天然皮革の魅力を引き出す「なめしの技術」と「漆塗りの技術」をかけ合わせて生まれる「姫路黒桟革（くろざんがわ）」。

その自然な輝きゆえに、戦国時代には大将クラスの甲冑に使われていたと言われる希少価値の高い革でもあります。

安価な海外製品に押され、消えゆく日本古来の伝統技術。
長きにわたり、受け継がれてきた技術の価値を感じていただきたい。

そんな思いでMakuakeに参加しました。

本商品は、伝統技術に裏打ちされた風格と機能性を備えたボディバッグです。

※ ごく少量しか生産できないため、２タイプ（縦型・横型）×２色（黒・茶）＝４種類すべて、20個限定です。

「スーツをいいものに変えたら、営業成績が上がった」
「いいものを大切に使い始めたら、自分自身も高められた」

というようなエピソードを耳にしたことはないでしょうか。

質のいいものを身に纏うことで自分に自信がつき、それが仕事の成果や人生の充実度を高めていく。

そんなふうに自分自身を格上げしてくれるアイテムとしてご活用いただきたいのが、きわめて希少価値の高い「姫路黒桟革」製のボディバッグです。

その魅力をご紹介します。

シボ（シワ模様）の凸部分にのみ漆を塗ることによって生まれる煌めきこそが、「革の黒ダイヤ」とも呼ばれる「姫路黒桟革」の最大の特徴。
光が当たる角度や光のトーンによって、ちがう表情を見せてくれます。

表面にコントラストを生む門外不出の技術こそ、凹部分には漆が入り込まないようにする私たちの“専売特許”。

また、琥珀のように、時が経てば経つほど美しい煌めきを宿すのも、化学塗料にはない“生きている”天然漆ならではの魅力です。

漆の主成分となるウルシオールが空気中の水分を吸い、少しずつ硬化していくことで透明感が増していきます。

「自然が生み出したすぐれた接着剤」とも言われる漆を活用しているため、長くご愛用いただけます。

戦後は安価な化学塗料が普及してきましたが、今も食器や家具、神社仏閣の塗装などで漆はその価値を発揮しています。

縄文時代から天然の塗料として漆が使われていたのは、見た目の美しさを保つだけでなく、モノを長持ちさせるコーティング剤としての機能性が認められていたからだと思います。

シボの大きさや深さ、形状は一つとして同じものがないうえに、かなりの手間暇がかかるためにごく少量しか生産できない希少価値が「姫路黒桟革」の魅力です。

革の下地をつくるだけで約３ヶ月。

本革の醍醐味とも言えるシボの奥行を深めるため、舟（ふね）と呼ばれる専用器具を使い、１枚ずつ手揉み加工を行っています。

この技法でしか得られない立体感により、色の深みも増すのです。

その後、革に漆を塗るのに要する期間は約１ヶ月半。

手作業で漆を塗り、湿度と温度を厳しく管理した室（むろ）という部屋で48時間乾かします。

その工程を10回前後くり返してようやく、このツヤやきらめきが現れ、革に“風格”が備わるのです。

全国のタンナー314社の平均値である約520枚／月に比べて、 20枚／月程度しかつくれない「姫路黒桟革」※。

※出典：『令和元（2019）年度 製革業実態調査報告書』一般社団法人 日本皮革産業連合会・一般社団法人 日本タンナーズ協会（令和２年３月発行）

あまり知られていないのも、普及、浸透させられるほどの供給量を確保できないことがひとつの要因です。

私たちの知る限り、この技法で黒桟革をつくっているタンナーは現在、私たちをおいて他にありません。

以前は漆塗りの工程のみ手掛けている人が２人いたのですが、おふたりとも高齢化などで廃業されてしまいました。

化学薬品を極力使わない革づくりが私たちのこだわりです。

胸を張って人に薦められる商品をつくるべく、2007年〜2011年は世界で一番厳しいと言われる繊維の安全証明「エコテックス レザースタンダード」認証を、2011年以降は環境に配慮した革の証明となる「日本エコレザー」の認定を取得しています。

信頼性、安全性を高めるために、薬品を変えたり、洗浄回数を増やしたりする以上、生産コストは上がりますが、譲れないところとしてその製法を守っています。

「戦国時代には、大将クラスの甲冑にのみ使われていた」と言われる黒桟革。
身に纏う人の格を上げる装飾品としての価値は、当時から見出されていたのでしょう。

おそらくその流れだと思いますが、剣道業界で師範クラスしか身につけられない防具に使われている「姫路黒桟革」は業界内では名の通った存在でした。

しかし、剣道人口の減少による市場の縮小や安価な海外製品の流入により、需要は年を追うごとに減っていきました。

経営状況が厳しさを増してゆくなか、ファッション業界に乗り出したのは2000年代半ば頃のこと。

しかし、展示会で「姫路黒桟革は御社のオリジナルブランドですか？」と訊かれるなど、剣道業界から一歩外に出れば、知名度はゼロに等しいことを実感しました。

以来、老舗高級ブランドのバッグや高級車の内装に使う革を問屋やメーカーに提供するなど、販路を拡大。

剣道用の革が売上高の９割を占めていた2014年から、わずか５年でアパレル用が９割を占めるまでに成長するという劇的な変化が生まれました。

経営状況は回復しましたが、まだまだ届く範囲が限定的で、知名度も低いのが現状です。

今回、Makuakeで自社オリジナル製品を販売すると決めたのは、「姫路黒桟革」の知名度をより高め、普及させたいと考えているからです。

技術は一度途絶えてしまったが最後、復活させるのは至難の業です。

私たち本位の考え方かもしれませんが、「革なめし」や「漆塗り」という日本古来の伝統技術は残していかなければならないもの。

だからこそ、「姫路黒桟革」の知名度を高め、魅力を感じる人を増やしていきたいのです。

（長年漆塗りに使用してきた作業台）

□□商品仕様

□ 姫路黒桟革ボディバッグ（縦型）

外装革 ：姫路黒桟革
内装革 ：（自社製造）スムースレザー
ファスナー ：YKK EXCELLA
デザイン・設計：Himeji kurozan JAPAN
サイズ ：幅 17cm x 高さ 33cm x 奥行 7cm、重さ 約440ｇ
収容 ：メインポケット、フロントポケット、内ポケット、キーチェーン
包装 ：保護用巾着袋

カラー：黒

カラー：茶

共通デザイン

金具のみ
黒：シルバー、茶：ゴールド

□ 姫路黒桟革ボディバッグ（横型）

外装革 ：姫路黒桟革
内装革 ：（自社製造）スムースレザー
ファスナー ：YKK EXCELLA
デザイン・設計：Himeji kurozan JAPAN
サイズ ：幅 30cm x 高さ 15cm x 奥行 上部11cm・下部 5cm、重さ 約360ｇ
収容 ：メインポケット、リアポケット
包装 ：保護用巾着袋

カラー：黒

カラー：茶

共通デザイン

金具のみ
黒：シルバー、茶：ゴールド

【注意事項】

・モニター環境により実際の商品の色合いと異なってみえる場合がございます。

・屋内、屋外を問わず、光の当たり具合により商品の色合いが違って見えます。商品仕様の色味を参考になさってください。

【製品のサポートについて】

過度な摩擦などで漆が剥がれてしまうケースもありますが、もう一度塗り直すことでもとの煌めきがよみがえります。

今回、Makuakeで応援購入していただいた方に限り、ご購入後１年間以内であれば、一度のみ、無償で塗り直しを承ります。

普段のケアについては、姫路黒桟革専用の補色クリーム（5g）をお使いください。染色に使用したものと同じ染料のクリームです。擦れなどによって生じた色落ちを補います。こちらは商品にお付けいたします。

□□リターン一覧

Makuakeでの応援購入をきっかけに「姫路黒桟革」の知名度を高め、普及させたいと考えています。お客様とタンナーが直接つながるダイレクト販売により、日本古来の技術に触れていただければ幸いです。

１、姫路黒桟革ボディバッグ（縦型）黒 12月発送

２、姫路黒桟革ボディバッグ（縦型）茶 12月発送

３、姫路黒桟革ボディバッグ（横型）黒 12月発送

４、姫路黒桟革ボディバッグ（横型）茶 12月発送

５、姫路黒桟革ボディバッグ（縦型）黒 1月発送

６、姫路黒桟革ボディバッグ（縦型）茶 1月発送

７、姫路黒桟革ボディバッグ（横型）黒 1月発送

８、姫路黒桟革ボディバッグ（横型）茶 1月発送

□□プロフィール

坂本商店

1923年、兵庫県姫路市にて創業。主に剣道の防具に使われる黒桟革を製造する。防具の市場が縮小してきた2000年代前半より、ファッション業界に進出し、新規市場を開拓。2014年に出品した海外での展示会では日本人初となるベストニューレザー部門グランプリを受賞し、審査員に「サムライ以来の伝統的な革を、かばんや靴などの現代ファッションの域に高めた」と高く評価される。革のなめしから、藍染や漆塗りといった加工まで行う一貫生産を強みとしている。

インスタグラム

□□さいごに

長きにわたり受け継がれてきた日本の伝統技術を絶やさないためにも、通常の革の製造・販売と並行して、自社オリジナル製品の開発を細々とでも続けていきたいと思っています。

Appleウォッチのベルトや小さなバッグなど、手の届きやすい価格帯でありながらも、さりげなく存在感を示せる製品をつくりたいと考えています。

もし何か、こんなものがほしいといったリクエスト等がありましたら、遠慮なくお寄せください。

皆さんとともに、伝統技術を次代につないでいきたいと思っています。

応援、よろしくお願いします！