「あの時、こんな大人に出会えていたら、人生はもっと違ったかもしれない。」

誰しもが一度は、そんな風に思ったことがあるのではないでしょうか。

学校を卒業して仕事をはじめ、社会人として生きる日々。その中で、私たちは様々な人と出会い、憧れたり、救われたり、背中を押されたり。社会には誰もが驚くような面白い生き方をする人も、とても破天荒な人も、優しさや慈愛に満ちた人も、本当に多種多様な人たちがいます。

私たちの多くは、社会人になってからのそうした人たちとの出会いを通じて、それなりに自分の生き方を模索し、自分なりの道を歩んできたはずです。

しかし、学生時代を思い返してみてください。社会を知らずなんとなくの将来を空想する自分に、誰がそんなことを教えてくれたでしょうか。そんなに面白い生き方、ワクワクする道があることを誰が伝えてくれたでしょうか。自分の可能性を見出し、応援してくれた人との出会いはありましたか。

社会は、ものすごいスピードで変化している。でも、学校はあまり変わっていない。

テクノロジーの進化、グローバル化、経済から人の生き方、働き方まで。社会は近年ものすごい速さで変化しています。そして、これからの社会を生きる上で求められる力も、社会や企業が求める人物像も大きく変わっています。

しかし、私たちの知っている「学校」は、あの頃から驚くほど変わっていません。現代を生きる日本の中高生たちは今も、整列された机と椅子に座って先生の授業を受け、受験勉強や部活動に打ち込み、20年前、30年前と大きく変わらない日々を過ごしています。学校と家と塾の往復。それがこの国の多くの中高生の日常生活です。

誰もが世界中の情報にアクセスでき、世界中の人と好きに繋がれる時代。 オンラインでどんな人とも関われるし、自分の知りたいことも学ぶことができる。にもかかわらず、「学校」と「社会」の間には相変わらず大きな断絶が存在します。

自分の進路を相談できる大人が「親族」や「先生」以外にいる高校生は、全国で2％しかいません。これだけ誰とでも繋がれる世界になっても、彼らの周りには「先生と親」以外に頼れる大人が存在しないことを意味しています。

「社会に出る」まで「社会を知ることができない」環境下では、彼らはメディアでみた情報や身の回りのごく一部の大人の言葉を頼りにするしかありません。自分の延長線上になりうるロールモデルや、社会で楽しく生きる多様な大人たちの存在は彼らには届かず、日本の学生は大人になることへのネガティブなイメージを抱き、将来への不安を感じています。学力は高くても、自己肯定感や効力感、社会参画の意欲はほぼ最下位。そうした現状を変えるためには、これまでの流れではない、大きな教育システムの変革が必要です。

民間企業だからこそできる、社会全体を巻き込んだ教育革命。

私たちは、NTTドコモの新規事業として生まれたスタートアップです。

「はたらく部」という中高生向けキャリア探索サービスを通じて、社会人と学生が直接関わる機会を提供してきました。事業を立ち上げてから数年、その中で多くの学生が大人との出会いをきっかけに、自らの可能性を広げ、人生を切り開いていく姿を目の当たりにしてきました。

私たちは、教育は「学校」だけの責任ではないと考えています。様々な課題を抱える今の日本の教育の変革においては、「社会全体」で新しい教育の仕組みをつくっていくことが不可欠です。日本社会には、「これからの時代をどう生きるべきか」その答えを持つ素晴らしい企業や社会人がたくさんいます。彼らの知恵や経験を、次世代を担う若者たちに繋げることが、私たちの使命です。

民間企業だからこそできる、社会全体を巻き込んだ教育革命。多様な経験を持つ「社会人」がもっと教育に関わり、学生たちが箱庭ではなく「リアルな社会」と繋がりながら学べる、そんな新しい教育の形を実現したいと考えています。

そして、この度2025年4月に開校を予定する「HR高等学院」は、私たちのすべてを賭けた挑戦です。

通信制高校サポート校のスキームを用いて、様々な企業や社会人が「伴走者」となり、学生一人ひとりの情熱を育むことに携われるような、新しい学校を立ち上げます。

「先生」はいない。その言葉通り、学生と関わるのはいわゆる「先生」ではありません。

様々な領域の第一線で自分の道を切り開いてきたイノベーター陣や、連携する様々な企業社員、「社会で活躍する多様な大人たち」が学生一人一人に情熱を伝え、彼らの想いに耳を傾け、伴走支援します。

企業と連携したリアルな課題解決の経験を積めるプログラムや、自分の好きな領域を第一人者から直に学べる学びの機会をつくります。在学中に多種多様な社会人と関わりながら、自分だけの道を描き、実現に向けて歩んでいける学校です。

私たちの想い、ビジョンに共感いただきいた共同設立者、特別顧問の方々と共に、様々な有識者の方々と共にこの学校を本気で立ち上げていきたいと考えています。

「誰もが、誰かの人生を変えるロールモデル」に。1000人の社会人メンターと作る、現代版「キャリアの教科書」

そして、「社会全体でつくる新しい教育の取り組み」の第一弾として実施したいのが、様々な人生の道を歩んできた社会人のみなさんと一緒に作る「キャリアの教科書」です。

少し先に社会に出て自分なりの道を歩む大人たちは、何を想い、何を考え、どんな経験してきたのか。そこにどんな悩みや葛藤があったのか、喜びや充実感があったのか。日本の学生たちが社会で生きることの意味を、その面白さや奥深さを、肌で感じられるような経験を提供したいと考えています。

私たちはこの想いに共感してくださったあなたと共に、これからの時代を生きる次世代の若者の指針となるような教科書を創りたい。これは単なる成功談やHow to集ではない、1000人の社会人メンターによる、1000通りの人生、1000通りの選択、1000通りの価値観を詰め込んだ、生きた人生の教科書です。

「自分でも、やってやれないことはないんだ。」

これは、私たちが「はたらく部」を通じて出会った、ある男子高校生の言葉です。出会った当時、彼は訳あって元いた学校を転校し、自信を失い、失意のどん底にいる状態でした。しかし、はたらく部に来て様々な大人たちと話すうちに彼の中に少しずつ変化が生まれ、数ヶ月後にはしっかりと自分の足で、自分の道へ踏み出せるようになっていました。

彼らが一歩踏みだすために必要なのは、同じように人生に悩み、自分を考え、自分なりの生き方をしてきた大人たちの言葉です。

煌びやかな成功談でもサクセスストーリーである必要はありません。今のあなた自身の言葉で、人生のストーリーを語っていただけると嬉しいです。

この教科書は全国の学生が閲覧できるようなオープンなWeb教科書として、HR高等学院のサイト上に作成します。そして、HR高等学院をはじめ様々な学校でも授業の教材として利用いただけるようなものにしたいと考えています。

誰もが、誰かの人生を変えるロールモデルになる。将来に不安を抱く彼らの一歩先に、同じように悩み、考え、自分なりの答えを見つけ、仕事や人生を楽しみ、日々を生きている大人たちがいるということを伝えたい。社会は、人生は、こんなにも自由で、エキサイティングで、大人になることはこんなにも味わい深くて、面白くて。そんなことを伝えられる教科書を創りたい。

企業様向け協賛コースでは、HR高等学院の授業内で、支援企業の社員様をゲストにお招きし、キャリアや企業について講演の機会をご準備いたします。また、協賛企業様としてHR高等学院の公式サイトやバーチャル校舎、リアル校舎でのロゴ掲出を行います。

BコースではHR高等学院で実施する企業連携PBLのコンテンツとして、支援企業様を題材としたものを共同開発いたします。

新しい時代の教育を、私たちと共に創りませんか？

最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。HR高等学院では、今回の企画以外にも様々な形で学校を共に作っていく方々を募集しています！

これからの教育は「学校」だけのものじゃない。

社会全体で、未来を担う若者を育てていくことを、当たり前の世の中に。

そんな新しい時代を、HR高等学院と共に創りましょう。

スケジュール

以下は本プロジェクトの想定スケジュールです。

2024年8月9日：プロジェクト公開開始

2024年10月30日：プロジェクト公開終了

2024年11月（予定）：教科書掲載ご希望者宛に寄稿・取材についてご案内

2024年12月：寄稿フォーム申請締切

2025年4月頃：オンラインで順次公開予定

実行者紹介

株式会社RePlayce

NTTドコモの社内新規事業として立ち上げた中高校生向けキャリア探究サービス「はたらく部」で経済産業省キャリア教育アワードを受賞。NTTドコモから同事業をスピンアウトし、2024年4月会社創立。若い世代の探究心に火をつけ、誰もがわくわくする未来を創ることをミッションに、子どもたちの自己実現、今後の日本社会を支える人材育成の事業に取り組む。

キャリア探究・アントレプレナーシップ教育を中心とした教材開発、社会人講師の派遣、オンラインスクール事業を運営。

HR高等学院