はじめまして、ミヤザキケンスケといいます！

　これはケニアのキベラスラムにある小学校に壁画を描きに行くプロジェクトです！！

　僕は絵描きとして活動しているのですが、世界中に壁画を残すという夢があります。これまでイギリス、フィリピン、シンガポールといった国々に壁画を描いてきましたが、壁画で世界中を明るくしたいと考えています。

■ミヤザキケンスケ

1978年佐賀市生まれ。

筑波大学修士課程芸術研究科を修了後、ロンドンへ渡りアート活動を始める。帰国後、NHK「熱中時間」にてライブペインターとして活躍。その他ケニアのスラム街の壁画プロジェクトや東北支援プロジェクトなど、日本各地、世界各国で多岐にわたって活躍中。

ミヤザキケンスケホームページ http://www.miyazakingdom.com/

■壁画にかける思い

　２０１１年の東日本大震災後には、仙台市、多賀城市、岩沼市、気仙沼市、宮古市などで子供たちと一緒に壁画を制作し、絵で地域を元気づける活動を行ってきました。

　なかでも大船渡市にある理容室ニュー清水の仮設店舗に描いた壁画は、強烈な色彩が人々の目に留まり、今では大船渡の復興のシンボルのような存在として地域に愛されています。

■なぜケニアに壁画を描きに行きたいか。

　ケニアの首都、ナイロビにはキベラスラムという１００万人が住む東アフリカ最大のスラム街があります。僕がその場所を知ったのは、あるテレビ番組がきっかけでした。日本と全く環境の違うスラムという生活、その中にストリートチルドレンを受け入れている学校があることを知りました。

　「この学校に絵を描きたい！明るい絵で彼らをハッピーにしたい！」

　そんな思いで気がつけば学校に連絡を取り、２００６年には初めての壁画プロジェクトを行いました。最初に描いた壁画は巨大なドラゴンで、実は以前フィリピンの孤児院の壁に描いたことがあり、ドラゴンはフィリピンの子供たちに大人気のモチーフでした。ケニアでもきっと喜んでもらえると思い、壁いっぱいに大きなドラゴンを描きました。

しかし結果はその反対、、、なかには登校拒否をする子がでてしまうほどでした。聞けばドラゴンという思想自体がなく、そのかわり家畜を丸呑みするアナコンダのような大蛇が実在するのだそうです。この経験を通して、世界にはいろんな価値観と考えがあることを思い知りました。

　その後は、子供たちのリクエストで壁画を描いていきました。完成したライオンやバオバブの木などが描かれた壁画は子供たちに大人気で、2010年には学校の増築に合わせて新しい壁画の依頼を受けました。

　マゴソスクールに壁画を描いたことで、子供たちがより明るくなったといいます。なかには親に虐待をされている子供や、複雑な家庭環境のなかで生活している子たちもいます。彼らが今の生活から抜け出す手段は一つ、学校に来て勉強し、高校、大学に進学することです。学歴社会のケニアにおいて、勉強することこそが彼らの道を切り開く術なのです。

　ケニア壁画プロジェクトは、そんな彼らに少しでも明るい気持ちで学校生活を送ってほしい！学校が楽しい場所であってほしい！という思いで行われてきました。

2010年にマゴソスクールの壁に描いた壁画

　2006年、2010年に続き、４年に一度、ワールドカップの年に壁画を描きにいくことにしようと、今年「ケニア壁画プロジェクト２０１４」が立ち上がりました。ケニアと日本の交流の壁として、ハッピーな壁画を描きたいと思っています。また壁画プロジェクトを通して、マゴソスクールには現在アートクラスができ、50人近い子供たちが所属しています。今回このアートクラスの子供たちとともに、共同で作品制作を行ったり、絵画大会も企画します。帰国後は、報告会を兼ねた展覧会も企画しますのでお楽しみに！！

壁画を描く子ども達

佐賀新聞　９月１２日（金）文化・学芸欄に「ケニア壁画プロジェクト」が掲載されました。

■壁画の舞台 ケニア、マゴソスクールとは？

　私立小学校「マゴソスクール」は、1999年にリリアン・ワガラというケニア人女性が開校した、スラム に住む貧困児童が通う小学校です。彼女自身もスラムの出身ですが、『子供たちに勉強する機会を与えたい』との強い意志から、自分が暮らす長屋の一室にストリートチルドレンを集め、寺子屋のような形ではじめました。 徐々にそこは、両親を亡くしたり、虐待されたり、行き場の無い子供達の駆け込み寺となり、人数が年々増えていき、現在約500名が通うマゴソスクールとなりました。2008年から毎年卒業生を送り出すようになり、子どもたちだけではなく、大人も、若者たちも、困った状況にある人たちがここで ともに生きていける場所になっています。 

■プロジェクトスポンサーについて

　今回は1,000人でプロジェクトをサポートするという考えがあります。現地で実際に描く壁画のメインイメージをミヤザキケンスケが子供たちとキャンバス（5x1.4m）に描き、それを約1,000ピースに分割した木片に印刷しました。

” Piece of Peace = １０００個に分割した壁画パズルのピース ”

この活動に参加して頂くプロジェクトスポンサーはその絵の1,000分の1を保有することで、実際に壁画に描かれる壁画の一部をサポートしていることになります。一人でも多くの人にこのプロジェクトに携わってもらい、キベラスラムのこと、マゴソスクールのこと、そして僕の絵について興味を持ってもらいたいと考えています。

そして、今まで出会う事がなかった日本中の方々にこのプロジェクトを伝え、参加して頂きたいと思いこのクラウドファンディングにチャレンジすることを決めました。

１０００分割した木板に原画をUV印刷。５mの巨大な壁画パズルが完成しました

佐賀県で先行展示した"壁画パズル"に夢中な子ども達。

8cm x8cmのピースは積み木のような暖かさを持った壁画の１ピースです。

原画と壁画パズルの前で子ども達と。

■プロジェクトにかける思い

「絵を描くことで何ができるか？」僕はこれまで途上国や、震災後の東北で、絵を通した様々な活動を行ってきました。カラフルな色の持つ力、絵がもたらすエネルギーは、時に人を元気にしたり、希望を与えたりします。また絵の制作に関わることで、 まったく違う環境にいる者同士をつなげる役目も果たします。

　日本から遠く離れたケニアの地で、日本とかけ離れた生活をしているキベラスラムの子供たちと私たちが、協力して達成させるプロジェクト。完成した絵を、私たちが同じ気持ちで喜べたら、きっと世界の繫がりをこれまで以上に強く感じれるとおもいます。皆様どうかご協力のほどよろしくお願いします！