佐賀県鹿島市に位置し、日本酒・醤油・漬物づくりなど発酵文化が守り継がれる醸しのまち「肥前浜宿（ひぜんはましゅく）」。酒蔵通りの呼び名で親しまれる浜中町八本木宿と茅葺町家の並ぶ浜庄津町浜金屋町は国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定され、現在でも昔ながらの佇まいが守られています。

しかし、その文化や伝統的まちなみをこれからもずっと守り続けていくためには、「守る」だけでなく「活かす」ことが大切で、もっとたくさんの方々に肥前浜宿の魅力を知っていただき、楽しんでいただき、地域活性へつなげていきたいという想いから、地域の有志メンバーを中心に「株式会社肥前浜宿まちづくり公社」を立ち上げました。

そして、その肥前浜宿の新たな一歩を、地域の誇りである日本酒に刻む「オリジナル酒開発プロジェクト」が動きだしたのです！

地域の有志ボランティアの方々も多数参加し、プロジェクトがスタート。

“始まりの1本”造りに向けて一緒に歩む共同開発パートナーは、代表銘柄「肥前浜宿」を醸し、肥前浜宿で醸造を続ける「峰松酒造場」。肥前浜宿の新たな動き・活性化への想いに共感してくださり、ともに盛り上げていこうと、始まりを刻む1本にふさわしいオリジナル酒の共同開発に取り組みました。

お米は地元の佐賀県産にこだわり、その中でも、佐賀県で幻の米といわれた「天使の詩」にこだわりました。「天使の詩」は、佐賀県産の中で最も美味しいお米といわれるも、収穫量の少なさで栽培されることがなくなっていった幻のブランド米。その復活栽培に力を入れて取り組む農業生産法人（株）イケマコの池田大志氏が、土づくりからこだわって育て上げたお米です。

「天使の詩」の甘みを活かすため、「天使の詩」と発酵の相性の良い麹選びにもこだわっています。

「水源の森百選」にも選ばれた名水「多良岳山系の伏流水」から湧き出た自然水を地下150mから汲み上げ、仕込み水として使用しています。軟水で柔らかな喉ごし、後口にもほのかな甘みが感じられ、美酒造りに必要不可欠な名水です！

地域の新たな始まりの1本であり、「天使の詩」を使用した記念すべきオリジナル日本酒。「天使の詩」と水だけで造る純米酒にこだわり、40％まで精米した純米大吟醸といたしました。

「天使の詩」の甘みを活かしながら、後味はスッキリとシャープに。

特にオススメの温度帯は8〜15℃です。

峰松酒造場 杜氏 吉田龍一氏（写真左 ※右は製麹担当の辻田雄一郎氏）

「天使の詩」を活かして、まろやかな甘みを出せるように設計しました。「天使の詩」と発酵の相性の良い麹選びにもこだわっています。食中酒としても楽しんでいただきたいので、後味はスッキリとシャープに。穏やかな吟醸香とともに何杯も飲みたくなる“香り良し・味良し”の1本ができました。チームで造った旨き酒、ぜひ味わっていただきたいです。

その名は「浜夢（はまゆめ）」。

肥前浜宿の鼓動を、特別な美味しさに込めてお届けします。

ネーミングは、肥前浜宿への想いを込め、ストレートに「浜夢（はまゆめ）」といたしました。ボトルやラベルデザインについての話し合いも重ね、ボトルは“始まり”を感じられる白色ボトルに決定。ラベルデザインの「ハ」が2つ並んだようなマークは、「美しい水の流れ」をあらわす水色と「発酵」をイメージした黄色の2色で構成し、【浜宿のハ・伝統的建造物の屋根の連なり・手をつないでいる様子】を表現しています。

ラベルデザインについても話し合いを重ねました。

まちづくり公社のメンバーで、貴重な仕込み体験もさせていただきました。

発酵の様子が気になり、定期的に見学させていただきました。しぼりの日が待ち遠しく、楽しみでした。

そしてついに「しぼり」のとき！肥前浜宿の新たな一歩を、地域の誇りである日本酒に刻んだこの瞬間を忘れることなく、進んでいきたいと思います。

ご支援いただいた資金の使用用途

ご支援いただいた資金は、ゲストハウスの施設・設備のさらなる充実や地域の魅力を感じていただけるイベント開催など、地域活性化につながる取り組みの一部費用に充てさせていただきます。

長い歳月をかけて守り継がれてきた地域資源を「守る」から「活かす」へ。地域の方々も、観光客の方々も、訪れるたびに癒される醸しのまちをメンバー一丸となって目指してまいりますので、温かなご支援を何卒よろしくお願いいたします。

実行者紹介

「（株）肥前浜宿まちづくり公社」スタッフと地元有志で取り組んでいます。地元愛に溢れる地元育ちのメンバーもいれば、肥前浜宿の魅力を感じて移住してきたメンバーもいて、様々な意見やアイデアを融合させながらチャレンジを続ける日々です。「浜夢」をお楽しみいただきながら、これからの肥前浜宿の動きにも注目していただけますと大変嬉しいです。