多くの人が「教育が大切。教育こそ人を・人間の未来を変える」と語っています。でも同じように感じながらも、どこか「変えられないもの」「しょうがないもの」と、閉塞感を感じあきらめてしまっている人は少なくないはずです。

日本のあらゆる領域に、そんな空気が蔓延しているような気がします。「そんな日本の閉塞感を打ち破れる一手になるかもしれないーーー。」そう立ち上がったのが、この神山まるごと高専（仮称・設置構想中）です。

※本プロジェクトは設置構想中のものです。「学校法人設立並びに学校設置の認可」取得時期によって、開校を 2023 年 4 月以降に変更する場合もあります。

約40名の有志メンバーと共に、本プロジェクトを牽引する4名は、全員が起業家。Sansan、CRAZY、PARTY等を興した起業家たち4名が、2023年4月1日に開校を目指し、テクノロジー×デザインで人間の未来をつくる学校「神山まるごと高専」（仮称・設置構想中）の立ち上げを進めています。

私たちが目指しているのは教育の変革ではなく、人間の未来を変える場所になること。神山まるごと高専は、デザインとテクノロジー、起業家精神を育み、人間の未来にとって必要な、今の時代を生き抜く力と人間力を育みます。

日本一素晴らしい学校になることよりも、「学校ってここまで出来るんだ！」というクリエイティブな事例を創りたい。それこそが「日本の教育とはこうあるべきだ」という正解を語るよりも、何倍も未来を変えるパワーを持つと信じています。

多くの方に注目を頂きながら、開校を目指す新しい学校。
今回は初めて、開校まで一緒に学校を作り、20年ぶりの新設校で先輩がいないこの神山まるごと高専の、一期生の先輩を全国から公式に募集する応援購入プロジェクトを開始します。

「高専」は日本の教育スキームにおける新しい発見。

まだどこにもない学校の姿を考えた時に一番重要だと思ったのが学校のスキームです。構想の当初に理事長（予定）の寺田 親弘が直感的に見出したのが「高専（高等専門学校）」の存在でした。初めて聞く人や、名前は知っていてもその実態がわからない人もいるかもしれません。

高専とは簡単に言えば、専門性に特化した15歳から20歳までを過ごす5年制の学校です。日本独自の教育スキームで、大学のように自由で、自主性が重んじられながら、インプットよりアウトプットを重視し、手を動かして創る力が求められます。

高専出身の学生は今、あらゆる業界から注目されています。22歳の大学生と比べても就職市場で言えば人気で引く手数多。でも、それだけに止まらず、高専というスキームをさらに進化させれば社会で活躍し、世界を変えられるスキルまでも育めるはず。私たちは、そのような起業へのファーストトラックとしての高専にも、注目しています。

日本社会では、高校の3年間と大学の4年間の計7年間は、受験や就職活動など何かの準備のために過ごすことが長い間、暗黙のスタンダードとなっています。そんな7年を受験も就職活動もなく、未来を変えるために集中できる5年間に凝縮できないか——この問いから、高専を選んだ私たちの確信はより強くなりました。

未来は無限。20歳の選択肢を広げるカリキュラム

神山まるごと高専（仮称・設置構想中）では、起業家としての自らの経験もベースにして、プログラミングを中心としたテクノロジー教育や、UI/UX、建築、現代アートなどに関連したデザイン教育、起業家精神を育成する独自のカリキュラムを提供していく計画です。

私たちが考える起業とは狭い意味で会社を起こすことではなく、「コトを起こす」＝これからどんな人にも求められる、どんな時代、どんな場所でも自立的かつ創造的に生きていける起業家精神のことを指しています。

※構想中の内容のため、変更となる場合があります

そして、これらすべての学びの根底にあるのが「自分の意志」。正解がなく、ルールだけが増えていく時代だからこそ、どんな時代になっても、どんな場所にいても、自分という羅針盤を持って未来を創造する「意志」を育てていくことが何よりも大切だと私たちは考えています。

大学進学、留学、就職、そして起業。15歳からの感受性に優れ、吸収力の高い時期に、自分の意志を持ち、想像したものを形にする実現力を身につけることができたなら

——卒業時の20歳の頃には、あらゆる選択肢に出会える無限の未来が広がっているはずです。

このプロジェクトに関わる大人たちは、時間をかけて、その未来に本気で向き合っています。「人間の未来を変える」、そんな大それたことを目指しているからこそ、多くの人たちに共感いただき、ご協力やご支援をいただいているのだと深く感謝しています。

集まる多くの人の声。みんなの夢を乗せて。
私たちがクラウドファンディングをする理由。

2021年1月から本格的に神山まるごと高専（仮称・設置構想中）のことを発信し始め、イベントには述べ500名を超える方々が参加してくださり、メルマガ購読者は1000名ほどになりました。PR TIMESでは、その週で最もシェアされたニュースにもなりました。

※2021年1月27日22時27分取得キャプチャ

世の中の人たちが、こんなにも神山まるごと高専（仮称・設置構想中）に、そして「学校づくりそのもの」に興味や意欲があることに私たちは驚きました。毎月行っているまるごと円卓会議というイベントでは、参加者の方々からメッセージを集めていますが、既に1000を超える熱い期待や、ヒントの声をいただいています。

起業家4人の経験を集めても、学校をつくるということは、生半可なことではないのだと私たちは日々痛感しています。「むしろ、ビジネスよりも難しい」と誰もが感じています。社会に一石を投じられる学校が、こんなメンバーで、文部科学省が認可する一条校としてつくられることはもう2度とないかもしれません。

そして本当に多くの方々から「このプロジェクトにぜひ関わりたい」と強くおっしゃっていただく度に、「この学校づくりは、私たちだけのものにしてはいけない」と思うようになりました。

だからこそ、この一生に一度の機会に多くの人々にも参加してほしい。新しい学校に、たくさんの意志を込めていきたい。私たちはその思いに突き動かされるように、今回の応援購入プロジェクトを立ち上げました。

2023年4月に開校を目指すこの学校。入学する一期生には、当然のことながら先輩がいません。でも彼らにはこの場所をつくるために力を貸してくれたたくさんの人々の確かな存在を感じてほしい。そこで神山まるごと高専初の公式なメンバーとしての「先輩」を募集したいと思います。

認可を得られれば、この神山まるごと高専は、高専では約20年ぶりの新設校。そして日本に３校しかない私立高専であり、日本で初めての大学の附属ではない独立系の私立高専です。1学年40人という日本最小の高専としてスタートを切ります。オンラインに特化したこの時代に、あえてオフラインで自然豊かな田舎で少人数で深く濃く学ぶことを選択しました。

20年ぶりの新設を目指す学校、それはつまり、一期生にとっての「先輩不在」の高専を意味します。15歳で入学して20歳の大人の先輩がいることが、高専の大きな特徴の一つ。開校後にただ一度だけの「先輩の不在」を創造的に捉え、2023年一期生の「先輩」1000人を、全国から募りたいと思います。

1000人の先輩にしてもらいたいことは次の通りです。

※「先輩」について、2021年10月1日頃から開校予定の2023年4月30日までの期間は、主に神山まるごと高専（仮称）の設立に向けて「知っていただく」「参加していただく」ことを中心にご活動いただきます。事務局でイベント企画等してまいりますので、どうぞ楽しみにお待ちください。開校後のイベント企画等は現状予定しておらず、開校までが本「先輩」リターンの正式なご提供期間となります。ですが、その後が先輩の本番でもありますので、ご協力いただける方は、有志で困りごとやリクエストに対して学生を「サポートして」いただければ幸いです。

まだ歴史も実績もない神山まるごと高専を選んだ勇気ある一期生たちが、「この学校をつくるためにお金を払い時間をさいて応援してくれた、世代も所属も地域も年齢もバラバラの先輩が日本中、世界中にいるんだ！」と思える。それは、この上なく頼もしく、幸せなことではないでしょうか。

そして、世の中を変えていくかもしれない可能性あふれる若者と関わること、そうして卒業後もずっと繋がっていく、1000人の特別な縁・関係性ができることは、1期生のみならず、先輩にとっても未来が開けていく、広がっていく機会になると期待しています。

募集は、全国でたったの1000人。学校の想いに本気で共感してくれる人、まだ未知の取り組みであることも含めて一緒に楽しめる人に、ぜひ先輩になってもらいたいと思っています。神山まるごと高専を一緒に作る先輩コース、そして純粋に支援をするサポーター（応援）コース。本プロジェクトは2つの方法で応援いただけます。

（※学校建築への掲載確定期間について：特に撤去の予定はありません。）

神山まるごと高専の舞台は、人口5000人の徳島県の山間に位置する神山町。「奇跡の田舎」と言われるこの神山町は、地方創生の文脈では知らない人がいない町でもあります。

学校の舞台は徳島県神山町

日本の里山でありながら、独自で最先端の取り組みを行い、たくさんの方が視察に訪れる、イノベーティブな町。そんな時代の先駆けであり、変化し続ける最先端な町を学びの舞台に選びました。

学生たちはこの町で、過疎化や高齢化、担い手の減少など、日本が抱えるリアルな課題とも向き合います。町全体を教育現場とする考えから「神山まるごと高専（仮称）」と名付けたように、学生と学生、学生と先生、学生と町民の間に、かけがえのない繋がりがいくつも生まれ、視野や思考が育まれていくはずです。

元を辿れば、神山まるごと高専を神山町に設立するきっかけとなったのは、本校理事長の寺田が、2010年からサテライトオフィス「Sansan神山ラボ」を開設したこと。当時人口は約6500人、高齢化率は45パーセント。神山町でのIT企業サテライトオフィス第一号が、なんと「Sansan神山ラボ」でした。当時は、サテライトオフィスという概念もない時代です。

当時から寺田は、神山で活動するNPO法人グリーンバレーの大南信也と一緒に「神山町がサスティナブルに発展するには、新たな学校が必要だ」と呼びかけてきました。そうして、独自で最先端の取り組みを行なってきたこの町にふさわしい、起業家人材を育成する学校に行き着いたのです。

本プロジェクトは、神山町の全面的に協力のもと、実現に向けて動くことになりました。町立神山中学校の校舎を無償で譲渡していただくことや、周辺用地の無償貸与、ふるさと納税を原資とした補助金で、建物や開校後の奨学金などを支援する予定です

最後に、寺田・大蔵・山川・伊藤

それぞれの想いを伝えさせてください。

大事なのは、学びを目的にするのではなく、刀のように自分の武器として扱い、どのような環境でも自由に駆け回って、生き抜ける人を育てること。そんな実戦で戦えるスキルを身につけた野武士たちが、少しずつ世界を変えていく。神山から未来のシリコンバレーが生まれていく未来を信じています。

私自身は、学校長候補に手を上げることを想像もしていませんでした。ただ、「生きていく力」を持つ人を育てたい。神山まるごと高専は、学問を極めるのではなく、ものづくりの本格的な生きた教育を受ける場所を目指しています。そして、この教育フォーマットを全国に展開していくことで、日本の教育は一歩前進するはず。私自身、高専卒業生の一人として、大人の自己満足ではなく学生の目線に立ち、学校づくりを進めていきたいと思います。

テクノロジーやデザインが分かるだけではなく、根っこの確固たる「自分」を持つことの大切さを伝えたいと思っています。起業は「自分で生きていくこと」の最たるものです。広い意味での起業家として生きることとは、自立的に創造的に生きること。15歳の感性が柔らかな5年間で、その肌感を掴んでほしい。答えのない時代だからこそ、自分の意思を持てる人を、「社会のために」の前に「その人自身のために」育てたいと思います。

お声がけ頂いたときに、確信しました。この高専は、本当に社会に必要とされている学校だ、と。神山まるごと高専は、学科横断で様々な分野を融合する上で必要な技術を、統合的に学ぶことを目指します。『モノをつくる力』と『社会と関わる力』を身につけた学生さんは、起業家や、建築家、デザイナー、エンジニアなど、あらゆる選択肢を選べる状態になるはず。授業も大事ですが、15歳からの多感な時期を安心して学べる環境を作っていきたいです。