◆ 「大島の恵み Nipponのクロワッサン」のはじまり

東京都心から約120kmほど南の洋上に浮かぶ、伊豆諸島最大の島である伊豆大島には、小さな牧場と牛乳工場 株式会社 大島牛乳 があります。
大島牛乳では、僅か５名の従業員が、牛乳やバターなどの乳製品を製造しています。

2015年1月―。
東京・白金台の結婚式場 八芳園 のパン職人 青木健文を中心に、「日本の素材を使用した、毎日食べたくなる、毎日食べても飽きがこない”日本のクロワッサン”を作ろう」という想いのもと、ひとつのプロジェクトが始まりました。

八芳園は、日本全国各地の素材を試し、試行錯誤を続ける中で、伊豆大島の牛乳・バターと出会いました。
早速、その大島牛乳とバターで クロワッサンを作ってみると、香りが高いのにあっさりとした、まさに私たちが思い描いていた味わいのクロワッサンができました。

「ぜひこの味わいを多くの人にお届けしたい！」
と考えた青木は、すぐに製造者である株式会社 大島牛乳の前社長 白井さんに相談させていただきました。白井さんはすぐに「ぜひやりましょう！」と快諾くださり、八芳園と大島牛乳のご縁が生んだ、国産素材のクロワッサン「大島の恵み Nipponのクロワッサン」が誕生しました。

〈八芳園 パン職人 青木健文〉

◆ 一度は廃業の危機も…島内ただひとつの牛乳工場「大島牛乳」

株式会社 大島牛乳は過去に一度、廃業に追い込まれることがありました。

その際、島内の学校の栄養士をはじめ、「子どもたちが毎日飲んでいる大島牛乳、
そしてバターを守らなければ」という強い想いを持った約190人の有志者が集まり、『大島牛乳愛好者同好会』を立ち上げました。そして同好会の皆様は、「大島牛乳」と「大島バター」の復活運動を始めると同時に、株式会社 大島牛乳を再度設立しました。

その熱意を受け、白井さんは社長に就任し、有志者の皆様とともに、大島牛乳を守り続けてきました。

〈前代社長 白井嘉則さん〉

◆ 次世代を担う、24歳の若手新社長就任！

そんな白井前社長が、同じ想いを継ぐ後継者に悩んでいたところに現れたのが、大島生まれ大島育ち、酪農に興味を持っていた現社長である柳瀬聡子さんです。

柳瀬さんは大島に戻り、株式会社 大島牛乳に入社しました。

今年2021年、柳瀬さんは白井社長からバトンを受け継ぎ、24歳という若さながら社長に就任。白井さんが柳瀬さんのサポートに回り、大島牛乳を盛り上げています。

〈現社長 柳瀬聡子さん〉

◆ 大島牛乳の魅力を、より多くの方へ

これからも八芳園は、「大島の恵み Nipponのクロワッサン」をはじめとする大島牛乳・バターを使用したパンを作り続けることで、伊豆大島の酪農業を担う大島牛乳を応援していきたいと思っています。

そこで、今回のMakuakeへの出店に際し、ご家庭でも大島の素材の魅力、パン作りの楽しさを体験できる「大島の恵み Ｎipponのクロワッサン」ミニサイズの冷凍生地を開発しました。
さらに、Makuake限定として、島外不出とされる伊豆大島でしか買うことが出来ない「大島バター」と「大島アイス」を合わせた限定セットもご用意。日本全国へお届けします。

プロジェクトを通じてより多くの方々に、伊豆大島の恵みが生んだ大島牛乳・バターの美味しさを伝え、大島を想う仲間を増やし、株式会社 大島牛乳とともに伊豆大島の酪農業を盛り上げてまいります。

◆ はじまりは、ふるさとの味を愛するスタッフの一言

クロワッサンづくりで一番肝心だと言われるバターを厳選する際、日本全国各地の素材を使用し、数えきれないほどの試作を繰り返しましたが、なかなか私たちが思い描くようなクロワッサンが出来ませんでした。

そんな時、1人の伊豆大島出身のスタッフから、「子供の頃から食べている伊豆大島のバターがすごく美味しいんです」という話を聞きました。

早速そのバターと牛乳を使用してクロワッサンを焼いてみると、 香り高いのにあっさりとして、飽きの来ない味わいに。
まさに求めていた"毎日食べたくなる"味に、プロジェクトスタッフ一同、嬉しくなったことを覚えています。

◆ 多くの困難を乗り越え、次の世代へ。

あれから6年。
新型コロナウイルスの流行により、八芳園も休業を余儀なくされ、同時にクロワッサンの製造・販売が止まる時期がありました。
せっかく作っていただいたバターや牛乳の使用量が減り、大島牛乳の皆様にはご心配をおかけしたこともありました。

しかし、より多くの方々にこのクロワッサンの美味しさと大島の素材の魅力をご自宅でも味わっていただけるよう、昨年2020年6月1日からは、焼き上げたクロワッサンを冷凍でお届けするオンライン販売を開始。

そして、今回のMakuakeへの出展に際し、ご自宅でも焼き立ての味わい、パン作りの楽しさ、そして大島の素材の魅力を存分に愉しむことができる、「大島の恵み Nipponのクロワッサン」の冷凍生地タイプを開発しました。

◆ 「東洋のホルスタイン島」と呼ばれた伊豆大島の歴史

かつて、「東洋のホルスタイン島」と呼ばれるほど伊豆大島は酪農業が盛んで、その歴史は明治時代まで遡ります。最盛期の頃には、島全体で約1,200頭のホルスタイン種を飼育していました。

では、なぜ伊豆大島で酪農が盛んになったのでしょう？

周囲が海に囲まれている伊豆大島では、一年中潮風が通ることにより、牛が好むミネラル豊富な青草が年中繁茂しています。伊豆大島の気候は、ホルスタイン種の飼育に適しているのです。

このような快適な環境で育った大島の牛の牛乳は、あっさりとしながら味わい深く、島内外問わず人気があります。

また、牛の糞が大島の痩せた火山土を肥やすのに大いに役立ち、酪農は伊豆大島を
支える大きな産業になっていきました。

しかしながら戦後には、輸入品の登場、大手メーカーの価格競争、牛乳消費量の減少、島内高齢化、労働力不足など様々な原因によって、株式会社 大島牛乳は廃業へ追い込まれることとなりました。

2008年、島内の学校の栄養士をはじめ、「子供に美味しい牛乳を飲ませてあげたい」「大島の大事な財産として、酪農を守りたい。後世に美味しい牛乳を残したい」という想いを持った有志者が集まり、彼らの手によって大島牛乳の生産が再開されました。

◆ 社員は僅か５名 ― 現在の大島牛乳

大島牛乳の社員は、現在僅か５名。
数年前までは平均年齢が60歳以上でしたが、次世代を担う若手の柳瀬さんが加わり、さらに今年、柳瀬さんが社長をなったことで、新しい風が吹き始めています。

現在、大島牛乳では一日300～400ℓの牛乳を製造しています。
その大半は島内の学校給食として提供され、他にも「大島せんべい」や「大島牛乳アイス」、「大島バター」の原料として使用されています。
「大島バター」の原料は大島牛乳と大島の塩のみ。すべて大島牛乳スタッフの手作りです。

今回のプロジェクトを通じて、株式会社 大島牛乳の若き社長とともに、大島牛乳・バターの魅力をより多くの方に伝え、大島牛乳が担う伊豆大島の酪農業が次世代へと続いていくよう、さらに応援していきたいというのが私たちの想いです。

◆ １．「大島の恵み Nipponのクロワッサン」（ミニ冷凍生地タイプ）

ミニサイズの「大島の恵み Nipponのクロワッサン」の生地を冷凍でお届け。
「大島の恵み Nipponのクロワッサン」は、大島の牛乳とバターに加え、大島の塩、沖縄県の本和香糖、秋田県の白神こだま酵母を使用した、国産素材にこだわったクロワッサンです。
ご自宅で気軽にパン作りを楽しみながら、焼き立ての香り豊かな味わいを堪能することができます。
【特定原材料7品目】小麦、乳

◆ ２．「大島の恵み Nipponのクロワッサン」（冷凍タイプ）

昨年６月よりスタートしたオンラインでの販売以降、大変多くのお客様にご好評いただき、WEBのお取り寄せグルメパンの特集にて、ベスト10に選ばれた人気商品。

焼き上げたクロワッサンを冷凍の状態でお届けいたします。
自然解凍ののち、トースターで2分ほど温めていただくと、焼き立てのような美味しさをお楽しみいただけます。
【特定原材料7品目】小麦、乳、卵

◆ ３．食パン 「BLUE TREE Premium MARUTA」1/2サイズ（焼き上げ冷凍タイプ）

丸一日じっくりと熟成させ、丁寧に焼き上げた円柱型の食パン「BLUE TREE Premium MARUTA」。
「大島の恵み Nipponのクロワッサン」と同様に、「大島牛乳」のバターと牛乳を使用しており、しっとりとふわふわした食感が特徴です。

少し厚めにカットしてトーストすると、バターと牛乳の風味が増し、さらに贅沢な味わいをご堪能いただくことができます。
【特定原材料7品目】小麦、乳

◆ ４．大島バター、大島牛乳アイス

・大島バター
大島牛乳と大島の塩のみを使用し、ひとつひとつを職人が丹精込めて手作りした高級バター。
個性を主張するのではなく、他の食材を活かすことが出来るバターです。さっぱりとした素朴な味わいが特徴で、トースト等にもおすすめです。（※防腐剤を使用していないため、冷凍で保存ください）
【特定原材料7品目】乳

・大島牛乳アイス
大島牛乳を使用した手作りアイスで、大島を訪れる方が必ず召し上がるという人気のアイス。大島牛乳の素材の味わいを活かした、甘すぎず、さっぱりとした美味しさです。

どちらも手作りのため大量生産が難しく、島外に出ることのない伊豆大島限定販売商品。この度、Makuakeへの出展に際し、特別に日本全国へお届けいたします。

【特定原材料7品目】乳

◆ ５．大島塩「Flower of Ocean」

大島バターを作る際に使用される、大島塩「Flower of Ocean」。
深層海水をくみ上げ、自然の力を活かし、丁寧に手作りされています。ミネラルが豊富で、シンプルな調理でも素材の美味しさを最大限に引き出してくれます。

自然の働きとともに作られた塩は、しっかりとした味わいの中にもほんのりと甘さがあり、野菜の蒸し・焼き料理に一振りするだけで、素材本来の美味しさをさらに引き立ててくれます。

◆ 店舗名 ／ 八芳園Bakery BLUE TREE ・Thrush Café・壺中庵
◆ 住 所 ／ 〒108-8631 東京都港区白金台1-1-1
◆ アクセス ／ 地下鉄南北線、三田線 「白金台」駅2番出口徒歩5分
◆ 営業時間 ／ 11時00分～17時00分　(当面の間、壺中庵の営業時間は11時から20時までとなります。)
◆ 定 休 日 ／ 八芳園の営業に準じる　(壺中庵：水曜定休)　
◆ サイトURL ／ https://www.happo-en.com/bluetree/

本プロジェクト売上総額の10％を、株式会社 大島牛乳へ寄付いたします。
大島牛乳・バター製造における設備整備および若手スタッフ育成のための資金に充てられます。

国産素材だけを使い、毎日食べても飽きの来ない、お子様も安心して食べられる、素材からおいしいパンを作ろう。この想いで日々、パンを作り続けています。ブランド名「BLUE TREE」はこのパン職人「青木」から名付けられました。

今日食べたら、明日も食べたくなる。はじめて出会うおいしさをお客様にお届けしていきたいと思っています。

伊豆大島で生まれ育った白井さんは、一度島から離れましたが、「大島で代々受け継がれてきた"牛"という財産を守りたい。何とかして伊豆大島の酪農を守りたい。」という想いで大島に戻り、大島町の町議会議長を務めました。
2008年春、約190人の有志者が集まって「大島牛乳愛好者同好会」を立ち上げ、「大島牛乳」と「大島バター」の復活運動を始めると同時に、株式会社 大島牛乳を設立しました。
定年を迎えられた白井さんですが、次世代を担う若手新社長・柳瀬社長のサポートとして、これからも大島牛乳を応援していきます。

2021年に前社長・白井さんより受け継ぎ、24歳という若さで新社長に就任。
大島出身の柳瀬社長は、高校生のころから故郷である大島を盛り上げていきたいという夢がありました。「島の酪農を守ろう！」と想い続け、株式会社 大島牛乳に入社することを決意しました。
新型コロナウイルスの影響により、再び危機に陥った株式会社 大島牛乳を再び盛り上げてくため、社長という重責を担いつつも、島内でただひとつの牛乳工場として、大島の酪農を守ることを念頭に今日も励んでいます。

◆ Ｑ１． 大島牛乳に入社した理由を教えてください

〈柳瀬社長〉
高校生の頃から、故郷である大島を盛り上げていく一員でありたいという漠然とした夢はありました。"大島生まれ大島育ち"の大島島民の直感ですね。
大島高校で農林科を選んだのも、２年生で畜産科目を先行したのも、牧場ではなく工場へ入社することを決めたのも、なんとなく自分の中で「そうすべきである」と感じたからです。

◆ Ｑ２． 大島牛乳で現在の仕事内容はどのようなものでしょうか？

〈柳瀬社長〉
大島牛乳の社員は僅か５名で、全員が毎日、牛乳とその加工品の製造を担当しています。自分もそうです。時々島内のスーパーやお土産屋さんなどへの配達もやっています。

◆ Ｑ３． 24歳という若さで社長に就任された不安はありますか？

〈柳瀬社長〉
現在、大島牛乳の設備は老朽化しています。機械類の不調や劣化が多くなっていました。大島牛乳は島でただひとつの牛乳工場であり、島内のお店や学校給食への提供も担っているため、製造を止めるわけにはいきません。
しかし、新型コロナウイルスの影響で牛乳の出荷量も減り、経営は相当厳しい状況です。設備の修繕や更新の余力はそこまで残ってないません。そのため、これからずっと美味しい牛乳を提供し続け、後世にこの自分が大好きな牛乳を残すことが出来るかどうかは不安に感じています。

◆ Ｑ４． 大島牛乳でこれから取り組みたいことや目標は何ですか？

〈柳瀬社長〉
島内でただひとつとなってしまった大島の酪農を守り続けること。
それは常に念頭にあります。そして、大島牛乳の「実際に見る・触れる」ことのできる環境を利用して、工場見学や乳絞り体験などの食育の場にしていきたいです。また、チーズやヨーグルトなどの新しいことにも挑戦していきたいと考えています。
他にはないこの環境・この味を活かして、大島の人たちにも島外の人たちにも親しんでいただけるような大島牛乳にしていきたいです。