日本地図で見ると本州の北の方にポコッと出たところにある宮城県石巻市。

そして、その北部に位置する石巻市北上町には、なんと「ビール神社」、そして私たちイシノマキ・ファームがビールの原料となる『ホップ』を育てる畑があります。そんなビールの原料を育てるにはぴったりなこのまちから「ホップってさぁ！」と一緒に話せる仲間を増やしたいと思っています。

そこで、「ホップってさぁ…」と話すため、ホップを楽しむための機会（イベント）、ホップ製品（ビール、そして新しく…は後ほど！）の開発をこれを見てくださったみなさんと進めたいのです。

あらためまして、みなさまはじめまして！イシノマキ・ファームのビール担当加納です。宮城県石巻市北上町でホップ栽培を2017年にスタートさせて約3年。ビール好きも高じて、うれしいことに、年々「ホップってさぁ！」と話す機会も増えてきました。そんなとき、「あー、ホップね！」という方も増えてきてはいますが、意外と「麦の種類でしたっけ？」とか、「で、結局それなに？」なんて話になることも少なくなく、認知度は高くとも、まだまだちゃんと認識がされていないのが現状の作物です。なので、LINEなどで「ポップってさぁ」とご連絡を頂くこともしばしば。（ここは予測変換のジレンマもあるようですが。）

このページをご覧いただいている時点でビール好きな方が多いかもしれませんが、日本のビール市場は15年近く続けて縮小しています。が、「とりあえず生！」の時代から、昨今のブームで、色々な味わいを楽しむ個性的な味や香りを売りにした、クラフトビールの市場は拡大し、ビールの多様性も拡大しています。ホップはそんな多様なクラフトビールの味と香りを決める重要な原料の１つなのです。

私たちイシノマキ・ファームは、スタッフのほとんどが農業未経験者。ですが、自然、土に触れる中で自分たちも外から訪れた人たちもリフレッシュして元気になる姿に農業、地域の力を感じ、「Social Firm（ソーシャルファーム）」というコンセプトのもと、農業を通じて地域の内外をつないだり、社会的に弱い人もそうでない人も対等に過ごせる場所づくりを目指しています。

なので、地域にある耕作放棄地を借りて、野菜の栽培、農業体験のイベントを実施したり、古民家を改修したVillage AOYAという宿の運営を行って、「農業」や私たちの畑がある「石巻市北上町」をいろいろな人に知ってもらう、触れてもらう機会をつくっています。

そんな中、出会ったのが「ホップ」。偶然お会いした方に勧められて栽培をスタートすることになったのが2017年のことでした。ホップは、涼しい気候を好む作物のため、主な生産地は北海道、そしてここ東北。ですが、なぜかホップ栽培空白地だった宮城県。農業自体も他の地域のご多分に漏れず、「畑の担い手がいなくて荒れている！」「地域に若者がいない！」といった課題を抱える中で、クラフトビールブームのおかげもあって「ホップ」の認知度が上がってきた今こそ、そしてそもそもビールが好きだったこともあり、「よし、やってみよう！」と栽培を始めました。

「そんなに手間もなく育てられるよ」というお話のもと、スタートしたものの、もともと農家ではない私たちは（当然ですが）試行錯誤の連続。ですが、地域で元々農業をされているおじちゃんたちや、ビールが好きすぎて「ホップづくりをしたい！」と市内はもちろん、首都圏、全国から来たみなさんと奮闘し、まずは最初の収穫期を迎えた2017年の夏、なんとか自分たちで育てたホップでビールを造ることができました。

それから約3年。地域のみなさんや、時には首都圏、遠くは島根、鹿児島など全国からかけつけてくださった方たちとホップのお世話をする中で、ようやく満足するサイズ、収量になってきました。

と、ここまでは、色々ありつつもそれなりに順調そうですが、落ち着いていざ長期的なことを考えると、「クラフトビールブームはいつまで続くんだろう？」「他の事業の力がなければ収益が…」など将来への不安は尽きないのが現状です。

クラフトビールブームとは一転して、昭和50年代にピーク（2,287t）だった国産ホップの生産量は2011年で7分の1程度（335t）に。その生産を担っている多くの農家さんは大手ビールメーカーさんとの契約農家さんが多いこともあり、現在、国内に増えているビール醸造所の多くは輸入ホップに依存している状態です。

それでも、ホップ栽培を拡大したりホップの魅力をより伝えたい、と思うのは、じわりじわりとですが、国内に若手のフリーのホップ農家仲間が増えているというのもあるのです。

↓↓↓ こちらが、ホップ！写真のようにツルが6mほど伸びます！ ↓↓↓

そこで、そんな農家同士で相互に栽培に関する情報の共有、学び合いをしながら、栽培技術の向上を目指しています。そして未来に向けて、今は衰退の流れとなっている国産ホップ栽培を再び、少しずつでも上向きにし、クラフトビールブームをブームで終わらせず、まだまだ微力ではありますが、クラフトビールカルチャーにするサポートや、ビールだけじゃないホップの魅力を磨いて、創っていきたいのです。

そこで、今回はみなさんからのご支援を受けて「ホップを楽しむ製品ラインナップの拡大」と「イシノマキホップのブランド化」を目指したいと考えています。

現在、イシノマキ・ファームの栽培した「イシノマキホップ」を使用した製品は私たちのオリジナルビールである「巻風エール」をはじめ、お付き合いのある醸造所さんが造ってくださるものも含め「ビール」のみです。

もちろん、それだけでも魅力的な品ではあるのですが、実は入浴剤に使われていたり、最近では、日本でもホップのシャンプー・リンスやハーブティーを見かけることも。そして、欧米ではホップを使用したスパのメニューがあったり、食べ物ではオイルやアイスクリームなどその用途は多岐にわたり、食の分野はもちろんのこと健康や美容に関する様々な効果への注目が広がっています。

そして、シンプルにその香りのよさは、「この香りをかぐために、来年の収穫まで頑張れる！」という私たちのモチベーションや、「来年も来ます！」と収穫イベントのリピーターになってくださる方がいるほど！

そこで、現在ビール以外にもその魅力を味わったり楽しめたりできるホップ製品を開発中です。（その第一弾が、リターンにもあるホップソルトです！）

また、日常的にホップに親しんでもらえるよう、イシノマキホップのロゴを製作し、ステッカーやTシャツなどのグッズから、新たな製品にも同じロゴを載せることで、よりホップに親しみをもっていただきたいと考えています。

未成年のみなさんでも、妊婦さんや更にはお酒が苦手な方でも、いろいろな方にホップの魅力を感じていただける未来を一緒につくっていただけたら幸いです。

今回のプロジェクトは、以下のようなスケジュールを予定しています。が、ご一緒くださる方のご都合や、ホップの栽培自体は自然とのお付き合いのもとに行われるものであるため、変更の可能性があることをご了承ください。

2020年4月：ホップ6次化商品の第一弾「ホップソルト」のテスト販売を開始予定

2020年5月：イシノマキホップのブランドリリース

2020年夏頃：販路開拓、お披露目会実施

2020年秋頃：市内および首都圏店頭販売を開始

上記のような想いから、以下のようなリターンをみなさんにお届けしたいと考えています。

・イシノマキホップステッカー

ホップの魅力を一緒に伝えて頂くべく、イシノマキホップのステッカーのデザインを目下デザイナーさんに依頼中。ぜひパソコンやお気に入りのものに貼って使ってください◎

・イシノマキホップTシャツ

ステッカーにも使用予定のホップロゴをぜひ身に着けて、一緒にその魅力を広げていっていただけたらうれしいです。

・巻風エール Pale Ale

2019年の夏に色々な方のご協力のもと収穫したフレッシュホップで醸造した「Pale Ale」スタイルのビールです。フルーティーな香りと苦味の中に爽やかさのある味わいからホップの魅力をお楽しみください！

・ホップソルト

県内の加工屋さんの協力のもと、「ホップソルト」を開発中！ホップ由来の苦味と柑橘のようなさわやかな香りを、味わい深いお塩と共に、お肉やサラダに、少しつまんでそのままおつまみに…お楽しみください！

・Village AOYA宿泊クーポン

イシノマキファームが運営する古民家宿Village AOYAの宿泊1000円引き券。季節のお野菜を収穫したり、地元の漁師さん・猟師さんからいただいた食材をシェアキッチンで一緒に料理したり。北上町と旬を感じる体験をしにぜひお越しください！
【Village AOYA】（宮城県石巻市北上町女川字泉沢13）
https://nazoventour.wixsite.com/villageaoya
※公共交通機関でお越しの際は石巻駅より送迎いたします。

・超高級野菜!?ホップの新芽を食べる会にご招待！

ベルギーやオランダでは、ホップの新芽1キログラム（約2ポンド）に約1,000ユーロの値が付くといわれます。120円/€で計算するとなんと約12万円！

しかも、土の中で日に当たらずに育ったフレッシュで、梨のようなフルーティーな新芽を味わえるのはホップ農家の特権。そこで、今回サポート頂く皆さんをご招待してのスペシャルなBBQイベントを春先に開催したいと思います！

※2020年3月28日(土)に石巻市北上町の当団体のホップ畑での開催を予定しております。

・ホップ収穫スペシャルイベントにご招待！

ホップの旬は夏のわずかの時期。ぜひ、収穫をしながら畑でしか楽しめない最もフレッシュな香りとそのホップを使ったお料理をお楽しみいただくイベントを開催。

生のホップだからこそ楽しめる味わいをぜひこの機会に一緒にお楽しみください！

※2020年8月15日（土）に石巻市北上町の当団体のホップ畑での開催を予定しております。

◉ホップ6次化商品開発
原材料費および製造費：1,250,000円

開発試験費用：200,000円

◉ブランディング

各種デザイン費用：250,000円

◉クラウドファンディングサイト手数料：340,000円

合計：2,040,000円

最後になりましたが、改めて今回のプロジェクトに向けての思いを。

私、加納（写真の一番左）も代表の高橋（写真左から2番目の紫の服）、そして他のスタッフの多くも元は農業の右も左も分からず、今、畑を持っている北上町には縁もゆかりもありませんでした。

しかし、様々なご縁を頂く中で、（ある意味）ただのビール好きから、「ホップ」の可能性に魅せられ、じわじわと「ホップ」のご縁を広げてきました。

ただ、まだ私たちの力だけでは微力なことも多く、国産ホップの生産量減少の一途を食い止めることは難しい状況です。

なので、ぜひこのチャレンジを通して、その魅力を一緒に磨き、広める仲間になっていただきたいのです。大衆飲料のイメージのあるビール。だからこそ、その向こうにある「ホップ」を知っていただくこと、ホップという作物についてはもちろんのこと、農業の存在や意義に寄り添える消費者、仲間を増やしたい。

というと少々固い感じもしますが、ビールを飲むふとした瞬間や、今回や今後できるホップ製品を通して、ぜひ一緒にお楽しみいただけますと幸いです！

そして、石巻から「も」国産ホップの魅力をもっと広めていきましょう！