一流料理人が選ぶ、釜屋の蟹。脂ののった「春蟹」を食する
銀座や麻布など、星付きレストランや、超有名星付きホテルなどがこぞって直接取引の連絡が入る「釜屋」カネリョウ商店の蟹。単にボイルするのではなく、塩加減を微妙に変えつつ「蟹出汁」で炊く蟹の旨味の詰まった、蟹を味わい尽くす一品。2月、3月の産卵期を終えた脂を蓄えた香住の「春蟹」を特別に炊き上げます。

香住沖の日本海で獲れる紅ずわい蟹を、香住蟹と言います。香住蟹は水深800m以上の海底に生息しています。香住は漁場が近く、漁船がすぐに帰港するので、鮮度が抜群です。5月まで旨い蟹が食べれる悦び！9月下旬～翌5月下旬まで！

香住の紅ずわい蟹の蟹みそは格別。その蟹みそを数匹分集め、丁寧に不純物を取り除く。その集めた蟹みそを丁寧に木べらで煮詰めた「濃厚蟹みそ」。そのまま贅沢に食べるのもよし。蟹の身をディップして食べるのも最高。

生よりも、浜に上がった蟹をそのまま美味しさを閉じ込める「出汁炊き」のこだわり

蟹といえば生きた蟹を食べる方が美味しいと思っていませんか？確かに蟹しゃぶや刺身などは美味しいかもしれませんが、蟹の一番美味しい食べ方はやはり茹でて食べることにあります。

しかし、生きた蟹を鍋に入れて炊くと、蟹の出汁が逃げてしまいます。蟹の美味しさを十分に閉じ込めるために、あらかじめ蟹を炊いた出汁で「釜屋の蟹」を炊き上げます。そうすることで、蟹の身や甲羅の中には「蟹の出汁」がぎっしり詰まった一匹に仕上がります。出汁で炊いている分、三杯酢などをつけずに「そのまま」ご賞味いただくことをお勧めします。

「釜」での炊き上げが命、料理人の目に叶う一つ一つの蟹の大きさや状態を見極める技術

祖父母は日本有数の温泉地「城崎温泉」で蟹の行商をすることから商売を始めました。城崎の料理人は､非常に厳しく、蟹の炊き加減を厳しく追及されたと聞いています。そこから60年。来る日も来る日も美味しい蟹を炊き上げることだけに費やしてきた私たちは、その蟹を大切に扱いたいという気持ちで仕事をしています｡荒れ狂う冬の日本海の荒波の中を、漁師達が命がけで獲ってきた大切な蟹、ひとつひとつ丁寧に真心を込めて茹で上げてきました｡

蟹は生き物です。私たちはその漁場によって、採ってくれた漁師によって、その蟹の癖を理解し、身入りや大きさによって、茹で組みを変え、塩加減に命をかけて小さな丸釜で炊き上げます。

通常多い大きなステンレスの浴槽にクレーンで上げ下げしながら茹でるのではなく、出汁の循環する丸い釜に、ゆっくりと回しながら炊きムラがなく、しっかりと中まで炊き上げるこの技術を伝承するのは他にありません。料理人が相手の行商であったからこその、漁師の採った資源を、最高の状態で炊き上げる料理人を唸らせる蟹をお届けしたいと常に考えています。

「蟹」一筋60年、「蟹」を選別し厳選する眼力があります。

当たり外れがありません。受け継がれた伝統と、培った経験・技術で茹で上げます。「蟹」本来の自然で繊細な味わいや風味を最大限に引き出します。新鮮な活「蟹」をすぐに釜茹でします。冷凍しないので、「蟹」の自然の旨みを失いません。人工的な添加物は一切使用していません。安心してお召し上がりいただけます。兵庫県美方郡香美町香住本物を知る食の一流は、この「蟹」を選ぶ

一年中 ､水温が2～3℃で一定している。

松葉蟹は水深200～250m辺りに生息しています。北方の蟹は水深100m未満だそうです。この辺りの水深では対馬暖流の影響を受けず、一年中水温が2～3℃と一定しています。常にこの低温のなかで甲羅の脱皮をくり返し、身の締まったプリプリの蟹が育つんです。

海洋深層水が豊富だから ､質の良いプランクトンが続々と集まる。

香住沖の日本海には海洋深層水がとても豊富なんです。蟹が美味しいところは、深層水が豊富だって、ずっと云われてきました。蟹のエサは、浮遊期(小さい頃)には海洋深層水に集まる豊富なプランクトンですが、大きくなるとこのプランクトンに集まるいろんな魚などの死骸なんです。常に低温ですぐには分解しないので、フレッシュなエサがいつも豊富だ、ということなんですね。つまり、《海洋深層水＋水温2～3℃》が上質の蟹が育つ絶対条件と言えそうです。

激減する蟹々、漁期を制限し ､枯渇しないように。

日本の水域では、温暖化や餌が関係して、蟹の生育する環境に変化が出ています。そのため、水揚げ量が減少するだけでなく、小型化しています。山陰沖の日本海は広い漁場に恵まれているものの、漁期を制限し、枯渇しないように蟹を大切にしています。

希少だからこそ、旨さを引き出したい。

この地方では、限られただけの蟹しか獲れないので、蟹を大切に扱ってきました。唯の一尾も無駄にしない、ひとつ一つを丁寧に大切に茹で上げてきました。その結果、蟹茹での技術がどんどん高くなったんです。だから、松葉蟹の本来の旨みを最大限活かし、しっとりと繊細で奥深い絶妙な味わいを表現できるんです。

産地の自信と誇り。

この地方の人々は“香住の松葉蟹”を愛し、誇りをもってきました。しかし、産地偽装が横行し、偽物の“香住の松葉蟹”も確認されています。香住では、姿の松葉蟹に香住産であることを証明するタグをつけて”香住の松葉蟹”と消費者の信頼を守ろうと努力しています。