンワイナリー開設

異国情緒溢れる神戸、その中心からほど近い春日野道の駅から徒歩3分のアーバン(街中)ワイナリーで、地域愛に満ちたワインを醸造しています。100%神戸産のぶどうを使用し、こだわり抜いた3つのポイントにもとづいてワイン造りをしています。そして2024年秋、構想から7年を経て、ついにその「ファースト・ヴィンテージ」が完成しました。

夢を追いかけて

私はもともとワインと関係のないIT系の会社や研究機関で勤務し、その勤務のかたわらで遠方のワイナリーを訪ねて勉強させていただいたり、海外の大学のワイン醸造学科の単位を取得したりと、周囲の人には物好きと思われていたと思います。会社勤務とワイナリー経営の間にはあまりにも大きなギャップがあり、当初は自分でもワイナリー経営などできるわけないと思っていました。それでも日々思いが強まり、ついにワイン造りに舵を切り、その決断を周囲に伝えるときは、「そんなに甘いもんじゃない」「やめたほうがいい」とお叱りを受ける覚悟でした。

しかし、ひとりで下した無謀な決断を応援してくださる方が想像以上に多く、現在ごく少人数で運営しているワイナリーですが、さまざまな面で支えてくださっている方は数えきれないほどです。まだまだ一歩を踏み出したばかりですが、今後への期待を込めて、応援いただけましたら幸いです。

(そのような梶を切った背景については、以下「実行者紹介」でご紹介しております)

3つのこだわり

こだわり① 地元・神戸の土地や気候(テロワール)を

たっぷり感じる味わい

私の生まれた神戸には、市域の約3分の1を締める広大な農業地域があり、多彩な農産物が生産されていますが、気温(寒暖差)や雨量などの面で、ぶどう栽培に最適とは言えない環境です。しかし、農家の皆さんの努力と情熱によって、素晴らしいワイン用ぶどうも栽培されています。そのような神戸のぶどうだけを使った、神戸の土地や気候(テロワール)をたっぷり感じられるワイン造りに挑戦しています。

神戸市は、市内で生産される農作物をより有効に活用する目的で、「神戸果実酒・リキュール特区」に認定されました。きら香は、この特区制度を活用した第Ⅰ号のワイナリーです。農家と都市部の事業者を結び付け、市内をさらに活性化したいという特区に込められた思いに共感し、地元のぶどうを使った神戸らしいテロワールを味わえるワインを美食の街・神戸の中心地で醸造しお届けすることで、魅力あふれる神戸の輝きをさらに増すことに少しでも貢献できればと考えています。

(参照) 神戸市リリース「「神戸果実酒・リキュール特区」を活用した 第1号のワイナリーが誕生しました！」2024年7月3日

こだわり② 世界的に大人気!

すっきりしたロゼワインの魅力発信

きら香では、ドライ(辛口)のロゼワインをメインに醸造しています。ロゼは白ワインの爽やかさと赤ワインの奥深さを兼ね備え、赤ワインと白ワインの両方の美味しさを活かせるので、肉料理にも魚介を使ったメニューにも、またデザートにもマッチします。

日本ではまだ必ずしも高く評価されていませんが、世界的にみるとロゼはますます人気を集めています。例えばフランスにおけるワインの販売量は、赤ワインがトップであるものの、過去30年で半減。一方ロゼは、過去30年で4倍に増加して、赤ワインに次いで2位、3位の白ワインの2倍ほど楽しまれています。このトレンドは今後、日本でも広がり、ロゼ人気が高まると期待されます。

そのようなロゼの魅力を多くの方にお伝えできるよう、きら香ではすっきり味のロゼを中心に醸造するとともに、ロゼに相応しいオケージョンや料理とのペアリングなどを提案(発信)していきます。

(出典: Karl Storchmann, American Association of Wine Economists: AAWE)

こだわり③ 駅近アーバンワイナリーで

ワイン体験を身近に

ワインは飲んで楽しむものですが、飲んでいるうちに、ワインことをもう少し深く知りたいとか、深く関わりたいと思うことはないでしょうか。

多くのワイナリーがぶどう畑に併設されていることから、都心部からのアクセスが簡単ではないなか、きら香は、最寄り駅である阪急春日野道駅から徒歩3分、神戸三宮からもわずか徒歩10分という抜群のアクセスを誇ります。多くの方にお気軽に足を運んでいただき、ワインを楽しむだけではなく、ワイン造りのプロセスを知っていただいたり、ワイナリーならではのワイン造りに関わる体験を味わっていただければと思います。

実行者紹介

冒頭で申しあげましたとおり、私自身は会社勤務を経てワインを醸造することになりました。もともと地元・神戸で生まれ関西で大学卒業までを過ごしました。その後IT系メーカに勤務し、ベルギーで4年間勤務しました(それがワインを好きになったきっかけです)。帰国後にスーパーコンピュータのプロジェクトに関わり、それがきっかけで、IT系研究機関に転職し神戸に戻りました。

ワインについては、最初は飲むだけでしたが、ワイナリー見学などをしていくうちにワイン造りにも興味を持つようになりました。そして徐々に、ワイナリーで勉強させていただき(数年の間、有給休暇の大半はワイナリーでの手伝い)、また米国大学のワイン醸造学科の単位を取得しました。

そのようなワインとの関わりでは、ワインを通じて健康を維持したり自分を高めたいと思うようにもなりました。ワインを飲んで健康というのは不思議に思われるでしょうが、ワインを美味しく飲むことが「かけがえのないひととき」であると感じたとき、この至福の時間を少しでも長く続けたい。

そのためには、まず健康であることが重要。そう考えて運動や食生活などの日常生活に気をつけ、健康を維持することに励むようになりました。またカラダの健康のみならず、ココロの健康を維持することも重要だと思うようになり、なるべく良い仕事をして充実した気持ちになれるよう、また良い人間関係を目指したいと思うようになりました。

これはあくまで私自身の例で、ワインとの関わりは人それぞれですが、ワインの持つ魅力により、より多くの人がそれぞれの思いで「人生を彩る」ことができれば素晴らしい。そのような気持ちでワイン造りの世界に入りました。

ワイナリーはごく少人数で運営していますが、多くの方にお世話になっております。2024年7月に酒類醸造免許を取得しましたが、免許に至るまでも多方面のたくさんの方にお世話になりました。また翌8月から醸造を開始しましたが、仕込みに関してもたくさんの方にお手伝いやアドバイスをいただきながら、進めております。本当に感謝申しあげます。

そして今後も、ワインをもっと気軽に飲んだり、ワインを造る面白さも体験していただくなど、ワインと関わる機会を増やしていただくために、歩みを続けていきたいと思います。まだ一歩を踏み出したばかりのきら香ですが、皆さまにも一緒に育てていただければと思っています。多くの皆さん仲間に加わっていただいて、応援していただければ嬉しいです。

辛木 哲夫 (きら香ぶどう酒醸造 代表)

2024ファースト・ヴィンテージ

2024年秋に醸造し、今回ご提供するファースト・ヴィンテージは、以下の3種類です。

①coucou (写真左) ロゼ2024

フランス語で「やぁ、初めまして」。きら香のファースト・ヴィンテージとして、皆さまへのごあいさつの意味を込めました。 

外観はさくら色、香りはいちごなど赤いベリーを感じます。味わいはまろやかで、あとくちに心地よい酸味を感じ、幅広く色々な料理にマッチします。神戸産カベルネ・ソーヴィニヨンを100%利用しています。

②doudou (写真右) ロゼ2024 nouveau

フランス語で、赤ちゃんが出会う「初めての大切なぬいぐるみ」。皆さまときら香の ファースト・ヴィンテージとの出会いを願う気持ちを込めました。 

外観は淡いさくら色、香りはほのかないちごやさくらんぼを感じます。味わいはまろやかで、あとくちにnouveauらしい心地よい酸味を感じ、幅広く色々な料理にマッチします。神戸産メルローを100%利用しています。

③bourgeon (写真中央) ルージュ2024nouveau

フランス語で「つぼみ/芽生え」。このワインが、皆さまと、2024年に醸造を始めたきら香との、新しい出会いとなる願いを込めました。 

外観はやさしい赤いベリー、香りはフレッシュな花を感じます。味わいはまろやかで、あとくちにnouveauらしいきれいな酸味と心地よい苦味を感じ、幅広く色々な料理にマッチします。神戸産メルローを100%利用しています。

なおこのプロジェクトページを作成している段階で、まだワインは醸造中であるため、ワインの色合いや味わい等は、今後変化する可能性があります。

エチケット(ラベル)

エチケットは、神戸の風景を感じられること、そしてワイン造りに込めた「ワインの持つ魅力により、より多くの人がそれぞれの思いで『人生を彩ってほしい』」という思いを表現してただきたいという希望を、デザイナーとして、またアーティストとして活躍されているHaru Guoさんにお願いして手がけていただきました。

旧居留地の歴史ある建物、北野異人館の異国情緒あふれる雰囲気、そしてポートタワーから望む海。神戸だからこそ味わえるこれらの風景を思い浮かべながら、このワインを楽しんでいただければと思います。そしてこのワインが、神戸の街をさらに好きになっていただくきっかけになればとても嬉しいです。皆さまの温かいご支援を心よりお待ちしています。

Haru Guo氏 プロフィール

デザイナーとして優れた素材や技術を追求し、世界を旅する中で日本の工芸やものづくりの考え方に魅了され来日。

グローバルなデザイン感性と伝統工芸を融合させた新感覚のものづくりに取り組んでいる。ミス・ユニバース、ミセス・インターナショナルなど、日本代表のナショナルコスチュームを数多く手がける。

現在オートクチュール、プレタコレクション、カジュアルライン Fujiko by Haru Guoを展開中。オリジナルキャラクター Fujikoの誕生をきっかけに、本格的にイラストを作品として描き始め、個展を開催する等アーティストとしても活動中。

Haru.Guo illustrationはとてつもなく自由でちょっと謎めいたFujikoちゃんの目に映る美しい景色や不思議な世界、そして素敵な出逢いを描いているファッショナブルな旅物語である。

https://www.instagram.com/haru.guo?igsh=ZWE1b3RneDkyaHpy